ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#63/京都嵐警報! ②

GIORNO(ジョルノ)

【伊】日、明けた白日という意。

 

BUON GIORNO

ブォン ジョルノで「おはよう」。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「―――随分久しぶりじゃねーか、ポルナレフ……………」

『承太郎……………』

 

徐倫がハルナの尋問(?) をしているのと同じ頃、承太郎はとある一室でジョルノたちが所持していたスタンド使いの亀『ココ・シャンボ』の内部で、ポルナレフと対話していた。

 

(彼がポルナレフのかつての仲間か…………さっき会った時もそうだったが、なんつー圧力(プレッシャー)だよ…………)

(彼のプレッシャー………何だこれは?何か…………『別の力』が働いているような………?)

 

「ココ・シャンボの所持者だから」と、近くで見ていたジョルノ、ミスタ、そしてブチャラティの3人。承太郎は時折チラリとみる程度で気に留めていない様子だが、内心ジョルノがいる事に気まずい状況だった。

 

『その……何だ、色々とすまないな、千雨の事………』

「気にするな。元を質せば、J・ガイルのせいなんだからな。」

 

承太郎が気軽に言うと、ポルナレフはホッと肩をなで下ろした。

 

「………所で話は変わるが、お前、『ディアボロ』にやられた後、時空漂流したらしいな。」

「え、あ…ああ………」

 

承太郎が切り出した話に、ポルナレフは狼狽え、ジョルノたちは目を見開く。

 

「スバルのオヤジから聞いたんだが、お前、そん時「陸士108隊」に保護されて、『メガーヌ・アルピーノ』という女性陸士と仲良くなったらしいな………」

『……………まあな。』

 

なぜか気まずそうに承太郎から目を反らすポルナレフ。気のせいか、汗の量も多い。

 

「オヤジさんのヤツ、オメーの名前聞いてビックリしてたぜェ………まさかオレと知り合いだとは知らなかったらしくてなァ……………」

『ま………まあ、そうだろうな…………時空漂流者だし…………』

「………千雨にはまだ言ってねぇぜ。あの―――!」

 

承太郎は言い終えようとした時何かに気づいたのか上を、亀の外を見上げた。

 

「?どうかしましたか……?」

「………外が、妙に騒がしい………」

「………何?」

 

言うや否や、承太郎は外に飛び出した。出た先には――――

 

「………ニ゛ャ!?か………亀から!?」

「バレた…………」

 

黒いボブカットでネコ耳と尻尾を持つ少女と、左右に大きな角を持った褐色の少女が、部屋の畳と床板をはがし、その下から『細長い木箱』を取り出している最中だった。

 

「………やれやれ、見た所巫女さんじゃねぇな。ネギ君達が対峙したっつう「調」とかゆうヤツの仲間か…………」

 

二人が慌てる中、承太郎は臨戦態勢をとる。後ろでは、亀からジョルノ達が出てきていた。

 

 

「ど………どうしょう(タマキ)!!?」

「………落ち着いて(コヨミ)、勝てない相手ではない。」

 

暦と呼ばれたネコ耳の少女に対し、環と呼ばれた角の生えた少女は焦った様子ながらも冷静に話す。

 

「……ほう、随分と「ヨユー」ぶっこいてんじゃねーか。この状況で、テメーラに『勝ち目』があるとでも?」

 

環の態度に、『スタープラチナ』を出して臨戦態勢の承太郎が言う。背後のジョルノ達も、それぞれスタンドを発現させていた。

 

「いえ、ただ、あなたの方こそ状況をよく見ていただきたいなと思います。」

「………何?」

 

環の言葉に、承太郎は眉をひそめた。その時、部屋のふすまが慌ただしく開いた。

 

「じょ、承太郎さんたち!」

「早く逃げて………!」

 

入ってきたのは千雨、ティアナ、ルーテシアにオットー、そして―――――

 

 

 

 

 

「すでに本山(ココ)は、我々に『占拠』されていますから。」

 

 

 

 

 

数匹の『恐竜』だった…………

 

 

 

 

 

#63/京都嵐警報! ②

 

 

 

 

 

「ノ………ノー………ヴェ………?」

 

