「司令官、大本営から手紙です」
七月ももうすぐ折り返し地点となったある日。
執務室で菅野と話していると、吹雪が大本営からの手紙を届けに来た。
「ありがとう。内容は見ずとも分かるが、とりあえず見るか」
手紙の封を空けその場に広げる。
菅野と吹雪も手紙の中身を覗く。
手紙の中身には、
『青ヶ鳥鎮守府 宮島 清鶴中佐
大至急、大本営へ出頭されたし。
「あきづき型護衛艦あきづき」も連れてくること
大本営』
と、書かれていた。
「どう言うことだよ。提督」
「司令官?」
「ああ、これか?この前、大本営に行った時に幹部の奴らといろいろあってな」アハハッ
「どうせ、お前が幹部の奴らの言い様に切れたんだろ」
「いや、俺じゃなくてな...」
「私ですよ。皆さん」
「あきづき...」
あきづきは静かに執務机の横にやって来た。
そして、大本営からの手紙を手に取った。
「提督」
「はい?」
「ここまでしつこい大本営とは一度、きっちりとけりを付けたら?」
「...そうだな」
俺は席を立ち、窓から外を見つめた。
「吹雪、あきづき」
『はい!』
「これより本土へ向かう。場所は東京の大本営だ。吹雪とあきづきは護衛として同行してくれ」
『了解!』
吹雪達は艦の準備のために出て行った。
「菅野」
「何だ?」
「菅野は俺の艤装に乗り込んでおけ。もしかしたら、幹部の奴らにチンピラと同じように急降下かますことになるかもな」
「了解だ」
菅野は先に行ってしまった。
俺も引き出しから、二枚の写真を持ち、吹雪達のもとへ向かった。
ー本土・大本営、会議室前ー
「ふぅ」
俺は、横浜港で吹雪の艦から降りた。あきづきと吹雪の艦を沖に移動して、俺と吹雪、あきづきは大本営に来ていた。
「失礼します」
「どうぞ」
俺は、この前と同じ会議室に入った。
中には、この前と同じ幹部の奴らが座っていた。違う点といえば、後ろにSPがいることだけだった。
「やあ、久しぶりだね君」
幹部はニヤリと笑った。
「前回、君の鎮守府の
「そうですね」
「だからね、今回はその罰を与えようと思って呼んだ訳だよ」
「そうですか。で、その罰というのは?」
「あきづきと君をあきづきの艦ごと自沈処分にするんだよ」
そう言って幹部は椅子にドカっと座りなおす。
「と思ったが、君は有能だから、そこに居る
今度はワハハと笑った。
吹雪は顔を青くしている。
俺も自然に拳に力が入る。
「まあ、あきづきは、もう一回あきづき型を建造すればいいし、吹雪は君がもう一回建造で
今度は皆で笑い出した。
「さあ、そこの
「いい加減にしろやぁ!」
ドッカン!!
『?!』
幹部たちは驚いた相している。SPは拳銃に手をかけはじめた。
「何が、もう一回造る?建造で出せばいいだぁ?!ふざけたこと言ってんじゃねぇぞ!」
SP達はもう拳銃をいつでも抜ける体制に入った。
「おめぇらにとっちゃぁ、建造すればいいだけかもしれねぇけどよ!俺にとっちゃぁ、大切な仲間で、家族で、」
俺は艤装展開の準備に入る。
SPも拳銃を持つ手に力を入れる。
「愛すべき奴なんだよ!」
その言葉と共に俺は艤装を展開。
それと同時にSPが拳銃を抜き、構える。
しかし、それは弾かれた。
あきづきがアスロックを発射。全てを拳銃に当て、拳銃を破壊した。
その場に居たSPは無力化された。
俺は、弓矢を先ほどまで喋っていた幹部に向けた。矢は菅野機を示すもので、まだ矢だがプロペラ音が聞こえている。
「うちの鎮守府は、現在を持って、実質上の独立した鎮守府として経営していく。指示は他の鎮守府を通すかしてくれ」
矢を矢筒に仕舞い、怯えた幹部達にチャフを発射させて、俺達は会議室を出た。
ー大本営、廊下ー
「ありがとうな、あきづき。そして、ごめん!吹雪。怖かっただろう?」
「いいえ!司令官があんなに私達を想っていてくれて、嬉しかったです」
「あはは」///
話しながら出口へ向かっていると、突然、あきづきが何かに気付いたのか、手で通せんぼをする。
「ん?どうした?あきづき」
「追っ手が来ます!」
「何?!」
追っては先ほどのSPと同じ数ほどだった。
俺は咄嗟に吹雪を背に隠し、矢を一本手に取る。
あきづきは艦砲、CIWSを敵に向け構える。
「来た!」
「おとなしくしろ!そいつらを引き渡せ!」
「全ミサイル、発射!CIWS、127mm単装砲!うち~かた~始め!」
「菅野隊、発艦始め!」
あきづきから出たミサイルは敵の拳銃を打ち落とした。しかし、数発は艦砲、CIWSともども防御盾に遮られる。
菅野隊も少し相手の気を紛らわす程度にしか出来なかった。
あきづきはミサイルの充填に時間がかかり、廊下内では菅野隊ぐらいしか航空機を展開できなかった。
何も出来なくなった俺らに敵は盾の後ろから拳銃を取り出し、構えた。
そのとき、
「シースパロー、アスロック、発射!」
俺らの後ろから数本のミサイルが飛ぶ。
ミサイルは今度こそ、全ての拳銃を打ち落とした。
俺らは、煙幕を張り、その場から立ち去った。
その先には、ミサイルを放ったであろう、一人の艦娘がいた。
「お前は?」
「たかなみさん!」
「どーも!たかなみ型護衛艦の一番艦、たかなみです!汎用型護衛艦の完成型の力、特とごらんあれ!」
俺たちはたかなみを仲間に加え、港へ急いだ。
◇ ◆ ◇
港からそれぞれの艦に乗った俺たちを、金剛と赤城が迎えた。
話によると、吹雪が無線で金剛たちに応援を頼んだんだとか。
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伊豆諸島沖の海上を赤城を中心に進む艦隊があった。
赤城の前方を吹雪が進み、後方を金剛が進んでいる。
赤城の左右を守るは、大戦後に生まれた。日本の護衛艦、あきづきとたかなみだった。
この艦隊は、自分の仲間が家族が待つ、
誤字脱字等ありましたらご報告くださると有り難いです。
ご感想ご意見等ありましたら、お気軽にどうぞ。
-第三章予告-
さてさて、大本営から実質上の独立を宣言し、艦娘化した護衛艦「あきづき」「たかなみ」を迎えた青ヶ鳥鎮守府。
そんな中、提督達は呉で行われる、観艦式に出るはずだった...。
そんな提督達が呉で見たものは?