ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】 作:オレの「自動追尾弾」
筆の遅い自分ですが、本年もどうぞよろしくお願いします。
和泉 亜子は、アキラやまき絵、裕奈と一緒に、ウィンドーショッピングを楽しんでいた。
「それにしても、アキラもまき絵も、何か最近付き合い悪かったなぁー………」
「そうだねー………なんか前にも似たようなことあった気がするけど………?」
「あ、あははー………ゴメンネー………」
まき絵が笑いながら謝り、アキラも申し訳ない顔になる。最近になってスタンド使い達の襲撃が激しくなってきている。無関係な2人を巻き込みたくないが為に最近避ける様になってきていたので、今日は2人に付き合おうと思って誘いに乗ったのだ。
ふと、裕奈が話をしてきた。
「ところでさー、ルル・ベルの事、どー思う?」
「え!?」
「うーん、のどかの事もあるけど………ちょっと近寄りがたい感じあるなー………転入初日も、あんましゃべらんかったし………」
まき絵とアキラは裕奈の振って来た話題に少し戸惑うが、亜子は少し考えてから答えた。
ルル・ベルは転入して以来、授業は割と真面目に聞いているようではあったが、他の生徒から距離を置いている様子であった。
「ちょっと心配かもなぁ……何考えとるかわからんとこあるけど、せっかく同じクラスになったわけやし、なかよーなりたいなぁ………」
「うん、そうだね………」
アキラがそう言うと、まき絵と裕奈も頷いた。ふと、亜子が振り返ると、同じ茶髪の双子が目に入った。
「おや、皆さん。」
その内の1人、茶色い短髪の少年が話しかけてきた。その少年の顔を見た亜子が気づいた。
「あ、あん時の………?」
「あ、オットーにディード。」
「ん?まき絵たち、知り合い?」
まき絵が2人と親し気に話すのを見て、裕奈が聞いた。まき絵はちょっと慌てたが、アキラが代わりに答えた。
「えーと、ス、スバルのお姉さんの知り合いで、今、スバルの家に泊まっているんだって………」
「そ、そうそう!」
「ふーん……」
裕奈は若干腑に落ちない風に言う。一方の亜子は、オットーから目が離せないでいた。
「あ、あの!きょ、京都では、どうも………」
「あ、いえ、それほどの事は………」
「あれ、亜子も知り合いなの………?」
首を傾げる裕奈であったが、亜子はオットーを見つめるばかりであった。それに気づいたらしいディードが、若干むっとしたようにオットーの腕を引いた。
「………オットー、行きましょう?」
「あ、うん………それでは、これで………」
「あ、はい………」
オットーが立ち去る中、頬を紅く染めた亜子は、その背中をずっと見ていた。
#75/怪鳥シルバークロス ②
雑木林の中、ネギたちはスタンド使いのカラス・シルバークロスとにらみ合っていた。
「とはいえ、だ……オレ達は互いに能力を理解していない………」
仗助は、シルバークロスを睨みつけて言った。
スタンド使いの戦いで、能力を知られる事はそのスタンドの弱点を突かれる事につながるため、能力の割れている場合などは苦戦を強いられる場合がある。故に今は、互いに腹の探り合いの状況だ。
「下手に動くのは危険だ………ここは慎重に………」
「いいえ、埒があきませんわ!」
高音が叫ぶと、足元の影が噴出して人型になり、それはヴェネツィアのカーニバル衣装を思わせる黒い装束の『使い魔』が5体出現した。高音は、『影』を操る魔法使いのようだ。
「まて!早まるんじゃあ………」
「いいえ!これ以上カラスに『嘗められ』るのは我慢なりませんわ!!
仗助の制止を振り切り、使い魔をシルバークロスに向かわせる。プライドが先行して、冷静な判断が出来ていないようだった。
影たちはシルバークロスに殴りかかるが、シルバークロスはヒラリと避けてしまう。着地した影たちは追撃をしようとするが、飛んで来たシルバークロスが、影の一体の頭にチョコンと乗っかった。
「!な、なんて無礼なぁ!!」
激昂した高音が叫ぶと、影たちがシルバークロスに迫る!
ドシュッ
「!?」
「何!?」
しかし、シルバークロスが乗っかった影が振り返ったかと思うと、何と、他の影を攻撃してきたではないか!
「な、何だ!?」
「まさか、あのカラスの支配下に置かれたのか!?」
仗助が驚いているのもつかの間、他の影を排除し終えると、シルバークロスの操る影がこちらに迫ってくる!
「お、お姉さま!影に攻撃を止めさせてください!」
「だ、ダメですわ……コントロールできない………!?」
「くっ……!」
焦った表情で高音が言う。迫ってくる影に対し、ティアナが前に出て『クロスミラージュ』を構えると、シルバークロスめがけて魔力弾を放つ。
「カァー!」
ゴパッ
シルバークロスは影に魔力弾を弾かせると、影を地面に着地させる。影は小刻みに左右にステップを踏むと、かかってこいと言わんばかりに手招きをした。
「何だぁ~?カンフー映画の主人公にでもなった気か?あんだけ動いてんのに乗っかってるお前が全然よろけもしねーのはすげーがよぉー………」
「カァーッ!!」
シルバークロスがひと鳴きすると、影が一気に飛んできて距離を詰め、ティアナに殴りかかって来た。
ティアナは咄嗟に避けると、既に『スティンガー』を構えていたチンクが投擲!影の眉間に突き刺さった!
