ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#49/京都で生まれたならず者 ②

「―――さてと、話がまとまった所で、ネギ、オレとお前で外の『見回り』だ。」

「あ、そうですね!」

 

仗助に言われてついて行くネギ。

本当はまき絵の『グロウン・キッド』とのどかの『イノセント・スターター』に外を見てもらおうと考えていたのだが、2人は音羽の滝で酔いつぶれてしまったため、今はぐっすりだ。

 

「じゃあ桜咲やスバルなんかは各班室を見回ってくれ。後露伴、お前は不審な動きをするヤツを見かけたら―――」

「大丈夫だ。問答無用で『本にする』よ。」

(((ていうか、この人の方が不審者なんじゃあ………?)))

 

声には出さないが、明日菜たちはさり気なく失礼な事を考えていた……

 

「東方、私もついて行こう。」

「チンクさん。」

「そうか、別にいいぞ。」

(やっぱり眼帯の姐さん………)

 

チンクを加えた3人は、入り口に向かう。カモは何やら勘違いしたようだが………

 

「………ところで東方、以前から気になっていたのだが……」

「ん?なんだ?」

 

チンクに話しかけられ、仗助が振り返った矢先―――

 

ドシィン

「きゃあッ!?」

「うおッ!?」

 

タオルの入っているワゴンを運んでいた女性と衝突してしまった……

 

「ご、ごめんよ………」

「いえ、こちらこそ申し訳ありませんお客様!」

 

幸い、中のタオルは無事だったため、女性はそのままホテル内に入っていった。

 

「大丈夫ですか東方先生?」

「何をしているんだお前は………」

「いや、お前が話しかけるから………」

 

3人が話すのを、女性はメガネを直しながら見ていた。

 

「ふふ………入れてくれておーきに。」

 

 

 

 

 

「ウキッ」

「ウキキッ」

「ムキャキャキャッ♪」

 

彼女が怪しく笑う中、『こザル』が何匹かワゴンから顔を出していた………

 

 

 

 

 

#49/京都で生まれたならず者 ②

 

 

 

 

 

現在、『ホテル嵐山』には麻帆良学園の生徒以外にも、一般の客が泊まっている。その中には、六課やナンバーズたちも含まれており、明日菜たちとは別の階に5部屋取っていた。

 

「―――じゃあ、その『岸辺 露伴』って人は『味方』なのね?」

「ん〜〜〜〜〜………まあ、味方っちゃあ味方だな……信用していいかどうか『灰色』の人だけど…………あ、康一さんは信用していいから。」

 

偶然部屋から出てきたティアナたちに、徐倫とスバル、刹那の3人は、歩きながら露伴たちのことを話していた。

 

「………でも、大丈夫なんですか?その人を巻き込んで?」

「あ〜〜〜、平気平気。止めでも絶対着いて来るし………それにあいつ、下手したら親父より強いし。」

『……え゛!?』

 

徐倫の話に、5人は思わず声を上げる。

千雨に以前聞いた話では、承太郎は『史上最強のスタンド使い』と謳われるほどの実力者らしい。

それよりも強い露伴とは一体…………?

 

「あれ?」

 

ふと、トイレの前に明日菜、夕映、千雨、そしてアキラがいることに気づく。

 

「アスナ、どうかしたの?」

 

「あ、徐倫。」

「こ…………このかさんがなかなかおトイレから出てこなくて…………ううう」

 

かなり我慢している様子の夕映が話す。

どうやら千雨たちは、ふたりの様子が気になったらしい。

 

コンコンッ

「―――お嬢さま、大丈夫ですか!?」

「こ………こここのかさん!私もう〜〜〜〜〜〜〜……………ッ」

『入っとりますえ〜〜』

「「……?」」

 

ノックしたことで木乃香がいることは確認出来たが、千雨と徐倫は違和感を覚える。

そして、

 

「こ…………このかさん〜〜〜〜〜〜…………ッ」

ドンドンドンッ

『入っとりますえ〜〜』

「「「「「!!!」」」」」

 

それは、夕映の激しいノックにより、『確信』へと変わった。

 

「………神楽坂さん、空条さん!」

「うん。」

 

三人は確認すると―――

 

「オラァッ!!」

「お嬢様、失礼をッ」

バキィッ

 

トイレのドアを蹴り開ける!

