ストライカーズ・オーシャン【ジョジョの奇妙な冒険 Part6異聞】   作:オレの「自動追尾弾」

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#78/オットーは謎だ! ③

〈排除!排除!排除!〉

〈排除!排除!排除!〉

〈排除!排除!排除!〉

 

3体のスタンド『メガロポリス・アリス』が迫ってきた。

のどかやルル・ベルはスタンドの腕で応戦するも、その突進の力に押され弾かれてしまう。

 

「ホンヤ!ぐうっ……!」

〈排除!排除!排除!〉

〈排除!排除!排除!〉

 

ノーヴェとディードはのどかの事が心配になるが、自身に迫る2体のスタンドに手一杯で、向かえそうになかった。

 

〈排、除!排除………!排―――除!〉

「!?こ、コイツ!?」

 

さらに、亜子に一番近いオットーに向けて、半壊状態の壱號機がボロボロのアームをぎこちなく動かし、ずるずると這いずってまで接近してくる。危機感を覚え、オットーは自分の周囲に光弾を出現させた。

 

「待って!このスタンドを完全に破壊するのはマズいわ!」

「え!?」

 

しかし、『メガロポリス・アリス』の猛攻を凌ぐルル・ベルがオットーを止めた。

 

「自動操縦タイプとはいえ、全員倒したら和泉 亜子の身に何が起こるかわからないわ!」

「けど………じゃあ、どうしたら………ッ!?」

 

壱號機が迫る中、オットーはルル・ベルに聞く。

 

「………こうなったら、残る手段は2つ………」

 

ルル・ベルは少し考えた後、こう告げた。

 

 

 

 

 

「和泉 亜子を叩き起こして解除させるか………説得できなければ()()するしか………」

『!?』

 

 

 

 

 

#78/オットーは謎だ! ③

 

 

 

 

 

「………断っておくけれど、私も後者は出来るだけしたくはないわ………あくまで最終手段よ………」

「当然だろ………そうと決まりゃぁ!オットー!!」

 

ノーヴェはオットーに向けて叫ぶ。しかし、オットーは躊躇っている様子であった。

今回の件は自分に責任がある。故に亜子に拒絶されている自分に、彼女の説得などできるのであろうか?

 

「きゃぁッ!!」

「!?」

 

しかし、「メガロポリス・アリス」の振り下ろしたアームの一撃を受けたディードが悲鳴を上げた。厄介なスタンド3体の猛攻に、のどか達は長く持たない。

 

〈対……象、護衛………侵入…者、排………除………!〉

 

オットーは迷っている場合ではないと考え、亜子を起こすことにした。

 

「イ、イズミさん、イズミさん!」

「ぅう、ん………?」

 

オットーに揺すられた亜子は意識を戻し、まだぼんやりしながらも起き上がる。近くにオットーがいる事に気づくも、それ以上に周囲の『霧』が気になり、周りを見渡すと………

 

「はぁっ!!」

ドガッドガッ

〈排除!排除!排除!〉

 

「ウリィイイイイイイイイイャァアアアアアアアアアアアアアア!!」

〈排除!排除!排除!〉〈排除!排除!排除!〉

 

「ええッ!?どういう状況!?」

 

謎のロボットらしきものと戦うのどかたちという、とんでもない状況を見て一気に目が覚めた亜子。ロボットがやや透けているように見えるが、それ以上にのどかやルル・ベルの背後にいる幽霊みたいなの(スタンド)も気になるところだ。

 

「イ、イズミさん………」

 

混乱する亜子であったが、後ろにいるオットーに話しかけられて一瞬身を震わせた。

 

「あの、詳しい説明をしているヒマはないのですが………あのスタンド、ロボットのようなモノを止める事ができるのは、イズミさんだけなんです………」

「え………えッ!?」

「いきなりこんな事を言われて訳が分からないとは思いますが………あのスタンドを止めてほしいんです………」

「そ、そんなこと言われても………」

 

急に言われて混乱する亜子であったが、その時、半壊状態のスタンドがいつの間にか自分たちの目の前にまで迫ってきた!

