IS 月は出ているか?   作:ドロイデン

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Episode31 そして……

 現在

 

「いや~、まさかクロトがガールフレンドを作るたぁ思ってもみなかった」

 

 ゲラゲラと笑いながら言うオータムに、少し恥ずかしくなってISアームで軽く(?)チョップして黙らせる。

 

 まぁ実際昔から好きなキャラだった事も要因の一つだが、それよりも彼女を支えてあげたいという部分が大きいのだろう。うん。

 

「でもクロト兄、あの本音っていう子のどこが好きになったの?」

 

「(闇シャルは消えてくれたか……)まぁ、何て言うか……にてるっつうか……主に苦労してるという意味で」

 

 実際、俺はウサギの相手やら闇シャルの安静化などで結構苦労してるし、本音もIS学園でメカニックコースに進むらしいので、技術者としての道を選んでいるという意味でもおんなじだ。……最も俺はパイロットが本業なのだが。

 

「でも良かったのか?お別れのキスはしなくてよw」

 

「キ、キス!!い、いや……幾らなんでもそれは……」

 

「クロト兄って意外とウブなんだね」

 

 意外とは失礼な話だが、まぁ本当のことなので言われても仕方ないのかもしれない。

 

「あのなシャル、幾ら付き合うことになったからってたった数十分だぞ?幾らなんでもがっつきすぎだし、何より俺のキャラじゃない」

 

「クロト兄…………」

 

 なんか残念な目を此方に向けてきたし。ていうか父さんは会話に入ってこないけど爆笑してるの分かってるからな、分かってるんだからな。大事なことだから二回言ったぞ。

 

「それでお兄ちゃん、簪さんの機体ってどうするの?はっきり言ってそんなに試作してる時間は無いんじゃないかな」

 

「急に話題変えるなよ……いや、まぁ素体自体はあることにはあるんだかけどさ、どうカスタムしたらいいのやら……」

 

 一応、簪から『打鉄弐式』のコアと機体は預かってるのだが、機体自体が半分完成してる状態のため、一から改修するという方法でさえかなり難しいのだ。

 

 しかも面倒なのが搭載してる『マルチロックシステム』だ。このシステムを上手く扱えるように改修するとなると、かなりの調整が必要になってくる。

 

「とりあえず機体のスピードとミサイルの総弾数を増やして……あとビームライフルとかハンドガンといった手持ち射撃武器を搭載するくらいか?でも……それだと……」

 

「……クロト兄、飛行機のなかで考えるのはどうかと思うけど」

 

 シャルはそう言ってくるが、はっきり言って時間が足りないのだ。遅くても今年の冬には完成させなければ、簪と機体のチェックが出来なくなる。しかも今は既に四月中旬に差し迫ろうとしてる。はっきり言ってかなりのハードワークだ。

 

「困ったときのウサギ……っていう手もあるけど……あの変人が快く受けてくれるかも微妙だし……」

 

「束さん、基本的に興味ある人間にしか心を開かないタイプの人だからね……」

 

 それもそうだ。まぁ俺がO★HA★NA★SHIすれば可能かもしれないが、それは基本的に奥の手だしな、うん。

 

「ミサイル……高機動性……汎用的にも使える……う~ん……」

 

 ガンダムや色々な作品の機体をモチーフにも出来なくなはいのだが、どれもこれも汎用性に向かない機体ばかりだ。

 

 例えば『ZZ』、火力や見た目の巨大性から考えられないスピードを有してはいるが、全体的に射撃より過ぎるうえにエネルギー消費が半端ではない。

 

 例えばマクロスの『バルキリー』、高機動性とやミサイル、ビームライフルなどを装備してるものの、あれは変形した状態でこそ真価を発揮する。常時バトロイドのISでははっきり言って死に機体だろう。

 

 例えばスパロボZでおの『ブラスタ』、機動性やミサイル装備、さらには超電磁ライフルを装備した優良物件だが、はっきり言って器用貧乏なうえに、加速が一般人じゃ死亡レベルなため、簪には向かないだろう。

 

 前に上げた『Ξガンダム』をベースにしても良いのだが、ファンネルミサイルなんてシステムを半年そこらで造り上げるなんて土台無理な話だ、当然それに伴って『ペーネロペー』も同じ理由で不可能。

 

「う~む、どうすればいったい……」

 

「いっそのこと、『打鉄』ベースじゃなくて『イノベイク』ベースにすれば?」

 

「あのな、まだ正式に量産されてないのにそういうのは無理だ……」

 

 シャルの言葉に冗談と返した直後、俺はピタリと止まった。

 

(あれ?そういやSEED系で確か……!!)