 

『入っとりますえ〜〜』

「!これは…………!」

「お……『お札』が『喋ってる』ゥウウウウ!?」

 

そこには木乃香の姿はなく、代わりに『呪符』が便器に張り付いており、そこから声が発せられていた。

 

「し…………しまった!」

「『騙された』ァァァァ!!」

「な………何でもいいから、このかさんいないなら私におしっこさせてください〜〜〜〜!」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ホテル嵐山の側にある渡月橋のたもとには、仗助、ネギ、チンクの3人がいた。

 

「で、話ってのは何だ?」

「ちょいとちょいと姐さん〜〜〜〜、アニキの前でたぁ、見かけによらず大胆なんすねェエ〜〜〜〜〜〜〜♪」

 

カモが何やら勘違いしてムッホムッホと嫌らしい笑みをする。

 

「?何の話か分からないが、東方、お前のその『首のキズ』なんだが。」

「えっ?」

 

チンクに言われて、ネギとカモは、仗助の首に比較的新しいキズがあることに気づいた。

 

「以前『セッコ』の奴に蹴られた時のキズだな…………お前の『クレイジー・ダイヤモンド』は、『自分のケガ』は治せないのか?」

「な………ッ!?」

 

チンクの推測に、ネギとカモは驚愕する。仗助は黙っていたが、口を開いた。

 

「…………お察しの通り、『自分のスタンド』で『自分のキズは治せない。』」

「そ、それじゃあ、東方の旦那がやられたら、一体どーするンスか!?」

「………誰かが治すか、死ぬかだな……」

「そんな………」

「…………誰か『治癒魔法』が使えればいいんだが………『シャマル殿』がいれば話は早いが………」

 

チンクが呟いた時、ネギのケータイが鳴った。

 

「………アレ?アスナさんからだ。」

ピッ

[―――ネギごめん!!このかがゆーかいされちゃった!!]

「えェ〜〜〜〜〜〜!?」

「?どうした――――ッ!?」

 

ネギに話しかけようとしたチンクだが、不意に気配を感じる。頭上(うえ)からだ。そちらを見上げると―――

 

「―――!あれはッ!?」

「「え?」」

ズシィンッ

「うおっ!?」

「………お、おサルッ!?」

 

デカいサルが降ってきた。だが、よく見ると何か『人』らしきものを抱えている。

それは―――

 

「あら、さっきはおーきに。カワイい魔法使いさん♪」

「!!このかさんッ!?」

「何ィ!?」

「ほなさいなら。」

「ま、待て!!」

 

木乃香だった。ネギたちは立ち去ろうとするサルを止めようとするが、

 

「もがッ!?」

「こ、コイツら………!!?」

 

こザルにじゃまされてしまい、逃亡を許してしまう。

 

「ドララララララララァァァァ!!」

「『タスク』!!」

「スティンガーッ!!」

ドガガガガァッ

 

何とかこザルたちを撃破した三人だが、木乃香を抱えたサルは、すでに橋の真ん中辺りだ。

 

「ネギ!」

「ネギ先生!!」

「チンク姉!」

 

そこへ、明日菜や徐倫、刹那、千雨、アキラやスバル、更にノーヴェやアナスイが来た。

 

「アスナさん!」

「すまない、姉がいながら、逃がしてしまった。」

「追うわよッ!!」

「ああッ!!」

 

すぐに追おうとする一同だったが、ノーヴェが何かに気づく。

 

「…………?ちょっと待て、何か聞こえるぞ………?」

「え?」

 

