ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】 作:オレの「自動追尾弾」
グリーンドルフィンストリート麻帆良
入り口前
「ノーヴェ!」
「の、ノーヴェさーん!」
「ホンヤ!ティアナ!」
マンションの前に集まっていたナンバーズと合流したのどかとティアナ。スバルたちは既に寮へと向かっているらしい。
「エヴァンジェリンさんが動いたって聞きましたが………」
「ああ、今ネギや徐倫、それに仗助さんが向かっているらしい。私らは念のために待機だ。」
「まあ、空条や東方みたいな実力者が一緒だし、心配は無用だとは思うが、念のためにな………」
チンクがのどかに諭す。先日の『セッコとランボ』との戦闘で、二人の実力―――スタンドという限られた力を上手く使う戦い方を見たチンクだからこそ、説得力があった。
「まあ、一応この辺りも見はった方がいいわね。のどか、あなたは『
ズンッ
『………!?』
突然、一同を『地響き』が襲った。
「い…………今のは…………?」
「!?!あ……………あああ……………………あれは………………!!?」
のどかがある一点―――『上の方向』を見つめて恐怖していた……
そちらをみた一同が見たのは―――――
「な………あれは!?!?」
#39/
麻帆良学園都市内
商店街
「寮の方で、何かあったらしいな…………」
「そうだな………『スタンド使い』たちがいるとはいえ、心配だし戻るか?」
停電の闇に染まった商店街を歩く四つの人影があった。
一人は刹那、もう一人は、中学生には見えない位スタイルが良く、色黒で、修羅場をいくつも潜り抜けたような鋭い目を持った
「………いや、スタンド使いがいるなら、私たちは不要だろう。」
「えらく冷静だな。そんなにやつらに信頼を置いてくれてんのか?」
冷静に答える刹那に対して、承太郎が言う。確かに今、麻帆良にいるスタンド使いたちは『杜王町』の面々と比べても実力者揃いだが、相手は『柱の男』ともやり合った吸血鬼だ。心配しない方がおかしい。
「いえ………ですが、ネギ先生やナカジマさんもいますし、そんなに心配は―――ん?」
ふと、刹那はこちらに誰か駆けてくるのが見えた。人数は多いが、その中に知った顔があった。
「宮崎さんに………ランスターさん?」
「あ……………承太郎さんに…桜咲さんたち………」
「どうしたの?そんなに慌てて?」
「!また『消えている』ッ!!」
「フェイトさんッスタンド使いです!周りに……特に『頭上』に気をつけてください!」
ティアナがフェイトたちに向かい叫ぶ。4人には何のことだか分からないが、とにかく「ヤバい」状況というのは分かった。その時だ―――
「!!」
刹那は背後に『殺気』を感じて振り向く。が、なにも見あたらなかった。
「………ふう、すいません、気のせいでした………少し神経質になっていました…………」
「…いや刹那………そんなことはないよ……………」
「………やれやれだぜ……………こんなに『近づかれる』まで気づかなかったなんて…………」
「…………?」
だが、承太郎やフェイトが『戦慄』の表情をしているのに気づくと、全員が「頭上を見ているのに」気づいた。自分も見上げてみると―――
「ッ!!?」
頭上に『鎧武者』がいた!それも、身の丈『14m』ほどの!
鎧には所々に『SWORD』や『BLADE』と書かれており、兜には左右にバッファローを思わせる角があり、額にあたる部分には大小の『V』を繋げたような角もある。顔には『般若』と『骸骨』を組み合わせたような面をかぶっており、闇夜と相俟って、それの恐怖をかきたてた。
そんなものが、刹那たちを『跨いだ』形で、そこに立っていた。
「こ……………こんなのが何で……………私たちに気づかれずに……………!?」
「この間の『アルティメット・クライシス』といい、最近のスタンドはあんな『デカいの』が流行っているの?」
「あ、それは私も思った………」
フェイトとノーヴェがどうでもよさそうな会話をする中、鎧武者は拳を振りかざし、パンチを浴びせる。
一同はギリギリでかわし、承太郎とフェイトは攻撃に入る!
「プラズマランサー!」
「スタープラチナッ!!」
フェイトの『プラズマランサー』とスタープラチナのオラオラが鎧武者に迫る!だが―――
フッ
「「「「!?」」」」
二人の攻撃が当たる瞬間、鎧武者は忽然と『消えた』!
