ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#64/京都嵐警報! ③

「学園長と連絡は取れた。援軍をこちらに手配してくれたらしい。」

「分かったッス!ホテルの方は俺たちに任せてください!」

 

ホテル嵐山で、ウェザーと仗助たちは総本山へ向かう手筈をしていた。

総本山へはウェザーとホル・ホース、ウェカピポの3名が向かい、仗助や瀬流彦先生たちはホテルの防衛に着く事となった。

 

「外で待ってようぜ。ヤツの『足』なら、後2分もしない内に来るだろうな………」

「ああ。ネギの話じゃあ、ウェザー先生が向かえば何の問題もない―――!!」

 

しかし、外に出た仗助たちは、驚愕した。なぜならば、

 

「…………てのは、あ……甘かった………」

 

ホテルの周囲にはエイリアンのような暴走族型スタンド―――『バイシクル・レース』に囲まれており、更に、その先頭には『総長(フルアーマー)』までが配備されていた!

 

「い、いつの間にこんなに………!?」

「相手はスタンドだ………昼間の内にスタンドの『()()』になるバイクなんかをコッソリ隠しておいて、足止めにするために発現させるってワケか………」

 

仗助がそう推測をする。後2分もしない内に『運び屋』が来ても、この数では近づくのも難しい。

 

『GRUUUUUUUUUUUUAAAAAAAAAAAAAAAAA』

 

その時、『バイシクル・レース』の1体がウィリーをしながら突っ込んでくる!

仗助が前に出て対処しようとしたその時―――

 

 

 

 

 

パァアンッ

『!?』

『GRUA………』

 

突如として『銃声』が鳴り響いたかと思うと、迫っていた『バイシクル・レース』の額のちょうど真ん中に風穴が開き、そのまま消滅してしまった………!?

 

「い、今のは………!?」

『―――アー、驚イテイル所スマナイッスケドネ。』

 

不意に、頭上からしゃがれ声がした。見上げてみれば、ホテルの2回ベランダに人影があった。暗くて顔も背格好も判別できないが、側にはスタンドが立っていた。

 

鍔の広い黒いテンガロンハットを被り、身体にはボロボロの迷彩柄のマントを着た外見で、顔は機械仕掛けのがいこつのようであり、顔の左側の目とあごには割れたヴェネツィアンマスクのような物を付けており、右腕はひじから先が黒光りする、大きなスコープの付いたライフルになっていた。

 

「ス、スタンド!」

「あいつは、ルル・ベルお嬢が目覚めさせた……!」

『アッシハ『スーパー・スナイプ』ッツー(モン)デス。アア、本体ノ方ハマダ秘密ッス。アッシガ援護シヤスンデ。』

 

『スーパー・スナイプ』と名乗ったスタンドはそう言うと、右腕のライフルに弾を装填、スコープを覗いて静かに3回、引き金を引く。数拍置いて、3体の『バイシクル・レース』が地面に伏して消滅した。

 

『安心シテ下サイ。アッシハ狙ッタ獲物ハ逃ガサナイ主義ッス。』

「ほう、そりゃー頼もしいわな。」

「あのー仗助くん?何が起きているか、僕に分かるように言ってくれないかな…?」

 

『スーパー・スナイプ』が説明するが、スタンド使いではない瀬流彦先生には、何が起こっているのかさっぱりであった。

その時、ひしめき合っていたバイシクル・レースの後方が、次々と吹き飛んでいるのが見えた。何事かと思って見ていた次の瞬間、『バイシクル・レース』数体を跳ね飛ばして、1台の古い外国車が仗助たちの目の前に停まった!