言われて一同は耳をすますと、何やらバイクのエンジン音が聞こえた。それも、一つや二つではない。

 

「スゴい沢山のバイクのエンジン音だな…………暴走族か?」

「京都にもいるの?こんな時に、関わりたくないわね…………」

 

ティアナがそう呟いた時、スバルは橋の方を見て、目を見開く。

 

「な………何アレッ!?」

 

先ほどまでサルがいたその場所に、無数のヘッドライトの明かりがあったからだ。いや、それだけならば、暴走族だと思うだろう。

問題は、そのバイクの『乗り手』だ。

その乗り手は、『人ではなかったのだ』。

 

後頭部が長く伸びたエイリアンのような姿で、左目には何やらスカウターらしき機械がついている。そして各々、その片手には鉄パイプや木刀などの武器を握っていた。

 

『GRUUUUUUUUUUUUAAAAAAAAAAAAAAAAA』

『GEHYAHYAHYAHYAHYAHYAHYAHYAHYAHYAAAAAAAAAAA』

 

明日菜たちもそれに気づいて驚くが、エイリアンたちは止まらず、明日菜たちに迫ってくる。

 

『GRUAAAA!』

「うわッ!?」

「散開ッ!!」

 

一団は止まらず、衝突する寸前で明日菜たちは避ける。

 

「ウィングロードッ」

「エアライナーッ」

バシュゥゥウ

「はっ!」

 

スバルとノーヴェは、空中に足場―――蒼い『ウィングロード』と、黄色い『エアライナー』を出すと、数名がそこに飛び乗った。

 

「クソッ!今コイツらから『スタンドエネルギー』を感じたぞ!」

「群生型で実体化したスタンドって珍しいな………目的は私たちの足止めか………」

 

足元を走り抜ける一団を見下ろす千雨と徐倫がそれに気づいたとき、ふと、一団の走る先を見た。そこには………

 

 

 

 

 

「ちょっとォォオオオ!?オレたちそこにいませんよオオオーーーーーー!?」

「何で私までーーーーーーー!?」

『『『『『GEHYAHYAHYAHYAHYAHYAーーーーー』』』』』

「アキラさーーーん!?」

 

エイリアンたちに追い回されるアナスイとアキラがいた………

 

「………運悪く乗り損ねたみたいね…………」

「アナスイはどうでもいいが、アキラは助けないとな………」

「どうでもいいのッ!?」

「どうします?二手に別れるなら…………?」

 

ネギがそう言い掛けたとき、千雨がどこかを見つめているのに気づいた。

 

「………長谷川さん?」

「悪い先生、私は行けない。」

「「えッ!?」」

「何せ、『お客さん』の相手をしなきゃなんないからなぁぁぁぁーーーーーーー…………」

 

千雨が見つめる先には、いつウィングロードに乗ったのか、フェンシングの防具のようなデザインの、のっぺりとした仮面を付け、陣羽織に胴当てを身に纏った女がいた。そしてその手には――――

 

 

 

 

 

「なあ、『アヌビス神』?」

「「「「「!!?」」」」」

 

妖刀と化したスタンド『アヌビス神』が握られていた………

 

「………一目で私と気づくとはな。約束通り、貴様に果たし合いを申す!」

「約束した覚えはないが、受けて立つぜェ………『アニバーサリー・オブ・エンゼル』ッ!!」

ドンッ

 

言うと、千雨は『アニバーサリー・オブ・エンゼル』を身に纏い、アヌビス神目がけて突っ込んだ!

 

「長谷川さん!」

「…アヌビス神は千雨に任せよう。チンク、念のために千雨のとこに行ってくれ。」

「……分かった。」

 

アヌビス神と激しく交戦をする千雨を見ながら、徐倫はチンクに言う。

 

その後、簡単ながらも話し合った結果、ネギ、仗助、明日菜、徐倫、スバル、刹那で木乃香をさらったサルを追い、残りでアキラとアナスイを助けることとなった。

 

 

 

スタンド名―バイシクル・レース

本体―不明

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

桂川 川岸

 

アナスイ(スタンド名:ダイバー・ダウン)、アキラ(能力名:鉄球No.1、鉄球No.2)、ティアナ(デバイス名:クロスミラージュ)、ノーヴェ(武装:ジェットエッジ)

VS.

