ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#68/レイジングハート・エクセリオンの逆襲

「そらよォッ!!」

ガンッガンッガァアンッ

「「「ギャーーーッ!?」」」

 

ホル・ホースが『エンペラー』の引き金(トリガー)を引くと、妖怪たちの眉間にその弾丸が吸い込まれていった。

 

「オヤビン!またやられちゃいましたぜぇ!?」

「ええいくそ!あのスタンド使いとかいう連中、想像以上の実力や!」

 

ホル・ホースとウェカピポによってその数を四分の一以下にまで減らされ、リーダー鬼とその配下達は苦戦を強いられていた。

 

「よぉーしウェカピポ、このまま押し切るぜぇーーーーーッ!」

「ああ。」

 

二人はそう言うと、そのまま互いに弾丸と衛星を発射していった。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「―――ノーヴェの方は大丈夫か?」

「はい。今はディードと一緒にオットーに看病してもらっています。」

 

一方、本山の屋敷にいる承太郎たち。

『亀』から出てきたフェイトは、出た先にいた承太郎と詠春にノーヴェの様態を話した。

 

「何か、『恐竜化』がまだ依存、という言い方でいいのか分かりませんが、しているせいか、そのショックによるのが大きいかと………後、恐竜化して寒さにやられたのか………」

「………そうですか。」

「………」

 

フェイトからの説明にそう返事する詠春。すると、ここで承太郎が口を開いた。

 

「………そろそろよぉ、話してくれてもいいんじゃあねえか?」

「えっ………?」

「………何のことでしょう?」

 

言われた詠春は一瞬戸惑いながらも知らないという風に言うが、承太郎は引き下がらなかった。

 

「トぼけてんじゃねえぜ?お前さん、あの灯籠の下にある『モノ』が何なのか、本当は知ってんだろ?」

「………!?」

 

承太郎の言った事に、フェイトは驚いた顔をし、詠春は承太郎の洞察力に冷や汗をかいた。

 

「………侮れませんね、承太郎さん………いいでしょう、お話いたします。」

 

そう言うと、詠春は静かに語り始めた。

 

 

 

 

 

#68/レイジングハート・エクセリオンの逆襲

 

 

 

 

 

【後一分半待っていて………そうしたら―――】

【私らがすぐに終わらせてやる………!!】

「こ…この声………まさか!?」

「ああ………『ヤツ』だな………それに、もう一つの方は………」

 

突如、脳内に響いた念話にネギたちは一瞬戸惑ったが、その語りかけてくる人物の『正体』に気づいた。

 

【ぼーや、さっきの戦い、作戦といい、見事だったぞ。だがな、貴様は少し小利口にまとまりすぎだ。】

【まあ、それが良い所と言えなくもないけどね。】

【だが、今からそんなことじゃあ、とても親父(あいつ)にはとても追いつけんぞ?たまには後先考えず突っ込んでみたらどうだ?ガキならガキらしく、後の事は大人に任せてな!】

 

二人の言葉にネギは一旦息を大きく吐いた後、立ち上がった。

 

「ネギ…!」

「ネギくん!」

 

ネギが立ち上がったのを見て、明日菜たちは声を上げた。

 

「みなさん………行きましょう!」

「「「おう!」」」

「来るのかい?………では、相手をしよう。」

「………」すっ

 

皆は叫ぶと、二人に向けて構え、ルミリオと覆面も構えなおした。

 

契約執行(シス・メア・パルス)ッ!」

ギャァアアンッ

「てやーーーーーッ!」

「ハァアッ!!」

 

まずは、ネギに魔力を供給された明日菜が覆面に、徐倫がルミリオに仕掛ける!

だが、二人はそれを簡単にいなすと、カウンター気味に攻撃を放ち、二人は桟橋にたたきつけられてしまう!

 

ドガァッ

「グッ………」

「キャアッ」

「二人とも!?」

 

二人がたたきつけられたことにネギとスバルは声を上げるが、気づいた時には二人の目の前にルミリオと覆面が現れ、二人に回し蹴りを仕掛けた!

