ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#23/ミッドチルダのジョジョ

承【しょう(じょう)】

①きき入れる、うけたまわる②うける、受けつぐ、伝える

 

仗【じょう】

①刀や鉾などの武器②たよりにする③まもる、護衛する

 

徐【じょ】

①ゆっくりと、しずかに

 

倫【りん】

①人の守るべき道②なかま

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

奏汰とレプラの騒動の翌日

 

昨日はゴタゴタがあった為に話し合いができなかったため、今日、改めて話し合いが行われる事となった。

 

ノーヴェたちがマンションの廊下を歩いていると、ちょうどエレベーターが開いた。

 

「あ。」

「ん?………あ………」

 

ふと見ると、そこには篤緒 奏汰の姿があった。

 

「え?誰…?」

「ほら、昨日ノーヴェとチンク姉が巻き込まれた………」

「ああ、女装の………」

 

ノーヴェの後ろでは、茶色い長髪を後ろで結わいた少女にスバルが説明し、気づいたらしいウェンディが口を開いた。

 

「………き、昨日は、どうも………」

「あ、うん………こちらこそ………(ま、まさかの『同じマンションーーー!?』)」

 

目が合ってしまった2人は少し気まずい感じとなったが、チンクが助け舟を出した。

 

「それで、篤緒殿、これから、どうするのだ?」

「あ、はい………とりあえず、『京都』にある実家に帰ります。しばらくは向こうで暮らす事になるかと………」

「そ、そうか………(言っちゃ悪いが、しばらくは顔合わせたくなかったし、ちょうどいい、のか………?)」

 

ノーヴェはそう考えていると、ある事に気が付いた。

 

「ところで、お前何で女物着ているんだ?」

「え?………あ!しまった!もう着なくていいのに!」

「無意識かよ………」

(全然違和感ないから、始末におえんな………)

 

指摘されて気づいたらしい奏汰。彼は今、白いブラウスに黒のスカートという服装であった。

2年間の女装生活がまだ抜けきっていない様子に、ノーヴェは肩を落とすのであった………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「“取引”だ、レプラ・ハーパー。」

 

病院のとある病室、包帯だらけベッドに横たわるレプラ・ハーパーに対して、東方 仗助を連れた空条 承太郎は、そう切り出した。

 

「徐倫やネギ君から聞いたのだが、お前は『この麻帆良でスタンド使いを増やしている者がいる』と言ったそうだな?そいつの情報を教えてくれ。」

「………それを教えてぇ、私に何の『メリット』があるんですぅ………?」

 

レプラは、腫れあがった顔で訝しそうに聞いた。自分をこんな目に合わせた仗助がいるせいか、若干不機嫌だ。すると、仗助が口を開いた。

 

「お前の傷を『治す』ぜぇ?」

「何ですって?」

「オレの『クレイジー・ダイヤモンド』ならよぉー、お前のその傷を治せるって言ってるんだ………全治1ヶ月だとよぉー、次の『職』探すのにも、一苦労なんじゃねーかぁー…?」

 

仗助がそう言うと、レプラは少し悩む。しばらく考えた彼女は、口を開いた。

 

「………正直ぃ、私ではお役に立てませんよぉ……?私はぁ、『矢』を持っている人を『見かけた』程度ですしぃ………」

「取引には応じると受け取るぞ?」

「ええ、どうぞ。顔は見ていませんけれどぉ、2人組の男の人とぉ、『変な双子』でしたよぉ……」

 

レプラがそう答えると、仗助は『クレイジー・ダイヤモンド』でレプラの傷を治し始めた。数秒もしない内に、レプラの傷は『完治』してしまった。

 

「!?本当に、一瞬でしたねぇ………」

「この程度の傷、どうって事ねぇーぜ。で、そいつらの特徴は?」

「………1人はぁ、やたらと長い『銀髪』の男の人ですぅ………もう1人はぁ、金髪のカウボーイ風の男………顔も見なくても分かりますぅ………『ホル・ホース』のバカですよぉ………」

 

包帯を解きながらうんざりした顔になるレプラ。着替えを取り出すと、ベッドのカーテンを閉めて着替え始めた。

 