バイシクル・レース(本体:不明)

 

 

『『GRUUUUUUUUAAAAAAAAAA』』

「クソ!コイツラは世紀末からでも来たのか!?愛で『いまにも落ちてきそうな空の下で』バイク乗り回しやがってッ!!」

「分かりにくいネタ盛り込まないでッ!」

 

アナスイにツッコミながら、アキラは鉄球を投擲する。狙いは『腕』だ。

 

ドグシャアッ

『ギ……!?』

 

アキラの狙い通り、鉄球はバイシクル・レースの内の一体の腕に当たり、そのままシルシルと回転する。そして―――

 

グンッ

『!!?ギ!?ギ!?』

『ギギィ!?』

 

その一体の腕が独りでに『曲がり』、カーブをしてしまう!そして、それに気づいたもう一体のバイクに真っ直ぐに向かい………

 

ドグオオオン

『『グギャアアアアア』』

 

衝突し、そのままお互いに大破した!

 

パシィッ

「良しッ!!」

「やるな!だが………」

 

アナスイは周りを見渡す。

周りには、まだまだ『バイシクル・レース』が走り回り、二人を囲んでいた。

 

「………数が多すぎる………群生型で実体化している分、かなり厄介だ…………」

 

アキラが毒突いた時、一団からバイクが数台突っ込んできた!バイクはウィリーしながら、しかもいつの間にか鋭いスパイクが着いた前輪を掲げながら、アキラたちに迫る!

 

「!ダイバー・ダウ…………」

 

ダイバー・ダウンの拳がバイシクル・レースに向けられたその時、黄色い「エアライナー」が出現してバイクのタイヤが乗り込み、そのままエアライナー上を走ってしまう!

 

「!?」

「ウリイィィャァアアアアアアッ!!」

ゴシャァ

 

そのまま、正面から突っ込んできたノーヴェが飛びまわし蹴りをその顔面に食らわせる!

バイシクル・レースは頭を粉砕されて後方に倒れ、着地したノーヴェの後ろの方で爆発した!

 

「ノーヴェ!」

「おいおい、俺の出番取るなよな………!」

「助かったんだし、モンク言うなよ!」

 

ノーヴェにアナスイが文句を言っている間に、周囲にティアナも降り立ち、『バレットシュート』で2体のバイシクル・レースを撃破する。

 

「く……2、3体ブッ飛ばしても、大したダメージにはなりそうにないわね………!」

「こーいったのは、本体を叩ければいいんだが………!?」

 

そう言いかけて、アナスイは気づいた。周囲を囲んでいる物とは別に、『()()()()()()()()()()()()』30名ほどいることに!

 

「しまった!ホテルの方に……!」

 

アナスイは駆け出そうとしたが、周囲をバイシクル・レースに囲まれて抜け出すことが出来ない。

 

「くそッ!最初から私たちをホテルから引き離す為に………!」

「今からじゃあエアライナーでも間に合わない………!」

 

ティアナとノーヴェが毒づいた。ホテルには楓やウェンディたちがいるものの、大騒ぎになる事はたしかな上に、あの人数は流石に厳しい。

ティアナたちが焦っていたその時―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォオオッン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「!?」」」」

 

ホテルに向かっていた一団の先頭が『爆ぜ』、吹き飛んでしまった!

ティアナが、何が起こったのかを考えるよりも前に、先頭集団の辺りがいた土煙の中から『何か』が飛び出し、残りの『バイシクル・レース』を次々に吹き飛ばしていく!

