ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#04/グロウン・キッド②

司令室

 

 

「こちらロングアーチ、スターズ、応答願います!」

 

司令室と姿を変えたリビングに、シャーリーの悲痛な声が響く。

ガジェットの反応がなくなってから、スバル達と連絡がとれないでいた。

 

「ダメです!公園内に奇妙な『電磁波』が流れていて、みんなに通信ができません!」

「そんな……!」

「もしかして、妨害電波の類?……だったら、麻帆良の「魔法使い」の方に頼んで、確認を……」

「そ…それが………」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

麻帆良公園から西方100m離れた道

 

 

公園に結界を張るためこの道を走っていた金髪に黒い肌のシスター――シャークティは、目の前に「カエル」が落ちてきたため、急停止をしていた。

 

「な、何でカエルがこんな時期に?もう『冬眠』から目覚めたの?ん……?」

 

カエル嫌いな彼女は、ふと、体の色があざやかなこのカエルを、ずいぶん前に図鑑で見た覚えがあった。

 

「このカエルの体の色は…「ヤドクカエル」じゃあ…?たしか吹き矢に使われ、ひとかすりしただけで致命傷になる猛毒が皮膚のすぐ下にある…」

 

そう思っていると、カエルが2匹、シャークティから少し離れた所に落ちて、彼女はそちらを見る。

だが、そのあたりにはカエルが上れるような場所はない。

 

そう思っていると、次から次へと、カエルが道に落ちてくる。不思議に思って、空を見上げた彼女が見たのは――

 

 

 

「な…………!」

 

空から大量の『ヤドクカエル』が、彼女に向かって『降ってくる』光景だった。

 

 

 

「嫌ァァァあああ!」

 

 

 

さすがのシャークティもこれを見て平常を保てず、回れ右をして、泣きながら『全力疾走』するしかなかった……

 

 

 

 

 

#04/グロウン・キッド ②

 

 

 

 

 

麻帆良公園から南方150m離れた道

 

 

「いや、参ったねー、これは。」

 

応援に駆けつけようとここまで来たタカミチは、困ったようには聞こえない風に電話をかけていた。相手はなのはだ。

 

「公園に誰も近づけないつもりらしいよ…近づくものなら、容赦なくカエルが降り注ぐ。」

 

そういいながら、道を見るタカミチ。

彼の見た先には、大量の『ヤドクカエル』が道でうごめいていた。どうやら、カエルは「公園に近づいたもの」にしか降らないらしい。

 

[……カエルが『降ってくる』んじゃあ、上空からも近づけない…なかなか頭のキレるやつですね…!]

「ああ、多分『天候操作魔法』の応用だね。相当な実力者だよ。こうなったら、もう無事を祈るしかないね……」

[……]

 

公園の方を見ながら、そう言うタカミチだった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

麻帆良公園 中央広場

 

 

6枚の緑色の布と、緑色の右腕に囲まれたスバル達は、動けずにいた。いきなり現れた布に対する『恐怖』もあったし、何よりも、先ほどの右腕のこともある。

そう思っていると、急に「右腕」が『跳んだ』!

腕を足で跳ぶように曲げ伸ばしして、指で地面を勢いよく弾いて、布のいるあたりまで跳躍した!

 

「うぅっ」

「こいつら、何を…」

 

驚いた明日菜とティアナがそう呟いていると、他の布にも動きがあった。

 

布の1枚が『左腕』に変わり、他の2枚がそれぞれ右脚、左脚になり、それが合わさって『下半身』になる。先端が尖り、反り返った靴を履いたような下半身だ。

 

そして、1枚が一番大きい変化を遂げた。

まず浮き上がったのは『頭』だ。口と鼻のないのっぺりとした顔に、目が一つ、口にあたる部分にはくるりと巻かれたどじょうヒゲを生やし、頭にはターバンを巻いている。

次に胴体だ。こちらは、まるで甲冑のようなデザインだ。

 

そして、それら4つの部品が一カ所に集まり、それぞれが合わさると、一つ目にターバンを巻いた『緑色の魔神』の姿になる!