「奴と知り合いか?」

「ええ、何度か一緒に仕事を………まあ、『()()()()()()』とは思いますけれどぉ………」

「………覚えていない?ホル・ホース(あいつ)が?()()()()()()()?」

「………言われてみれば………双子の方はぁ、何故かかなた様、いえ、奏汰様をつけていたのでぇ、記憶を消して『撒いて』おきましたけどぉ………今思えばぁ、奏汰様を()()()()のが理由なんでしょうねぇ………」

 

レプラは話しながら素早く着替えを済ませてカーテンを開くと、メイド服に身を包んだ姿を2人の前にあらわした。

 

「……そのメイド服、普段から着てんのか?」

「ええ、使用人としての方が、標的(ターゲット)に近づきやすいのでぇ。」

 

レプラは荷物をまとめると、さっさと病室を出ようとした。

 

「私の知っている情報はぁ、これだけなんですよぉ………お役に立てなくてぇ、すみませぇん………けれどぉ、」

「ん?」

「『スタンド使いはぁ、スタンド使いとひかれあう』………いずれ、あなた方の前に現れるかも、知れませんねぇ………」

 

レプラはそう言い残すと、病室を後にした………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

#23/ミッドチルダのジョジョ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間は少しさかのぼり―――

 

 

ネギが「最終試練」の通知を受け取った頃―――

 

 

 

 

 

☆スタンドとは★

 

・スタンドとは、生命エネルギーが具現化したものである

 

・スタンドは、スタンド使いにしか見えない。(例外として、物質と融合したものは、スタンド使い以外にも見える。)

 

・スタンドが傷つけば、本体も傷つく。

 

・スタンドが消滅したら、本体も死ぬ。

 

・逆に本体が死ねば、スタンドも消滅する。(ただし、『アヌビス神』のような例外もある。)

 

・スタンドには、射程距離がある。(ただし、スタンドのもたらす効果はこの限りではない。)

 

・スタンドのパワーは、その距離に反比例する。本体から近ければ、パワーは強く、正確性もスピードもあるが、二つの距離が遠ければ遠くなるほど、動きのスピードも遅く、大雑把な動きになっていく。

 

・スタンドは、一人につき一能力である。

 

・スタンドの由来は、二つある

①『そばに立つ』ように現れることから(STAND BY ME)

②運命や困難に『立ち向かう』力(STAND UP TO)

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「―――以上が、空条 承太郎氏より提供された異能力『スタンド』の情報になります。」

 

はやてが報告をし終えると、会議室は若干ざわついた。

 

ここは、ミッドチルダの地上本部内の会議室。現在、はやてとフェイト、承太郎による、今回の『スタンド使い』事件の報告会議が行われていた。

手元のモニターには、先日の戦闘データが映し出されており、『ガジェットドローン』が破壊された際に魔力が確認されていない事を数値が示していた。

 

「まさか………このような異能力が存在しようとは………」

「魔力を持たないで、これほどの力だとは………」

「現地の『SPW財団』は、長年この能力を研究しているそうだが………」

 

やはりというか、管理局の認知していなかった『スタンド』の存在を信じられない様子の局員たち。こうなるとだいたい予想をしていた承太郎はやれやれ、とため息をついた時、一番上座の席についていた男が口を開いた。

 

「―――まあ、『魔力溜り』があるとはいえ、管理外世界の異能力です。時空管理局(われわれ)が認知できなかったことも、頷けるでしょう。」

 

左右の前髪をひと房ずつ垂らした眼鏡の若い男がそう言うと、一同は少し腑に落ちない感はするものの静かになる。承太郎は、はやてに小声で聞いた。

 

「………誰だ?」

「『クルト・ゲーテル』代行………『レジアス少将』亡き後、地上本部再建の為に本部から派遣された、若き少将です………」

 

承太郎はゲーテルの方をちらりと見た。ゲーテルは気に留めず口の端を上げると、話を切り出した。

 

「しかし………今回のスタンド使いの事件を聞いて、私は『ある仮説』に行き着きました………例の『戦闘機人』に関してです………」

 

『戦闘機人』

 

その単語が出た瞬間、会議室は張り詰めた空気となった。

 

「ああ、知らない空条氏に説明をしますと、戦闘機人というのは、人造の人間に肉体の一部を機械化し後天的に高い戦闘能力を付与した、人体兵器の事です。」

「………人体兵器、ねぇ?そいつはまた、『倫理的』に考えてヤバそうだな。」

 