「まただ!また『消えたぞ』!」
「まさか………あんな『巨体』が『消えた』だと!?」
全員が鎧武者を探すとき、承太郎はフェイトの後ろに陰が見えた!それはあの鎧武者だ!
「!フェイトッ!!」
「!!」
ドグシャアッ
承太郎に叫ばれて、フェイトはようやく背後の鎧武者に気づいたがすでに遅く、鎧武者により地面にたたきつけられてしまう!
「フェイトさんッ!!」
「一瞬で…………やはりやつは『瞬間移動』の能力…………ッ!!」
チンクは、鎧武者が『瞬間移動』のスタンド能力だと気づく。
あの巨体で『瞬間移動』の能力だと、かなり厄介だ。
ただでさえこの間の『アルティメット・クライシス』にてこずったのに、それに『瞬間移動』が加わったら、どこからあんな攻撃がくるか分からないからだ。
「全員一カ所に固まって!やつの攻撃を絞るのよッ!!」
ティアナが全員に指示を出すが、承太郎は冷静に鎧武者を見ていた。
「待てティアナ………まだ『瞬間移動』と決めつけるのは早いぜ………………」
「えっ!?」
承太郎の言うことが分からないティアナだったが、それ所ではなくなった。鎧武者が手を挙げたかと思うと、『太刀』がその手に収まっていた!
「!!ヤバいッ!!」
ドガァアッ
鎧武者が太刀を振り下ろす瞬間、ティアナたちはその場を去った。
「しゅッ………『瞬間移動』って決めつけるなって……………!?」
「やつの今の『瞬間移動』には、数秒『タイムロス』があった。瞬間移動なら、タイムロスは「
「た…………確かに…………」
承太郎の説明に、ティアナとのどかは納得する。
瞬間移動、あるいはワープ等は、一般的に「タイムロスなく一瞬で移動する」ことを言う。だが、鎧武者の瞬間移動にはタイムロスが存在した。
「こいつは「瞬間移動」かもしれないが、別の何かという可能性もある。『注意深く観察して行動しろ』………だぜ。観察しろというのは……………見るんじゃあなく観ることだ………聞くんじゃあなく聴くことだ……………でないと…………これから死ぬことになるぜ……………!」
承太郎の言葉に、二人は気を引き締める。
スタンド名―スペースマン
本体名―夜叉丸
☆★☆★☆★
女子寮 大浴場
明かりがなく、暗闇の大浴場に、
「きましたよエヴァンジェリンさんッ!!どこですか!?」
すると、大浴場の一角にある屋根のあるスペースに、明かりが灯った。
「「「!!」」」
「ここだよ坊や。まさか先日と同じ布陣でくるとはな………」
そこには、セクシーなボンデージに身を包んだ金髪の『美女』と、メイド服に身を包んだ茶々丸、まき絵、美砂、円、桜子、5人、そしてブチャラティがいた。
「!?あなたは…………」
「ふ……」
「「「……………………誰ッ!!?」」」
スッテーン
3人のボケに、金髪美女はすっころんだ。そして―――
ボンッ☆
「私だ私ィィイイイーーーッ」
「「「あーーー。」」」
『幻術』を解き、元の幼い容姿に戻ったエヴァンジェリンに、三人は納得する。ブチャラティは呆れてため息をついた。
「ったく、だから『幻術』なんて使わねーでそのままで行けって言ったのに…………」
「うるさいッ!!…………まあいい。『満月』の前で悪いが……今夜ここで決着をつけて、坊やの『血』を存分に吸わせてもらうよ。」
余裕の笑みを浮かべるエヴァンジェリン。だが、ネギも負けられなかった。
「そうはさせませんよ………僕が勝って、悪いコトするのはやめてもらいます!」
「ネギ、そこは『僕「たち」が』………だろ?」
「そうそう。」
2人の訂正に、ネギは苦笑する。2人は自分の生徒だが、2人には適わなかった。
「それはどうかな?………やれ。」
エヴァンジェリンがパチンッと指を鳴らすと、まき絵たちがネギたちの前に立ちはだかった。
「………やはりそう来ましたか…………」
「まき絵を使いに来させたから、茶々丸とブチャラティ以外にもいることは想定していた…………」
「だから、私たちは『作戦』を練ってきた!」
「……………何?」
3人の言葉に、エヴァンジェリンは眉をピクリとひそめる。
「「「それは――――――」」」
クルッ
「「「『逃げる』!」」」
ダッターーー
「「………え?」」
ズコーーーーッ
いきなり「逃げ出した」3人に、茶々丸とブチャラティは呆気にとられ、エヴァンジェリンは再びすっころんだ。
「………………ッてコラーーッ!!何思いっきり逃げてるんだ!お前らッ早く追えッ!!」
「「「「………あ、はい。」」」」
いち早く復活し、呆けていたまき絵たちに指示を飛ばすエヴァンジェリン。
「………ま、当然『追ってきますよね』。」
「こいつらは任せたぜ…………『楓』、『おじさん』!!」
ブワアッ
『………?』
徐倫がそう言うと、ローブを着たネギの懐から『布』が二枚、零れ落ちた。まき絵たちは何だろうと思うと―――
「ドララララララララララァアアアーーーーーーッ」
ズババババッ
布の中から、「クレイジー・ダイヤモンド」の拳の連打―――『ドラララ』が『飛び出した』!