最後に残った2枚が『剣』に変わり両手に収まると、『魔神』は剣を構える。

 

「が、『合体したぁ』!?」

「……向こうは敵意むき出しって感じね。」

「確かに、仲良くはなれそうにないね…」

 

そう感想を述べるティアナとスバル。こちらも、戦闘態勢だ。

 

『……フム、ナカナカイイ構エダナ。イクツモ『修羅場』ヲクグッタ構エダ。』

 

不意に、魔神から声が発せられ、驚くスバル達。

 

「喋った!?」

「………お前、何者だ?」

 

鉄槌――グラーフアイゼンを突きつけて魔神に問いただすヴィータ。相当機嫌が悪い様子だ。

 

『フム、タシカニ名乗らナイノハ失礼ダ。我が名ハ「グロウン・キッド」!見テノ通リ、タダノ『布キレ』ダ。』

「………いや、ただの布きれは喋ったり合体したりしないから……」

 

魔神――グロウン・キッドにつっこむティアナ。だが、当の本人は気にしてない様子だ。

 

『マア、挨拶ハコレ位ニシテ、私ハ君達ニ、聞キタイ事ガアルノダ。』

「何?」

 

グロウン・キッドは右手の剣の切っ先を向けて、5人に聞いた。

 

『フム、キミ達ハ私と『同じヨウナ能力(チカラ)ヲ持ッテイルノカ?』

「あん?」

 

グロウン・キッドの言葉に、眉をひそめるティアナとヴィータ。

 

「………妙な質問だな?アタシらとお前は、まったく『別の力を持っている』とでも言うのか……?」

『……フム、「話シタクナイ」ノカ、ソレトモ「本当ニ何モ知ラナイ」ノカ、マア、戦ッテミレバ分ルコトダ。悪イガ、行カセテモラウゾ!!』

 

言うや否や、ヴィータに襲いかかるグロウン・キッド!

振り下ろされた剣をヴィータがアイゼンで受け止めるが、押されている。

 

「ぐ………っ、こいつ、何てパワーだ……!」

『フム、コノママ一人目を――』

「はああ!」

 

グロウン・キッドがもう一方の剣を下ろす前に、スバルが右手にはめた籠手『リボルバーナックル』のナックルスピナーを回転させて殴りかかる!狙うは頭部!

 

ドガァッ

「手ごたえありッ」

 

拳の感触から、グロウン・キッドに大ダメージを与えたことを確信するスバル。しかし、

 

『アア、確カニ「命中」ダ。』

「はっ」

 

よく見ると、グロウン・キッドの頭が「左手になり」、スバルの右拳を受け止め、掴んでいた!

 

そして、左の剣が『右腕』、左手が『胴体に』に変わり、

 

『タダシッ!!』

ドグシャア

「ぐわっ」

 

スバルは殴られ、吹き飛んでしまう!

 

『「私ノ拳」ガナ!』

「スバル!!」

「あいつ、何でもありなの!?」

 

首の位置から左手を、左腕から胴体と右腕が生えている奇妙な姿をした「グロウン・キッド」を見て、ティアナはそう漏らした。

 

ガギィン

「ぐっ」

『フム、ダガ、今の『一撃』ハナカナカ良カッタゾ。ホメテヤロウ。』

 

ヴィータを払い除け、スバルの一撃を誉めるグロウン・キッド。かなり余裕だ。

 

「くっ、態度が紳士なのが、逆にムカつくわね!でも!」

 

ティアナは、魔法弾の発射準備にかかる。

 

「これならどう!!」

 

発射された魔法弾は、一斉にグロウン・キッドに襲いかかる。

 

が、

 

バララァ

「なっ!!?」

 

なんと、グロウン・キッドは再び部品(パーツ)に分離し、魔法弾を避ける。

 

『フム、危ナイ危ナイ。』

「このお!!」

 

胴体の一部をクモの脚のように変えて着地し、あまり危機感のないように言うG・キッドに、飛び上がったスバルが拳を振り上げる。

 

『オット。』

 

が、ひらりとかわされてしまう。スバルは諦めず追撃しようとするが…

 

「!?……え??」

 

追おうにも、(グロウン)・キッドの姿が『見当たらない』。キョロキョロとあたりを見渡すスバルだが――

 

 

 

 

 

『ドコを見てイル?』

「はっ!」

ガシィ

 

いきなり『地面から』腕が生えて、スバルに掴みかかる!