 

「ぐっ………」

「ああっ…!」

「なっ…」

「ネギ………」

 

二人が声を上げるが、ネギ達は二人に激突してしまった。

ルミリオと覆面は攻撃の手を緩めず、覆面は両手を前に出す構えを取ると、手をかいてんさせてその間に『水色の魔力』を蓄積させ、ルミリオは宙に飛ぶと、呪文の詠唱を始めた。

 

「ヴィシュ・タル・リ・シュタル・ヴァンゲイト、小さき王(バーシリスケ・ガレオーテ・)八つ足の蜥蜴(メタ・コークトー・ポドーン・カイ・)邪眼の主よ(カコイン・オンマトイン・)その光(ト・フォース・)我が手に宿し(エメーイ・ケイリ・カティアース・)災いなる(トーイ・カコーイ・デルグマティ・)眼差しで射よ(トクセウサトー)!」

「………!」

 

ルミリオはネギ達にその指先を向け、覆面は蓄積された魔力に向けて拳をぶつけた!

 

龍牙一閃(りゅうがいっせん)………!!」

「「「「「しゃべった!?」」」」」

「技名は言うんだ………じゃなくて、『石化の邪眼(カコン・オンマ・ペトローセオース)』ッ!!」

ドッバァアッ

 

覆面がしゃべった事に驚くネギ達をよそに、ルミリオは一瞬驚きながらもその指先から石化の光線を放ち、覆面は魔力の奔流をネギ達に向け放った!

 

バヂンッ

「くっ………!」

「アスナさん!」

ゴッ

「おおおおお………」

「空条さん!?」

 

だが明日菜はネギをかばうようにルミリオの魔法をハリセンに受け、徐倫は覆面の放った魔砲弾を斬り裂く形で防御した。

 

瞬間―――

 

 

 

 

 

「「ゥ………オラァァアアーーーーーッ!!」」

バキィイインッ

「「「「「………ッ!?」」」」」

 

二つの魔力は、まるで霧の如く消え去ってしまった!

 

「大丈夫、ネギ?」

「アスナさん………」

「空条さん………今のは………」

「思った通りだ………こいつの能力は………」

「やはり、『魔力完全無効化能力(マジック・キャンセル)』か………だが空条 徐倫、君のそれは………!?」

 

一瞬で魔力を消し去った明日菜にルミリオはその「能力(ちから)」の正体を知るが、それを徐倫も持つとは考えられず疑問に思う。しかし、それに構わず覆面は徐倫に向けて駆けだす。

 

ギュン

龍爪貫手(りゅうそうかんしゅ)………!」

 

そして、右手に魔力の刃を発生させて徐倫に向けて突きを繰り出した!

 

 

 

 

 

ガッギィイインッ

「「「「「「「!!?」」」」」」」

 

だが、徐倫がその魔力刃にコウウントユウキノツルギを当てた途端、魔力刃は『砕け散ってしまう』!

 

「アーティファクト………『コウウントユウキノツルギ』………こいつの能力は、言わば『共鳴』だ。」

「共鳴………?」

 

覆面の拳を刀身で受けながら、徐倫は推測していた能力を説明する。

 

(『コウウントユウキノツルギ』だと!?………まさかそんなものがジョースター家の手に………!)

「こいつは、『同時に発現している同じマスターのアーティファクトと同じ能力になる』っつう能力なんだよ。だから、今はアスナの『ハマノツルギ』と同じ『魔力完全無効化』の能力が得られている。」

「なッ………マジで?」

「マジだよ。よぉしッ!このまま一気に行くぜッ!!」

 

徐倫は叫ぶと、背後から『ストーン・フリー』を発現させた。だが、今のストーン・フリーは少し違った。

 

「ス、ストーン・フリーの………サングラスのデザインが変わってるッ!?」

「いや、それよりも腕の形状につっこもうよ!?」

 

ストーン・フリーの右腕は両刃の剣のような形になり、肩にはとがった三角形方の肩当てがつき、サングラスはXのような鋭利なデザインになっていた!

