カードファイト!!ヴァンガードG 鋼と宇宙の正義   作:先導

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今回でストライドゲート編は終了です!

今回、EDパロで見たクレイパロにユイちゃん、ユキノちゅん、アンちゃんの姿を思い描いてみました。どうかイメージして見てください。

ユイ:司令官の服装で楽しそうに出撃命令を出し、グランギャロップとシンバスター、ディメンジョンポリスのユニットがそれに従えている。

ユキノ:巫女服姿で秘蔵のポエム集をヴェルザンディに見られ、取り返そうとして、ヴェルザンディは取られないように手で押さえ、ジェネシスのユニットが興味津々でポエムを除こうとする。

アン:和服姿で番傘を開き、降り積もる雪と城に積もっている雪をシラユキとむらくものユニットと共に見ている。

そして後は後書きにNEXTのことを載せときますね。

それではストライドゲート編の最終話をどうぞ!


NEXTSTAGE

光の塔の中で行われた最後の審判、そこで行われた7つのファイトによって、クロノ側の裁定者7名が勝利を収め、完全なる未来を完全に阻止することに成功できた。

 

「・・・宇宙の真理は、お前を選んだというのか・・・?何故だ⁉」

 

そんなリューズの記憶には、クロノの言葉が振り返る。

 

『お前が1番、イメージの力を、信じてないんじゃないのか?』

 

その言葉を振り返り、リューズはまだライブとゲンゾウと一緒にいた頃のことを思い出す。

 

『そういやリューズ、お前自身はどんな世界を目指すんだ?』

 

『きっとすげぇいい世界なんだろ?で、実際のとこ、どうなんだ?』

 

その事にリューズは何も答えることができなかった。

 

そして、光の塔の光が逆流して、衛星軌道に直撃すると、衛星軌道は中央部以外は粉々に砕けていった。

 

 

 

TURN114「NEXTSTAGE」

 

 

 

現実では一瞬強くなった光を見ていた全ての人々はその光に目を奪われていた。

 

そして元リューズラボで、クリスは今の現状を確認していた。

 

「惑星クレイからのエネルギー流入が止まった⁉」

 

クリスは強くなった光を放った原因を調べていくと、その答えはすぐにわかった。

 

「ストライドゲートシステムが自壊を始めて・・・惑星クレイから注ぎ込まれた力が返されようとしているのか・・・」

 

 

審判のファイトに敗れたリューズは、まっすぐとクロノに顔を向ける。

 

「・・・ふ、お前の言う通りだよ、クロノ。・・・いつからだろうな・・・イメージの力で世界を救うと。痛みと暴力のない世界を夢見ておきながら・・・現実に私は、手段としての暴力を厭わなかった。何のことはない。私自身が信じてなかったのだ」

 

「リューズ・・・」

 

「お前の勝ちだ、クロノ」

 

クロノとリューズのデッキがお互いの手に収まる。ファイトテーブルが上空へと飛んでいき、7つあった足場の歯車が1つずつ離れていく。

 

「十二支刻獣が解放され、この空間も間もなく消滅する」

 

「!リューズ!!」

 

クロノはリューズに駆け寄ろうとしたが、真ん中の歯車が光りだし、行く手を遮った。

 

「私はこのストライドゲートで運命を共にする。ここまで数多の犠牲を払って進んできたのだ。戻ることは許されない」

 

「!!ふっざけんな!!」

 

リューズの言葉を聞き、クロノは光に阻まれながらも、リューズの前まで駆け寄り、リューズに手を伸ばす。

 

「このまま逃げるんて許さねぇぞ!お前の未来だって、まだなんも終わってねえんだ!!」

 

「!」

 

クロノの言葉にリューズは目を見開き、その後に穏やかな表情になる。

 

「クロノ・・・もしも私が、実際にこの姿であった頃に、お前と出会えていたなら・・・」

 

リューズは叶う事のない夢物語が言い残し、クロノから離れて、十二支刻の時計の前まで行ってしまう。

 

