ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#34/ダービー・ザ・リベンジャー ①

麻帆良公園園内

 

 

「ええっと………はじめましてルーテシアちゃん。私…私のどかです。よろしくね?」

「うん、よろしく。」

「のどか、こんな小さい子にまで緊張してどうするですか………」

 

公園でルーテシアとアルフ(こいぬフォーム)偶然会ったのどかと夕映。ちなみにアギトは、ルーテシアの服のポケットに隠れている。

 

「ナカジマさんから、『家にお姉さんと親戚が泊まっている』とは聞いていましたが、あなたがそうでしたか。日本へは、どのような用事で?」

「…………」

【る、ルールー、話合わせて!】

 

元々口数が少ないためか、あるいは突然の質問で困ったのか、ルーテシアは黙ってしまう。

 

「あの……………?」

「お父さんを……」

「え?」

 

夕映とのどかが少し戸惑っていると、ルーテシアが不意に口を開いた。

 

「お父さんが、97管理外世界(こっち)にいるって聞いて。」

「それで、日本(こっち)に探しに来たですか…………」

 

ルーテシアの言ったことに頷く夕映。微妙にかみ合っていないような気もするが………

 

【で……出任せだよねえ?】

【さあ………?ルールーのお父さんなんて、聞いたことも…………】

 

突然のルーテシアの発言に、アルフとアギトは戸惑ってしまう。口から出任せにしては、ルーテシアの目はまっすぐだったからだ。

 

「あれ?」

 

ふと、のどかは公園の外の道を走る一団を見つけた。先頭を走るのはネギだ。その後ろを、千雨やスバルたちが走っている。中でも、スバルと徐倫は明日菜とウェンディをそれぞれ背負っているため、かなり目を引く。

 

「あれはネギ先生たち?何かあったのでしょうか…………?」

【スバル?なんかあったのかい?】

 

夕映たちも気づき、アルフはスバルに念話を飛ばす。

 

【あ、アルフさん?実は今スタンド使いを追っていて…………】

【何ぃッ!?】

 

帰ってきた答えに、アルフは肉声に出しかけるくらい驚く。すぐにフェイトへ連絡しようとしたが…………

 

「のどか、追うですよ!」

グイィッ

「え、ゆ、ゆえぇぇぇ〜〜〜!?」

 

のどかが夕映に引っ張られる形で、去っていった。

 

【ってヤバくないか!?あののどかって子、スタンド使いとはいえあの性格(キャラ)だし、ゆえって子に関しては………!】

「……私たちも行こう!」

 

言うと、ルーテシアとアルフも駆け出した。

 

 

 

 

 

#34/ダービー・ザ・リベンジャー①

 

 

 

 

 

女を追っていたネギたちがたどり着いたのは、とある『ビル』だった。

 

「このビルに入りましたね…………」

「このビル………確かどこにも買い取られないでそのままの『廃ビル』だぞ…………近々取り壊されるとか言ってたっけ………」

 

徐倫はビルを見ながら言う。ネギとティアナが入り口の左右に周り、中の様子をうかがう。

 

「罠の類はなさそうですね…………」

「ええ………行くわよ!」

 

ティアナが先陣を切り、全員がそれに続く。

 

一階は広いホールになっており、取り壊し用の機材などが置かれている。向かい側の壁を見ると、階段があった。その右の壁には―――

 

「…………分かりやすい罠だな…………」

「ここまで親切だと、逆に怪しいね…………」

 

ご丁寧に、赤いペンキで『矢印』と『5Fまで』と描かれていた。ネギたちはあえてそれに乗り、階段を駆け上がる。

 

「もうすぐ5階ですね。」

「このビルは『5階建て』だ。最上階まで呼んで一体―――」

 

徐倫が言い終わる前に、一同は5階へ到着した。

 

 

 

 

 

そこは他の階に比べて、非常に明るい階だった。

床は赤い絨毯が敷かれ、周りにはテーブルやスロットが所狭しと配置されている。テーブルにはルーレットやサイコロが置かれていた。ここはまるで―――

 

「…………『カジノ』?」

「いつの間にこんなものを…………はっ!」

 

千雨が見つけた先で、その女は座りながら、トランプをシャッフルしていた。

 

腰まで届く金髪を、後ろは先端で7カ所、前髪も左右で一カ所ずつ三つ編みにした独特の髪型。顔立ちは整っており、目は青く、その唇には赤と黒の縦縞になるように口紅を塗っている。服装は白いワイシャツに赤いベストを着用して袖にはスペードマークのカフスボタン、首には赤い蝶ネクタイと、まるでカジノのディーラーのようだ。

 

ネギたちは女の座るテーブルを包囲しつつ、女に詰め寄った。最初に口を開いたのはオットーだ。

 

「お前…………ディードをさらった一味か!」

「………私にそれをタダで教えろと?」

「とぼけるな!アスナやウェンディ姉様を襲っておいて!!」

「オットー、落ち着け!」

 

チンクがオットーをなだめる中、女はシャッフルしたトランプを整えた。

 