 

「『ストーン・フリー ソード・エディション』ッ!行くぜッ!!」

 

言うと、徐倫は『ストーン・フリーSE(ソード・エディション)』の右腕を覆面に向けて振りかざした!

 

「オラオラオラオラオラァアッ」

ズバァアッ

「………ッ」

 

振り下ろされた右手の剣は覆面の顔を掠めたが、学帽を吹き飛ばし、その唐草模様の覆面の右側に切れ込みを作っただけであったが、一瞬の隙が出来てしまった。

 

「ゥリィィイイイアアアアアーーーーーッ!!」

 

その隙をスバルは見逃さず、覆面の懐に入り込み、拳撃の姿勢に入った!

 

「!マズい………(今、『彼』がダメージを喰らうのは………)」

 

すかさずルミリオが猛スピードで覆面の元へ向かうが、その行く手を明日菜の『ハマノツルギ』が阻み、ネギの『(タスク)』が装着された拳が構えられた!

そして―――

 

「「オオオオオオオーーーーーッ」」

「「……………ッ!?」」

 

 

 

 

 

「「オラァァアアッ!!」」

ドグシャァアッ

「ガッ………」

「………ッ」

 

ネギとスバルの拳が、ルミリオと覆面にそれぞれ叩き込まれ、二人は派手に吹き飛んだ!!

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

ネギとスバルがルミリオと覆面に一撃を入れたのと同じ頃、刹那もまたスクナの肩にいる千草と木乃香の元にたどり着いていた。

 

「なっ………アンタは………いつの間に………ッ」

「天ヶ崎 千草!お嬢様を返してもらうぞッ!!」

 

刹那は叫ぶと、千草に向け飛び出した!

 

「くっ………近すぎる!スクナの力が使えん……猿鬼導!!猿鬼導々(えんきどうどう)!!」

 

千草は慌てて猿鬼導と、猿鬼導にもう一対腕が生えた猿鬼導々を呼び出した。

 

 

 

「ハァァアアアッ!!」

ドンッ

「きゃぁあッ!?」

 

 

 

だが、刹那は一瞬で近づくと、猿鬼導、猿鬼導々を斬り裂いて木乃香を救出し、そのまま離脱していった!

 

「お嬢様!お嬢様、ご無事ですか………?」

 

刹那は短く呪文を唱えると、木乃香の口に張り付けられた呪札を剥がした。その剥がれた反動からか、木乃香は目を醒ました。

 

「ん………」

「お嬢様!」

「う…ん?…あ、せっちゃん………へへ…やっぱりまた助けに来てくれたー。」

 

木乃香は寝ぼけたように刹那を見ると、ホッとしたように呟く。

 

「お嬢様、どこか痛い所は?」

「え?あ、ああー……なんや、あの人と言うとおり気持ちええだけやったわぁー…あちゃー、ウチはずかしぃーーー………」

 

見んといてー、と恥ずかしがる木乃香を見て、刹那はホッとした笑みを浮かべた。

ふと木乃香は、刹那の背中に生える純白の翼に気づいた。

 

「………せっちゃん、その背中のは…?」

「えっ…あ、こ、これは………」

 

木乃香に聞かれて慌てる刹那だが、木乃香はクス、と笑うと刹那はきょとんと戸惑う。

 

「キレーなハネ…なんや天使みたいやなー。」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「や…やったか………!?」

 

一撃を喰らわせたルミリオと覆面がうずくまるのを見て、明日菜らは不安げに様子を探った。その時だ。

 

「………身体に直接拳を入れられたのは………初めてだよ。ネギ・スプリングフィールド………ッ!!」

「………ッ!!」キッ

ゴォッ

「ネギッ!!」

「スバルッ!」

 

二人はネギ達を睨みつけると、拳を引いて殴りかかった!

 

 

 

 

 

ガシィィイッ

 

 

 

 

 

「「……………ッ!?」」

 

 

 

 

 

だが、ルミリオの腕は『地面から生えた腕』に捕まれ、覆面は『桃色の輪』に捕らえられてしまった!