まき絵と円は何とかかわすが、美砂と桜子はモロに食らってしまう!
「何ィイ!?(ぬ、布の中から……!?)」
「すぐに治したからよぉおー、ちょいと『気絶した』程度にすむぜぇえーーー。これで『2対2』だ!」
「うーむ、なかなか恐ろしい能力でござるなぁー………」
エヴァンジェリンたちが驚いているうちに、いつの間にか布のあった場所に仗助と楓がいた。楓は、まるでというか、そのまま『忍者』の格好だ。
「ネギ坊主、
「ああ、行かせてもらうぜ!」
「エヴァンジェリンさんッ僕はこっちですよッ!!」
「…………そう言うことか。」
「大方、東方 仗助の入れ知恵だろう………だが、」
ネギたちの意図を察したエヴァンジェリンとブチャラティ。つまりは、『こちらの戦力を分散させる』のが目的だろう。それを考えて、エヴァンジェリンは『魔法の射手』の発射態勢に入る!
「逃がすと思うてかッ!!」
ドッバァアアーーーッ
「うおおッ来た来た来たぁーーーッ」
「『
ガシャアアーーン
エヴァンジェリンの『魔法の射手』が迫る中、ネギは大浴場の窓をぶち破り、そこから『逃走』する。徐倫も、スバルの『ウィングロード』の上を走り、そこから抜け出した。
「無駄無駄無駄無駄無駄ァァアアアーーーッ逃がさんぞ若造どもがァアアーーーーッ!!」
「マスター、調子に乗りすぎです。」
ハイテンションに叫ぶエヴァンジェリンに茶々丸がツッコミを入れながら、3人もそこから外に出て行った。
「―――さて、やつらも出て行ったし、オレらもおっぱじめるか。」
ネギたちが出て行ったのを確認し、仗助がそう切り出した。すると、まき絵の側に『グロウン・キッド』が姿を表した。
『フム、スマナイ。まき絵ニハ何度も話しかけたガ、何ノ反応モナクテナ………』
「問題はござらんよ、グロウン・キッド。忘れたわけではあるまいな………」
楓はそばに落ちていた布を拾う。布のあった場所には―――
「我が『
布のあった場所には、大量の刀が突き刺さっていた………
長瀬 楓(14)
スタンド名―夢幻
☆★☆★☆★
桜通り
千雨(スタンド名―アニバーサリー・オブ・エンゼル)+アギト(分類―
アギトに氷を溶かしてもらった千雨は、すぐにギアッチョと距離を置いた。ギアッチョのスタンド能力は詳しく分からないが、『氷結系』の能力には違いなかった。とにかく、ここは距離を置いてなるべく近づかないに限る。
「ほう………オレと距離を置くか………利口な奴だな。」
「ああ。お前の能力はヤバそうなんでな………」
「へ………分かってんじゃねーか………よッ!!」
言うと、ギアッチョが猛スピードで千雨に迫る!
ビュオッ
「くっ『武竜』ッ!!」
ガギィンッ
パンチを放つギアッチョに対して、千雨はカウンター気味に逆手の突きを放った。そして小太刀が拳と交わったときに気づいた。ギアッチョの体を『氷が覆っている』!?
