ガンバライダーロード   作:覇王ライダー

15 / 56
果実と獅子王

ユキカゼはミルフィオーレの救出へと足を急がせていた。

「早く見つけ出さねば……!!」

勿論、チヒロやロード、九重のことは信頼している。しかし……

「もし、拙者たちが着く前に攻撃されていたとするなら…。」

「ユッキー!!」

眼を凝らす彼女に遠くから声が聞こえた。彼女には懐かしい友の声。「リコッタ・エルマール」だということはすぐに察することができた。

「リコ!」

「手伝うでありますよー!!」

ユキカゼは走り続けた城の上から降り、リコッタを乗せてまた走り出した。

「ユッキー、姫さまは大丈夫でありましょうか?」

リコッタの不安そうな表情をかき消すようにユキカゼは笑顔をぶつけてみせた。

「大丈夫でござるよ!噂に聞く「勇者殿」と拙者「たち」がいるのだから!」

ユキカゼは再び、足を急がせるように空へと上がるのだった。

ダルキアンはゴドウィンと激しい鍔迫り合いを繰り広げていた。

「久々の戦でこちらも舞い上がっておるのでな…。もう少し本気でいかせてもらうでござるよ!」

「ふん!面白い!大陸最強の本気、見せてもらおうではありませぬか!!」

ゴドウィンは斧でダルキアンを弾き飛ばし、ゴドウィンも後ろへと下がった。

「そこにいるのは何でござろうか…?」

ダルキアンは紋章砲でゴドウィンのいる逆方向。つまり自分の背後へと攻撃した。そこにいたのはシャドーライダーだった。影は消滅し、黒い物体だけが空へと上がった。

「今のは……?」

困惑するゴドウィンと両軍の兵士たち。ダルキアンはシャドーライダーのいた場所を少し見つめ続けた。

「二人は大丈夫でござろうか……?」

ダルキアンの嫌な予感は、異形の存在を見る兵よりも深い不安を募らせることとなった。

シンクとエクレールは最深部を目指していると、そこには白髪の少年が堂々と構えていた。

「君は?」

シンクの言葉に少年はニヤリと笑みを浮かべた。

「よく聞いたな!俺は…」

「ガウル・ガレット・ト・ロワ。ガレットの王子だ。」

エクレールに先に紹介されるとガウルは少しこけたそぶりを見せて少し早口で喋りだした。

「エクレ!人の段取り壊してんじゃねえよ!」

「これ如きで段取りが崩れたとかいうな!戦いも始まってないだろ!」

ガウルは言いたいことが済んだのか。一息ついて、またシンクへと眼差しを向けた。

「勇者シンク・イズミ!俺はお前との一騎打ちを所望する。」

ガウルの言葉にエクレールは焦りを見せるも、シンクはどことなく自信と笑顔に溢れていた。

「良いよ!その果たし合い受けて立つ!」

エクレールを退かせるように手を伸ばし、彼の神具である「パラディオン」を召喚した瞬間に、白髪の少年へとその棒を向けた。

「へっ……、面白いぜ!お前。」

ガウルは自らの紋章砲で爪を作り出し、両手両足にその爪が召喚された。

「いざ尋常に!」

「勝負!」

二人の少年は互いの武器を振りかざし、激しい火花を散らせた。

一方で姉であるレオンは城へと戻り、戦から離れていたジェノワーズの三人から事情を聞いていた。

「なるほど…、お前らはその戦士に救われてそこにいる…と。」

三人が頷くと、彼女は少しずつ前に歩みを進めた。

「閣下。どこに行かれるんですか?」

ノワールが聞くと、レオは少し笑みを見せて答えた。

「無論じゃ。そやつらに褒美を与えに行くのじゃ!」

レオンは城から降りると、ジェノワーズを救った戦士たちの気。つまりは感じたことのない気を感じるのだった。

チヒロは先ほど受けた攻撃を回復させていると、九重が少しの水を渡した。

「あぁ、悪いな。」

「ごめんよ。僕が不甲斐ないばかりに…。」

チヒロは九重の言葉に首を振った。そして九重が渡してくれた水を丁寧に飲んで行った。

「でもチヒロ、さっきの攻撃……。」

脳内で話したロードの言葉にチヒロは頷く。チヒロとロードが受けた攻撃は尋常じゃない痛みを発し、九重が体に埋めた「リンゴロックシード」がなければ恐らくさらなる痛みにもがいていただろう。

チヒロは水を飲み終えると再び、立ち上がった。

「さあて行こうか。九重。」

九重は驚きで声が出なかった。その痛みでは立つことすらままならないのに彼は立ち上がった。動く力がどこからあるというのだろう。

「君は動くな!そんな体では…」

チヒロは九重の額にそこそこの痛みのチョップを食らわせた。九重はその痛みに少し倒れこむも、ロードが直様手を差し伸べた。

「僕らは大丈夫です。僕らを信じてください。」

九重は額を撫でながら頷き、ロードの伸ばした手を掴んだ。

「貴様らか?我が部下を救ってくれたという猛者は。」

上から声が聞こえ、見上げるとそこには女性が威風を漂わせ仁王立ちしていた。

「あんたは……?」

チヒロが聞くと女性は少し笑みを浮かべ答えた。

「ワシはレオンミシェル・ガレット・ト・ロワ。この国を治めるものじゃ!」

二人は開いた口が塞がらなかった。何の用でこちらに来たのか。さっぱり分からなかったのである。




エ:まだ勇者は戦わないのか。
ユ:たあ、ロード殿たちが主役でござるし。
エ:ユキ!いつからいたんだ!?
ユ:ちょっと前からでござるよ♪しかし、主役の扱いが雑でござるなぁ…。
エ:まったくだ……。悲惨な目にしか遭わせてないじゃないか。
ユ:まあ、誰かが幸せにしてくれるでござるよ。
作:え?なんで勝手に話が進んでる!?
ユ:真打登場でござるな。
エ:あぁ。
作:はい?
ユ&エ:紋章砲!
作:えっ!?ちょっ!?
リ:ということでまた来週でありますよ!
作:ぎゃああああああああああああ!!!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。