やはり俺がボーダーA級部隊隊長をやっているのはまちがっている。(更新停止)   作:新太朗

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戸塚の話しは少し長くなりそうだったので分割しました。

では本編をどうぞ。


奉仕部入部 戸塚彩加①

由比ヶ浜の木炭クッキー作りから数日たった日のこと。俺は、いつも通り購買でパンを買って誰もいないベストプレスに行こうとした時、由比ヶ浜が教室を出ようとした。その時だった。

 

「結衣~。教室出るんだったら、ついでにジュース買ってきてくんない?」と三浦の頼みに由比ヶ浜は、歯切れの悪いいい方で「ごめん・・・昼休憩終わるまで帰ってこないかも・・・」と、それが気に入らなかったのか、三浦が少し怒鳴り口調で「結衣さ~、このところ付き合い悪いよね。どうことなの?」と由比ヶ浜に言っていた。

俺は、巻き込まれる前に急いで教室を出ることにした。扉を開けた所に雪ノ下がいた。どうしてこいつが教室の前にいるんだ?と思っていると雪ノ下が教室にいる由比ヶ浜に向かって

 

「・・・由比ヶ浜さん。遅れるなら、連絡を入れてくれないかしら?」

 

「・・・ご、ごめん、ゆきのん。ちょっと優美子と話していたら・・・」

 

「ちょっと雪ノ下さん。今、あーしは結衣と話してんだけど。邪魔しないでほしいんだけど」

 

「・・・話し合いをしているようには見えなかったわよ。一方的に怒鳴りつけているようだったわ」

 

「・・・何?あーしにケンカでも売ってんの?」

 

「・・・生憎と猿と喧嘩をする気はないわ」と最早、これは言葉の喧嘩だ。巻き込まれる前に教室を出たのは正解のようだ。

未だ教室では、雪ノ下と三浦の大声が聞こえてくる。三浦のいる葉山グループは、カートス1位グループだ。あの連中に目を付けられたら、今後学校生活は最悪なものになること間違いない。

俺はパンを買って、静かに過ごせる場所に移動した。やはり一人がいい。と思う時が少なからずある。隊のメンバーと過ごすのもいいが、一人で過ごしたい時もある。

 

「あれ?・・・ヒッキー?」と後ろから由比ヶ浜の声が聞こえてきたので、振り返るとジュースを二つ持った由比ヶ浜がそこにはいた。

 

「お前?・・・ジュースを結局、買いにパシらされたのか?」

 

「えっ・・・違うよ。こっちの一本はゆきのんのだよ。ジャンケンで負けたら買いに行くのを勝負したんだ。最初は、ゆきのん乗り気じゃなかったんだけど。『負けるのが怖いの?』って言ったら乗ってきて、ジャンケンに勝ったとき、小さくガッツポーズして喜んでたんだ」

 

「・・・へぇ~まあ、あいつのプライドは思ったより小さいな。由比ヶ浜の挑発に簡単に乗るほどだからな」と由比ヶ浜と話していると「あれ?由比ヶ浜さん・・・」と見覚えのある女子生徒が話しかけてきた。

 

「あ、さいちゃん。やっはろー」と由比ヶ浜・・・その挨拶は、かなりバカっぽい。いやこいつがバカなのは知っていたか。

「あ、比企谷君もこんにちわ。」と俺に話しかけてきたが、女子の知り合いにはいなかった気がるすので「えっと・・・どちら様ですか?」と俺の言葉に由比ヶ浜が「はぁー!!ヒッキー、さいちゃんのこと知らないなんて、キモい」といきなり罵倒して来た。知らないだけで、キモいとは、こいつは碌な教育をうけなかったな」

 

「やっぱり、ヒッキーキモい。さいちゃんは、クラスメートだよ。知らないの?」

 