「カァッ!?」
飛び退いたシルバークロスの目の前で影が消滅すると、愛衣とネギの放った『魔法の射手』をひらりとかわして地面に降りた。すると、周囲に散らばった木の枝が浮き上がってネギに迫った!
ネギは咄嗟に『
ネギと愛衣は咄嗟に障壁を張って防御をすると、シルバークロスは低空飛行で接近する!
「なんの!」
しかし、仗助が懐から取り出したベアリング弾を取り出して発射する!シルバークロスは驚きこそしたがひらりとかわし、ティアナの足元に着地した!
「な………!」
驚いたティアナであったが、すぐに攻撃しようとした。しかし、どういう訳かシルバークロスに睨まれた瞬間、体が金縛りにでもあったかのように動かない!?
「テ、ティアナ!早くそいつから離れるんだ!」
「だ、だめ………う、動けないし、勝手に………!」
ティアナは困惑しながら言うが、その腕がゆっくりと上がり、クロスミラージュの銃口が仗助たちに向けられた!
「!?」
「に、逃げて!」
ティアナが叫ぶと同時に、銃口から魔力弾が放たれる。仗助たちは左右に飛び退き、チンクは『スティンガー』をシルバークロス目掛けて投擲!シルバークロスが刹那の差で飛び立つとスティンガーは地面に刺さり、ティアナは前のめりに
「ティアナさん!」
「だ、大丈夫よ………それより、あいつの『操る』能力………結構厄介ね………」
上空で旋回しながら様子をうかがうシルバークロスを恨めし気に睨むティアナ。これまでの、ガンドルフィーニ先生の証言と合わせて『能力』の切っ掛けを考えるが、ガンドルフィーニ先生は足元に立たれ、使い魔の影は頭に乗られ、ティアナはにらまれると、3人とも状況がバラバラだ。
何か、探る手立てはないものかと考えていると、愛衣が意を決したように名乗り出た。
☆★☆★☆★
上空から様子を伺っていたシルバークロスは、目下の雑木林の少し開けた場所で、先ほどのニンゲンのうちの1人が箒を構えてキョロキョロとあたりを見回していた。
恐らくは散開して自分を探しているのだろうかと考えたシルバークロスは、からかってやろうと思いつき、音もなく木の上に降りた。
ニンゲン―――愛衣が不安そうな面持ちであたりを見回していると、不意に、周囲を落ち葉が吹雪の如く襲い掛かった!
「え?きゃぁあああああああああああああ!?」
突然の木の葉に驚いて悲鳴を上げる愛衣。シルバークロスはそれを嘲笑うように低空飛行で接近、彼女の足元に着地した。
「っ………!」
愛衣はそれを見て息を呑んだ。ガンドルフィーニの報告を聞いていたために、自分も同じ目に合いかねないと思ったからだ。
愛衣が身体の自由が利かなくなり、シルバークロスはしたり顔で笑ったその時、
「い、今です!」
「!?」
「はぁあああーーーーーー!!」
愛衣が叫んだ瞬間、肩から『小さな影』が飛び出てきたかと思うと、それは一気に巨大化!ティアナが、『ダガーモード』となったクロスミラージュを構えて突っ込んできた!
「カァーッ!!」
シルバークロスはダカーの切っ先が翼に掠ったものの、その場から離脱してしまった。
「に、逃げられた………」
「ええ、けれど、おかげでヤツの能力がわかったわ………」
愛衣は、自らがおとりとなってシルバークロスに接近し、『スペースマン』の能力で小さくなったティアナがその能力を探ろうと考えたのだ。
結果として、ティアナはシルバークロスの能力の正体を掴むことに成功したのだ。早速、他の場所に身を隠した皆に連絡をした。
【皆、シルバークロスの能力の正体を見たわ。】
【ほ、本当ですか!?】
【ええ、あのカラスのスタンドの正体は―――】
☆★☆★☆★
「―――『
ティアナからの念話を聞いたネギからスタンドの正体を聞いた仗助が、聞き返した。
「はい。ティアナさんが言うには、あのカラス、シルバークロスが佐倉さんの影を踏んだ一瞬、その足元から『黒い渦巻のような模様』が影に広がるのを見たそうです。」
「影を踏むのが、発動の『
チンクが聞き返した。そういえば、と仗助がつぶやいた。
「ガンドルフィーニ先生とティアナが操られていた時、奴は足元にいた…影を踏むためだろうな………」
「じゃ、じゃあ、わたくしの使い魔は………?」
高音が困惑したように聞く。確かに、高音の使い魔が操られた時、シルバークロスは使い魔の『頭の上』にいた。ティアナの言う条件には当てはまらないように思えるが………?