 

「うお!?こりゃぁ、確か『カウンタック』とかいう、昔の高級車じゃねーか!」

「おお、時間ピッタリだったな『ズィー・ズィー』!」

「へ、急いで来たんだが、アイツらが邪魔でよぉー!ま、オレの『運命の車輪(ホウィール・オブ・フォーチュン)』なら問題ないがな!」

 

ズィー・ズィーと呼ばれた『運び屋』は右のドアから腕だけを出して答えた。ホル・ホース達は直ぐに車に乗り込むと、ズィー・ズィーの駆るカウンタックは一気に加速し、走り去っていった。

 

「さぁーて、俺たちはこいつ等にお帰り願う訳っすねぇー!」

「ホテル周辺には結界を張ってある。生徒たちには気づかれないから、派手にやっても平気だよ。」

『ソレハ助カルッスネェー。』

 

仗助と瀬流彦先生はそう言うと、『バイシクル・レース』の大群に向かって駆け出した!

 

 

 

 

 

#64/京都嵐警報! ③

 

 

 

 

 

「厄介なヤツが来たなぁオイ………」

 

襲ってきたヘリコプター―――『エナジー・フロゥ』を見て、徐倫はげんなりしたように呟いた。だが、そんな事お構いなしに、『エナジー・フロゥ』は徐倫たちに向けて機関銃を放った!

 

「ギャーーーッ!?」

「くっ………」

カンッカンッカンッカンッ

 

ギリギリでフェイトがシールドで防ぐと、エナジー・フロゥはプロペラが垂直になるように変え、フェイトたちに向かって突っ込んできた!

 

「なっ………!?」

ギャリリリリリリ

 

シールドにプロペラが当たり、火花が飛び散る。その隙に、徐倫がエナジー・フロゥの底面に回り込む!

 

「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァアーーーッ!!」

ドガガガガガァアッ

「!」

 

ストーン・フリーのオラオラが、エナジー・フロゥの土手っ腹に吸い込まれた!衝撃で吹き飛んだエナジー・フロゥは壁にぶつかると、派手に爆発する!

 

ドォオオンッ

「やった!」

「お………思ったよりもあっけないでしたね…………」

 

エナジー・フロゥが爆散したのをみてハルナは歓喜し、夕映は肩すかしを喰らったように呟いた。

だが、エナジー・フロゥを倒した徐倫は渋い顔をしていた。

 

「いや、…………来るぞ!」

 

徐倫が叫んだ瞬間、機関銃の弾丸が飛んできた!

 

「ウワァアッ!?」

「今のは…………!?」

 

砲撃された方を見ると、そこには――――――

 

バラバラバラバラバラバラバラバラ…………

 

「ウっソーン!?」

「団体さんのお出ましだぜ……………」

 

十数体のヘリコプターの編隊が迫っていた………

 

[―――今のは小手調べだよ。腕が鈍っていたら、アタシガッカリだしね。]

 

ふと、編隊の中の一機から声が、まだ幼さののこる、少女の声が聞こえた。すると、編隊から薄いピンクのカラーリングで、向かって右側に翼のマーキングが施されたヘリが前に出た。見たところ、隊長機なのだろう。そうフェイトが思った瞬間、信じられない事が起きた。

 

ヘリの尾翼に節が出来て伸びたかと思うと、180度回転。そのまま底面にスライドして先端が90度曲がってつま先になる。さらにコックピットとプロペラの部分が左右に別れ、右にはガトリング砲、左にはプロペラの装備された腕となる。最後に、別れた中から胴体が現れると、青いゴーグルの中央がY字にスリットが入ったヘルメットのような頭部が現れた。

そう、これは俗に言う『可変型ロボット』だ!

 

「変形したァアアーーッ!?」

「あれが、あのスタンドの能力!?」

「………あれ?前にもあんなスタンドあったような…………」

 

以前、似たようなスタンドがあったような気がしたが、まあ今は気にしないでおこう。

 

「来たかすずめ………」

「すずめ?さっき言っていた、伊賀の三羽鴉の一人!?」

[いかにも。アタシは伊賀の三羽鴉が一人、『乱気流のすずめ』!]

