IS 月は出ているか?   作:ドロイデン

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Episode6 嘘……だろ?

「…………ここか」

 

 俺は監視衛星をハッキングし、奴等の居場所を突き止めると、上空から奴等の基地を確認する。

 

 レーザー圏外から見たところ、どうやらかなりの大きな建物のようだったが、それでも警備はかなりザルだった。

 

(一発サテキャを射つか?いや、あれは威力が高すぎるし何よりシャルを巻き込みかねない。それにまだあれと交信してないからそもそも使えない)

 

 そう考えると、『Xパック』も『魔王パック』も使用は不可能、もし『0024タイプ』のパッケージがあれば、『ディバイダー』込みで少なからず余裕があっただろうが、無い物ねだりは出来る分けない。

 

「仕方ない、か」

 

 換装して『ディバイダーパック』になると、シールドをバックパックに取りつけ、そして、

 

「突貫じゃあぁぁぁ!!」

 

 一気に急降下を敢行する。当然ながら警報がなるわけだが、そんなもん関係ない。ビームマシンガンをぶっ放し、周辺の車やら壁などを一気に破壊する。

 

 着陸すると、どうやら相手方のIS……デュノア社製第二世代型量産機、『ラファール・リヴァイブ』が数機、姿を現した。

 

『貴様、ここがどこだか分かってるのか!!』

 

『我々、女性権利団体の活動拠点を良くも!!』

 

 相手はアサルトライフルやらキャノン砲を構えているが、俺にはどうでもよかった。

 

「…………死ね」

 

 俺は左手にビームサーベルを抜き、一気にスラスターを吹かせて斬りかかる。

 

 当然ながら相手はそれを避けようとするが、右手に持ったビームマシンガンの牽制によって思うように動けず、こちらの間合いへと詰める。

 

 そして一気に逆袈裟に切り上げると、パイロットは絶対防御があると高を括っていたのか、何もせずにそれを受ける。が、ビームの刃にそんなちゃちなシステムが効くわけもなく、肉体ごと切り裂かれ、女は何が起こったか分からないまま機体と共に爆破された。

 

『リザ!!リザァァァ!!』

 

『そんな、いくらレーザー兵器とはいえ、絶対防御が聞いてないなんて!!』

 

「…………ビーム兵器を舐めすぎだ、テメェらは」

 

 俺は聞こえないようにそう呟いた。

 

 元々、武器としてのレーザーとビームは同じ光熱線を圧縮して使われるのだが、その二つは威力に大きな違いがある。

 

 レーザーは交信用などに応用が効くほど、熱源としてはそこまで高くなく、高くても鉄を焼ききる位だ。

 

 だがビームは、熱源としてはかなりの温度を持ち、『08小隊』で凍った湖を一瞬にして温泉ほどの温度へ変え、MSの装甲さえも焼ききるどころか溶かしてしまう。それほどに違う兵器なのだ。

 

 そうこうしてるうちに、残った機体も順々にスクラップにしていき、女どもは一人を除いて、何も言わない肉塊へと変貌した。

 

「…………貴様らが奪った女の子はどこだ」

 

 ボイスチェンジャーを使い、ビームサーベルで脅しながらそう聞く。女は冬場の寒さと、死への緊張感からがくがくと震えていた。

 

「お、奥の、だ、第三セクター!!お、恐らくあの方と一緒にいる筈よ!!」

 

「……嘘じゃないな?」

 

 俺が脅しを込めて確認すると、女は頭をかなりの早さで上下する。どうやら嘘は付いてないようだ。

 

「…………死にたくないなら、さっさとここから離れることだな」

 

「ひ、ヒィィィ!!」

 

 俺がサーベルを退けると、女はISスーツのまま、町の方へと走っていく。俺はそれを見届けると、格納庫らしきところから機体と共に侵入する。途中何度かISが出てきたが、どれもこれも武器とスラスターを壊して戦闘不能にし、目的の場所の入口へと到着する。

 

 そこはまさしく、人体実験の結果というべき存在がうようよと、檻にたくさんの少女達が、光の無い目で何処かを見つめていた。

 

(これが人のやることか…………)

 

 少女達はどれもこれも、まだ自分と変わらない年齢の少女ばかりで、なかにはジュニアスクールに通う前の子供の姿さえあった。

 

「…………シャル」

 

 俺は彼女達に祈りを捧げ、大きな扉へと近づく。途端、扉は唸りをあげて開かれ、中の姿が暴かれる。そこにあったのは……

 

 

 

「…………嘘……だろ?」

 

 白いフォルムに特徴的な鋏のような両腕、特徴的な胸部装甲と、冑のようなその頭部、それはまさしく前世で、それも何度も見たことのある機体のそれと、全く酷似していた。

 

 そして、その頭部ユニットから流れるブロンドの髪は、見間違えるなんてあり得ないほどに、その現実を物語っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「シャル…………なのか?」




シャルの機体はいったい何ガンダムなんだ(すっとぼけ


次回はシャル対クロト、悲しき兄妹対決です。
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