Fate/zero another after 作:李夏さん
今回は基本的なキャラを載せていますので、少しばかり長くなりますのでご了承を。
一人で住むには広すぎる日本家屋。
あの大災害の最中、結界によって守られていたその家を見つけるのに苦労はしなかった。
誰かが最近まで生活したような跡と、微かに染み込んだ煙草の香り。
なぜだか自分がいつも着ている黒い上着と似た匂いがすると、朝起きる度にいつも思う。
あのふらついていた男は元気だろうか___などと柄にもないことをふと思いつくも、小さく笑い捨ててしまえば、スーツではなく適当に服屋で見繕ったジーンズとTシャツに着替える。
今日は、休日だ。
「冷蔵庫に無いものはなんだっただろうか……必要な物はメモしてきたが…」
やはり気怠い日差しの下、買い物袋を片手に街を行く。
頼んでもいないのに届いていたチラシを開けば、どうやら今日は鮮魚の安売りのようだ。
「これと、これと…あぁ、洗剤が切れていたのか…」
本人は自覚はないのだが、肌は少しばかり白みが強いものの、皺染み一つのない純白のそれを放ち、枝毛など存在を許さない、さらりと風に靡く髪を揺らす姿は、“冬木の女神”と評判になっている。
とても運が良い人は、その女神の少しばかりドジな一面や、子供らしさを垣間見ることができるという。
「……今日の刺身はこれにしよう。“クーさん”、イカを2杯頂こう」
「おっと、そいつらを選ぶたぁずいぶん目利きがいいじゃねぇの。朝俺がつってきたばっかりだぜ、鮮度は保証する」
「ほう、いい腕だな…毎朝私の家に鮮魚を届ける契約をしないか?」
「悪ぃな、俺はここのおやっさんに気に入られちまって離れられねぇんだ。誘いはありがたく受け取っとくぜ」
「残念だが、まぁ仕方ない…安売りの日は沢山釣るのだぞ」
「おう、任せときな」
他愛ない会話をしながらも、一番良いイカを選別してもらえば、それを籠に押し込みながらも軽く手を振る。
あの魚屋は本当に質が良くて困っている。
肉をかっ喰らうことをとてつもないほどに好きだったはずが、あの男の釣り上げた魚を食してからは
すっかり魚にはまってしまっている。
肉屋の主に申し訳ないと感じながらも、今日とて食材を買い貯める。
毎日同じ姿勢でカチカチとキーボードを押す日々と、こうした他愛ない平凡な市民達と変わらぬ平和な日々を繰り返していると、10年前が嘘のようだ。
家に付けば冷蔵庫へと後日の食材を押し込み、鼻歌交じりの調理音が1人だけの家の中を響く。
「……何かが足りないな」
食事を取りながら暮れていく夕日を眺めていれば、ふと微かなもの寂しさを心に得た。
僅かに首をかしげながらも、しっかりと火を通したイカを齧り、やはりその美味しさに頷き、小さな疑問は何処かへと飛び…
そして彼女の1日は終わるのだった。
アルトリア・ペンドラゴン
正式にはアルトリア・ペンドラゴン【オルタナティブ】。
聖杯の泥に塗れてしまったために元の性格と記憶を半ば忘れ、オルタ化してしまった第四次聖杯戦争のセイバー。
衛宮切嗣を曲がりなりにも助けたことにより多少の魔力供給を受け続け、その代わりに“全て遠き理想郷”の治癒効果を与え続けている。
現在はしがない会社の一員であり、魔力が貯まれば宝具である
“約束された勝利の剣”
(エクスカリバー·モルガン)
を放つことが出来る。
独身。
遠坂士郎
遠坂凛と偶然知り合い、友達のようにしばらく遊んでいるうちに家へと招かれた存在。
切嗣に助けられた訳では無いために、“正義の味方”に憧れることはなく、楽しく生きていく事を目指している。
遠坂凛
士郎を家に招き入れた張本人。
理由は、“何かつまらなさそうな顔をしてたから”と言うことで一緒に遊んでいたらしく、家に招き入れてからは日々一緒に魔術の勉強をしている。
衛宮切嗣
士郎を助けれなかった為に
“全て遠き理想郷”は自分の体内に入れたままであり、死ぬこと無く無事に生きている。
全人類を救う事は諦めては居ないものの、冬木市の聖杯は既に汚染されていることを知った為、国外へと移り、今も尚孤独に戦っている。
間桐桜
基本は原作様と設定的に代わりはなく、唯一変わった点として
“士郎は義家族”であるという事.
ある意味三人仲良く過ごせるかもしれない。
士郎と知り合うのは凛が士郎を引き取った時。
間桐慎二
わかめ。ワカメ。
特筆することはないが相変わらずの性格らしく、士郎とは割と仲良くやっている。
作中の登場回数は少ないと思われる。
桜にちょっと度の過ぎる攻撃をしようとしているところを士郎に見つかり、喧嘩になってからは桜への態度は少し丸くなった。
というか士郎が素手で強かったのが原因。
クーさん
高身長かつ素晴らしく整った顔立ち、流れる流水のような清らかで晴れ晴れとする青色の髪を束ねた、魚屋に住み込みで働く兄貴肌の好青年。
なぜすでにここにいる。