 

〈排除!〉

「!?」

「ッ!だ、ダメッ!!」

 

壱號機がオットーに向けてアームを振り下ろそうとした瞬間、亜子は思わず叫ぶ。すると、壱號機のアームはオットーの目の前で止まり、ゆっくりと引き下げた。

 

〈対象、許可確認………入場許可………無礼謝罪。〉

「え………」

 

壱號機が頭を下げる動作をしてズルズルと這いながら離れる様子を見て、きょとんとするオットーと亜子。

 

「い、今のって………?」

「そうか、和泉さんの許可を得たら、攻撃されないんだ………」

 

壱號機の様子を見たディードとのどかはこのスタンド『メガロポリス・アリス』の特性に気づいた。

 

「………けど、根本的な解決にはなってないよなコレ!?」

〈〈〈排除!排除!排除!〉〉〉

「「確かに!!」」

 

しかし、『メガロポリス・アリス』はノーヴェたちへの攻撃を続行している。オットーのみが亜子に『許可』をされても意味がない。

 

「ほ、本当に何が起こって……?」

 

いまだ困惑する亜子。ルル・ベルはアームの攻撃を『サイケデリック・インサニティ』で捌きながら、亜子に向けて叫んだ。

 

「和泉 亜子!このスタンドは、あなたの『拒絶の意思』で動いているわ!」

「え!?」

「あなたが強く拒絶するような出来事を心の中でまだ『ゆるしていない』のが、このスタンドが消えない原因よ!それをゆるさない限り、スタンドは解除されないわ!ぐゥッ!!」

 

ルル・ベルがそこまで言った時、『メガロポリス・アリス』の一撃を受けて崩れ落ちた!

 

「ルル・ベルさん!」

「ゆ、ゆるすって………」

「………イズミさん………」

 

亜子は少し考えるが、自分が気絶する直前に何かあったと思い出した。すると、オットーが亜子に向けて、頭を下げた。

 

「その………ごめんなさい!!」

「へ!?」

 

いきなりオットーに謝罪をされて、驚く亜子。オットーは頭を下げたまま続けた。

 

「あの、ちゃんとボクが女性である事を話さなかったせいで、イズミさんを傷つけてしまって……謝ってゆるされるなんて思っていないけれど、でも、謝らせてください。ごめんなさい!」

「………あー………」

 

オットーの謝罪で、ようやく気を失う前に何があったのかを思い出した亜子。そうしたら混乱していた頭が急にすっきりして、ゆっくりと立ち上がった。

 

「………気にしないでくださいよ、ウチが勝手に勘違いして、勝手に惚れて、勝手に失恋しただけなんで………けどなー、女の人やったとはなぁー………残念やなぁー………」

「イズミさん………」

 

薄ら笑いを浮かべてオットーを見る亜子。頭を上げたオットーは亜子の様子に一種の『恐怖』を感じるが、亜子はそのまま話をつづけた。

 

「けど、これだけは………これだけは言わせてもらいますわ………」

 

そういうと亜子は目に涙を浮かべながら、右手を大きく振りかぶり………

 

 

 

 

 

「ウチの純情返せぇぇえええええええええええーーーーーッ!!!」

 

 

 

 

 

バヂィーンッ

 

 

 

 

 

 

「ひぇゃブッ」

 

「「「「!?」」」」

 

オットーの左の頬に向けて、思いっきり平手(ビンタ)を喰らわせた!乾いた音に驚くのどかたちは一瞬動きが止まってしまう。

 

〈〈〈〈………〉〉〉〉

 

しかし、それと同時に4体の『メガロポリス・アリス』も動きを止め、ゆっくりと姿勢を戻した。

 

〈…断罪確認。怒気、供給停止。〉

〈活動理由、喪失。〉

〈任務終了指令、受領。〉

〈全機、撤退開始!〉

 

無機質に4体が立て続けに言うと、全てのスタンドが姿を消し、周囲を囲んでいた蒸気も霧散した。

 

「あ………」

「スタンドは解除されたようね………」

 

スタンドが解除されて、ホッと一安心するルル・ベル。一方の亜子は、オットーに強烈なビンタをかましてしまった事にハッとして、慌ててオットーを心配した。

 

「………ああ!?だ、大丈夫ですかオットーさん!?」

「………ええ、今まで受けたダメージよりはるかに痛いですが、それで皆が無事であれば………それに、悪いのはボクですし………」

 

左の頬に真っ赤な手形を付けたオットーはそう言うが、亜子は罪悪感であわあわするばかりである。

 

「ってそーだ!チンク姉たちがヤバいんだった!!」

 

しかしノーヴェだけは、思い出したかのように自身の携帯電話を取り出して何処かに電話をかけ始めた。

 

「もしもし、ギンガか!?チンク姉は!?………え………?」

「………とりあえず和泉 亜子、あなたには、色々と説明しないといけないわね………」

「あ、そーいえば………」

 