恐竜に変わり果てたノーヴェの姿を見て、スバルが恐る恐る話しかける。

 

「………ヴヴヴ〜〜〜」

 

だが、ノーヴェはそれに反応する事なく、唸り声を上げるのみだ。どうやら、既に精神も支配され、恐竜と化してしまったらしい……

 

「な………何かヤバそうよ………?」

「逃げた方がいいんしゃあ…?」

「で、でも、ノーヴェは………」

 

明日菜とトリッシュがスバルに提案するが、スバルは躊躇ったように呟く。その時―――

 

「ギャァァアアアアーーーーーーース」

ドンッ

「「「!!」」」

 

甲高い咆哮を上げて、ノーヴェが飛びかかってきた!

とっさに3人は庭に飛んで回避する。ノーヴェが意識を失う前に伝えてくれた情報が正しければ、恐竜化したノーヴェの爪で攻撃されるのはマズい事になる。

3人は庭に逃げると、できる限り距離を取ろうと後ずさりする。

 

【―――フェイトさん!ティア!みんな!敵襲!ノーヴェがやられた!】

 

後ずさりながらも、スバルはティアナたちに念話を飛ばす。総本山が攻撃されている事を、速く知らせなくてはと思っての事だ。

 

【………ごめんスバル、今その恐竜に襲われてる最中よ………!】

【私も…………】

【えぇッ!?】

 

だが、次いで聞こえてきた念話に唖然とする。

という事は、既にノーヴェ同様に恐竜化した者達により、総本山は占拠されてしまったのか……?スバルの頭に最悪のシチュエーションがよぎった時、ノーヴェが再び飛びかかってきた!

 

「ギャァァアアアアス!」

「ギャーー!?」

「くっ………!」

 

明日菜とスバルは直ぐに飛び退こうとしたが、不意にグィイッ、と背中を引っ張られる。

 

「こっちよ。」

「トリッシュさん!?」

「『スパイス・ガール』!」

 

トリッシュは、二人を近くにあった灯籠の後ろに引っ張ると、「+」や「−」、「×」、「÷」の数学記号が各所に施された女性型スタンド―――『スパイス・ガール』で、灯籠を攻撃した!

ノーヴェはそのまま、灯籠目掛けて突っ込んでくる!

 

 

 

 

 

グニャァア

「「え?」」

「………ギ?」

 

だが、ノーヴェが灯籠に激突した瞬間、灯籠の上部の穴に首と腕が『()()()()』!?

 

「私の『スパイス・ガール』が殴ったものは!『岩』だろうが『鉄』だろうが!ゴムのように『柔らかくなる』!!」

 

トリッシュが言い放つと同時に、灯籠の上部が本体から離れ、ズズゥウン、という重低音と共に落ちた。

 

「ギャース!ギャース!」ジタバタジタバタ

「や………柔らかくなっても、『重さは変わらない』のね…………」

「ちょうど良い『枷』になったわね。さあ、今の内にジョルノ達と合流しましょう。」

 

灯籠の重さで身動きがとれず、ジタバタと足掻くノーヴェを尻目に、トリッシュは二人を連れて立ち去ろうとする。

 

「………あの、トリッシュさん………一つ聞きたいことがあるんですが…………」

「「?」」

 

だが、スバルは冷や汗を垂らしながら、一方向を見ていた。二人もそちらを見ると――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グルルルルルルル……………」

「アウッアウッ」

「ギャァァアアアアス!」

 

十数匹の恐竜が、三人の行く手を阻むようにひしめいていた…………

 

「………()()()()()()()()()()()()()………?」

「………軽く10個くらいかしら?」

「………近くにあるのは、この灯籠1個だけみたいですけどね…………」

 

口調は軽いが、頬を引きつらせながら三人は立て続けに話す。恐竜達は、今にも三人に飛びかからんとする勢いだ。

 

瞬間。

 

ドシュッドシュッドシュッ

「「「!」」」

 

何かの発射音と共に、「光の矢」が恐竜達を襲う!

 

「「「「「………!」」」」」

シュンッシュンッ

「「「なッ………!?」」」

 

だが、恐竜たちはそれを『振り返らないまま』難なくかわしてしまった!

