ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

7 / 99
#06/空条 承太郎!ネギ・スプリングフィールドに会う

麻帆良学園 とあるビル 屋上

 

 

ガチャリ

「……どうだった『サルシッチャ』?『矢』は彼を射抜いた?」

 

屋上のドアから入ってきた少女は、先に来ていたサルシッチャに話しかける。

 

「問題ありません。わが能力、『アンダー・ザ・レーダー』は正確無比!確実に少年の胸を貫きました!」

 

サルシッチャは先ほど少年を射抜いた『矢』を構えながら、自信たっぷりにそう言った。彼の近くには、このあたりの『地図』があり、それを覆うように、彼の能力が立っていた。

 

「そう……彼の能力、私たちの役に立てばいいけど……」

 

そういうと彼女は、少年がいたであろう「湖」の方を見た。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ネギが射抜かれてから2時間後

 

麻帆良総合病院 集中治療室前

 

 

今、集中治療室の前には、3人の人物がいた。一人は明日菜、もう一人はスバル。そしてもう一人は……

 

 

 

「スバルッ!」

「アスナーー!」

 

ふと、二人を呼ぶ声と、ドタドタと騒がしい足音がした。そちらを見ると、A組のクラスメートたちに加え、ティアナとフェイトが駆けてくる所だった。

 

「ネギ先生が矢に刺されたって、本当なんですのっ!?」

「ネギくん、大丈夫なん!?」

「アスナ!?どうなの!?答えてよォオオオ!!」

 

あやか達に問いただされる二人。全員、ここが病院という事を忘れて、ギャーギャーやかましく話している。

 

そこへ

 

「やかましいッ!!病院内では静かにしやがれッ!!」

 

先ほどからいた男が怒鳴り、やかましいA組の面子がピタリと黙った。

 

ふと、ティアナは気づいた。この男は、先日会った人物だ。

 

「あ、あなたはこの間の……」

「なッ!!何で親父がこんな所にいるんだよ!?」

 

ティアナが言い終わる前に、徐倫が叫んだ。

 

 

 

「「「「「「「ってえぇーーーーッ!?」」」」」」」

 

徐倫の言葉に、明日菜やスバルたちは驚く。

 

「じ、徐倫のお父さんッ!?」

「マジで!?何この偶然!?」

「ていうか、失礼だけどあんまりジョジョに似てないじゃん!?」

 

男の正体を知り、再び騒ぎだす明日菜たち。だが、男がギロリと睨むと、再びピタリと止んだ。

 

「……彼はまだ治療中だ。運び込まれてからまだ1時間だが、そう長くはかからないだろう。」

 

男はそう彼女らに言い聞かせる。それを聞いて、全員つらそうな顔をする。

 

そんな時、『治療中』のランプが消えた。

 

ガチャ

「!!先生!ネギは……!?」

 

医師が出てきて、全員が詰め寄る。全員、不安そうな面もちだ。

 

「……矢は心臓近くを貫いていたみたいですが、一命はとりとめました。回復も早いので、数日中には完治するでしょう。今はまだ目覚めないので、今日は入院したほうがよろしいかと………」

 

それを聞いて、全員に笑顔が戻る。今にもハシャぎそうな勢いだが、徐倫の父にまた怒鳴られそうなので、我慢する……

 

 

 

 

 

#06/空条 承太郎!ネギ・スプリングフィールドに会う

 

 

 

 

 

麻帆良総合病院 待合室

 

 

「……それで、ネギくんを射抜いたのは、あの『矢』だったのね?」

 

みんなが帰った後、フェイトは明日菜とスバルに聞いた。もしもあの『矢』だったら、犯人たちはあれを使った犯罪を、今も続けていることになる。

 

「うん…でも、回収はできなかった。」

「……?」

「いや、回収しようにも、できない状況にあって……あ…ありのまま、起こったことをはなすよ!『私たちが気付いたときには、『矢』はすでに、ネギくんの胸から消えていた』……」

 

スバルの話を聞いて、フェイトは絶句した。

 

「な…何を言っているか分からないと思うけど、私たちにも、何が起こったのか分からなかった。魔法だとか、超スピードだとかそんなチャチなものじゃあ断じてない……もっと恐ろしいものの片鱗を味わったわ……」

 

明日菜も、スバルに続く。どうやら、ネギを射抜いた犯人は、自分たちの魔法に関する常識を超越した『能力(ちから)』を持っているらしい…

 

そこに、トイレに行っていたティアナがやってくる。

 

「フェ………フェイトさん!!」

「どうしたの?そんなにあわてて?」

「い……今トイレの方で、徐倫さんたちが……」

「「「???」」」

 

 

 

ティアナの話では、徐倫とその父、そして、顔は影で見られなかったが、あと『6人』が、『矢』について話していたという。しかも、話の内容から察するに、徐倫たちは矢について詳しく知っている様子だったらしい。

 

「それって……!!?」

「……い、いや、ありえないわよ!!だって、徐倫は、ずっと同じクラスだったのよ!!そんなことするような子じゃあ……!」

 