「あなた、トランプの『マーク』には位があるのをご存知?」

「………何?」

 

女が、トランプを扇状にテーブルへ配置する。

 

「一般的に上からスペード、ハート、クラブ、ダイヤ………ポーカーでも、クラブのフラッシュよりもスペードのフラッシュの方が強いわ。」

「何が言いたい?」

 

オットーがしびれを切らして、女に詰め寄る。すると女は、トランプの中から一枚選び、手元に寄せた。

 

「私の選んだこのカードよりも、あなたがその山から選んだカードの位が高ければ、その『ディード』って子のことを教えてあげるわ。ただし、あなたには『()()()()()()()()()。どう?」

「………わかった。選べばいいんだな」

「グッド!」

「オットー!」

 

チンクが止めるのも聞かず、オットーは女の持ちかけた『賭け』に乗ってしまう。一方、徐倫はあることを思い出しかけていた。

 

(『魂』を賭けるだと………確か前親父に聞いたような…………まさか!)

「オットー!今すぐ『賭け』を降りろ!!」

「空条?」

「もう遅い!すでに賭けは閉じられた!」

 

徐倫が叫ぶも、オットーはすでにカードを選び、開いていた。

選んだカードは『スペードのA』だ。

 

「…………ぼくの勝ちだ。これより『位の高いカード』はない。」

「そうね…………『普通は』。」

 

女もカードを開く。カードは―――

 

「なっ……………『()()()()()()()………!?」

「ふふっ、私の勝ちみたいね。ジョーカーはどこにも属さない『トリックスター』………故に、その強さは全カード中最強!!」

 

女の言葉に、オットーは絶句する。徐倫はすでに遅かったと、青ざめた。

 

「ふふっ『ジョーカーがあるからトランプは面白い』…………あなたもそう思わない?さて、では払ってもらいましょうか!」

「……えっ払う!?何を?」

「『魂』よ。あなたはさっき確かに賭けたわ。『魂』!我が『()()()()()』は代々、『魂を奪うスタンド使い』!賭けというのは、人間の魂を肉体から出やすくする!私のスタンド『ポーカー・フェイス』は、そこを奪い取る!」

『!!』

「ダービーだと……確かそいつは!?」

 

女―――『ダービー』が言うと同時に、オットーの背後にスタンドが現れた!

 

細身のロボットのような腕と下半身に女性的な胸部を持ち、顔には目元のみが開いた白い仮面を付け、両肩と胸、両腰にも同じ仮面がある。頭からはコードが髪のように伸び、それがオットーを捕まえていた!

 

「こ………これは!?う、うわああああああああああああああああ!!!」

「オットー!?」

 

スタンドが、掴んだオットーから『魂』を抜き取る!魂を抜かれたオットーの肉体が床に倒れると、女は不敵に笑った。

 

「私の名は『ルーニー・S・ダービー』。綴りは『L.U.N.Y.S.D’.A.R.B.Y.』。Dの上にダッシュがつく……オットーは賭けに敗北した…したがって、『魂』はいただく!」

 

ダービーはそう名乗ると、『ポーカー・フェイス』はオットーの魂をグニグニと形を変えていき、最後にバーーンと押しつぶす!そして―――

 

 

 

 

 

コローーーン

 

 

 

 

 

その手の中から、1枚の『チップ』がテーブルの上に落ちた。チップには、目を瞑ったオットーの顔がある………

 

「これがオットーの『魂』よ……さっき手に入れた『神楽坂明日菜』と『ウェンディ』を含めて、これで3人を再起不能にしたわ。ふふっ………」

 

ダービーはオットーのチップを拾い見せつけると、懐からチップを二枚出す。チップには、明日菜とウェンディの顔があった。

 

「!アスナさん!ウェンディさん!」

「やはり貴様、二人を………!」

「……………ダービーって聞いてようやく思い出したわ………………あんた、親父と戦った『博打打ち(ギャンブラー)』ダービーの………」

「ふふっ、やっぱり知っていたわね、空条徐倫。ええ、私はあなたの父、空条承太郎に敗れたダニエル・J・ダービーの娘よ!ここにいるのは依頼主と利害が一致したからでもあるし、父の無念を晴らすためでもあるわ!」

「貴様ッ!!」

 

チンクはスティンガーを取り出すが、ダービーは右手で征する。

 

「おっと、私を殺さない方がいいわ。私が死んだら、3人の魂は天へ行き、そのまま戻らない………つまり、『死』を意味する!『魂』を取り戻したければ、私と賭けをするしかないのよ………」

「ぐ……………」

 

ダービーの言葉に、チンクは押し黙る。すると、徐倫がダービーの向かいの席についた。

 

「空条?」

「あんたの狙いは私と千雨でしょう?だったら『ポーカー』で勝負しましょう………」

『!!』

 

徐倫の行動に、全員が驚く。普通は『勇気ある行動』と思われるだろうが、ネギたちは『無謀』と解釈した。

 