 

「な………なんてヤツラだ!フェイントも混ぜた不意打ちの『戒めの矢』を『振り返らねー』でかわすなんて………!」

「ネギ!」

 

声のした方を見ると、杖を構えたネギがおり、肩に乗ったカモが信じられないと声を上げていた。

 

「ギャース!」

ドンッ

「くっ……『風楯(デフレクシオー)』!」

ドガァアッ

 

と、恐竜が一匹ネギに襲いかかり、ネギはそれを、障壁を張って弾き飛ばす。

 

「ネギ君!」

「スバルさん!今の内に二人を連れて大浴場に!」

「なっ………アンタ、何言ってんのよ!?そんな事………」

「大浴場で、刹那さんとこのかさんが待っているんです!もしこのスタンドがこのかさんを狙う目的なら、このかさんが危険です!」

 

ネギの言うことに、はっとなる三人。だが、このままネギを置いていく訳にはいかない。

 

「〜〜〜〜〜あーーもうッ!」

 

急にスバルがじれったいという風に叫んだかと思うと、リボルバーナックルを装着、光弾を数発恐竜たちに向かい発射した!

だが、恐竜たちは先程同様にジャンプする事で難なくかわし、光弾は地面付近へ落下する。

 

ガシィイッ

「「「「「ギャース!?」」」」」

「「「なッ!?」」」

「バインド!?」

 

だが恐竜たちが着地した瞬間、蒼く光るバインドに拘束された!

 

「覚えたてでちょっとの間しか拘束できないから、今の内に早くッ!!」

「あ、………うん。」

「結構やるわね、あなた…………」

「ギャース!?」

「ギャース!」

 

バインドでもがく恐竜たちを尻目に、スバルたちは木乃香の元へ走った。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「………何とか撒いたみたいね…………」

 

一方、こちらは恐竜たちから逃げて、ある部屋に隠れた徐倫、夕映、ハルナ、のどか、チンク、アルフ、ルル・ベルたち。

アナスイたちとははぐれてしまったが、まああの面子なら大丈夫だろう、とは徐倫談である。露伴に限っては、恐竜の動きをじっくり観察する余裕があったし。

 

「チンク、ありゃあ一体………?」

「分からん…………巫女さんが数人うずくまって苦しんでいたから、心配して近づこうとしたら急にあのようになって………」

 

マジで、とアルフが思った(流石にまだ夕映たちの前で声を出せない。)一方、徐倫はこの状況がスタンド攻撃だと確信した。

 

「で………ではこの状況はその『スタンド』という超能力によるものだと………?」

「ええ。そうなるわ。」

「マジで!?私エスパーッ!?」

「そ………それとは違うかなーーー………?」

 

一方で、のどかとルル・ベルは夕映とハルナに『スタンド』や『魔法』について説明していた。いきなり非現実的(ファンタジー)現実(リアル)を聞かされただけに、二人のショックは大きいようだった。

 

「そ、それでなんだけどハルナー、いつ『矢』に射抜かれたか、覚えはないーー?」

「え?うーん……………?あ!あの時かも!!」

「いつかしら?正直、私にも覚えがないんだけど………」

「うん、ネギ君やスバルが麻帆良に来る、一週間位前だったかなーー。」

 

曰く、図書館島でのどかが倒れているのを発見し、抱きかかえた時に右手人差し指の根元を少し怪我したらしく、ほら、と見せられた右手には、確かに言われないと分からないほど小さな傷があった。

 

「なるほど、多分だけど、そんな小さな傷だったから、スタンドの覚醒に時間がかかったのね………」

 

ルル・ベルが自分の推論を呟くと、ふすま近くで外の様子を伺っていた徐倫が近づいてきた。

 

「そんじゃあハルナ、お前のスタンドを確認しておきたい。」

 

そう言って、徐倫はハルナにペンとスケッチブックを差し出した。

 

「え?く、くく空条さん、何でこんな時にーー?」

「私の推測が正しければ、ハルナの能力があればこの場を脱出できるかもしれない…………」

 

ハルナが困惑しながらペンとスケッチブックを受け取る中、徐倫の言葉に全員がハルナに注目する。

 

「スタンドは発現したな。そんじゃあハルナ、まずは夕映を描いてみてくれ。できれば全身像で。」

「お、OK………?」

 