それがG・キッドだとすぐに気づくが、色が「緑」ではなく、地面と同じ「薄茶色」だった。だが、指先からみるみるうちに緑に戻っていく。

 

「ほ……『保護色!!』カメレオンみたいに体の色を変えて!地面に『なりすましていた』のか!?」

 

ネギが、グロウン・キッドが消えた理由に気づくが、そう言っている間にもG・キッドは再び合体して人型になり、武器――布2枚が合わさってできた『鎌』――をスバルに突きつける。

 

『フム、安心シロ。アル程度ダメージヲアタエル位デ許してヤル。』

 

そう言って鎌を振りかざす。そして―――

 

 

 

 

 

 

 

「ちょいやあああぁぁぁ!!」

バグォオ

『フムォァア!?』

 

明日菜の跳び蹴りを喰らった!

 

胴体と、鎌を持った右腕だけが吹っ飛ばされるG・キッド。先ほど同様に胴体の一部をかぎ爪に変化させて、無理矢理ブレーキをかける。

 

だが!

 

魔法の射手(サギタ・マギカ) 連弾・雷の17矢(セリエス・フルグラーリス)!」

ズババァッ

 

「クロスファイヤー!!シューート!!」

バシュゥウン

 

『ナ!?グァアッ!!』

ドババァッ

 

ネギとティアナの技を喰らい、燃え上がるG・キッド!

 

『……フ…フム、ナルホド………君タチノ力ガコレホドトハナ……驚いたヨ………』

 

体を燃やされながら話すG・キッド。口調は変わらないが、かなり無理をしているようだ。

 

『……ダガ、忘れテ………イナイカ?私ハ…』

 

G・キッドは、最後の言葉を言い終わる前に燃え尽きてしまう……

 

 

 

 

 

 

『………コウイウ事ガデキルノヲ。』

『!!?』

 

声がした方を見る7人。

 

そこは先ほどまでG・キッドがいた場所で、今は、左腕と下半身しかないはず!

だが、下半身が見あたらず、変わりに『頭と胴体』、そして両腕があった!足の変わりには、胴体の一部が変形したものを代用しているため、上半身のみだが…

 

『フム、ダガ戦ッテ分カッタ事ガアルゾ。キミ達ハ私トハ『別系統ノ能力』ヲ持ってイルヨウダ。ソレガ分カッタダケデモ、収穫ダナ。』

「別系統だと………?」

 

グロウン・キッドの言葉に、疑問の声を出すヴィータ。すると、グロウン・キッドはネギ達に質問をした。

 

『最後ニ、聞いてオキタイ………キミ達ハ、『古メカシイ石ノ矢』ニツイテ、何か知ッテイルノカ?』

『!?』

 

「石の矢」と聞いて、ネギ達は息を飲んだ。まさか、この『布の魔神』は、あの『矢』について知っているのか!?

 

「あ、あんた!『矢』の事を知っているの!?一体、何で………!?」

『……フム、ヤハリ『知ッテイタ』カ………ダガ、ソコマデ詳しくハ分ラナイヨウダナ………』

「答えなさい!あなたは、一体何を知っているというの!?」

 

ティアナはグロウン・キッドに詰め寄るが、当の魔神は顎に手をやって考えているようであった。

 

『フム、コレ以上キミ達ニ聞イテモ、情報ハ得ラレソウニナイナ……目的ハ果タセタ事ダシ、今日ハコノ辺デオイトマサセテイタダコウ。』

「待ちなさいよ!まだこっちは………」

『フム、デハ、サラバダ少年タチ!機会ガアッタラ、マタ会おうデハナイカ!!』

 

ティアナが止めるのも聞かずに、グロウン・キッドはまた元の布に戻って、ひらひらと飛んでいった。追おうとするヴィータだが、『空の色』に色を変えられてしまい、見失ってしまった……

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

女子寮 入り口付近

 

 

「―――グロウン・キッドは、もうすぐ戻ってくるよ。」

「分かった。………まさか、スバルが『矢』を狙っているとはな………」

 

女子生徒から報告を聞いた徐倫は、千雨と共に部屋に向いながら考え事をしていた。

 

「向こうは、敵対しようって雰囲気じゃなかったな………どうするよ?」

「取りあえずは、先に『宮崎』と接触するぞ。もしも戦力になるなら、スバル達と敵対する事になっても大丈夫だろうよ。」

 