 

すると、ロボットの頭部のスリットに合わせて左右と上部にスライドして、すずめが顔を出した。だが、その姿は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頭部にあるコックピットに、全身がすっぽり入るような小さな姿だった………

 

 

 

 

 

 

「本体ちっちゃッ!?」「どこの七本槍ッ!?」

「も………もしかして、あれがあの『エナジー・フロゥ』というスタンドの能力………?」

 

夕映が、頭部にいるすずめを見て呟くように推測する。

 

「………ああ。あんな風に、スタンドの取り憑いた模型に、同スケールに縮小して乗り込むんだ。しかも、あんな風に編隊を組んで襲ってくるんだよ………」

 

アレ模型なんだ。とヴィータが思った時、他の機体も変形した!機体は同型だが、色はダークグリーンで、ゴーグルが赤いのが違う点だろう。

 

「他のも変形した!?」

「やる気マンマンな訳か…………」

 

エナジー・フロゥの編隊を見て、徐倫はウンザリしたように呟くと、ストーン・フリーを出して臨戦態勢に入る。

だが、それをハルナが手で征した。

 

「徐倫、ここは任してくれない?」

「ハルナ………?」

 

ハルナの申し出に徐倫は首を傾げる。ハルナのスタンドは、お世辞にも戦闘向きではないからだ。ハルナはそれに気づいたのか、ニッと笑う。

 

「大丈夫。私の考えが正しければ、アイツに勝てるはずだよ!」

「………何をする気かは知らないが、任せていいんだな?」

「モチロン!」

 

自信満々にサムズアップするハルナを見て、徐倫は不安ながらも託してみる事にした。

 

[………そんな勝手、させないよッ!]

 

面白くないのは、徐倫との戦いを望んでいたすずめである。コックピットのハッチを閉じ、右腕のガトリング砲を構え、弾丸を発射する!

 

ガギギギギギギンッ

「!?」

「危なっかしいなオイ!目覚めたばっかなんだからよぉ〜〜〜、無茶すんじゃねーぜッ!」

 

だが、すかさずヴィータが前に出て、シールドを張る。

 

「ヴィータ!」

「コイツの『お守り』は私に任せな!お前らは、早くお姫さまの所にッ!」

「ちょっと!何で私がアンタの世話になんなきゃ………」

 

ハルナが文句を言うが、エナジー・フロゥの編隊が襲ってきた!

 

「早くッ!」

「………ッ済まない!」

 

ヴィータとハルナにエナジー・フロゥを任せ、徐倫たちは大浴場へと入っていった。

 

 

 

 

大浴場前廊下

 

ヴィータ+早乙女 ハルナVS.乱気流のすずめ

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ガラッ

「桜咲さんッ!」

「先生たちッ」

 

徐倫が大浴場に入る少し前、窓からネギたちが入ってきたのを見て、ようやく戒めの矢から解放された刹那が声を上げる。

 

「このかはッ……………!?」

「…………すみません、私が付いていながらッ!」

 

刹那が悔しそうにうなだれる。ふと、スバルは落ちているDISCに気づいた。

 

「ん?なにコレ………?」

ガラッ

「ネギたちッ!」

「空条さん!」

 

スバルが『それを』拾ったとき、徐倫たちが大浴場に入ってきた。

このかは?と聞こうとした徐倫だが、うなだれる刹那を見て察したのかぐっとこらえた。

 

「………刹那、今は後悔している場合じゃあねえ。さっさとこのかを助けに行くぞ!!」

「……………」こくっ

 

徐倫の激励に刹那は黙って頷く。

 

「ジョルノや承太郎さんたちの安否が不明なのが気がかりだけど、あの連中が何かをする前にコノカちゃんを救出するのが先ね。」

「そこで、私たちには取るべき行動が二つある。」

 

〈1〉恐竜たちとその能力者を倒し、屋敷を脱出する。

〈2〉天ヶ崎 千草らが行動を起こす前に倒し、木乃香を救出する。

 

「………一番の問題は〈1〉ね。あの恐竜たちから抜け出すのは、ハッキリ言って難しいわ。」

 

徐倫の提案にルル・ベルが珍しく不安そうに呟く。だが、それにネギと明日菜が答えた。

 

「あ、それはもう大丈夫よ?」

「すでに手は打ってあります。」

「「「「「え?」」」」」

 

全員が驚く中、ネギはかまわないように説明する。

 

「直に、恐竜たちは無力化します。そのうちに〈2〉を実行しましょう。」

「………ずいぶん手際がいいな〜ネギ。何をする気だ?」

 