「オレのスタンドは、超低温の世界を作り出す『ホワイト・アルバム』!すでに周りの水分を集めて凍らせた!後、一度だけ親切に教えてやるが、あまり長い時間ふれない方がいいぜぇー?」
ビキキキキ………
「!?ちぃッ」
ギアッチョの言うとおり、小太刀の先端が凍り始めていた。慌てて離脱しようとする千雨だが、凍る速度が早い!その結果―――
ブツン
「!あああああわ…私の拳がッ!」
凍らされて、千雨の右拳が切断され―――
ニュウー
ピンピンピピン
パッ
「あ……あ……
ズコーーーーッ
―――てはいなかった。一瞬速く、手首を内側にまるめたので助かったようだ。
だが、切断されたと思ったアギトとギアッチョは、思いっきりずっこけた………
「ってオイッ!何こんな時に大ボケかましてんだよッ!!」
「いやぁー、ギリギリだったぜ………『
「名前ついてたんだ、あの刀…………」
見ると、ギアッチョの手元に小太刀が一振りあった。ちなみに、もう一振りは『
「まあ、おかげで対策は思いついた。要は『近づかなければいいだけ』だろ?」
「………何?」
言うと、千雨は『エンゼル』を身に纏い、素早く離脱する。そして、近くに落ちていた空き缶を拾い―――
「秘剣!『
ゴカァッ
まるで野球のノックのように打ち出した!打ち出された空き缶は、猛スピードでギアッチョに迫り、
ドグシャアッ
「げあッ!?」
氷を突き破り、ギアッチョの鳩尾に命中した!
☆★☆★☆★
戦国時代、鉄砲が伝わる以前には、飛び道具といえば弓矢が主流の時代、弓矢を持たない侍は、遠くから矢を射ってくる敵に対する攻撃手段がなかった。
そこで考案されたのが、刀や槍で落ちている兜や鎧を打ち出す攻撃手段である。
双燕天翔流でもこの攻撃手段が考えられ、唯一成功したのがこの『降彗宮』であり、開祖である
ちなみに、野球やゴルフで使われる和製英語「フルスイング」は、この技の威力にあやかってつけられたと言われている。
民明書房刊『日本の飛び道具百選』
☆★☆★☆★
「今なんかどーでもいい情報流れなかったか?」
「まあ、原作でも民明書房ネタはあったから気にすんな。」
メタ的な会話をする2人だが、油断はならない。ギアッチョは数メートル吹っ飛んだが、転がりながらも纏った水分を『スーツ』のような形にしていく!
それは『鎧』のような形で、ギアッチョの全身を包み込み、足には『刃』が―――スケート靴のような刃がついていた!
それを使い、氷上を『滑るように』千雨に迫ってくる!
「チェッ!!まさか俺と同じ『身に纏う』スタンドだとはな……しかし負けねえ……テメエはここで死んでもらうぜ………」
「!あいつ………チサメと同じ…………しかも速いぞ!!」
「ああ………だが!」
近づいてきたギアッチョが千雨にふれる前に、千雨はアギトをむんずと掴み、そのまま空へ上がる。
「あいにく、スピードなら私の『アニバーサリー・オブ・エンゼル』も自信があるんでな!」
「…………甘いぜ!」
千雨はギアッチョの余裕に疑問符を浮かべるが、ようやく気づいた。ギアッチョの近くには―――
「み…………『水飲み場』!」
「やっと気づいたか!『ホワイト・アルバム』ッ!!」
ドバシャァァアアア
ホワイト・アルバムの能力により、水飲み場の水道管が『破裂』した!
破裂した水飲み場から、水が『噴火』の如く吹き出し、それは上空の千雨までも『濡らす』!
「し…………しまっ!」
「チサメッ!!」
「『
いいながら、ギアッチョは千雨から滴る水を凍らせて、ロープのように千雨の元まで「登ってくる」!
「ヤバい!チサメ、早く振り払え!」
「ダメだ!つ、翼が凍って………」
「遅いぜ!ホワイト・アルバムッ!!」
ドグシャァアア
ギアッチョの拳が、千雨にたたき込まれた………!
←to be continued...
39話です。
・サブタイトルは『炎&氷!』から。
・『アルティメット・クライシス』に続く巨大スタンド『スペースマン』。デザインの元ネタは『るろうに剣心』の不二です。能力は『謎』重視で考えています。どんな能力かはまだ秘密。
・承太郎の『観察』のくだりは、ティアナやのどかには必要な言葉と考えて入れました。特にティアナには、心に染みる言葉でしょう。
・VSエヴァンジェリン。戦力分散として楓を入れました。スタンド名は水樹 奈々さんの楽曲からですが、ギアッチョとかけたわけではありません(笑)
・降彗宮は、ぶっちゃけ男塾仕様な技(笑)フルスイングの当て字から思いつきました。
では、次回をお楽しみに!