話を聞いて、信じられないという面持ちの明日菜とスバルだった。

 

「……いずれにしても、彼女たちについて調べる必要があるわね。明日にでも、問いただして見ましょう。」

 

フェイトがそう決定し、明日菜たちは帰宅することになった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

翌日

 

ネギの病室

 

 

「いやー、皆さん、すいません…僕のために色々としてもらって。」

 

ネギは、見舞いに来た明日菜、木乃香、スバル、ティアナたちに、申し訳なさそうに感謝する。

午前中は他のクラスメートたちが見舞いにきたらしいが、ものすごく騒がしくなってしまったため、婦長さんに追い出されることになったらしい……まあ、あの面子なら仕方ないが。

 

「いいのよ。それより、胸のほうは大丈夫なの?」

「はい、回復のスピードがあまりにも速いって、お医者さんが驚いていましたが…」

「そうみたいやな~、月曜日にはもう退院できるんやろ?」

 

花瓶に花を生けながら、木乃香が言う。

矢が胸を貫通するほどの重傷だったにもかかわらず、ネギの回復力は凄まじく、もう月曜日には退院とのことだ。

 

「ええ、アスナさんとスバルさんが、早くに救急車を呼んでくれたおかげですよ。」

「えっ、いや、私たちなんて……ねぇ?」

 

ネギにお礼を言われ、複雑そうな顔をする二人。

 

「…………私たち、あの時、何が何だかわからなくなって……『承太郎さん』があの時来てくれなかったら…………」

「……『ジョータローさん』?」

 

知らない名前に、首を傾げるネギ。その謎は、すぐに解ける事となった。

 

コンコン

「うぃーっす。って…」

「なんだ、神楽坂たちも来ていたのか。」

 

入ってきたのは、徐倫と千雨だ。だが、後ろにはネギの知らない大男がいた。

 

「あ、承太郎さん、ちょうどいい所に。ネギくん、この人がさっき言ってた―――」

「初めましてネギ君、娘が世話になっているみたいだな。俺の名は空条 承太郎(くうじょう じょうたろう)。ま、名前の通り、徐倫の父親だ。」

「えっ?く、空条さんの!?は、初めまして……」

 

意外な人物の登場に驚くネギ。とりあえず、こちらも挨拶する。

スバルの話によると、偶然通りかかった承太郎が、的確な指示をしてくれたらしい。

 

「……それで、胸はもう大丈夫なのか?」

「えっ………ええ、月曜日にはもう退院できて……」

 

承太郎にいきなり言われて慌てるネギ。

何故か明日菜たちも、少し苦手そうな顔だ。承太郎から、無言の圧力(プレッシャー)が掛かってくる。何だか、叱られている気分だ。

徐倫と千雨は平気そうだが……

 

(……あー、全員親父の無言に耐えきれそうにないなぁー。)

(初めてじゃあ仕方ないな。)

 

意外とのんきだ。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

徐倫たちが退室し、木乃香が売店へ行くと、『魔法使い組』は、先ほどの空条親子たちについて話し始めた。

 

「矢について、あまり話しませんでしたね…もっと聞いてくると思ったのに……」

「向こうも警戒しているのかしら?」

「さあ?でも、矢に射抜かれる事が重要だったみたいだよ?」

「……やっぱり、あの『矢』には、何かあるみたいね………」

 

全員がそれに頷く。考えれば考えるほど、『矢』の謎は深まった。

 

 

 

 

 

 

 

チュミィィ〜〜ン

 

 

「ん?」

 

ふと、ネギは何か声のようなものを聞いた気がした。

 

「……?どうしたのネギくん?」

「……今、何か聞こえたんですが………」

「え?……………何も聞こえないけど?」

 

全員耳をすましてみるが、何も聞こえない。だが、

 

 

チュミ……チュミィィ〜〜〜ン

 

 

「ほら、また!!」

「………ここって、『出る』の?」

「いや、そんなこと聞いたことないけど………」

 

引きつった顔のティアナが明日菜に聞くが、明日菜はそんな噂聞いたことなかった。

ふと、スバルは気づいた。ネギの肩に、何かが乗っている!

 

「……!!ネギくん、それは!?」

「えっ?」

 

スバルに言われ、自分の肩を見たネギが見たものは

 

 

 

 

 

『チュミィィ~~~ン』

 

ウサギのような姿の、精霊のようなものだった。

 

全長は15cm前後、色は全体的にピンク色で、体のあちこちに星マークが浮かび、目は困ったような形だ。鼻は尖っていて、先端が額の大きな星マークと糸のようなもので繋がっている。胴体はクリオネのようで、足に当たる部分には、四本の短い触手らしきものが生えている。

 

そんな、一見かわいいようなものが、まるで歯医者のドリルのような、それでいて動物のような鳴き声を発していた。

 

「うわっ!?な、何これ!?」

 

驚いて後ずさるネギ。『精霊のようなもの』は、その場にふよふよと浮きながら、ネギを見ている。

 

「な、何かウサギっぽいけど……」

「さっきまでこんなのいた?」

 