「リューズ!!」

 

「私は戦い、そして敗れた。悔いはない!我が未来は、我が求めた、全てと共に!」

 

リューズの言葉と共に、時計は変形し、中央部分に惑星クレイが存在する宇宙空間が広がっていっている。時計が変形すると、時計が光りだし、十二の刻から、十二支刻獣がリューズを抱きかかえ、ゲートの前まで運んでいく。十二支刻獣が輝きだしたと同時に、リューズの体がどんどん縮んでいき、幼い赤ん坊の姿へと変わっていった。十二支刻獣の寅の刻、クロノファング・タイガーは赤ん坊となったリューズをそっとクロノに託した。

 

「裁定は下った」

 

十二支刻獣辰の刻、クロノ・ドランがそう口にしたと同時に、徐々に時計は崩れ去っていく。

 

「宇宙の真理は、彼に未来を命じた。人々と共に歩み、苦しみ、迷いつつ、もう1度自らの道を掴む未来を」

 

全ての十二支刻獣はクロノに顔を向ける。

 

「ありがとう、クロノ。君のおかげで、僕たちもあるべき世界へ戻ることができる」

 

「惑星クレイに帰るのか?」

 

「うん。今回のことは、僕たちにも大きな責任がある。みんなでよく、話し合ってみるつもりだ。僕たち自身、未来をどうしたいのか・・・そのために、何をすべきなのか、もう1度・・・ね」

 

「・・・そうか・・・」

 

クロノは少し寂しそうだが、友の別れに笑みで応える。

 

「ストライドゲートは間もなく閉ざされる。2つの世界を繋ぐ、運命の力も、正常に戻る。僕と君の間に生まれた時空の通路も、やがて消える」

 

ストライドゲートの上空が、十二支刻獣を迎え入れるかのように、眩い光を放つ。

 

「行くのか」

 

「みんなは惑星クレイの今に。僕は・・・10年前のあの日に」

 

「!」

 

「こちらの世界に来てしまったことで、果たせなかった10年分の時を、もう1度やり直す。そして、本来僕があるべき姿に成長したら、きっと・・・君の前に帰ってくるよ!」

 

ドランはクロノに笑みを浮かべて、手を差し出す。クロノはドランの言葉に目を見開いた。ドランは頷き、クロノは笑みを浮かべて、ドランの手を掴み、握手を交わす。

 

「ああ!そうだな!イメージの世界で、また会おう!」

 

ストライドゲートは光に包まれ、十二支刻獣の11体は惑星クレイに、ドランは10年前の惑星クレイに戻っていったのであった。

 

 

クロノが気が付いた時には、東京スカイツリーの前にいた。ストライドゲートで生成していた光の塔は完全に消えており、元の町の光景に戻っていった。クロノの手元には、赤子のリューズと、クロノ・ドランのカードがあった。クロノはドランのカードを見つめると、カードは光りだし、その姿はクロノジェット・ドラゴンに姿を変えていった。

 

「お前・・・⁉」

 

そう、クロノジェット・ドラゴンはクロノ・ドランの10年後の姿だったのだ。

 

「お前だったのか・・・クレイで10年かけて成長して、俺のところに来て・・・」

 

ドランがクロノジェットだと知ってクロノはずっと導いてくれていたことを思いながら涙をこらえる。

 

「ずっと導いてくれてたのか・・・俺がここまで来られるように・・・。お前をちゃんと送り返して、すべて正しく回るようにずっと・・・」

 

クロノは涙をこらえながら、いつも通りの空を見上げるのであった。

 

 

ストライドゲート事件のあれから2か月が経った。

 

ヴァンガード普及協会本部の会場では、新しい本部長の誕生の発表を行っていた。新しい本部長となったのは伊吹だった。

 

「ヴァンガード普及協会の新体制にあたり、教会本部長に就任した、伊吹だ。若輩の身ではあるが、今日に至る事態の責任を負う者の1人として、この大役を仰せつかる事となった」

 