徐倫の質問に、ネギはいたずらっぽくニッと笑い「それはお楽しみ♪」とサムズアップする。

 

「………何だかよく分からないけど、とにかく脱出の手はずはあるわけね。」

「うん。ただ、『ソレ』がくるまで身動きできないんだけど………」

「ご心配なく♪」

ズルゥゥウウ

「「「「「ゥオオッ!?」」」」」

 

と、いきなり床からセインがヌウっと出てきた。

 

「セインさん!」

「“先行隊”として来たよ!“()()”してね♪」

「………スバル、オメーこーゆーダジャレいうやつってよーっ、ムショーにハラが立ってこねーか!」

 

どや顔のセインに徐倫が眉を潜めるのを見て、スバルは苦笑するしかなかった。

 

「………よし、セインのISで脱出できる!」

「………非戦闘員もいる訳だし、二手に分かれよう。流石に綾瀬を置いていく訳にはいかねぇしな。」

 

話し合いの結果、ネギ、明日菜、刹那、スバル、徐倫、ルル・ベルが木乃香奪還に向かい、フェイト、アナスイ、ギンガ、チンク、のどか、夕映が残り、恐竜化のスタンド使いを撃退する事となった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

同時刻

 

アーティファクト『無限抱擁』内

 

 

「ディード、大丈夫!?」

 

未だに気絶するディードを揺するオットー。周りに立つティアナも、心配そうに見つめる。すると、ディードが「うーん………」とうなされる。

 

「ディード!」

「うーん………サイがぁ…………サイと、ゴリラと、チーターがぁぁぁあーー…………」

「………とりあえず大丈夫そうだ。寝言言ってるし。」

「………ていうか、何よ今の動物の羅列?ビーストウォーズ?」

 

ディードの寝言にティアナは眉をしかめた。

 

「どうだ、ルーテシア?」

「………ダメ。通信も出来ないし、ガリューも呼べない………………」

「そうか………完全に閉じこめられたな………」

 

一方、ルーテシアはアスクレピオスで通信を試みていたが、通じない上にガリューの召喚も無理だった。

 

「となると、やっぱりあの環とかいうやつを倒すしかねーな………」

 

千雨はそう言いながら、もう一つ気になる事があったため、そちらを見やる。そちらでは、承太郎とジョルノがにらみ合っており、ミスタとブチャラティは戸惑いを隠せないでいた。

 

(アイツ………DIOの名前が出た途端、顔を変えやがった………)

「………承太郎さん、聞きたいことがあります。」

 

緊迫した状況の中、口を開いたのはジョルノであった。承太郎は普段と変わらない様子であったが、内心では冷や汗ダラダラであった。

 

「あの子が言ったこと………あなたがディオを………『父』を殺したというのは本当ですか?」

「「「「「「ッ!?」」」」」」

 

ジョルノの一言に、ティアナたちは息を飲む。

 

「ディオが………父………!?」

「まさか………(『リキエル』や『ヴェルサス』と同じ………ッ!?)」

「………………」

 

承太郎は黙ったままジョルノを見据え、ジョルノは答えを待つように睨みつける。

しばらく時間がたって、承太郎がその重い口を開いた。

 

「………そうだ。確かにディオ・ブランドーを殺したのは俺だ。」

「「「「ッ………!?」」」」

 

承太郎の告白に、事情を知っている千雨と康一意外の者が息を飲む。

ジョルノは黙っていたが、しばらくして『ゴールド・E』を出しながら承太郎に近づき―――

 

ゴォオッ

「………」

「ッ!?承太郎さ―――」

 

その拳を承太郎に向け振るうッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピタッ

「「「「「………ッ!?」」」」」

 

だが、その拳が承太郎に当たることなく、すんでのところでピタッ、と止まり、放たれた際の衝撃波で承太郎の帽子が吹き飛んだ。

 

「………まあ、『一度も会ったことのない父親の仇が目の前にいる』なんて言われても、正直ピンとも来ませんしね。今はここから脱出する事を優先させましょう。ただし、後で話は聞かせてもらいますよ?」