 

「な、何が………!?」

「ヒュー♪あのお坊ちゃん、なかなか派手にやってくれるねぇー♪」

「「「「!!?」」」」

 

不意に声がした。背後からだ。

振り向いた先にいたのは、茶色いシャツにテンガロンハット、滑車の付いたブーツを履き、禁煙パイプをくわえた男―――

 

 

 

 

 

「お、お前は………」

「ホ……『ホル・ホース』ッ!?」

 

アナスイとティアナが、驚愕の声を上げる。

 

そこに立っていたのは、「支配」と「権力」を暗示する『皇帝(エンペラー)』のカードのスタンド使い、

 

「よぉ~~~~~~~、足の怪我は大丈夫かい?お嬢ちゃぁぁああ~~~~~~ん!」

 

ホル・ホースだった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

京都駅

 

ネギ(スタンド名:牙(タスク))、徐倫(スタンド名:ストーン・フリー)、スバル(デバイス名:マッハキャリバー)、仗助(スタンド名:クレイジー・ダイヤモンド)、明日菜(アーティファクト名:ハマノツルギ)、刹那(武装:夕凪)

VS.

サル女(仮)

 

 

「待てッ!!」

 

木乃香を連れ去ったサルを追い、サルの乗り込んだ電車に乗り京都駅まで来たネギたちはサルを追いつめたが……

 

「……フフ、よーここまで追ってこれましたな。」

「あっ!さっきの……!?」

「おサルが脱げたッ!?」

 

サル(着ぐるみ)を脱いだ女は、余裕の笑みを浮かべる。

 

「―――逃がすわけねーだろーがッ!!行くぞ、お前ら!」

「「「はいッ!!」」」

 

仗助の号令の元、ネギたちは駆け出す!明日菜と徐倫は懐から『仮契約カード』を取り出し、カモに教えられた呪文を唱える!

 

「「来たれ(アデアット)ッ!!」」

ギャアアーーンッ

 

二人が唱えると、武器(アーティファクト)が現れる。

 

明日菜には、鋼鉄製らしきハリセン―――『ハマノツルギ(エンシス・エクソルキザンス)』が、

 

徐倫には、鍔や柄に星の装飾が施されたロングソード―――『コウウントユウキノツルギ(フォルトゥーナ・エルエーレ)』がそれぞれその手に握られた!

 

「お、これが私のアーティファクトか。」

「ちょっと、何で徐倫は普通に剣で、私はハリセンなのよッ!?」

「えッ!?そ、そう言われても…………」

 

明日菜がネギに文句を垂れるが、今はそれどころではない。二人は刹那とスバルと共に、サル女(仮)に己の得物を振り下ろす!

 

だが!

 

ガキィインッ

「「「!!?」」」

 

三人の得物はサル女(仮)に当たる前に、脱ぎ捨てられたサルのほか、熊のぬいぐるみのようなものと、スマートなゴリラのようなものに阻まれた!

そしてスバルは―――

 

「よお姉ちゃん、ちょいとオレの相手をしてもらうぜ。」

「な………あなたは!?」

 

角刈りに鍛えられた体の男に阻まれていた!

 

「な………何よこいつら!?増えてるし!」

「さっき言った呪符使いの『式神』です!」

「ホホホ、ウチの『猿鬼(エンキ)』に『熊鬼(ユウキ)』、それに、とっときの『猿鬼導(エンキドウ)』は、なかなか強力ですえ!さらに、『あの女』に借りたその男、『ウエストウッド』は、強力なスタンド使いと聞いとる!もはや敵なしや!!」

 

サル女(仮)は、木乃香を連れて立ち去ろうとする。だが、それを黙って見過ごすような明日菜たちではない!

 

「このか!このォォオオオ!!」

「オラオラオラオラオラァァァァッ!!」

 

明日菜は着ぐるみのサルのような『猿鬼』、徐倫は熊のような『熊鬼』にそれぞれ得物を振り下ろす!

