艦これ-提督と艦娘の鎮守府物語-改   作:鶴雪 吹急

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第二十四話「東南の海と二人の思い-作戦説明-」

 吹雪と横須賀に出掛けてから、一週間経った。

 食堂には、前と同じように全艦娘がそろい、正面には大きくソロモン海域周辺の地図があり、端には宮島と吹雪が座っている。

 宮島は席を立ち艦娘達の正面に立った。

 

「皆。今回集まってもらったのは、『ソロモン海域攻略作戦』の説明をするためだ」

 

 艦娘達の目が変わり、一字一句聞き落とすまいという表情になる。

 

「先ずは、作戦内容だが、ラバウル、ガダルカナルの二方面での夜戦奇襲作戦で行く。本当なら正々堂々行きたいところだが、それは難しいな。

 詳しい内容だが、今作戦は四つの艦隊で行う。ラバウルは第三艦隊と第一陸戦隊だ」

「陸戦隊というのは?」

 

 赤城が疑問の声を上げた。

 

「陸戦隊はそのままの通り、陸上部隊のことだ。先日、「おおすみ」が着任した事で、戦車の海上輸送は八九式を大発動艇に以外の方法が出来るようになった。なので、今回は試験的にラバウルに戦車を上陸させ、地上から飛行場に砲撃、艦砲のような結果は期待できないが敵を混乱させる事はできるだろう。艦隊は夜間の艦砲射撃での飛行場破壊、敵艦隊の殲滅を行う」

「ありがとうございます」

「次に、ガダルカナルだな。ガダルカナルは第一、二艦隊での攻撃だ。こちらは、途中、サンタイサベル島で二手に分かれて、ガダルカナル手前で合流、後の流れはラバウルと同じで、艦砲射撃での飛行場破壊、敵艦隊の殲滅を行う。地図で示すとこの通りだ」

 

 

【挿絵表示】

 

(番号は無視でお願いします)

 

「赤の線が艦隊。緑が陸戦隊だ。何か質問は?」

「敵陸上機への配慮は?もし、突入前に見つかりでもすれば、アウトレンジから、敵空母と陸上の敵機からの攻撃を受けるのでは?」

 

 今度は加賀が言った。

 複数の同意の声が聞こえる。

 

「それはこっちの電探のほうが性能がいいことを示すチャンスだ」

 

 宮島はそう言い、顔をニヤつかせた。

 

「?」

「きりしま」

「私ですか?」

「いや、漢字じゃないほう。とあきづき、こっちも漢字じゃないほう」

「はい?」

「なんでしょうか?」

 

 宮島に呼ばれた二人は首を傾げる。

 

「二人に搭載されている電探...いや、レーダー、「イージス・システム」と「FCS-3A」は発見数や性能こそ違えど、あの戦争の時の技術をはるかに上回る。という事は、深海棲艦を先に発見できるという事だ。その状態で迎撃体制がしけたなら?」

「先制攻撃が出来る」

「さらに、敵の索敵範囲の外で待機できるわけだ」

 

 加賀は納得した顔をする。

 そして、宮島への艦娘達の気持ちは一致した。

 

『提督はソロモンの深海棲艦に容赦しない』

 

 宮島の過去を知るものは()()()()()少ない。

 しかし、護衛艦の投入や新戦力の投入と、絶対散り一つ残さず深海棲艦を消し去る気でいるのは見て取れた。

 

「最後に各艦隊の編成を発表する。先ず、第一艦隊」

 

第一艦隊

・旗艦

 天城(宮島)

・随伴艦

 陸奥、伊勢、霧島、翔鶴、瑞鶴、瑞鳳、古鷹、青葉、衣笠、那智、筑摩、大井、神通、那珂、能代、吹雪、初雪、朧、秋雲、風雲、沖波、早霜、清霜、朝潮、大潮、霰、荒潮、あきづき

 