訝しむ承太郎に対し、ゲーテルは端末を操作してある資料を呼び出した。空中に浮かぶモニターには、誰かの『日誌』らしきものが映されていた。

 

「戦闘機人に関するデータに、ある事が書いてありましてね?目を通したときに一体何の事なのだろうと思いましたが、今回の事でつながりましたよ。」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

 

40年前のある日、私は()()()()()()()『ブランドー』という男とその部下――『ヌケサク』と呼ばれていた――と出会い、仲良くなった。彼によると、部下を自分と同じような能力に目覚めさせたら、急に光に照らされて、気づいたら『ミッド(ここ)』にいたらしい。

彼に管理局の話をすると、部下の能力は『時空を超える』能力だと、彼は考えた。恐らく、能力が暴走したためだと、彼は言っていた。

彼は数週間ミッドに滞在し、部下の能力で帰っていった。

 

私は彼らの『能力』に憧れた。

そして、戦闘機人計画に、彼らの能力を再現した力――『インヒューレント・スキル』を取り入れた。

 

そして数週間前、偶然彼の『娘』の遺伝子を手に入れた私は、それを元に『戦闘機人』のプロトタイプを作り上げた―――

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「………(『ブランドー』………だと?)」

 

一瞬、承太郎は顔を強張らせた。『時を止められる』『ブランドー』という男など、たとえ異世界であっても()()()()()()()()()()()………

 

「この『時を止められる男』が何者か?それは置いておいて、この日誌の事が本当であるならば、『スタンド』は『インヒューレント・スキル』と密接な関係にあると考えられます。」

 

ゲーテルは続けた。

 

「恐らく、スタンド使いは今後も麻帆良学園で『生み出される』でしょうね………いったい誰が、何の目的で生み出しているのか?それも知る必要があるでしょうねぇ~………」

 

ゲーテルは少し芝居がかった風に言うと、はやてに向き直った。

 

「その調査のためであれば、現在この事件を受け持っている機動六課の運用期間の『延長』も視野に入れていますが、どうでしょうか、八神部隊長?」

「え?ええ、まあ………それはありがたいですけれど………」

 

はやては少し戸惑ったものの、ゲーテルの提案を受け入れた。ゲーテルは満足そうに頷くと、今後の予定などを簡単に話し合い、会議は終了となった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「………妙やな。」

 

機動六課の隊舎に戻ったはやてが、部隊長室の椅子に座って一番に呟いた。机の向かいに置かれた応接用のソファーに腰かけた承太郎は、フェイトに淹れてもらったコーヒーのカップを片手にちらりとはやての方を見た。

 

「お前もそう思うか?」

「承太郎さんも?」

「まあな。いくら担当している部隊とはいえ、ちょいと『優遇』されている気がしてな………半年ほど前に起きたっていう事件の『功績者』であることを考慮してもな………」

 

承太郎はカップを置くと、先ほどの資料に目をやった。

 

「あのゲーテルって少将、なんか企んでるな………」

「一応、私達の知り合いに『そういう事』を調べるのが得意な人がいますので………後で頼んでみますね………」

「しかし、この『ブランドー』っちゅう人の娘って、何者なんやろか………?」

 

はやてが何気なくそう言った時、承太郎がぴく、と反応をした。

 

「………見分ける方法はある。」

「え?」

 

どういう事だろう?はやてがそう聞こうとした時、承太郎は服の襟をずらして左肩を見せた。

 

「そいつの娘の遺伝子を受け継いでいるのであれば、これと同じ『星形のアザ』があるはずだ………『ディオ・ブランドー』の遺伝子を受け継いでいるのであればな……」

「ディオ………?」

 

承太郎の首の付け根には、言う通り『星形に見えるアザ』があった。しかし、フェイトとはやては、承太郎の言った『ディオ・ブランドー』という名前が気になった。日誌には、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

「承太郎さん………もしかしてこの『時を止められる男』の事、知っとるんですか……?」

「………ああ、よおく知っているとも………こいつは()()()()()のだからな………」

「えっ………!?」

 

承太郎は語り始めた―――

 

自身の体験と、祖父や曾祖母に聞いた話を織り交ぜながら、―――

 