 

 そう、俺は漸く思い出した。確かに存在していたのだ。ミサイルを有していながら、射撃、格闘戦、機動性のどれもがバランス良くなっている機体が……少しマイナーだが確かに存在していた。

 

「……シャルナイス!!」

 

「え!!」

 

 俺はシャルにグッとサムズアップし、パソコンを立ち上げてひたすらに機体の情報を打ち込む。思い出したその機体は、上手くいけば『打鉄弐式』を遥かに上回るスペックを叩き出せる。そう思った。

 

(あの機体なら……『ブルデュエル』なら武装とか構造自体はかなりシンプルだし、何より『打鉄弐式』のスペックと合わせれば、装甲も充分!!行ける!!)

 

 形式番号GAT-X1022……機体名称『ブルデュエル』、『ガンダムSEED Destiny STARGAZER』に登場する『アクタイオン・プロジェクト』に関連する機体。主兵装はビームガンと右肩のリニアキャノン『スコルピオン』、さらに両肩に装備されたミサイルを有した汎用型MS。

 

 原作では序盤であっという間に殺られてしまった機体だが、その汎用性は同作品の『ストライクノワール』、『ヴェルデバスター』をも上回り、戦局が選局なら、もしもあの『イザーク・ジュール』が乗っていれば、『スウェン・カル・バヤン』にも負けないほどの戦闘データを叩き出す事は間違いないだろう。

 

「あとはそれをどうやって第三世代専用機まで進化させるかだな……」

 

 当然ながら、汎用性が高い故に機体の武装自体はかなりシンプルなもので、主武装がビームライフルではなくビームガンという火力が少し弱い機体なため、改造は必要不可欠になる。

 

「うちのパッケージシステムを搭載したら?」

 

「確かに性能は上がるだろうけど、はっきり言ってマルチロックシステムとのシステムウェイトを考えると厳しいな」

 

 実際俺の『ノワール』パッケージはそれなりに相性が良いのだが、レールガンが被るうえに、『打鉄弐式』のマルチロックシステムを組み合わせても然程火力は上がらないだろう。

 

「ていうかクロト兄、なんでレールガンに拘るの?別にビーム砲でも良いんじゃないかな?」

 

「……はぁ、シャルロット、なんでイギリスのレーザーライフルが基本的に一丁しか持ってないのか知ってるか?」

 

「へ?」

 

 俺の質問に首を傾げるシャルに、一応企業のテストパイロットなんだから覚えておけと少しだけ思った。

 

「レーザー兵器はとにかく威力は高いが、その分燃費がかなり悪い。レーザーライフル一発射つエネルギーで、『ラファール・リヴァイブ』の実弾アサルトライフルのマガジン一つ分くらい燃費が悪い」

 

「そっか……ビーム砲はレーザーよりもさらに威力が高いから、その分レーザー以上に燃費が悪くなっちゃうのか……」

 

「そういうことだ。手持ち武装に連射型のビームガンを搭載するつもりだから、その分コスパが安いレールガンを使わなきゃいけないわけ」

 

 俺がそこまで言うと、今度はシャルが不思議に思ったのか、自分の頤に指を当てている。

 

「でも僕やクロト兄の『イノベイク』もビーム砲とか結構入れてるよね?」

 

「シャルのは元々あった機体をイノベイクに改造移植しただけだから、俺のはパッケージ換装ごとにエネルギーがそれなりに回復するから問題ないの。しかも俺の奴はどっちかと言ったらビームより実弾武器の方が多いからな」

 

 もっとも、シャルの『イノベイク・V・C』は兎の改造込みで成り立ってる機体だからか、使用エネルギー量が高火力なソニック砲なのにビームガンモードやら拡散砲等に切り替えることで変化するというチート付きだ。さすがは悪魔の凶機体をベースにしただけはある。

