ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】 作:オレの「自動追尾弾」
「---成程、彼がねえ………」
「ミャ~」
どこかの、ホテルらしき部屋。
渡された写真を見てその少女は、膝に乗った猫を撫でながらそう呟いた。
「どうするの?あのコ、今結構注目浴びているみたいだよ?」
「どうするの?あのコ、矢で射貫くの?」
黒と白の双子の兄妹は、その少女に聞いた。そうね、と少女は呟くと、背後に控えた男に写真を渡した。
「彼の件は、サルシッチャ、あなたに任せるわ。なるべく人目の少ない時を見計らってちょうだい。」
「了解しました。」
「ソルとルナには、『田中 かなた』の監視をお願いするわ。あの女子、メイドがいつも一緒だから、気を付けて。」
「「分かったよ、お嬢さま♪」」
ソルとルナの兄妹はそう返事をすると、仲良く手をつないで退出していった。少女は紅茶を一口飲むと、夜の麻帆良学園都市を見下ろした。
☆★☆★☆★
『グロウン・キッド』との戦いから3日後の金曜日
昼休み
麻帆良学園職員室
「『居残りさんリスト』?」
「ああ、高畑先生は、たまに小テストをやっていてな。あまりにも点数の低い生徒は、放課後に『居残り授業』をさせるんだ。それを、君に引き継いでほしいそうだ。」
そう言ってリストを渡すウェザー。リストには、6人の名前と点数が載っていた。その中には……
「あ、アスナさんもいる。アスナさん英語ダメだからなぁ。」クスクス
「本人は居残り授業を楽しみにしていたみたいだがな……だが3学期に赤点とる生徒が出るのは、『実習生』として問題だぞ?」
「う……た、確かに。」
ウェザーに言われ、反省するネギ。
(うーん……でも、アスナさんにはずっと迷惑かけちゃったから、これでお返しが出きるかも……よし!)
「分かりました!やらせて下さい!『居残り授業』の引き継ぎ!」
「…よし、分かった。『6人』には、オレから伝えておこう。」
そういうとウェザーは、職員室から出ていった。ネギは、早速居残り授業の準備を始めることにした。
#05/居残り授業を受けよう!
放課後2年A組
「――というわけで……」
今、教室内には『7人』の生徒が居残り授業を受けるため、残っていた。
両サイドを三つ編みにし、後ろは二つに束ねた小柄な少女――
徐倫と同じくらいの身長の、細目の少女――
金髪、色黒の中国系の少女――
髪を左右で束ねた少女――佐々木 まき絵。
そして、明日菜と徐倫、スバルの7人だ。
「A組の『バカ
「誰がバカ5人衆よ!!」
「てか、私は小テスト当日に熱でブッ倒れたから『再テスト』受けるだけだろうが!!」
意義を唱える二人。楓と古菲は気にしてない様子で徐倫に
「ジョジョ、そう言わないで欲しいネ。」
「そうでござるよ
「誰が司令官だ!!後ジョジョって呼ぶなっつってんだろ!!」
火に油を注いだ。徐倫は、二人に怒鳴り散らすと、ぜーぜーと肩で息をする。ふと、ネギが首を傾げた。
「ジョジョ?」
「ああ、徐倫のアダ名よ。ほら、「空“条 徐”倫」で、『条』と『徐』が続いてるでしょ?」
「ナルホド………」
明日菜の説明に納得をするネギ。そこで、
「………で、何で私まで居残り授業を?」
口を開いたのは、今まで座って黙っていたスバルだ。彼女の名前は、リストには載っていないはずだ。なのに、帰りのHRに、急にネギに残るよう言われたのだ。
「あ、僕スバルさんの学力がどの位か知らないから、いい機会だし、ついでに知っとこうかな~~って思って。」
「ってそれ要するに、私たちと比べるってこと!?」
「うわ~~ん、ネギくんが先生みたいなこと言うよ~~」
「実際先生だがな……」
こうして、居残り授業が始まった。
「では、これから10点満点の小テストをしますので、『6点以上』取れるまで帰っちゃダメです。」
言うと、ネギはテストのプリントを配り始める。
「えーっと、全員に行き渡りましたね?じゃあ、始めて下さい。」
ネギの号令と共に、全員が一斉に問題を解き始める。
☆そして5分後★
「できましたです……」
「私もーー」
「ほらよ。」
夕映、スバル、徐倫が、ネギに解き終わったテストを渡す。
「えーっと、綾瀬さん9点、スバルさんが8点、そして空条さんが10点!皆さん、合格です!」
「おっし!」
「まあ、こんなもんよ。」
「……」
三者三様でリアクションをする、一抜け組3人。夕映は普段と変わらないが。
「綾瀬さん、全然できるじゃないですか?」
「……勉強キライなんです。」
「「へ………?」」
リアクションに困るネギとスバルだった。
「………夕映、あんたいい加減ちゃんと勉強しなさいよ。」
「嫌です。」
「……やれやれだわ。」
徐倫のツッコミも、意味がなかった…
夕映は、待っていたのどかとメガネにアホ毛の少女――早乙女ハルナと共に、教室を後にした。
「できたアルよー」
「できたよネギくん♪」
「んー」
楓、古菲、まき絵も、終わったらしい。
採点結果
楓――3点
古菲――4点
まき絵――3点
「「「……」」」
「「「ナハハ………」」」
散々な3人だった。
「―あれ?アスナさんは?」
「う…」
言われて、ぐいっとプリントを出す明日菜
明日菜――2点
「「「………」」」
「あんたたちねえ……」