徐倫は歩きながらそう言って、女子寮に帰っていった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

麻帆良公園から東方150m離れた道

 

 

「いや~、スゴいの見られちゃったな~~♪」

 

赤い髪を後ろで束ねた少女は、手に持ったデジカメの画像を見ながら、ウキウキとしゃべる。

 

「それにしてもあの『布』……やっぱり『私の能力』と似ていたなぁ。……これは記事にしないで、『カエル事件』だけにしよう!」

 

そういうと、彼女は女子寮への帰路についた。

 

 

 

後ろに「腕の生えたカボチャ」を引き連れて……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女の名前は『朝倉 和美(あさくら かずみ)

 

 

 

彼女がスバルや徐倫達と関わるのは、まだ先の話である。

 

 

 

 

 

住みよい街づくりをしよう!

 

麻帆良学園都市 名所その① 「カエルが降ってくる道」

場所:麻帆良公園近くの道一帯

 

2月某日、麻帆良公園近くの道一帯で南米原産の『ヤドクガエル』が雨のように降ってくるという事件が発生。

振ってきた原因は不明だが、「公園の『ヌシ』が降らせている」、「突発的な竜巻に飛ばされた」等、多数の意見が出ている。麻帆良公園の近くを歩いている時に、『ケロケロ』とカエルの鳴き声が聞こえたら要注意!

(麻帆良学園新聞部発行『まほら新聞』より抜粋)

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「くそっ!何だったんだあいつは!!」

 

ヴィータは地団太を踏みながら、悪態をつく。相当お怒りのようだ。

 

「……ねえ、あいつから『魔力』を感じた?」

「えっ?そ、そういえば……!」

「全然しませんでした……」

 

ティアナの質問に、スバルとネギは、はっとする。

魔力を持たない未知の存在、『グロウン・キッド』あれは一体何なのだろう………?

謎は深まるばかりだ。

 

「――ま、とりあえずもう帰っていいわよね?あ〜〜、私汗かいちゃった〜〜。」

「ア、アスナさん……」

「………のんきでいいわよねあんたは…………」

 

明日菜の一言に、ティアナたちは脱力してしまう。まあ、おかげで緊張はほぐれたが。

 

「そうだね〜〜、あ!そうだ!一番近い「206号室(うち)」でシャワー浴びるついでに泊まっていかない!?ネギくんも!」

 

なんかスバルまで明日菜に賛同してしまう。そして、誘われたネギは…

 

「えっ?いや、僕は……その………」

 

いきなりしどろもどろになってしまった。

 

「ん?どうしたの?」

「じ…実は……ごにょごにょ」

「「?」」

 

急にスバルに耳打ちし始めたネギ。ティアナと明日菜は不思議そうに見ている。

 

 

「え?『風呂嫌い』?」

「!!」

プッツーーーン

 

それを聞いた明日菜は、ネギに詰め寄った。

 

「何言ってんのこの子供(ガキ)ィィイイーー!!」

「「「ビクゥ!」」」

「来なさい!うちで全身『丸洗い』よ!!」

「うわーーん!?」ずるずる

「………」

 

明日菜のあまりの気迫に、ヴィータたちは驚き、スバルとティアナは黙ってしまう。

 

二人が去って数秒、ようやくスバルが口を開いた。

 

「…………2人とも、先に帰っているそうです。」

「「そのよう(だな/ね)……」」

 

 

 

 

 

グロウン・キッド――本体不明

――再起可能

ネギ・スプリングフィールド――ただでさえ心身ともに疲れているのに、さらに疲れた。

リインフォースⅡ――何故あそこでシャーリーを怒鳴ってしまったんだろう?と反省。

シスター・シャークティ――今回の事がトラウマになり、しばらくの間外に出られなかった上、『カエル嫌い』から『カエル恐怖症』に昇格(ランクアップ)してしまった。

 

 

 

←to be continued…

 




4話です。

・話の流れは以前とさほど変わっていませんが、互いに『矢』の事でピリピリさせています。

・この後徐倫達はのどかと接触して、スタンド使い陣営に加え、ネギ達を警戒することになります。

では、次回をお楽しみに!
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