明日菜とスバルは、不思議そうに精霊をまじまじと見る。

そんな三人の様子を見ていたティアナは、少し怪訝そうな顔で尋ねる。

 

「……ねえ、ウサギなんてどこにいるの?」

 

ティアナの一言に、三人はティアナを見る。その顔は、『驚愕』だった。

 

「え?ティア、『これ』が見えないの?」

「……てか、あんた達には何が見えてるの?」

 

ティアナは、三人が何を見ているのかが不思議だったし、三人には、ティアナに精霊が見えないのが不思議だった。

ふと、スバルはあることに気づく。

 

「もしかして、『矢』に射抜かれたのが原因?」

「「「「あッ!?」」」」

 

全員気がはっとする。なるほど、これがあの『矢』の力なのか。

 

「………問題は、あんた達に見えている『精霊(それ)』が何なのかってことよね。」

「そうね……それに、徐倫たちが何でそれを知っているのかもね……」

 

矢の能力は分かったが、新たな謎が生まれたのだった……………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ネギが退院した日

 

午後6時過ぎ

 

クラスメートの一人、超・鈴音(チャオ・リンシェン)の経営する飲茶屋「超包子(チャオパオズ)」で、クラス全員参加のネギの退院祝いをした後、ネギ、明日菜、スバル、ティアナ達は帰路についていた。

 

「いや〜、本当に盛り上がったねぇ〜♪」

「スバルは食べてばっかだったけどね……本当に、あんたの胃袋どうなってるの…………?」

「まあ、前衛ってカロリー消費激しいらしいし……ん?」

 

スバルの暴飲暴食っぷりを思いだし呆れていると、道の100mほど先に、徐倫と千雨、そして、長い髪をポニーテールにした、背の高い少女――大河内 アキラ、さらには、まき絵と承太郎までが、何か話しながら歩いているところであった。

 

「………徐倫たち、だね………」

「何か話しているみたいだけど………追いかけてみる?」

 

明日菜とスバルが提案をするが、それにネギが反論する。

 

「だ、ダメですよ!クラスメートを疑うなんて………!話せばきっと分かりますって………!」

「それは、そうだけどさぁー………」

 

慌てて言うネギに、少し困ったように返事をする明日菜。眉をしかめながら再度前方の一団の方を見た。

 

「はッ!?」

 

そこに来て、明日菜は気づいた。一団の中に、『千雨がいない』!?

 

「ち、千雨ちゃんは……!?さっきまでいたのに………千雨ちゃんはどこに行ったの………!?」

 

 

 

 

 

「一つ、言わせてもらうが……」

「「「「「「!!!???」」」」」」

 

急に、後ろから声がする。振り向くと、100m先にいたはずの千雨が、彼女らの『後ろ』にいた!!!

 

「そんなお粗末な『追跡』じゃあ、私らは追えないぜ………!」

 

道の方を振り向くと、徐倫たちもこちらに向かって来ていた。後50m位だろうか。

 

「まッ、待って!!私たちは別に……」

 

そんな時、ティアナのもつ『クロスミラージュ』から、通信音がした。ティアナは回線を開くと……

 

[みんな!!今、そっちの方にガジェットが……!!]

「ん?何だよそれ……?」

 

だが、千雨が質問し終わる前に、ガジェットたちが彼女らを囲んでいた。『転移魔法』の反応もなしに、だ。

 

「な!?いきなり現れた!?」

「こいつらは……!」

 

スバル達は戦闘態勢に入ろうとして、躊躇った。

 

(どうする?このまま行く?)

(でも、それじゃあ徐倫たちに……)

 

そうこうしている内に、ガジェットたちが千雨に迫る。だが、千雨は動こうとしない……

 

「はッ長谷川さん!!」

「あんたッ!早く逃げ――」

 

ティアナが言い終わる前に、

 

 

 

 

 

 

 

ガジェットが、一瞬で『輪切り』になった。

 

 

 

 

 

「………………え?」

 

切り刻まれたガジェットが爆発する中、呆けた表情のティアナ。だが、ネギ、明日菜、そしてスバルの三人には、『見えていた』!

 

千雨がいつの間にか握っていた「二本の小太刀」で、ガジェットを『斬り裂いた』のを!!!

 

 

 

 

 

「…………お前等との話は『後』だ。」

 

千雨は、小太刀を構えて言う。左手を逆手に持ち、前方で縦に交差させる、独特の構えだ。

 

「今は!!」

 

瞬間、千雨に迫っていた一機のガジェットを、左で逆胴、右で唐竹割りと、交差するように斬る。

 

「こいつらを全部『ぶった斬る』!!!」

千雨は、十数機いるガジェットに向かって、かけていった。

 

 

 

 

←to be continued...




6話です。

・サブタイトルは「空条承太郎!東方仗助に会う」から。

・ネギのスタンドが「タスク」なのは、今後魔法拳士の道を選んだ際に役立つと思ったからです。カモにスタンドが見えていたら、マスコット枠を争いかねませんがw


では、次回をお楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。