「空母は現地までの艦隊防空を頼む」

『了解!』

「次に第二艦隊」

第二艦隊

・旗艦

 山城

・随伴艦

 扶桑、榛名、飛龍、蒼龍、祥鳳、加古、足柄、羽黒、愛宕、最上、北上、五十鈴、名取、由良、浦波、磯波、綾波、敷波、満潮、朝雲、山雲、村雨、夕立、時雨、春雨、五月雨、たかなみ

 

「次に第三艦隊」

 

第三艦隊編成

・旗艦

 大和

・随伴艦

 長門、日向、金剛、比叡、赤城、加賀、土佐、大鳳、飛鷹、隼鷹、妙高、高雄、摩耶、鳥海、利根、木曽、長良、川内、矢矧、白雪、深雪、曙、漣、潮、初霜、霞、雪風、浦風、磯風、浜風、谷風、野分、嵐、萩風、舞風、朝霜、秋月、きりしま

 

「第三艦隊は一艦隊での攻略だから、数が多くなる。大和のみでの指示は難しいかも知れないから、長門や金剛はサポートを頼む」

「了解した」

「了解デース!」

「最後に第四陸戦隊(輸送艦隊)だ。これは「おおすみ」に搭載する戦車も一緒に発表する」

「ちょっと待って下さい」

 

 その時、加賀が口を挟んだ。

 いつもの冷静な声ではなく少し動揺した様子で。

 

「と、土佐。私の名前の後に、土佐って言いました?」

「ああ。言ったよ」

「土佐って...」

「加賀型戦艦...否、加賀がt」

 

ガチャッ

 

「加賀型航空母艦二番艦、「土佐」進水しました。よろしくお願いします。おねぇさん?」

「あ、あ...」

 

 食堂の扉を開けて入ってきたのは、加賀と同じサイドテールの、でも、加賀とは違いクールさが見えない。艦娘だった。

 加賀はいつもの冷静さを失い、目からは涙を流しその場に座り込んだ。

 

「今回、建造の手違いというか、原因不明の何かしらで、「土佐」の建造に成功した。訓練はこれからだ、作戦も参加する」

「と、土佐ぁ!」

 

 加賀は泣きながら土佐を抱きしめた。

 

「いらっしゃい!」

 

 ◇ ◆ ◇ ◇ ◆ ◇

 

 数分後、加賀は落ち着きを取り戻し、話を進められる状態になった。

 

「よし、改めて、第一陸戦隊(輸送艦隊)」

 

第一陸戦隊(輸送艦隊)

・旗艦

 阿武隈

・随伴艦

 夕張、皐月、水無月、文月、長月、おおすみ

・戦車

 Ⅳ号戦車F2型3両、Ⅳ号戦車H型3両、ティーガーⅠ4両、10式戦車6両

 

「後、そこまでの燃料など補給として、補給隊も編成する。これは突入前に各艦に補給後、帰投する」

 

第一補給隊

・旗艦

 鬼怒

・随伴艦

 鳳翔、龍驤、神風、春風、睦月、如月、弥生、卯月、菊月、三日月、望月、間宮、伊良湖、極東丸、日本丸、東邦丸、東洋丸、東栄丸、国洋丸、神国丸

 

「川崎型油槽艦も一応艦娘が居る」

『はーい!』

 

 食堂の一番後ろで、手を挙げる7人を全員が確認する。

 

「これで、以上だ」

 

 宮島は一旦水を飲み、また正面に戻る。

 

「作戦決行は今日が...9/5だから...開始は10/5だ。一ヶ月ある。その間、各自、万全の体制をとるように、改装可能の艦娘は全員完全に改装を済ませ、装備は最新のものに、機銃は内部まで埃を散る勢いで行け!」

『『了解!』』

 

 食堂全体が了解の言葉で一体となり、ずれ一つ無い敬礼がされる。

 

「...以上、解散」

 

 宮島も敬礼をし、説明会は終った。




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