ガンバライダーロード   作:覇王ライダー

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出会いの尋問なの

とある少年の夢だった。

炎に焼かれ、消されていく街並み。そこに少年の前に立つ一人の少女。

少女は少年を庇うようにその前に立ち、何発もの銃撃と斬撃を受け倒れた。少女の血が少年へとかかる。

少女のツインテールがしなやかに落ちていく様は少年には耐えられるものではなかった。

少年は立とうとするが、恐怖からなのか戦ったからなのか立つことが出来ない。守ることすら出来ない。

彼の姿には似つかわしくない涙が流れそうになる。

銃撃と斬撃が少年へと飛びかかろうとした途端、彼は目を覚ました。

「……夢か。」

「良かった。やっと目覚めたのね。」

悪夢から覚めたロードの目の前にいたのは、白衣を着た女性だった。女性の目の前には彼を映しているのであろうデータが並べられている。しかし、ロードにとってはそれどころではない。

「ってか!あんた誰だよ!ここどこだ!?」

ロードが動こうとした瞬間に彼女の魔法陣から鎖のようなものが放たれ、ロードを縛りつけた。

「そんなはしゃがないの!まだ体調が戻ったわけじゃないんだから!」

「おかしいだろ!こんなとこにいる場合じゃねえんだ!」

鎖を外そうとするも、ロードから鎖は外れずに余計に強まっていく。

「シャマル!お前一応容疑者だぞ!?」

「ヴィータちゃん…だって。」

ロードから鎖は外され、ロードが自由の身になって走り出そうとした時だった。

「逃げんなああああ!!」

ヴィータは魔法陣でハンマーを取り出し、自分の体格より明らかに大きいハンマーでロードを殴りつけた。ロードはその衝撃でベットへと叩きつけられた。

「いってぇな!テメェも容疑者にすることじゃねえだろ!」

「テメェが逃げようとしなきゃこんなことしねえよ!立場を弁えろ!」

ヴィータとロードが言い合いをしていると、その奥から金髪の少女がヴィータを引き止めた。金髪の少女はヴィータの三つ編みを撫でながらなだめた。

「ごめんね?状況はよくわかってないかもしれないけど、取り調べだけでも受けて欲しいんだ。」

ロードは背筋が凍るような感覚がした。無理もない。その金髪のツインテールは彼が見た夢にいたものにソックリだった。あの血飛沫の感覚が蘇っていく。

「あの……大丈夫かな?」

「え?あ…あぁ。」

ロードはその感覚が続いてしまい、思わず首を縦に頷いた。

その後ろ姿を見てヴィータとシャマルはお互いを見て首を傾げた。

「なんだ?あいつ。」

「分かんないけど…、恋の予感かな?」

 

少女とロードは取調室であらかたの状況を確認していた。

「なるほどね。あなたは敵を追ってここに飛んできて、その環境に耐えられずに倒れてなのはに助けられた…。でいいかな?」

「それで良いんだが、なのはって誰だ?」

少女はハッとしてロードに説明をする。

「高町なのは二頭空佐。あなたをあの砂漠地帯から救出した人よ。」

「ああ、あの茶髪の。」

少女は頷き、話を続けた。

「で、あなたの敵ってどんな人か分かるかな?」

ロードは首を横に振った。

「俺も向こうの研究者からはほとんど何も聞かされずに飛んできたからな。」

「そっかぁ。」

少女の肩の落とし方にロードは頭を掻いた。そして

「じゃあ、手伝ってやるよ。」

少女は目を光らせロードの方を見た。

「本当に!?!?」

ロードは冷めた目で少女を見つめ頷いた。

「あんたらは世界を救うため、俺は目的を達成するため。そこに利害の一致があるんならやる価値はある。」

少女はロードの手を握った。彼は触れたことのない手の温もりに違和感を覚えた。

「ありがとう!じゃあ、上の人に連絡してみるね!」

「あぁ。サンキュー。ええっと…。」

ロードは彼女の名が分からずに戸惑いを覚えるが、それをすぐに少女は察して自分の名前を名乗った。

「私はフェイト・T・ハラオウン。よろしくね!」

「あ…あぁ。よろしく。フェイトさん。」

上から見つめていたなのはともう一人の女性は意味不明の合致に困惑していた。

「シグナムさん!どうするの!?なんか手を組んじゃってるよ!?」

シグナムは桃色の髪をなびかせ、少し笑みを浮かべて答えた。

「あの者、未熟だが鍛えれば良き戦士になりそうだな。」

なのはは呆然とした。横のシグナムはバトルマニア、そしてフェイトは純粋で容疑者と手を組んでしまっている。

「どうしよう……。レイジングハート。」

「Good idea.」

長年一緒に戦ってきたデバイスのレイジングハートスラこの答え。

なのはは小さく呟いた。

「ダメだこりゃ。」

 

ロードは部屋に戻ると、すぐにベットへと飛び込み天井を見つめた。

「ガンバライダー・・・か。」

これまであったことを頭で整理しようとした。アクートのこと、そしてあの夢、そしてここにきた経緯を。だが、頭で整理するにはまだ足りないものも沢山あった。

「あー、わっかんねえな!!」

布団にくるまるも、その答えが出ることはなかった。自分の存在すら分からないのだ。無理もない。

「ちょっと良いかな?」

「・・・はい。どうぞ。」

そこに入ってきたのはなのはだった。なのははロードの部屋にあった椅子に座り込んだ。

「まだ調査がありますか?」

少し低いトーンでそう聞くと、なのはは横に首を振った。

「君のことを知りたいんだ。これから戦っていく「仲間」として。」

「なか・・・ま?」

初めて聞く言葉だった。仲間なんて言葉がどういう意味なのか。それすらも理解できなかった。

「仲間っていうのはね、お互いに信頼しあったり一緒にいる時に頼ったりできる存在のことだよ。」

「俺の・・・仲間。」

なのはは頷いてロードの手を握った。

「もし自分のことがわからなくなっても、どんな時でも私たちが助かる。で、きっと助けられる。それが仲間だから!」

ロードは小さく頷くと、なのはは繋いだ手を離した。

「少し知ることができた気がするなぁ。じゃあね!ロード君。」

手を振るなのはに手を振り返した。

「仲間・・・か。」

初めて知る言葉だった。たった一人で戦わなきゃならない。そう思ってた。

「一緒に・・・戦ってくれるのか?」

彼は自分の持つベルト「ガンバドライバー」にそう問いかけた。

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