「………」

 

ジョルノはゴールド・Eをしまい、承太郎に背を向けながら言った言葉に、息を飲んでいた皆はふぅ、と安堵する。

 

「ふぅ……こんな時にヒヤヒヤさせないでよ…………」

「………承太郎さんの帽子とったトコ、始めてみた………」

「確かに………ああなっているんだな、承太郎さんの頭………」

 

徐倫ですら見た覚えないのに、と千雨が思っている中、承太郎は帽子を拾うと、ホコリをはたいて再び深々とかぶりなおした。

 

「やれやれだぜ。とにかく、あの二人と外の連中を倒したら話してやる。スバルとギンガ、それにノーヴェを交えて、な。」

「えっ………?」

(おいおい、何でそこにナカジマやノーヴェが出てくるんだよ!?)

 

いきなり出てきた三人の名前に千雨たちは困惑するが、ジョルノは周りを見てある一点を見やる。

 

「………分かりました。まあ、あの二人の居場所は『分かります』。ここから西南西に3.35kmです。」

「へッ?」

「………何でそんな正確に?」

 

ジョルノが断言したことにティアナたちが目を点にしていると、ジョルノは自分の、『()()()()()()()()()()()()()()()()』を指す。

 

「さっき恐竜たちを攻撃した時、僕の『右胸のブローチ』に生命を与えてあのコヨミとかいう娘のマントにつけたんです。その生命エネルギーが、3.35km先にあるんです。」

「いつの間に………」

「3.35kmか……『エンゼル』の甲冑外したスピードで、10分ってトコだな。」

 

千雨はそう言いながら『エンゼル』を装着すると、素早く「防御甲冑」を外す。

 

「承太郎さんたちは亀の中に。私が奴らのトコまで運びます。」

「ああ。」

「頼むわ。」

 

承太郎たちが亀に入ると、千雨は『エンゼル』で飛び上がった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

本山付近にある河原

 

 

「おお!やるやないかアンタ!まさかヴィオレッタはん、あんなスタンド使いを送っといたとは………」

 

ルミリオが捕らえた木乃を見ながら、千草はうれしそうに言う。気絶している木乃香は今、猿鬼が抱き抱えていた。

 

「ふふ………こうなったら『あの場所』までお嬢様を連れて行けばウチらの勝ちやな。」

「侮らない方がいい。向こうには強力なスタンド使いや魔導師、何よりジョースター家がいる………」

「心配する必要はあらへん。『アレ』さえ手に入ればもはや敵はない………」

「……………」

 

ルミリオの忠告を気にせずに、千草はすでに勝利を確信したように笑みを浮かべていた。それをみたルミリオはやれやれ、とため息を付いた。

 

「待てッ!!」

「!?」

 

だが、千草たちが立ち去ろうとした時、背後から声をかけられた。振り返ると、そこには臨戦態勢のネギたちがいた。

 

「そこまでだ!お嬢様を返せッ!!」

「ふん、またあんたらか。よくもまあ、あの恐竜たちから抜け出せたなぁ………」

「おいアンタッ!明日の昼には『援軍』が来るらしいからよォ、諦めたらどうだッ!?」

 

徐倫たちは叫ぶが、千草はふふんと鼻で笑うだけだ。

 

「援軍ねぇ……確かに厄介やが………まあ、それはさておき、アンタらにこのかお嬢様の『力』の片鱗を見したるわ………」

 

言うやいなや、千草は水面に『立つと』奇っ怪な呪文を唱えた。すると………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズズズズ………

 

「「「「「ッ!?」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水面に魔法陣が浮かび上がったかと思えば、そこから2m大の鬼やカラス天狗のような鳥族(うぞく)、妖狐族、その他諸々の妖怪たちがうようよと現れた!