ノーヴェがギンガに電話をかける中、ルル・ベルが話しかけた。亜子は彼女たちが傷だらけである事に気づき、先ほどのオットーとルル・ベルの発言から、あのロボットらしきものが自分のせいで攻撃していたような気がした。

 

「……」

 

そこに、電話を切ったノーヴェが携帯電話を手に俯いていた。ディードはその様子を見て不思議に思い話しかけた。

 

「どうかしましたか、ノーヴェ姉さま?」

「ん?ああ、大丈夫だ………」

 

ノーヴェは怒気を孕んだ声で返すと、外したガンナックルを再度装着し、

 

「ちょっと、仗助さんブチのめさないといけなくなったんで………」

「え、何で?」

 

 

 

 

 

☆★☆★☆★

 

 

 

 

 

「―――まさかおんなのこだったとは……っ」

「あー、うん……ゴメンなー釘宮、色々気を使ってもろて………」

 

十数分後の女子寮。亜子がいきなり飛び出していった上に突然の爆発騒ぎ(『メガロポリス・アリス』の仕業であるが)で心配になり亜子の携帯電話に何度もかけていた釘宮に謝る亜子。

一応、オットーの性別についての説明と顔に『()()』の付いたオットーの顔を見て、若干呆れ気味に納得してくれた。

 

「……まあ、オットーさんが亜子と仲良くしてくれるって言うなら、それでよかったんじゃない?」

「うん。ホンマごめんなー、この埋め合わせはどっかで………」

「うん、気にしないでいいからねー。じゃあ、これから桜子たちと課題やるから。」

 

そう言って、釘宮は手を振りながら去っていった。釘宮がいなくなったのを見計らい、陰から見ていたのどか達がやって来た。

 

「とりあえず、これで片付いたなー」

「ええ。彼女のスタンド―――『メガロポリス・アリス』といったかしら?それが残ってしまったのは、若干の不安があるけれど………」

 

木乃香とルル・ベルの言葉に、皆が頷く。

DISCによってスタンド使いにされてしまった亜子であったが、DISCが消滅してしまった上にスタンドを抜き出せる『ホワイト・スネイク』がこの世にいない以上、『メガロポリス・アリス』を抜き出す事は不可能だ。

 

「まあ、スタンドの特性上、頻繁に発動できないのが救いでしょうかー…」

「せやなー……」

「空条さんたちもスタンド使いを撃破したそうだし、しばらく敵は大人しくしているでしょうね………」

 

のどかと木乃香が話す。ふと、亜子は気になっていたことを口にした。

 

「………なー、ちょっと気になったんやけど………その『DISC』って、頭に直接差し込むんやろ?」

「……はいー、空条さんからはそう聞いていますがー………」

「そのDISCを盗んだ人が、差し込むのをウチらに気づかれずにやったって事は………」

「和泉 亜子。」

 

亜子の言わんとしている事を察したのか、ルル・ベルがそれを制した。

 

「あなたの言いたい事は分かるわ………私も、それには気づいていたわ………」

「え?」

「どういう事なん………?」

 

ルル・ベルの言葉に、木乃香が聞く。ルル・ベルは少し言いづらそうであったが、意を決したのか、木乃香を指さした。

 

「……近衛 木乃香、あなたは春休みに『エッジ・オブ・ジ・アンノウン』のレプラ・ハーパーに襲われた時には、『スタンド使い』じゃあ()()()()わよね?つまり、犯人は春休みから修学旅行の間の半月ほどの短い間に、あなたにDISCを、誰にも気づかれずに差し込んだ事になるわ………」

「あ!?」

「た、確かに………!?ちょ、ちょっと待ってください!?まさか………」

 

そこまで聞いて、のどかたちも気づいた。

誰にも気づかれないで、木乃香や亜子にDISCを差し込む。そんなことが出来るのは―――

 

「ええ、そんなタイミングに巡り会えるとしたら、可能性が高い候補は1つ、」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「DISCを盗んだ犯人は、3()()A()()()()()()()()()()()()………!」

 

 

 

 

 

←to be continued…




78話です。
・『メガロポリス・アリス』戦は、亜子の叫びとビンタで解決。亜子や釘宮のセリフとかは、似たような展開だった『なのはINNOSENTS』が元ネタだったりして。

・今後の展開として、『プレシャス・プライド』の正体の提示。序盤の展開なんて覚えていいないでしょうがw

・次回はティアナ達や徐倫の話になります。

では、次回をお楽しみに!
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