未だに首を傾げたハルナだが、徐倫の言うとおり『スタンドの発現したペン』で、スケッチブックに夕映を描いた。

だが描き終えると、夕映の絵は徐々に消えていった。

 

「あ!?あれぇーー!?」

「消えた………ひょっとして、さっきの徐倫の絵も今みたいに……?」

「………夕映、その『ページ』に触れてみてくれ。」

「え………あ、………はい?」

 

夕映は分からない様子ながらも、徐倫に言われるままにページに触れると――――

 

 

 

 

 

ズボォオッ

「「「「「「ッ!?」」」」」」

 

先程同様、夕映の腕がスケッチブックに『めり込んだ!?』

 

「なッ!?こ………これって………!?」

「やはりな………夕映、もっと奥につっこめ。」

「なッ!?何を言ってるですか空条さん!?」

「いいからッ!」

グイイッ

「キャーーーッ!?」

「ゆえーーーッ!?」

 

いきなりの徐倫の指示に夕映は戸惑うが、徐倫はそれに構わず夕映を無理矢理つっこんだ。すると、夕映は全身がスケッチブックに沈み込んだ!

 

「ゆ、ゆえーーッ!?どこーーッ!?」

『のどかーー!私はここですよーー!』

 

夕映の声のする方を見ると、それはスケッチブックからだった。見ると、ページには『消えたはずの夕映の絵』が描かれており、絵の中から叫んでいた!

 

「やはりな………ハルナのスタンド能力は、『絵に模写(かい)たものを、絵の中に閉じこめる能力』!!」

「おおッ!ってか、何この凶悪っぽい能力!?」

『何でも良いですけど、それを確かめるのに私を使わないで下さいーーーーーッ!』

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

その頃、木乃香と刹那は大浴場にいた。

偶然にも二人は恐竜と遭遇はしなかったが、屋敷中のピリピリと殺気だった雰囲気に、木乃香は不安そうに刹那の服をぎゅっ、と握っていた。

 

「せっちゃん…………」

「お嬢さま、私から離れないように。」

「うん…………」

 

既に『夕凪』を抜刀して構えている刹那は、背にいる木乃香にそう笑いかけた。

 

(先程のナカジマさんからの念話から察するに、敵はスタンド使い…………だとすると狙いは―――)

 

刹那がそう考えた時だ。

 

二人の背後にあった浴槽の湯船がゆらりと波打った!?

 

 

 

 

 

「―――――!」

ギュワンッ

「!?」

 

瞬間、刹那の『夕凪』の刃が煌めき、背後にいた人物をかすった!

その人物は湯船の湯を撒き散らしながらバック転をして、水面に『立った』。

 

「………やるね。まさか一瞬で感づかれるなんて。」

 

そこにいたのは、自分たちと同世代程の、白髪の学生服を着た少年だった。

 

「少しはできるようだね。でも――――油断しすぎかな。」

 

瞬間、飛び散った湯の水たまりから、木乃香に向かい何かが飛び出した!

 

「!?」

さっ

「『ッ!?』」

 

だが、木乃香はその『何か』をとっさに避けた。

 

(『クラッシュ』を避けた………?バカな!?近衛 木乃香がスタンド使いという情報は入ってない!?)

 

予想外の事態に、少年は目を白黒させる。だが、頭を掠ったらしい木乃香の右こめかみを見て、理由を察知した。何故ならそこには――――

 

「ハァァァアッ」

「!」

キィィンッ

 

少年が考えを巡らせる中、刹那の『夕凪』の一閃が迫り、少年はそれを障壁で防ぐ。少年は防ぐまま呪文を詠唱し、刹那に向けて『魔法の矢(サギタ・マギカ)』を放つも、刹那はギリギリで避けた!

 

「くっ…………」

「以外と粘るね。でも―――」

 

瞬間、木乃香の元へ再び何かが迫るも木乃香はすっと避ける。

 

だが、その先には………………

 

ガシィッ

「きゃぁあッ!」

「お嬢さまッ!?」

 

いつの間にか、そこには片方の角が折れた『鬼』が立っており、木乃香をガッシリと捕まえ、気絶させた!