 

「アイツ………このか姉さんの魔力でありったけ召喚しやがった!!」

「な………何かやばい事に………」

 

大勢の妖怪たちに囲まれて、明日菜たちは顔を青ざめる。

 

「ほな、アンタらはそいつらの相手しときぃ!!」

「あっ………!?」

ズズゥンッ

「おおっと、とおせんぼやッ!」

「ッ………!」

 

飛び上がる千草たちを追おうとする明日菜だったが、鬼の一人が立ちふさがった。

 

「なんや、久々によばれた思うたら、相手は(おぼこ)い嬢ちゃん坊ちゃんかいな。」

「悪いな嬢ちゃんたち、呼ばれたからには手加減できんのや。恨まんといてな。」

 

「ちょ…こ、こんなの…さすがに私……」

「アスナ、落ち着いて………大丈夫だよ!」

 

さすがに妖怪の大軍に怖じ気づいたのか、ガタガタと震える明日菜をスバルは励ます。

 

(ネギ、時間がほしい。)

(はい……ラ・ステル・マ・スキル・マギステル……………)

 

徐倫が耳打ちをすると、ネギは呪文を詠唱する。そして―――

 

風花旋風(フランス・バリエース・)風障壁(ウェンティ・ウェルテンティス)ッ!!」

ゴァァアッ

「「「うおッ!?」」」

 

ネギたちの周りを竜巻が壁のように発生し、ネギたちを取り囲んだ!

 

「これは………」

「風の『障壁』です。ただ、2、3分しか持たないので、手身近に作戦を………」

 

凄まじい竜巻が吹きすさぶ中、竜巻の中央は台風の目のように静かであるために作戦会議をするネギたち。すると、徐倫が口を開いた。

 

「ルル・ベル、お前のあいつ等の相手できるか?」

「?まあ、出来ないことはないけど………?」

「空条さん、いったい何を………?」

 

刹那が不思議そうに聞くと、徐倫は両手の指先を合わせるような形をとる。

 

「『ネギと明日菜、それにスバルで木乃香を助けに行く』………『残ったメンツであいつ等の相手をしてから木乃香の元に行く』、つまり、ハサミ撃ちの形になるな…」

 

徐倫の言葉に、皆ははっとする。

 

「ネギと二人がいればよォー、あの連中に十分対抗できるはずだぜェ〜?それに、しばらくすりゃあウェザー先生ら援軍も来る!それまでは私らで時間を稼いで、木乃香の助け出す!ドゥーユーアンダースタン(理解したか)?」

「「「イ…イエス!」」」

 

明日菜、スバル、ルル・ベルは、右手親指を上げて応えた。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「む、そろそろのようなのでした。」

「待たせよって………」

 

『旋風風障壁』が止みかけるのを見て、妖怪たちのリーダーらしい鬼が意気揚々と獲物を構える。そして、『旋風風障壁』がやんだ瞬間―――

 

 

 

 

 

「『雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)』ッ!!」

ドッパァアッ

「「「おおお………ッ!?」」」

「西洋魔術師かあッ!?」

 

ネギの『雷の暴風』が20体近くの妖怪を巻き込んで空に放たれた!

雷の奔流が消えたかと思えば、そこに走る影が。杖にまたがったネギと明日菜、それに追うように『ウイングロード』を駆けるスバルだ。

 

「アニさん!逃がしちまったぜ!?」

「20体は喰われた……」

 

過ぎ去ったネギたちを見つめながらリーダー鬼と妖怪たちはやれやれとため息をついた。

 

「………大丈夫です。落ち着けば敵ではありません。空条さんの言うとおり、ルル・ベルさんや空条さんのスタンドなら、あいつ等に十分対抗できます。」

「確かにな。ま、せいぜい『チンピラ100人に囲まれた』程度だと思えばいいな。」

「………それって安心して良いかどうか微妙ね……」

「?」

 

リーダー鬼が振り返ると、そこには『コウウントユウキノツルギ』を構えた徐倫と『夕凪』を抜いた刹那、そしてスタンド『サイケデリック・インサニティ』を構えたルル・ベルがいた。

 

「ほぅ、なかなか勇ましいお嬢さん方やな。」

「行くぞ!」

「はい!」

 

徐倫がかけ声をかけると、三人は駆け出した!