 

ズッバアアアアアン

「「ムギョッ!!?」」

「なッ………!!?」

 

二人の攻撃が通り、猿鬼と熊鬼は一刀両断されて、元の紙に戻ってしまう!

 

「あ…あれー?倒しちゃった?」

「……?(今のは?)」

 

明日菜は不思議そうに首を傾げ、徐倫は今の剣の感触に違和感を覚える。

まるで、バターか何かを切ったような、今の感触を………

 

「な…………何か分からないけど、行けそーよ!そのゴリラは私たちに任せてこのかを!!」

「す、すみません、お願いします!」

 

猿鬼導を相手していた刹那は、木乃香を連れ去ろうとするサル女(仮)に向かい、飛び出す!

 

「このかお嬢様を返せェーーーーーーッ!!」

「えェ〜〜〜〜〜〜〜〜〜い。」

「なッ!?」

ガキィンッ

「くっ……」

「きゃああああ〜〜〜」

 

だが、サル女(仮)に刃が届く前に、突如現れた陰に、刹那の太刀が阻まれてしまう!陰は着地に失敗してスッ転んだが………

 

(こ………この『剣筋』…………まさか神鳴流剣士が護衛についていたのか!?)

「あいたたーー……すみません、遅刻してしもて………どうも〜〜〜〜〜〜『月詠(つくよみ)』いいます〜〜〜〜。おはつに〜〜〜〜〜。」

 

神鳴流剣士に驚いた刹那だが、その姿―――のんびりしたメガネの少女に、一瞬呆気にとられた。

 

「え………お…………お前が神鳴流剣士……?」

「はい〜〜〜〜♪見たとこ神鳴流の先輩さんみたいですけど、護衛に雇われたからには本気でいかせてもらいわすわーーーーーー。ではいきます〜〜〜………」

 

月詠が言った瞬間―――

 

 

 

ダッ

「むっ!」

ガギギギギギギギギギ

「ぐ………!?(意外にできる!?マズい!!)」

 

月詠の二刀流に押されてしまう!

 

刹那は『対化け物』用の三尺(約90センチ)の野太刀(斬馬刀ともいう)に対して、月詠は打ち刀と脇差の二刀流だ。

本来野太刀は、『斬馬刀』の異名の通り敵将を馬ごと斬り倒すことを目的に製造された刀剣で、その大きさと重量ゆえに小回りが利かないのが難点だ。

それに対して月詠は二刀流。

小回りの良さで、刹那が不利だった。

 

「桜咲さん!?ぐうッ…………!?」

 

刹那の元に向かいたい明日菜だが、猿鬼導の猛攻撃によりその場から離れられない!

 

「こいつ………強い!」

「さすがは『とっておき』って訳だな…………!!」

 

悪態をつく二人。そしてスバルは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ウリィィヤアッ!!」

ボゴォオッ

「グェプッ」

 

スバルが放った回し蹴りが、ウエストウッドのわき腹に突き刺さり、ウエストウッドの体が吹き飛ぶ!

 

「………(この人のスタンド………『接近戦』には向かない能力みたいだ………さっきからみて直感した。戦いは主に本体であるあの人自身が『肉弾戦』によるものだし。一瞬スタンドの(ヴィジョン)が見えたが、それでは攻撃してこなかった………ならば!) スタンド能力を出す前に!再起不能にするッ!!」

 

壁にもたれかかるウエストウッドを見てスバルがそう決定し、右拳の一撃を放とうと腕を上げた時だ。それは、突如やってきた!

 

 

 

 

 

相棒(バディ)ッ!!]

「!?」

ゴカァッ

 

マッハキャリバーの警告に、スバルは障壁を張ると、障壁の後方に何かが勢いよく激突する!

 

「い………今のは!?はッ」

 

スバルは気づいた。後方から再び何かが迫るのを!

 

それは――――

 

 

 

 

 

ドゴオオオオオ

 

 

 

 

 

「い……………「隕石」ッ!!」

 

2つの『隕石』だ!