しかし、それに雪子が手を挙げて言った。
「あの、高音さんの使い魔は『
「あっ………」
「成程、では、高音殿にとって、シルバークロスは『天敵』になるな………」
言われて、ぐぬぬと悔しそうになる高音。影を操る高音にとっては、影を媒介にものを操るシルバークロスを相手にするには、かなり苦戦するだろう。
ネギは苦笑しつつも、何か作戦はないかと考えていると、不意に仗助が口を開いた。
「……チンクよぉー、ちょいと頼まれてはくれねーかぁ~?」
「何?」
仗助の提案に、チンクは小首をかしげた。
☆★☆★☆★
先ほどの奇襲を受けて、シルバークロスは警戒を怠らなかった。
木の上で休みながら周囲に気を配っていると、休んでいる木の周囲3方向から、人の来る気配がした。先ほどの連中だろうと思い見渡していると、不意にがくん、と『下に沈む』ような感覚を覚えた。
何事だろうと考えていたが、その時、自分の視線がぐんぐん下がっている事に気が付いた!
「『スペースマン』………木の大きさを『小さくした』………!」
「カァッ!?」
そこでようやく、彼は自分の止まっていた木の根元にいつの間にか小さなニンゲン(雪子)
がいる事に気がついた!おそらくは、小さくなる能力でここまで近づいてきたのだろうと理解をするよりも早く、周囲から他のニンゲンたちも飛びかかってきた!
「
「スティンガー!!」
「
ネギとチンク、愛衣が爪弾とスティンガー、魔法の射手を放ち先手を打つ。不意を突かれたシルバークロスであったが、直ぐに飛び上がって回避をする。
しかし、すでに接近していた仗助がクレイジー・ダイヤモンドでティアナを投げ飛ばすと、目の前でクロスミラージュを構えられた!
「!?」
「食らいなさい!」
そのまま至近距離で『バレットシュート』を放つ!シルバークロスは旋回してよけるが、翼に当たってしまい地面に不時着気味に落ちてしまった。
「良し、一気に決めっぞ!」
「はい!」
ティアナが着地したのを見た仗助が、ポケットに手を入れたまま高音と共にゆっくりとシルバークロスに近づく。
「カ………カァーッ!!」
『!?』
しかし、仗助たちが近づいてきた瞬間、シルバークロスは仗助の背後に回り込んで仗助の影を踏んだ!ポケットのベアリングを準備していた仗助は、とっさのことで対応が出来なかったのか直ぐに動けなくなってしまった!
「カァ~………」
シルバークロスはしたり顔で仗助の手をポケットから出すと、手にしていたベアリング弾を地面に落とした。これでもう攻撃できないぞと、見せつけるように。
仗助のガタイならば、このメンツでも問題ないだろうと踏んだシルバークロスであったが、ふいに、仗助が口を開いた。
「………これで勝ったつもりかぁ~?」
「………?」
「お前はよぉー、オレのベアリング弾を1回見てるし、この『策』ならイケるとオレも考えていたぜぇ~………夜叉丸の『スペースマン』で
シルバークロスは仗助が何を言っているのか分からなかったが、しかし、何故か高音が
瞬間、
カッ
「!?カ、カァー!!??」
突然、地面に落ちたベアリング弾が、『激しい閃光を放った!!』
「うぉお!け、結構強烈………!!」
閃光で影が消され、おまけにシルバークロスは目を晦まされてしまった!視神経へのダメージで悶え打つシルバークロスであったが、すぐにガシッと『バインド』で拘束されてしまった。
「!?」
「ふう、拘束完了………」
閃光が収まった頃、拘束されたシルバークロスを捕まえたティアナがため息をついた。その後ろでは、閃光を諸に食らってしまった仗助が目頭を押さえていた。
「くぅ………お、思った以上にキクなこりゃぁ………」
「だ、大丈夫ですか?」
ネギと雪子が心配していると、やれやれ、とチンクがやってきた。
「まったく、「ランブル・デトネイターの威力を調整して閃光弾を作ってくれ」なんて無茶ぶりされたのは初めてだぞ………」
「い、いやぁ………けど、目晦ましと影を消すのには、ちょうどいいって考えてなぁ………」
それに、と、だいぶ回復してきたのか、涙目ながらもチンクの方を仗助が見た。
「オメーなら出来るって、信じていたしなぁ~………」
「………!」
仗助に言われたチンクは、何故か顔が熱くなってしまい仗助を直視できなくなってしまった。
「そ、そうか………それなら、良いのだが………(な、何だ、今のは………?)」
「さーて、あとはコイツを学園長のトコに連れてくだけねー」
チンクが今まで抱いたことのない感情に戸惑っていたが、任務完了を学園長に伝えるべくその場を立ち去るのであった。
←to be continued…
75話です。
・亜子、オットーと再会。京都でフラグ立ってましたが、この後ちょっとした騒動が起きる感じです。
・シルバークロスのスタンドは、『影を踏んだら操る』というもの。感想でバレそうになったので、若干よくわからない感じにしてからのネタバレにしました。
・仗助に対して不思議な感情の沸き上がったチンク。実は前からチンク姉と仗助はちょっとイイ感じにしたいなあって考えていました。
では、次回をお楽しみに!