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

一方、千草たちは山中にある小さな湖に来ていた。

湖の中湖畔から少し先には『祭壇』があり、さらに、湖の中ほどには『注連縄(しめなわ)』が巻かれた大きな岩があった。

 

「あっちに見える大岩にはなぁ、危なすぎて誰にも召喚できひんゆー『巨躯の大鬼』が眠っとる。18年だか前に一度暴れた時には今の長とサウザンドマスターが『封じた』らしいけどなぁ………でも、それでもお嬢様の『魔力(ちから)』があれば制御「可」能や。

………ご無礼をお許ししくださいお嬢様。でも、何も危険はないし、痛いこともありまへんから………」

 

木乃香にそう囁くと、千草は儀式を始めた………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「!ネギくん、何か強力な魔力が―――!」

「はい!………あの人、何かやらかす気なんじゃあ………」

 

異様に強い魔力を感じ取り、スバルとネギの顔に焦りの色が浮かぶ。

 

「いそぐわよ!早くしないと―――ッ!?」

 

と、明日菜が叫ぼうとした時、三人の目前の木の『頂点』に、金髪のツインテールにキツいツリ目の少女が立っているのが目に入った!

少女の異様性に三人が戸惑った時、少女の左目がカッと見開かれた。

 

 

 

 

 

[相棒ッ!!]

ボウンッ

「「「ッ!?」」」

 

「マッハ・キャリバー」の警告した瞬間、三人の前方が『燃え上がった』!?

「マッハ・キャリバー」がギリギリで障壁を張ってくれたが、発火の衝撃で三人は地面に落下してしまう。

 

ドシャァアッ

「くっ………」

「新手………!?」

「―――ふむ、空条 徐倫がいないのは残念だが………まあ良い。」

「「「ッ!?」」」

「悪いがヌシら、ここから先は『通行止め』だぞ?」

「私たちが相手になる…!」

 

着地した先には、左目に眼帯をつけた女性―――『山陸の綺初』と、先ほどの少女がいた………

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ホテル嵐山

 

 

「東方先生!」

「む、瀬流彦先生ッスか。」

 

ホテル嵐山のロビーでそわそわと立っていた仗助に、瀬流彦先生が駆け寄ってくる。

「バイシクル・レース」はあの後、十数体ほど倒した所で退散していった。おそらくは、目的である足止めが失敗に終わったからだろう。

 

「3‐Aの生徒たちは『無理やり』寝かしつけました。新田先生には、適当に理由をつけて気にしないように言っておきましたので。」

「そーッスか。(無理やりって部分がちょい気になるが………)後はウェザー先生らに任せるとしますかねぇーーー……」

 

仗助がそう返して、ふぅ、とため息をついてソファーに腰掛けると、瀬流彦先生も隣に座る。

 

「大丈夫だと良いんですけれどねぇ………」

「まぁ…後は、承太郎さんに任せるしかねぇッスかねぇ〜〜……」

 

仗助がそう呟いた時だ。二人に近づく影が二つあった。

 

「じゃあ仗助、一つ頼みたいことがあるんですけど――――」

「「?」」

 

 

 

 

 

「私の『左手』、治してくれませんか?」

「!?」

「な………ッ、あんたはッ!?」

 

高町 なのはと、黒いロングヘアーの女性が立っていた。

 

 

 

 

 

←to be continued...




64話です。

・リブート前はあまり見せ場のなかった『バイシクル・レース』や仗助たちの見せ場をと思い、冒頭で入れてみました。まさかの『ズィー・ズィー』も登場です。
 謎のスタンド『スーパー・スナイプ』はいずれ本体が判明します。

・『エナジー・フロゥ』はトランスフォーマーと、劇中にあるように『忍風戦隊ハリケンジャー』のサーガインがモチーフです。ハルナの試したいことは次回。

・承太郎の告白。ヴェルザスたちはプッチにそそのかされたのかと思いまして。で、ジョルノの場合はこうなりました。

・焔&綺初参戦。次回はこの二人VSネギたちからになります。

・なのは、完全復活確実!一応、『アイツ』戦には間に合う予定です。

では、次回をお楽しみに!
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