「いや。知らんな、この女子とは面識はない」と断言すると「「・・・・・・・・・・」」と二人の沈黙が返ってきた。由比ヶ浜が「・・・ヒッキー、さいちゃんは、男子だよ・・・」と何?!この容姿で男子だと?この見た目なら男子より女子と言った方が納得出来る。と思っていると戸塚が「・・・うん。僕、男子生徒なんだ・・・」と言ってきた。俺は謝罪を込めて「・・・すまん。ジャージで判別つかないといえ、間違ってすまん」と俺の謝罪に対して「うん。次は間違えないでね」となんて心が広いんだ。どこかの毒舌部長とは、ちがうな。

 

昼休みが終わり、午後の授業が始まり教室に戻ると三浦がかなり不機嫌だった。

どうやら、雪ノ下に言い負かされたらしい。その間、教室はある意味地獄だったに違いない。そうして、授業も終わり。俺は何故か、奉仕部の部室でラノベを読んでいる時だった。部屋の扉が勢いよく開いて、由比ヶ浜が入ってきた。

 

「やっはろー。依頼人を連れてきたよ」と言うが由比ヶ浜、拉致してきたんじゃないよな?などと考えていると雪ノ下が、由比ヶ浜に呆れながらも由比ヶ浜の立場を言った。

 

「・・・由比ヶ浜さん・・・「あ、お礼とかいいから。私も奉仕部の一員だしね」・・・残念だけど、あなたは奉仕部の部員ではないわ。入部届けを貰ってないから」

 

「え?そうなの。だったら書くよ、何枚でも」と由比ヶ浜はカバンからルーズリーフを取り出し書き始めた。てか由比ヶ浜、入部届けくらい漢字で書けよ。それでよく総武に入学できたな?まさかの裏口入学か?と考えていると由比ヶ浜が部屋の外にいる人物に中に入るように促していた。

 

「あ、そうだ。さいちゃん、さあ、入って入って」と入ってきたのは、戸塚だった。戸塚は入るなり周りを見渡し俺と目が合ってほっとしていた。

 

「あ、比企谷君って、奉仕部員だったんだね。知らなかったよ」と話しかけてきたので、俺もそれに返して「まぁな。強制入部だけどな。で、戸塚の依頼って何なんだ?」と俺の質問に戸塚は「うん。実は僕がいるテニス部の他の人があまり練習に来ないんだ。部長の僕が強くなれば、もっと他の人も積極的に参加すると思うんだ。だから、僕を強くしてほしいんだ」と戸塚が言うと雪ノ下が由比ヶ浜に少し怒った口調で言った。

 

「・・・由比ヶ浜さん。奉仕部の理念は、釣った魚を与えるのではなく、釣り方を教えて自立を促すというものなのよ。貴女がしっかりと説明しないから、戸塚さんをがっかりさせるのよ」と由比ヶ浜に言うと

「うっ・・・で、でもゆきのんなら出来ると思って、やっぱり出来ないよね・・・」とテンションを下げてまるで雪ノ下を挑発しているかのようだった。

それに対して雪ノ下は「・・・あなたもそんなことを言うのね。・・・いいわ。その依頼を受けましょう」と受けるのかよ。完全に由比ヶ浜に乗せられたな。・・・由比ヶ浜は実は策士なのか?・・・いや、ないな。

 

「で、トレーニングメニューとか、どうすんだ?やっぱり初めは身体強化だよな?」と俺の質問に雪ノ下は、とんでもないことを言った。

「とにかく、死ぬまで走って、それから死ぬまで素振りね。これに限るわ」と言うと由比ヶ浜と戸塚は唖然としていた。そこで俺が「・・・メニューは俺が考えておくわ。・・・雪ノ下のでやったら戸塚や他の部員が練習できなくなる」と言うと戸塚は頷き、雪ノ下は納得してない顔を俺に向けていた。

そんな顔を向けるなら、もっとマトモな練習メニューくらい考えろよ。

そうして、奉仕部は戸塚のテニス強化依頼をやっていくことになった。

 

 




次回、葉山グループ乱入で三浦をボコボコにします。

次の更新をお楽しみに。

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