 

「油断大敵だ――――よッ!」

バッシィィィイイイッ

「!しま……………ッ」

 

木乃香に気を取られていた刹那は、少年の放った『戒めの矢』に捕縛されてしまった!

少年はそのまま木乃香に近づくと、木乃香の頭から出ている『ソレ』を掴み、

 

ズルゥゥウウーーー

「!?」

 

一気に『引っこ抜い』た!

『ソレ』は、直径が約20cmの藍色のCDのようなDISC(ディスク)で、光に反射して表面に『独特な描写で描かれたマンガらしきもの』が見えた。

 

「『ホワイトスネイク』の『DISC』か。こんなものが彼女に「入れられていた」なんて………しかもこのスタンドは……」

 

少年はそのDISCを見ながら、仮にこのスタンドを近衛 木乃香が意識して使用したらと考えゾッとした。

 

「き、貴様ァッ!」

「悪いね。僕としては彼女に興味はないけど、千草さんがうるさいからね。」

 

少年はDISCをポイッと放ると、そのまま水たまりに近寄った。

刹那には見えていないが、その水たまりには『鮫』型のスタンド―――『クラッシュ』が待機しており、ヒレで少年を掴んでいた。

 

「まあ、目的のモノも手に入ったし、僕は退散させてもらうよ。それじゃあ。」

「なっ、待っ…………」

 

待てと言い切る前に、少年は何処へと転移してしまった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

千雨とティアナ、ルーテシアは、開いた口が塞がらなかった。

 

暦と環も、塞がらなかった。

 

何故なら―――――――

 

 

 

 

 

「―――やれやれだぜ。思ったより手こずったな。」

「ディード、大丈夫ッ!?」

 

彼女たちの目前では、承太郎が帽子の位置を直し、オットーが血を流すディードを抱き抱え、ジョルノが亀を抱え、ブチャラティがやれやれとため息をつき、ミスタが弾丸を込め直していた。

そして周りには、体のあちこちに青あざを作った巫女さんが、ある者は畳の上で、ある者は畳から『生えた』樹木の上で、またある者は畳に空いた穴でノビていた……………

 

 

 

このような状況になった経緯を説明すると、

ティアナたちと一緒に入ってきた恐竜たち数匹に対して、承太郎が『オラオラ』をブチかまし、恐竜の内2、3匹が巫女さんに戻るも、難を逃れた数匹(スタープラチナが見えるディード等)が尚も立ち向かってきたため、ミスタが『生命の与えられた』弾丸を畳に放ち、それから成長した樹木で恐竜の動きを封じ、ブチャラティが畳にジッパーを引っ付けて空いた穴に恐竜を落とし、そのまま承太郎とジョルノが再起不能にした訳だ。

 

 

 

「何というか……………容赦ないわね、あの人たち…………」

「だね……………」

「さすがは承太郎さん…………」

「あわわ………」

 

ティアナたちがそう呟いたその時、そばのふすまがバァンッ、と開き、刀を構え、肩で息をする詠春と、合流したらしい露伴と康一が現れた。

 

「長さん………」

「やはり、目的は『ソレ』でしたか………!」

 

詠春は暦が持った木箱を見て、潜入してきた者たちの目的を察する。

 

(長が自ら………それ程重要なモノなの……?)

 

皆が一瞬考えを巡らせていた瞬間、暦と環は懐からカードを取り出した。そして――――

 

「「来たれ(アデアット)。」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ッ!?』

 

 

 

 

 

気が付くと、暦と環の姿が消え、承太郎たちは無数の立方体の浮かぶ、無限とも思える空間にいた―――!?

