記憶を失った僕と恋人達   作:東方 上助

2 / 2

 遅れてすみません!!


第2話 僕の兄達

飛識「キズはもう大分治ってるらしいな」

 

惇「はい。そうみたいですね」

 

 この人は僕の兄で、長男で名前は飛識(としき)。僕が目覚めて三日後に来た。さらに、僕にはもう一人兄がいた。

 

透「敬語じゃなくていいのに。俺達は三人兄弟なんだからさ」

 

惇「す、すみません」

 

透「ほらまた」

 

 この人の名前は透(とおる)で次男にあたる。軍服みたいな服を着ていて話によれば、軍の仕事をしているみたいだった。

 飛識の方は何でも屋の仕事らしく、ヤバい依頼までやってるらしい。しかし、金が安かったら依頼は引き受けないらしい。

 

 二人とも大きい。180㎝以上はある。僕は175㎝らしいけど……。

 

飛識「それにしても、お前が事故ったって聞いた時は笑ったぜ」

 

 笑ったって……僕はアナタの弟なんだよね? 僕は何で? と、聞いてみた。

 

飛識「だってよお前は、事故に合う程マヌケじゃない。って、言っていたんだぜ?」

 

 そんな事言っていたのか……。そうだ。僕の性格はどんな感じだったんだろう。彼女が三人もいるから、最低な奴、だったらどうしよう……。でも、気になるし聞いてみよう。

 

惇「あの~」

 

飛識「あ?」

 

透「何だ」

 

惇「記憶喪失の前の僕って、どんな感じでしたか?」

 

飛識「敬語で言われると、調子狂うな」

 

透「どんな性格だったのかを聞きたいのか?」

 

 惇は頷いた。

 

透「そうだな…静かな奴で無口な奴だった」

 

惇「……それだけ?」

 

透「ああ」

 

惇「他になかったの? 例えば、女たらしだったとか、最悪な奴だったとか」

 

飛識「それはないな」

 

透「ああ、ありえん」

 

惇「何でそう言い切れるの?」

 

透「お前には彼女が出来ていたし、彼女一辻だからだよ。電話で話していたんだ」

 

惇「彼女……彼女って……どんな人だったの?」

 

透「覚えていないのか?」

 

惇「うん」

 

飛識「……」

 

透「見舞いにも来なかったのか?」

 

惇「それらしき女性が何人か来たよ」

 

 惇は一昨日の事を話した。

 

透「ハハ! マジかよそれ! おもしれぇな」

 

惇「笑い事じゃないよ」

 

透「すまんすまん。でも、浮気はしないと思うぞ。お前は彼女一辻だった」

 

惇「なんでそう言い切れるの?」

 

透「彼女ばっかり電話で話していたからだ。名前は分からない。何故か教えてくれなかったからな」

 

惇「そっか……」

 

 彼女一辻だったのか……。それじゃあ、一昨日の彼女達のあの発言は一体……

 

飛識「もうすぐ退院なんだろ? その時は俺ん所へ来い」

 

透「兄貴が?」

 

飛識「お前は、仕事でまた遠くに行くだろうが。俺達には親がいないからな」

 

惇「え? 親が……いない?」

 

飛識「それも忘れているのか。俺達には親はいない。一年前に死んだ。因みに、母は最初からいなかったぜ」

 

 そうだったんだ……母親と父親は……いないんだ。

 

飛識「ま! どうでもいい親父だったし、気にすんな」

 

 どうでもいいって……なんて人だよこの人。

 

飛識「退院したら俺の家に住ませてやるからな」

 

惇「う、うん。ありがとう」

 

透「記憶もちょっとずつ思い出せばいいさ」

 

惇「うん」

 

 そうだな……。退院して学校に行ければ、何か思い出せるだろ。僕の恋人も誰だったか思い出せるはず。

 

 

 その後は、飛識と透は帰って行った。飛識は、退院の時は迎えに行く、と言った。

 

 

 

透「まったく……まさか事故に合うとはね」

 

飛識「まったくだ」

 

 透と飛識は、歩きながら喋る。

 

透「それにしても、アイツの彼女は誰なんだろか。三人も彼女と宣言する奴が出てくるとはね」

 

飛識「……実はさ」

 

透「え?」

 

飛識「実はよ、俺……知ってるんだ。アイツの恋人」

 

透「え!? マジで!?」

 

飛識「ああ。惇から電話で聞いた」

 

透「事故に合う前の?」

 

飛識「ああ」

 

透「で、誰なんだよ恋人は」

 

飛識「ああ、惇の恋人の名前は……」

 

 透は、飛識から惇の恋人を聞いた。

 

透「ちょっと待てよ。ソイツの名字聞いた事があるぞ」

 

飛識「俺、この名前を聞いた時は驚いたよ。あの一族の人間だからな」

 

透「大丈夫なのか惇は……」

 

飛識「さぁな。でも、惇は結婚も本気で考えていたみたいだったよ」

 

透「マジかよ…」

 

飛識「できれば、彼女の記憶だけは戻らない方がいいと思うんだ俺は」

 

透「確かに……でもなぁ」

 

飛識「ま、惇次第だな」

 

透「そうだな。惇のどう決めるか……だな」

 

 

 透と飛識は車に乗り、そのまま病院を去って行った

 

 

火刈「……惇君。惇君は私の彼氏……私は惇君の彼女……誰にも渡さない。渡さないんだから……」

 

 

 





 次はもう惇君を退院させて、飛識の家からスタートです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。