「く、空条さん!一体何を考えているんですか!?」

「そうだ!もし負けでもしたら……………」

「大丈夫だ。ポーカーなら私にも勝ち目はあるし、それに、あいつが「イカサマ」しても、私なら見破れる。」

「ふふっ、ずいぶん自信があるのね?面白いわ!」

 

ダービーは新しいトランプの箱を用意する。ふと、徐倫に聞いた。

 

「………そう言えば、例の言葉を聞いていなかったわね?」

 

ダービーに聞かれた徐倫は、やれやれ、と息を吐き、宣言をした。

 

「賭けるわ、私の『魂』を!!」

「グッド!!」

 

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

徐倫がダービーに勝負を挑んだ頃――

 

廃ビル1階

 

 

「ゆえ〜〜、あ、危ないよ〜〜〜帰ろうよ〜〜〜〜〜…………」

 

夕映に引っ張られる形でビルに入ったのどかは、夕映を必死に説得していた。怖いからというのもあるが、ネギたちが入ったという事は、このビルには『敵スタンド使い』の罠があるに違いない。そんな場所に、魔法もスタンドもない夕映を巻き込む訳にはいかないからだ。

 

「何を今更。最近、あの人たちはよく一緒に行動をしていますし、怪我をして登校するのもしょっちゅうです。おまけに理由を聞いても『階段で転んだ』とか『天井からタライが落ちてきた』とか『ドーナツ作りに失敗した』とかありえない返答が返ってくるですよ!?これは何かあるに違いないです!」

「何ハルナみたいなこと言ってるの〜〜〜〜〜〜〜!?」

 

だが、夕映も引き下がらない。気になってついてきたルーテシアたちも、後ろでため息をつく。

 

【どうするんだい?あの子、かなり強情だよ?】

【ルールー……】

【大丈夫…………いざとなったら『ガリュー』を呼ぶから。】

 

念話で打ち合わせる3人(2人と1匹?)。『召喚魔導士』であるルーテシアの召喚虫『ガリュー』なら、並のスタンド使いに遅れをとることはない。

そのときだった。

 

 

 

 

 

「ウウゥ〜〜〜〜〜」

「ガウゥ〜〜〜〜〜」

 

犬のうなり声がした。

 

「へ?これって…………」

「野良犬のたまり場にでもなっているのでしょうか…………?」

【アルフ…………】

【…………いや、「犬」の臭いはしない………!この『臭い』は―――】

 

ビルの中に放置された鉄骨や材木の影から、何かがいくつも飛び出した。だがそれは、『野良犬』などというかわいらしいものではなく―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウウゥ〜〜〜〜〜」

「ハフッハフッハフッ…………」

 

「ば…………バルーンアートの………」

「犬……………?」

 

もっとかわいらしいものだった。ピンクやオレンジのカラフルなバルーンアートの犬が、うなり声をあげながらフワフワとのどかたちに近づく。

だが、のどかは『かわいらしい』故に『恐怖』を感じ取った!

 

「ダービーに『援軍が来たら厄介だから見張っていてくれ』と頼まれた世界だが、どうやらそれは間違っていなかったようだな。」

 

不意に、階段の方から男の声がして、そちらを向く。

 

「一つ忠告をしておくと、君たちがそれ以上近寄らない世界なら、我がスタンド『チューブラー・ベルズ』のバブル犬は君たちを襲わない世界だ。だが、近づいた途端、バブル犬は君たちを食い殺す世界となるだろう…………私も、できれば子供は殺したくない世界なんだ…………今すぐ立ち去るがいい。」

 

出てきたのは、黒い肌の男だ。

縮れた髪を短く切り、目元には渦巻き模様の入れ墨が施されている。服は茶色いコートを着て、ジーンズにはトゲのようなものがついていた。

 

「な…………何ですかあなたは………………?」

「スタンド使い…………!」

 

のどかは、『イノセント・スターター』を出し、戦闘態勢をとる。ルーテシアも、ブーストデバイス『アスクレピオス』の準備をする。

 

「………なるほど、立ち向かう世界というわけだな……………宮崎のどか………()()()()()()()()()使()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()、君がそいつを知っている世界なら、色々聞けたのだが………………」

「えっ………?(()()()()()…………?)」

「ゆけッ!!『チューブラー・ベルズ』!!」

 

のどかが迷う暇もなく、男のかけ声と共にバブル犬がのどかたちに向かって飛びかかる!

 

男の名は『マイク・(オー)

スタンド名は『チューブラー・ベルズ』

 

 

 

 

 

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33話です。
・サブタイトルは「ダービー・ザ・ギャンブラー」から。

・ルーテシアの父親の正体は、いずれという事で。よく考えたら、何気に桑谷さんキャラが3人っていうすごい状況だ………

・ダービー(娘)登場。前回も言いましたが、ジョジョはこういう頭脳戦も面白さの一つですので、代表格であるダービーを出しました。

・マイク・O登場。同じビル内で『頭脳』と『肉体』の闘いを繰り広げる、という展開にしてみました。

では、次回をお楽しみに!
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