もっと散々な明日菜。3人は黙り込んでしまい、徐倫は呆れてものを言えない。
「じゃ、じゃあ、ポイントだけ教えますね!終わったらもう一回やってもらいますから!」
「はーい。」
「がんばれ~~」
ネギは、残った4人にテストのポイントを教える。スバルと徐倫は、残って見守るようだ。
「えっと、ここがこうなってこうなるから……」
「ふんふん。」
☆★☆★☆★
一時間後
楓、古菲、まき絵も帰り、残るは明日菜のみだが……
「「「……………」」」
「……もういいわよ…私バカなんだし………」
並んだテストの点数――1~4点――に、何て言ったらいいかわからない3人。明日菜はもういじけていた……
「おーーい、調子はどうだいネギ君。」
そこに、高畑がやってくる。様子を見に来たようだ。
「お、例によってアスナ君かーーー。あんまりネギ先生を困らせるんじゃないぞー。」
「た、タカミチ」
「た、高畑先生!!こ、これは……!」
明日菜が弁解しようとするも、高畑は「じゃあがんばって」と言い残して、行ってしまった。
「…………」
「ア…アスナさん…」
「アスナーー?」
ぷるぷると震えている明日菜に、何とか声をかけるネギとスバル。徐倫は黙ったままだ。
次の瞬間。
「うわあああーーーーーーーーーーーん!」
「ああ!?」
「お、おい!?」
「アスナ!?」
いきなり教室を飛び出す明日菜。追おうとする3人だが…
ドヒューーーン
「「って速っ!?」」
「アスナさーーーーん!!」
本当に人間か!?というスピードで、既に教室2つ分位遠くまで行ってしまった明日菜。ネギは『杖を持って』明日菜を追いかける。スバルも一緒だ。
「………もう帰っていいわね?」
1人教室に残った徐倫はそう呟くと、帰る準備を始めた。
☆★☆★☆★
麻帆良学園湖の西側の道
ジョギングをする人たちのコースにもなっているこの道を、男は歩いていた。
特に意味はない。単なる気分転換にだ。
『矢』のことでこの街―――麻帆良に来たが、なかなか良い街だと、男は思っていた。自然も豊かで、街の雰囲気もいい。やはり、『娘』をここに入れたのは、正解だったな。
男がそう思っていると……
ドヒューーーーーーン
「!!?」
『世界陸上出たら世界新記録出るんじゃね?』というスピードで、目の前を女子中学生が通り過ぎ、
シュバーーーーーー
「アスナさーーーーーん!!」
「待ってよアスナーーーーー!!」
後を追うように、『杖に乗った少年と女子中学生』が通り過ぎた。
「……やれやれだぜ…………」
男は誰に言うでもなくそう呟くと、彼らを追うことにした。
☆★☆★☆★
湖湖畔
「あ…あんた……私の足に追いつくなんて…なかなかやるわね…」
「こ……この『杖』……自動車くらいの速度……出るんですけど…」
「……マジ?」
どれだけ足が速いんだこいつは?という目で明日菜を見る2人だが、相当疲れたらしく、明日菜と共にその場に座り込んでしまう。
「…あんた、何でそんなにがんばるのよ?」
「え?」
ふと、明日菜はネギにそう聞いた。
ネギは未だ10歳だ。何でこんな歳の子供がそんなに頑張るのか、明日菜には不思議だった。
「……僕、憧れている人がいるんです。」
ネギは語り始めた。自分が頑張る理由を…
「……ただ、みんなはその人は死んだんだって言います。でも…僕にはあの人が死んだとは思えない!あの人は……千の魔法を使いこなす最強の魔法使い……『
ネギはそう言って、自分の……あの日、父から授かった杖を見つめる。
「……だから僕は、あの人のような立派な魔法使いになりたいんです!そうすれば、この広い世界のどこかであの人に会えるかも知れないから…!」
ネギは、力強くそう答えた。
スバルは思った。ネギのこの憧れは、自分のなのはに対する憧れに近いものだと。
明日菜は、力強く答えたネギを見て、言いようのない感情が沸いてきた。そして…
「あーーーーーーーーーーー!!もう!!分かったわよ!!やればいいんでしょ勉強!!」
「え?」
「アスナさん……」
いきなりそう叫ぶ明日菜に驚く2人。明日菜は、何故か持ってきてしまったプリントを解きはじめる。
「あんたがそのマギ……何とかになるには、今の先生の仕事をうまくやんなきゃいけないんでしょ?………協力するわよ。」
「ア……アスナさん……」
「アスナ…」
ネギとスバルは、明日菜の一言に、涙腺が緩む。なんだか、うれしい気持ちでいっぱいだった。
「ありがとうアスナさん!!……あ、もうこんな時間だ!今日の続きは帰ってからに――――――」
ドスゥウ
「………………え?」
何が起こったのか分からなかった。
明日菜にも、
スバルにも、
そして、ネギにさえも……
「ネ………」
ネギが立ち上がった瞬間、
古めかしい『石の矢』が、
ネギの胸を『貫いていた』……
「ネギィィィイイーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
明日菜の悲痛な叫びが、湖に響き渡った。
←to be continued…
5話です。
・サブタイトルは「『
・話自体は原作と大して変わっていませんが、暗躍するお嬢様陣営の様子や、『ジョジョ』のあだ名の解説等を追加しています。
・ネギ『スタンド使い化』。
二つの勢力に、三人の主人公、片方に二人いたんじゃあバランスが悪いと思い、ネギは中間ですw
では、次回をお楽しみに!