驚くスバルだが、すかさず障壁を張る。だが、一発間に合わず、右腕を深く傷つけられてしまう!

 

「うあああああッ」

 

ダメージに声を上げるスバル。そんな中、隕石はウエストウッドにも迫る!だが!

 

 

シュゴオオオオオ

「!」

 

隕石は、ウエストウッドに当たる前に『燃え尽きた』!

 

(い…『隕石』を自分に向けてひきつけるッ!ただしこいつ自身には絶対に命中せず、皮膚一枚の所で岩石は燃え尽きてカスになる!)

 

ウエストウッドのスタンドを理解したが、かなりヤバい事に変わりない。

隕石を落としてくるタイミングは相手次第。それを読みとることは難しかった。

 

(右腕のキズは深い………一か八か、あれをやるしか―――)

 

 

 

 

 

「ム゛ギョアアアアアア」

「来るッ!!」

 

猿鬼導が、明日菜たちに迫る!

 

 

 

 

「無駄だ!防御は出来ねえッ!!」

ドゴオオオ

「!また………」

 

隕石がスバルに向かい落下してくる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドグシャアッ

「ム゛ギャッ!?」

「「…………………………は?」」

 

 

 

シュゴオオオオオ

「え?」

「……………何?」

 

隕石が当たる直前になって、ウエストウッドと向き合っていたはずのスバルはいつの間にか()()()()()()()()()()()()()()()()()、猿鬼導は、突如降ってきた『モノ』に押しつぶされた。

それは――――

 

 

 

「ろ……………ロードローラーだ…………」

「…………だな。」

 

そう、『ロードローラー』だ。道路工事なんかに使われる、あの『ロードローラー』だ。

 

「なッ…………何でロードローラーが?」

「さ…………さあ?……………」

 

スバルたちだけではなく、刹那や月詠、ネギたちも、突如降ってきたロードローラーに、ポカンと呆気にとられていた。

 

 

 

 

 

「――――少し派手すぎたかしら?」

「まあ、ロードローラーなんてチョイスした結果ですしね。」

 

ふいに、ロードローラーから声がした。

見ると、いつの間にか、ロードローラーの上に二人の男女がいた。

 

一人は、腰まで伸ばした銀髪に鋭い青い瞳、藍色のスーツに黒いコートを着込んだ男。

もう一人は、白髪に近い銀髪を縦ロールにした、ゴシックロリータ服を着て、左手を隠した翠色の目をした少女だ。

そして、男の手元には『地図』らしきものがあり、それを覆うようにスタンドが発現していた。

 

「『アンダー・ザ・レーダー』………スバル・ナカジマを地図上から移動し、ロードローラーを突き落とした!―――驚かしてすまなかったな。」

 

言うと男―――サルシッチャは、明日菜たちに会釈する。

 

「なッ!……………何なんやあんたらはッ!?」

 

サル女(仮)が声を荒げると、少女はサル女(仮)に向き直り、静かに名乗った。

 

「私?私は――――」

 

 

 

 

 

 

「ルル・ベル。」

 

 

 

 

 

←to be continued...




49話です。
・仗助のクレイジー・ダイヤモンドの解説。今まで入れてなかったので、ここで説明しました。

・バイシクル・レース登場。いわゆる『戦闘員』のような役割として考え出したスタンドです。タイヤからスパイクが出てくるのは『運命の車輪(ホウィール・オブ・フォーチュン)』が少し入ってますね。

・オリジナル式神『猿鬼導(エンキドウ)』。頭数合わせに必要だったのでだしました。名前は『エンキ』繋がりでグレンラガンの『エンキドゥ』から。

・ロードローラーネタ発動(笑)今までずっと温存してました(笑)

・ルル・ベル一味本格参戦。次回、ルル・ベルのスタンドと、その目的が明らかになります。

では、次回をお楽しみに!
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