ガンバライダーロード   作:覇王ライダー

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ぶつかり合い赤と青は交錯

-その夜 周囲に銃撃戦の音が絶えず聞こえた-

ロードとノヴェムは互いに平行線を保ちながら何発もの銃撃を相手に加えていく。

その銃弾は互いにぶつかり合い、小さな粒が弾け飛ぶ音が幾つも響く。

「何故ティナを狙う!!?」

「何故君はその子を守る!!?」

二人のガンバライダーが互いの疑問をぶつけ合いながら、銃撃戦は加速を極めた。

それを横目で見ていたファルファラは、ティナへと少しずつ歩みを進めた。

「こっちに来てくれないかしら?あなたが必要なの。」

「ティナ!!」

ロードはファルファラに向けて銃を放とうとしたその時だった。

「っ!!?」

ノヴェムが投げたガンバブラスターがロードの手に直撃して、ロードの手に持っていたボルテックシューターは引き金を引かぬまま地面へと落ちていく。

ノヴェムは一気に加速をつけてロードへと近づいていく。

「君の相手はこの僕だ。」

「相手してる場合じゃねえんだ!!そこをどけ!!」

ロードはノヴェムに対して軽く舌打ちすると、ロードはシンクユニゾンとなりパラディオンを、ノヴェムはメタルシャフトを召喚した。

二人は大きな音を立ててぶつかり合い、その衝撃で周囲には砂煙が嵐のように巻き散った。

「やっぱり私の力が・・・。」

そうティナが呟くと、ファルファラは小さくため息をついた。

「やっぱりあの子・・・。」

ティナへと大きな声でファルファラは呼びかける。

「あなた自身も気付いているはずよ!自分の持つ力の大きさ、その危険性も全て!」

ティナは少し俯くと、ファルファラの声を塞ぐように首を横に振った。

「逃げてても始まらないのも、あなたが一番わかってるはずよ!」

ティナは俯いたまま顔を上げなかった。

勿論ティナには聞こえている。だが受け入れられない気持ちが大きく、彼女の声を聞くほどに自分の暗さがにじみ出るようだった。

ロードはノヴェムと鍔迫り合いになり、その棒を弾き飛ばした。

「お前がティナを狙う理由はなんだ!!!!この子は何を」

「君に答える義理は無いと言った筈だ!!」

ノヴェムは立ち上がると同時に一気に飛びかかり、彼へメタルシャフトを叩きつけた。ロードはパラディオンを両手で持ちそれを防御した。

「今回ばかりは君を巻き込めない。これは僕の判断だ!」

二人の間には火花が散り、小さく鉄が削れる音が二人には聞こえた。

「僕は君に勝てないかもしれない!!でも君を巻き込んで災難へと導くよりは大きくマシだろう!!!」

互いに弾き飛ばすと体勢を立て直して、再び火花が散った。

「幼い子供を巻き込んでおいてよく言うよ…。」

ロードはノヴェムの腹に蹴りを一撃加えた。ノヴェムは少しよろめいた後、壁へともたれかかった。

「どんな力を持ってたとしてもその命を守るのが俺たちの使命だろうが!!」

「・・・この分からず屋が。」

互いの棒に炎がまとい、二人は同時に近づいていく。

「炎王剣!!」

「メタルブランディング!!」

ぶつかった炎は衝撃波を生み出し、たちまち周囲に炎が燃え移った。

街は焼け、周囲には岩石が飛び散った。車は爆発で黒く焦げ、地面には大きな亀裂を生んでいた。

ロードとノヴェムは武器を捨て、拳をぶつけあった。

その有様は最早泥仕合いとも言えるような状態であり、互いにふらつきながらも拳を相手の顔面へとぶつけた。

「はぁ・・・」

二人から大きな息継ぎの音が聞こえてくる。

二人の体力・気力は限界へと到達しており、これ以上の戦いが見込めないのはティナとファルファラ、そしてロードとノヴェムにも見えていた。

「ねぇ」

「・・・なんだ。」

ノヴェムは手を止めてロードへと話しかけた。ロードは少しずつ手を下ろした。

「こんな醜い争いを見てなんとも思わないのか?ロード。」

彼が語りかけたのは、その赤い複眼の奥で静かに戦いを見守っていたもう一つの人格だった。

ロードは静かに口を開いた。

「おかしいよ。こんな戦火が広がっていても誰も誰かを助けようとしない。炎を生んだ僕らさえこうやって戦い続けてる。」

チヒロはロードへと少しずつ人格を変え、その赤い複眼はやがて緑へと変わった。

「僕らはもう巻き込まれている。この世界に来てティナちゃんを救ったその時からずっとだ。なのに今更この子を助けられないなんておかしいじゃないか!!」

ティナへと歩もうとしていたファルファラの足は止まり、ロードへと目線を向けた。

何も考えていなかった。ティナを救い、ずっと共に行動してきたロードたちのこと、そしてこの理不尽に巻き込まれて何も言えずいたティナのことを。

ノヴェムは静かに拳を向けた。ロードはチヒロへと人格を託してゆっくり去っていく。

「決着だ。」

二人は小さな静寂の後、一気に距離を縮めて拳を振るおうした。

「やめて!!!!」

その瞬間だった。ティナの身体から幾つもの宝石が生み出され、瞬く間に周囲へと吹き飛んだ。

その光は建物を修復し、炎もそれから出ていた黒煙も全て消し去った。

ロードとノヴェムが周囲を見渡す頃には街に溢れていたネオンの光が二人を照らしていた。

「これは・・・?」

「これが、ティナちゃんの力。」

ロードとノヴェムの傷は癒えて、先ほどまでボロボロだった二人はふらつくこともなくなった。

ティナは地面に吸い込まれるようにゆっくり倒れ込んだ。

「やっぱりこの力は危険だわ。だけど・・・。」

ファルファラはティナへと近づき、その小さな体をゆっくり抱き上げた。

「待て」

「私が間違っていた。」

ファルファラはロードたちへと近づくと、ティナをロードへと差し出した。

「良いんですか?ファルファラさん。」

ノヴェムはそう問いかけるとファルファラは頷いた。

「私はこの子の幸せを考えていなかった。危険だからその身を隠す。それだけを考えてこの子のことを何も考えちゃいなかった。」

彼女の言葉を聞いたロードはファルファラの腕で眠ったティナを預かり、そのまま変身を解いた。

「聞かせてくれないか?あんたたちの目的、そしてティナに降りかかろうとしてることを。」

ファルファラは頷きティナへと視線を向けた。

この子に降りかかる。いや、この子が振りまく災難を彼に伝えれば分かるはず。彼女自身そう感じた。

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