 

ズルゥゥウウウウ

「…!?(影を使った転移魔法ッ!?)」

「ウチの『ぼーや』が世話になったようだな、若造。」

 

「………(バインド!?)」

[アクセル・シューター!]

「!!?」

「シュートッ!!」

 

ドッガァアアアアアッ

 

声がしたかと思えば、ルミリオは「自分の影から現れた少女」に、覆面は飛来した数発の『桃色の魔法弾』に吹き飛ばされた!

 

「ああ!」

「な…」

「エ………」

「これで『借り』は無しだな、ぼーや。」

「みんな、良く頑張ったね!」

「エヴァンジェリンさん!!」

「なのはさん!!」

 

現れた二人―――エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルと高町 なのはに、ネギとスバルは歓喜の声を上げた。

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「くっ…おのれぇ、ヒヨっこの神鳴流剣士が…烏族のハーフやったとは…だが、スクナの力を使えばすぐに………」

 

一方、木乃香を奪還された千草であるが、スクナの力ですぐにでも取り戻そうと画策していた。

だが、刹那に気を彼女は自分の背後に迫る脅威に気づいていなかった………

 

 

 

 

 

ファサァア

「?マフラー………?」

ガシィィイッ

「な゛っ!?」

 

突然、千草の周囲にベージュのマフラーが舞ったかと思えば、それは千草の身体を固く『縛り上げてしまった』!

 

「な…なんやこのマフラーは!固い!?」

「無駄よ。あなたにこれは解けないわ。」

 

あきれたような声をかけられて、千草はようやく自分の後ろにいる人物に気が付いた。

千草の後ろでは、腰まで届くブラウンのストレートの髪に、睨むようなブルーの目をした、三十代前半程の女性が、たばこを吹かしながらマフラーの片端を掴んでいた。

 

「このマフラーは『サティポロジア・ビートル』という虫の波紋伝導率100%の糸で編んだもの。簡単には解けないわ。」

「な…なんやアンタはッ!?」

 

女性は千草の質問に答えずに、掴んだマフラーの片端を引っ張って桟橋の上にシュタ、と降り立った。

 

「エヴァ、言われた通り術者は確保したわよ。」

「すまんな『リサリサ』。こーいったのは、術者が行動不能だとまともに動けず暴れるだけだからな。先ほどよりはやりやすい。」

「リ、リサリサばぁちゃんまで!?」

 

『リサリサ』と呼ばれた女性の登場に徐倫が驚く中、エヴァンジェリンはネギの方へ向き直った。

 

「ぼーや、よくやったよ。だが、まだまだだな。いいか、このような『大規模な戦い』での魔法使いの役目とは、究極的にはただの『砲台』!つまりは“火力が全て”だ!!」

「は、はあ……」

「にゃはは、エヴァちゃんなかなかいい先生ぶりだね?」

「やかましい!とにかく、私たちが今から『最強の魔法使い』の「最高の力」を見せてやる!いいな!よぉぉぉぉぉく、見ておけよ!!」

「は、はい………」

「よし、いくよエヴァちゃん!」

 

スクナに向かいなのはと共に飛び立ちながら叫ぶエヴァ。

 

「こないだネギに負けたのがそんなに悔しかったのかなぁ……」

「なのはさんは、今まで放置されてた鬱憤だろーなー………」

「あ…あの小娘、一体何をする気や…?」

 

千草が疑問を漏らした時だ。ふと空を見上げれば、緑色の髪をしたメイド―――茶々丸が、その姿格好に似付かわしくない巨大なライフルを構えながら、ジェット噴射で宙に飛んでいた。

 

「マスター、『結界弾(バインド・ブリット)』セットアップ。」

【よし、やれ。】

「了解。」

 

茶々丸は機械的にそう答えると、ライフルのトリガーを引いた。

ライフルから大きな発射音が轟いたかと思えば、スクナの周囲を球状の結界が包み込み、暴れるスクナの動きを封じてしまった!