 

「これは………?」

「何だこりゃァッ!?『端』が全く見えねぇぞ!?四方八方が何十kmも先まで続いてるみてえだ………!?」

「やられた!!これは「結界空間」よ!!さすがに、こんな広大なものは初めて見たけど…………」

「まさか…………僕たちをこの空間に閉じこめて「出さない」気かッ!?」

「何ィッ!?」

 

ティアナとオットーの推測に、全員が息をのんだ。

 

「―――アーティファクト『無限抱擁(エンコンパンデンティア・インフィニータ)』。」

「!?」

 

気が付くと、承太郎たちのいる場所から数十m離れた立方体の上に消えたと思った暦と環がいた。

 

「この『無限の広がり』を持つ「閉鎖結界空間」に出口はありませんよ。理論的に、脱出は『不可能です』。」

「例えあの『DIO』を殺した『最強のスタンド使い』であるあなたでも、これにはお手上げでしょう。」

「!!」

 

環が言い放った言葉にジョルノが動揺したが、二人はかまわずに姿を消してしまった……………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

(くっそーー………)

 

一方、屋敷内の、大浴場に近い廊下の屋根裏。

 

(大浴場まで屋根裏は続いてないし…………でも廊下《した》には恐竜がうじゃうじゃ…………早くどっか行ってくんないかなぁ~~~~~…………)

(ア………アナスイさんと二人っきり…………あう~~~…………どーしよー、さっき助けられてから、ヘンに意識しちゃって………)

 

アナスイと二人っきりという状況に、ギンガは真っ赤になった顔を両手で覆った。

 

ペラッ

「ん………?」

 

ふと、『ダイバー・ダウン』で廊下の様子を見ていたアナスイは、廊下に一枚の『紙』が飛来してきたのを見た。気になるのは、その『紙』から『糸が伸びている』事だ。

アナスイがそれを見て不思議に思った時、紙から『もう一枚紙』が現れ、恐竜たちの足下に落ちた。そして、恐竜たちがそれに近づいた瞬間――――

 

 

 

 

 

ドッギャァァアアアーーーッン

「「「「「ギャーーースッ!?」」」」」

「なッ!?」

「?」

 

恐竜たちが、紙に『吸い込まれてしまった』!?

 

『ぃよっしッ!作戦成功!!』

ズルゥゥウウーーー

「徐倫!?」

 

恐竜たちが吸い込まれると、人差し指から『糸を出した』徐倫が紙から這い出てきた。それを見たアナスイとギンガは、屋根裏からひょいっと飛び降りてきた。

 

「おお、無事だったかギンガさん。」

「え、ええ…………」

「え?オレは?」

ズルゥウ

「いやァーー、考えたね徐倫!」

「まさか、ハルナの能力で恐竜たちを閉じこめるとは…………」

「あなたたち!?」

 

アナスイが相変わらずぞんざいに扱われる中、同じようにハルナやルル・ベルたちが、紙の中から出てくるのを見て、ギンガは驚いた。だが徐倫は恐竜たちを閉じこめた紙を拾うと半分に折り曲げ、ポケットからセロハンテープを取り出すとグルグルと紙に貼り付けた。

 

「あのーー、く、空条さん、何をーー?」

「いや、万が一『抜け出せないよーに』な。」

 

のどかの質問にそう答えると、同じようにポケットからホッチキスを取り出して、針で柱に紙を張り付けてしまった。

 

『ギャース!ギャース!』

「なるほど………これは抜け出せないですね………」

「ネギたちとは大浴場で落ち合う手筈だ。行くぞ。」

 

張り付いた紙を見て夕映が感心していると、徐倫が皆に言った。

 

その時だ。

 

ズシャアアアーーーッ

「きゃあっ」

「くっ………」

「うおっ!?」

「フェ………フェイトさんに、ヴィータ副隊長ッ!?」

 

突如、フェイトとヴィータが滑り込んできた。

 

「大丈夫ですか?まさか、また恐竜たちが………!?」

「い、いや………それとは『別の敵』だよ………不意打ちを喰らっちゃった…………」

「えッ!?」

 

フェイトの説明に驚いた直後、徐倫たちの耳に『ヘリコプターのローター音』が入ってきた。

 

「ヘ、ヘリ!?」

「………おい、まさか……………」

 

どうやらその音に心当たりがあるらしく、徐倫は頬を引きつらせた。恐る恐る、フェイトたちが来た方向を見ると、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『人間位の大きさ』の戦闘ヘリがいた…………

 

 

 

 

 

「ちゅ………中途半端な大きさッ!?」

「徐倫、ありゃあ…………?」

「ああ………『エナジー・フロゥ』……………「乱気流のすずめ」だ…………」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

