艦これ-提督と艦娘の鎮守府物語-改   作:鶴雪 吹急

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第十四話「吹雪の想い」

 吹雪は今、お昼過ぎの人が少ない食堂で一人、パフェを食べながら悩んでいた。

 悩みの種は提督である。

 この前に出掛けたときのチンピラの一件以来、提督のことが頭から離れないのだ。

 

「うぅ~」

「ブッキー?どうしたデース?」

 

 変な声を出しながら悩んでいる吹雪のところに金剛がやってきた。

 手元には、ティーセットを持っている。

 

「あ、金剛さん。いや、その個人的な悩みと言うか」

「言ってみると楽になるヨ?言ってみてくだサイ」

「実は...」

 

 吹雪は、金剛に悩みを話した。

 

「ふ~ん。つまり、ブッキーは提督が好きになったト...」

「あまり大きな声で言わないでくださいぃ」

「sorryネー!」

 

 金剛が謝っている周りで、ガチャっとどこかのサイドテール空母とツインテール空母が席を立つ音がしたが、その後すぐに二人が言い争う声が聞こえてきたので、あまり気にされなかった。

 

「とりあえず、ブッキーはどうしたいんですカ?」

「私は、提督と...」///

 

 吹雪の声は、最後のほうが小さくなって聞こえなくなった。が、金剛はなんとなく内容を察した。

 

「OK!私がブッキーをサポートするネ!」

「えっ?!」

 

 金剛は吹雪の肩をガシッ!っと掴んだ。

 

「それに、提督もブッキーのことが好きネ。でも、ブッキーの好意に気付いてないの」

「えっ?えっ?」

 

 吹雪の頭が段々混乱してくる。

 

(私の片想いじゃなくて、両想い?!しかも司令官は、私の好意に気付いてない?)

 

 吹雪の頭に浮かぶクエスチョンを無視して金剛は続ける。

 

「提督からこないのなら、ブッキーからいくネ!」

 

 吹雪は、ハっとした顔になった。

 

「分かりました!私、頑張ります!」

「その調子ネ!早速、ここでattackしてみるネ!」

 

 そう言って、金剛は一枚の紙を見せてきた。

 

「これは?」

「今度、呉で呉鎮守府主催の大本営非公式の観艦式があるみたいネ!横須賀、舞鶴、佐世保、呉、青ヶ鳥、五つの鎮守府が参加するみたいデース」

「そうなんですか」

「そうなんデース!で、うちの鎮守府からは、この六人が出マス」

 

 金剛は別の紙を見せてきた。

 その紙には『吹雪』『夕立』『時雨』『神通』『金剛』『赤城』と書かれていた。

 

「出る艦娘はうちはこれで全員デス」

「そうなんですね~」

 

 吹雪はその二つの紙をまじまじと見る。

 

「呉には観艦式の後、一日だけ滞在する予定デース。その一日間、私は四人をひきつけマス。なので、ブッキーは、提督とデートしてくるね!」

「ふぇ!」

 

 吹雪は顔を真っ赤にした。

 

「そんなー。だめですぅ」

 

 そして、手で顔を覆ってしまった。

 

「そんなんじゃだめネ!」

 

 金剛は吹雪の肩に手を置き、親指を立てる。

 

「うぅっ。頑張ってみます...」

「そのいきネ!提督の唇でも奪ってくるネ!」

「うぅ~。そんな~。無理ですぅ~」

 

 金剛と吹雪の話し合いは続いた。

 

 一方。二人の話の中心の提督は...。

 

 ◇ ◆ ◇

 

「えっ。俺の過去?」

「はい」

 

 執務の書類をそっちのけにして、執務室で自衛艦を組み立てていた俺のところに来たあきづきは、そんなことを聞いてきた。

 

「私の艦娘化に提督が関係するなら、提督の過去に関係があるのかなっと思いまして」

「そうか」

 

 俺は、模型に付ける最後の部品を置き。

 あきづきをソファへ促し、俺もソファに座った。

 

「ここで話すのはあきづきが初めてだな」

 

 あきづきは息を飲んで、俺の次の言葉を待った。

 

 

 

 

 

「実は、俺はこの世界に転移した人間なんだ」

 

 あきづきは目を見開いた。

 




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