 

「マスター、なのはさん、この質量相手では『十秒』程度しか拘束できません。お急ぎを。」

「十秒か……」

「ふ…十分すぎる時間だな!!」

 

ふたりはそう答えると、エヴァンジェリンは呪文詠唱の準備を、なのははレイジングハートを構えた。

 

「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック、契約に従い(ト・シュンボライオン・)我に従い(ディアーコネートー・モイ・ヘー・)氷の女王(クリュスタリネー・バシレイア)!」

「レイジングハート!」

[了解!]

 

エヴァンジェリンは強力な魔法の詠唱を行い、なのははレイジングハートに魔力を収束させる命をする。

 

来れ(エビゲネーテートー・)とこしえのやみ(タイオーニオンエレボス・)えいえんのひょうが(ハイオーニエ・クリュスタレ)!!」

 

エヴァンジェリンが唱えると、スクナの周囲が一瞬にして『凍りついた!』

 

「エヴァちゃん、一気に決めるよ!」

「そのつもりだ!私に命令するな!!」

 

エヴァンジェリンはそう怒鳴り返す中、なのははレイジングハートの先端に集束された桃色の魔力を発射する姿勢に入った。

 

全てのものを(オムニア・イン・)妙なる氷牢に(マグニフィケ・カルケレ・)閉じよ(グラキエーイ・インクルーディテ)………」

「スターライトォォーーーーー」

 

 

 

 

 

「“こおるせかい(ムンドゥス・ゲラーンス)”………」

ピッキィィイイイ

「ブレイカァァァアアアアアアッ!!」

[スターライト・ブレイカー!]

ゴォォォオオオオオオオッ

「………ッ」

ドォォオオンッ

 

エヴァンジェリンの魔法で巨大な氷に封じられたスクナを、なのはの『スターライト・ブレイカー』が貫き、打ち砕いた………!!

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「む………」

 

同じ頃、月詠と戦っていたルル・ベルは、遠くの方でスクナが倒されるのを見て攻撃の手を休めた。

 

「あらあら、天ヶ崎 千草は負けてしまったようね………」

「そうですねー、ウチももうお給料分は働きましたし………刹那センパイと戦えへんかったんは残念ですけど、もう帰りますぅ〜。センパイによろしくお伝え下さい〜〜〜」

 

月詠はそれだけ言うと、そのまま消えるように立ち去ってしまった。

 

「行ったわね…さて、のどかは無事かしら。」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「ふぅー、どーやら終わったみてぇだなぁ〜。」

 

同じ頃、ホル・ホースとウェカピポもスクナが倒されて消えたのを見ていた。すでに妖怪たちも2、3体にまで激減した。

 

「ま、勝負あったみたいやな。アンタらの勝ちや。」

「ほななー、(あん)ちゃんたち。」

「なかなか楽しめたぞ、西洋の異能者!さっきの坊ちゃん嬢ちゃん達にもよろしゅうなー♪」

 

鬼達はそう言いながら、煙のように消え去っていった。

それを見送ると、ホル・ホースは「皇帝」を身体にしまい、ウェカピポも鉄球をホルスターに収めた。

 

「ふ、結構いい奴らだったじゃねぇか。」

「さて、俺たちも屋敷に戻るか。」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「ふふふふふ………アーーーッハハハハハハハッハーーーーー!!バァアカめ!伝説の鬼神か知らぬが、私の敵ではないわァアッ!!」

 

高笑いするエヴァンジェリンに寄り添う無表情の茶々丸と、それを苦笑しながら降り立つなのは。

 

「ご満悦だなぁオイ………」

「やったー♪すごい二人とも!!」

「あははー…」

「どーだぼーや、私のこの圧倒的な力、しかと目に焼き付けたか?ん?」

「ス…スゴかったです、エヴァンジェリンさん。」

「そーかそーか♪」

 

すっかりゴキゲンなエヴァンジェリンと、対照的に恥ずかしげななのは。ふと、ネギは気づいた。

たしかエヴァンジェリンは20年前、自分の父ナギに『登校地獄』の呪いをかけられて、麻帆良学園から離れられないはずだが…?