 

 

ディオ・ブランドーが100年以上前、『柱の男』と呼ばれる『究極生物』が作り出した『石仮面』をかぶり、『吸血鬼』になったこと―――

 

 

 

世界征服の野望を果たさんと、生きた人間や死体を『死屍人(ゾンビ)』に変え、軍団を作ったこと―――

 

 

 

承太郎の先祖であるジョナサン・ジョースターが、『波紋』と呼ばれる力でディオを倒したこと―――

 

 

 

だが、ディオは頭部のみで生き延び、海上でジョナサンの肉体を乗っ取り、100年間海底で眠っていたこと―――

 

 

 

そして22年前、トレジャーハンターにより、ディオの『棺桶』が引き上げられ、ディオが復活したこと―――

 

 

 

4年後、ディオの影響でスタンドに目覚めた承太郎と彼の母ホリィ。だが、ホリィはスタンドの影響に耐えられず、命の危機に陥ってしまったこと―――

 

 

 

母を助けるために、ディオのいるエジプトへ、仲間と共に旅に出たこと―――

 

 

 

エジプトへ着いたものの、ディオの配下のスタンド使いたちや、ディオのスタンド、『世界(ザ・ワールド)』の前に、仲間が次々に命を落としていったことを―――

 

 

 

「―――オレが奴と同じ能力に目覚め、奴を殺していなかったら、今頃奴は世界を支配していただろうよ。」

「!じゃあ、承太郎さんも時を……」

「ああ、『止められる』。最近止めてないから、2秒が限界だがな。」

「そんな体を動かす感覚で止められるものなの………?」

「ていうか、『時が止まっている』のに「2秒」……?」

 

二人の疑問は、的を射ていた……

 

「まあ、『人間の感覚で二秒くらい』って意味だ。しかし、あのヌケサクがこんなとんでもないスタンドを持っていたとはな………」

 

DIOの館で出会った吸血鬼の事を思い出して、承太郎はやれやれと呟いた。ふと、何か思い出したらしいフェイトが「あ」と声を出した。

 

「さっきの星形のアザ………どこかで見たと思ったら………スバルも、それと同じアザが………」

「何………?」

 

フェイトの言葉に、承太郎は麻帆良で出会ったスバルの顔を思い出した。あの、元気な少女にアザがあったということは……?

 

「あの子が……戦闘機人だと、いうのか………?」

「………ええ……『JS事件』での主戦力であった『ナンバーズ』のもとになった、初期型の戦闘機人………『タイプゼロ』………」

 

フェイトの説明を聞いて、押し黙る3人。承太郎が、その沈黙を破った。

 

「…………オレがあの子に会ったのは、ネギ君が『矢』に射抜かれて、気を失った時だった………」

「え?」

「その時、彼女はネギ君を救いたい一心で、自分にできることをしようと必死だった………あいつの目には、間違いなく『黄金の意思』があった………オレたちと同じ、『ジョースター』の意思を受け継いでいると言えるだろう………!」

「承太郎さん………」

 

承太郎の言葉を聞いて、ほっと胸をなでおろす2人。

その時、はやてに通信が入った。

 

ピッ

「はい…」

[八神司令!緊急事態ですッ!!]

 

モニターに映ったのは、青い髪をロングにした、18歳くらいの少女だった。

 

「ギンガ、どないしたんや?」

 

少女―――ギンガの慌て様に、少したじろぐはやて。彼女がこんなに慌てるとは、ただ事ではないことは確かだ。

 

[か、海上隔離施設からナンバーズ………ディードが、何者かに『誘拐』されました………!]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

←to be continued…




23話です。
・サブタイトルは『ニューヨークのジョジョ』から。

・冒頭はレプラの事後処理。レプラと奏汰は、いずれまた出したいと思っています。

・ミッドでの承太郎の動向。ここでクルト出しましたが、彼はミッドサイドで結構えらい位置で出したいと思っていました。

・今作でのISは『疑似的なスタンド』という設定。『SBR』で解説された、「波紋」や「鉄球」と同じく「スタンドに近づくための技術」という立ち位置です。

・クイントさんはDIOの娘、つまり、スバルたちはジョースター家の血縁者になります。どちらかといえば、ジョナサン寄りですね。


では、次回をお楽しみに!
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