空条 徐倫を発見した黒羽(くろう) すずめは、思わず右手の指を鳴らした。

 

亜麻色の、所々跳ねたボブカットの髪型に、まだあどけなさの残る顔の右目には、翼の装飾が施された銀色の片眼鏡(モノクル)をかけ、グレーと白のパイロットスーツを着た、徐倫たちと同い年位の少女だ。

 

「見つけたよ空条 徐倫。二年前の屈辱、ここで晴らすッ!」

 

すずめは指を二度鳴らすと、レバーを前に倒した。

 

 

 

『伊賀の三羽鴉』の一人、『乱気流のすずめ』

スタンド名は『エナジー・フロゥ』

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

グリーンドルフィンストリート麻帆良

 

206号室

 

 

現在、シャーリーが留守番をする六課の部屋には、6人の来訪者が来ていた。

その内の一人、黒いロングヘアーの三十代前半程の女性は、向かい合ったエヴァンジェリンと碁を打っていた。

 

パチッ

「む………」

 

エヴァの一手に、女性は眉を潜めた。すると、脇からにゅっと金髪の陰が現れた。

 

「ここがいいんじゃない?」

「あ、コラ!」

「あら、確かにそうね♪」

パチッ

「ぐっ………この(わっぱ)は………!」

「こら、ヴィヴィオ!!」

 

エヴァンジェリンがヴィヴィオを睨んだため、脇に立っていた女性は、慌ててヴィヴィオを抱き抱えた。

 

怪我も大分回復したため、ヴィヴィオと一緒にスバルたちに差し入れとして実家の喫茶店のケーキを持ってきたなのはだが、現在修学旅行に向かっていると聞いて肩透かしを食らっていた。どうやら、はやてやフェイトの連絡ミスらしい。

仕方なく今夜はヴィヴィオと、仗助を訪ねてきたこの女性と一緒に、六課の部屋に泊まることにしていた。

 

「ちょっとルールを教えただけなのに、なかなかいいセンスしておるのぉ〜〜。」

「あの一手は、『マスター』ですら見落としていたようです。」

 

なのはが来ていると聞いた学園長と、エヴァンジェリンと一緒に連れられて来て、今お茶を入れている茶々丸は、先ほどのヴィヴィオの一手に感心していた。

すると、学園長の携帯電話から『残酷な天使のテーゼ』の着メロが鳴り響いた。

 

「はいもしもし。おお、ウェザー君か!」

「………たまに思うんだが、その着メロやめた方がいいぞ?」

 

引き気味のエヴァンジェリンのつっこみに目もくれず、学園長はウェザーとの通話を続ける。

 

「何!総本山が!?うむ…………では長も…………!」

[おそらくは…………承太郎さんがいるからと油断していました…………ネギ君によれば、恐竜はオレが何とかできるらしいですので、今、ホル・ホースの呼んだ『運び屋』を待っているのですが………]

「うむ、助っ人か…………しかしタカミチは今海外じゃし……………ほ!」

 

どうしようかと学園長が悩んだが、彼は気づいた―――

 

 

 

 

 

「ん?何だジジィ、マヌケヅラして?」

「何かあったんですか?」

「?」

 

 

 

 

 

自分の手元には、ジョーカーが『3枚』あることに……………!

 

 

 

 

 

←to be continued…




63話です。

・ポルナレフとルーテシアの関係が薄々発覚。ディアボロにやられた後、どうやって生き延びていたかを妄想した結果生まれた設定です。

・暦と環登場。彼女たちが狙ったものと、承太郎たちがどう切り抜けるかは、次回をお楽しみに。

・トリッシュ本領発揮。スパイス・ガールって柔らかくするだけだから、『イタくはないけど重い』という枷を作ってみました。

・ハルナのスタンドは、原作のアーティファクトをスタンドっぽくした感じ。次回、詳しい能力が判明します。

・木乃香は、DISCでスタンド使いになっていました。果たして、ルミリオが恐怖する能力とは…………?

・すずめ登場。三羽鴉の服装には、必ず頭部に『翼』のアイテムが施されています。

・最後に登場した切り札(ジョーカー)3人。最後の一人は、あるジョジョキャラです(今まで名前だけは出ています)。

では、次回をお楽しみに!
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