 

「でもエヴァンジェリンさん、『登校地獄』の呪いは?」

「あ、そうよ!確か、学園の外に出られないんじゃなかった?」

 

ネギに続いて、徐倫も気づいたらしく疑問を投げかける。

 

「それに、なのはさんも!確か、腕はまだ完治してないはずじゃあ………?」

「あ、私のこれは、ここに来る前に仗助さんに『治して』もらったから。」

「マスターの方は、強力な『呪いの精霊』を騙し続けるため、今現在複雑高度な儀式魔法の上、学園長自らが()()()()()、『エヴァンジェリンの京都行きは学業の一環である。』という書類にハンコを絶えず押し続けています。」

「今回の報酬として、明日私が『京都観光』を終えるまで、じじいには『ハンコ地獄』を続けてもらうぞ♪」

 

「5秒に一回」

そのフレーズを聞いた途端、ネギたちは学園長の安否を気にしたという………

実際、今学園長は大丈夫ではない状況だったりする。

 

「儀式の準備に時間がかかった上に、なのはさんの『レイジングハート』をミッドから取り寄せるのに時間がかかってしまいまして、申し訳ございません。」

「そうなんだ、…まあ、助かったけど………」

「しかし、まさかリサリサばぁちゃんまで来てるとはなぁ…」

 

ふと徐倫は、後ろで千草を尻に敷いたリサリサの方を向いた。

 

「まあ、私は静を連れ戻しに麻帆良に来たら、静は京都だって聞いてね。麻帆良で待っていたら、今回の助っ人召集があったから、ついでに来たのよ。」

「ていうか徐倫、この人あんたの知り合いなの?」

 

二人が親しげに話すのを見て、明日菜が訪ねた。すると、エヴァンジェリンが徐倫に変わって答えた。

 

「こいつは『エリザベス・ジョースター』、通称『リサリサ』。」

「ジョースター………それって?」

「ああ。千雨の波紋の師匠で、徐倫の『()()()()』だ。」

「「「「……………はい?」」」」

 

エヴァンジェリンが告げた事に、明日菜たち(捕まった千草を含めて)は一瞬訳が分からないように声をあげて、リサリサの姿を上から下まで見た。どう見ても、三十代前半程にしか見えなかった。

 

「まあ、それは後でゆっくり話すよ。………それで、お前はどうするんだ?」

「「「「「………ッ!!?」」」」」

「………」

 

徐倫が振り返った先にいたのは、斬り裂かれた唐草模様の覆面の右側から真っ赤な目で睨みつける覆面がいた。

覆面はマントを外すと、黒い篭手を着けた右手を構えた。

 

すっ

「そこまでだよ。」

「………!」

「あ、あんた………!?」

 

だが、不意に背後からルミリオが現れると、先ほど吹き飛ばされた学簿をかぶせた。

 

「キミをココで傷つけられるのはマズいからね。ココは、退くのが得策だよ。」

「………」

 

覆面は納得していない様子ではあったが、渋々構えを解いた。

 

「まあ、そういう訳だ。今回は退くけれど、いずれはまた君たちの前に現れると思うよ。」

「あ、あんた一体………?」

「………いずれ分かるよ。それじゃあ。」

 

明日菜にそう答えると、ルミリオは覆面と共に転移魔法で立ち去ってしまった…

 

 

 

 

 

ルミリオ―再起可能

覆面の男の正体-不明-再起可能

月詠―再起可能

天ヶ崎 千草―捕縛

 

 

 

 

 

←to be continued...




68話です。

・サブタイトルは『ゴールド・エクスペリエンスの逆襲』から。

・『コウウントユウキノツルギ』の能力は、仲間の力を借りる『共鳴』。ちなみにネギの従者限定ですので、のどかの『いどのえにっき』は借りれません。
 そして、『コウウントユウキノツルギ』の能力が付加された『ストーン・フリーSE』。『コウウントユウキノツルギ』の能力以外は通常の『ストーン・フリー』と変わらないのであしからず。

・エヴァ、なのはさん、リサリサのコンボ登場。正直、リサリサの登場はどうするか悩みました………

・次回は京都編エピローグになります。

では、次回をお楽しみに!
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