 

「だったらいっそのこと、ミサイルを除いて武器全部レールガンにすれば?」

 

「レールガンは実弾だから射ちきったら何も射てなくなるぞ?」

 

「え?そうなの?」

 

 いや、レールガンってのは金属の弾丸を音速やらの速度で打ち出す兵器なんだから、エネルギー攻撃と思われがちだが意外と実弾兵器なんだなこれが。

 

「だったらいっそのこと、非固定ユニットに取り外し可能なブレードを装備するとか!!」

 

「非固定ユニットに武器を搭載ね……」

 

 良い案だが、ブレードとなると少し問題も出てくる。

 

「……下手にユニットに装備を増やすと、機動性を落とすことになるからな……」

 

 そう、ISはパーツで分けると腕部(アーム)脚部(レッグ)腹部(ボディコア)頭部(ヘッドギア)、そして第三世代機はそこに背面(非固定ユニット)が追加されて、全部で五つに別れる。その中で脚部と背面の非固定ユニットはスラスターを装備するため、あまり重量のあるものにするとスピードが下がってしまうのだ。

 

 シャルはそういうと作りかけの設計図を眺めながら聞いてくる。

 

「でもミサイルユニットって、見た感じ肩に着けるんでしょ?てことは、第三世代特有の背面武装が無いよね?」

 

「そうなんだよな……複合兵装をつけるのが一番良いんだけど……」

 

 本心を言うなら、『フォビドゥン』の『ゲシュマイデッヒパンツァーシールド』とか、『ハイペリオン』の『フォルファンクトリー』とか、そういったものを造りたいのだが、如何せん技術力が無さすぎる。

 

「そこはやっぱり……技術屋みんなで考えないとな……」

 

「そうだね。せっかく良い人達が揃ってるんだから」

 

 俺たちはそういって笑いあうと、時差ぼけしないように眠りへと入る。

 

 

 そして、時は夏を、秋を越え、運命の冬へと進む。




オマケ⑳ 可愛いといえば……(ISヒロインズ&大人組)

セシ「可愛いものですか?そうですわね……やっぱり犬ですわね……特にイングリッシュ・スタッグハウンドは私も英国貴族として一頭ほど飼っておりますし、可愛いですわ」

シャル「う~ん、可愛いのか~……爬虫類かな?特にヘビなんか特に可愛いよ。あれかな?僕の機体が悪魔を関してるからかな?」

鈴「可愛いもの?当然猫よ!!猫!!あの愛らしいフォルムとか鳴き声とか、見てるだけで和むわ~」

箒「可愛いものか……私は犬だな。近くにオレンジの子犬を飼ってる人が居るからな『ジトー(元々は狼だが……まぁ良いか)』す、すみません……」

ラウラ「可愛いものか……すまんな、軍人として育てられたからあまりそういったものは……だがあえてといわれればウサギだな。我らがシンボルマークであるし」

楯無「そうね~……私は特に無いわ。というか何故か知らないけど、狐と猫って言わなきゃいけない気がするわね……」

簪「……私はハムスターだよ……前に飼っていた時期があったから……知り合いの誰かにも似てるし……」

本音「そうだね~……やっぱりウサギかな~。好きな人の機体が月だからね~……特に白いウサギは可愛いよね~」

マドカ「可愛いものか……私は淡水魚が好きだな……何となく見ていて楽しい気分になる」

オータム「可愛いもん?そりゃ蜘蛛……って言いたいところだが、アタシは蝶だな。何せアイツの……いや、なんでもねぇ、気にすんな」

スコール「可愛いもの?私は鳥ね。飛ぶ姿なんか、ISに乗ってる人間よりも自由に見えるわよね……」

千冬「可愛いもの?……貴様、私にそれを答えろと?…………淡水魚だな、言っておくがウサギは違うぞ、絶対に違うからな!!」

摩耶「そうですね~やっぱり教え子達でしょうかね。入学してきた時の笑顔とか、卒業していくときの泣いてる顔なんかを見てると、やっぱり可愛く見えるんですよ?」
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