会場には、普及協会の関係者が出席しているが、その場にダークゾーン支部の支部長の江西の姿はなかった。

 

「ヴァンガードの楽しさを世間に広めるという、普及協会の原点に立ち止まり、組織の再建に全力で挑む所存だ。どうか力を貸してほしい!」

 

『おおおおおおお!!』

 

伊吹の演説に会場全体は大歓声と大きな拍手で広がっていった。

 

 

伊吹が新たなオフィスに戻り、中に入るとそこには会場には来ていなかった江西がいた。江西は伊吹は何かの封筒を渡す。その封筒は辞表届けだった。

 

「恩情なる措置をしていただき、本当にありがとうございました」

 

江西は伊吹に深々と頭を下げる。

 

「こちらとしても落としどころを模索した結果だ。表向きは、各支部の破壊は単なる事故であり、罪に問われるものは存在しないことになっている」

 

「・・・それでも、私が成した事実に変わりありません」

 

「・・・これから、どうするつもりだ?」

 

罪を背負っていく江西に伊吹はどうするのか問いていく。

 

「それを探します。私に何ができるのか、少し考えてみたいのです」

 

伊吹はかつての自分と同じ言葉を江西がしゃべったので、少し驚きの表情をしている。

 

「・・・そうか。だがその道は厳しく、孤独だぞ」

 

「はい」

 

たとえ厳しい道のりだとしても、江西の思いは揺るぎなかった。それを見た伊吹は笑みを浮かべる。

 

「・・・それはそれとして・・・今日、この後時間あるか?」

 

「今日・・・ですか?」

 

 

ドラゴン・エンパイア支部では、未だに工事が行われているが、内部の修理はだいたいは完了していた。そこでトコハはポスター貼りの作業を手伝っていた。

 

「これでーよし!」

 

「やっとここまで復興できたね!」

 

「夏休み前になんとか間に合いましたね!」

 

「トコハちゃんたちが手伝ってくれたおかげだよ!」

 

トコハとたちかぜのクランリーダーはじゃれ合っている。

 

「トコハ」

 

そこにベビーキャリアをつけて、リューズを抱っこしているマモルがトコハを呼びに来た。

 

「兄さん!」

 

「そろそろ時間だからね」

 

マモルとトコハは後のことはスタッフに任せてドラエン支部の入り口前まで歩いていく。

 

「まさか、こんなことになるなんてね」

 

トコハは赤ん坊となっているリューズを見て、そう口にした。こうなることは誰もが予想していないからリューズを見た全員が驚くのも無理のない話だ。

 

「普及協会には彼が作った身寄りのない子供のための施設がある。それが、最後に彼の後ろ盾になるとは・・・」

 

「でも結局、ここに来ることの方が多いんじゃない、この子?」

 

「すっかりドラゴン・エンパイア支部のアイドルだからね。トコハが小さい頃のことを思い出すよ」

 

「もう、兄さんったら・・・」

 

安城兄妹は共に笑いあった。

 

「彼には・・・もう1度未来を掴むチャンスが与えられた。だったら、俺たちもできる限りサポートしてあげたい」

 

「ドラエン支部の楽しいヴァンガードを、たっぷり叩き込んでね」

 

「ああ」

 

安城兄妹がそう言いながら笑っていると、伊吹と支部長たちが乗っている車が到着する。

 

「マモルきゅーん、トコハちゃーん!お待たせー!」

 

安城兄妹は車に乗り、カードキャピタル2号店に向かうのであった。

 

 

病院から無事退院したシオンはようやく取り戻すことができた綺場家の継承の儀式をしていた部屋で、光輝の剣を箱に収める。シオンはカードの方の光輝の剣フィデスを見つめる。

 

(あなたの志は、綺場の一族がある限り、受け継いでいきます・・・)

 

剣を収めたシオンは懐かしき綺場の景色を見ながら、岩倉と共に歩いていく。

 

「長い道のりでありましたな、シオン様」

 

「はは・・・まだ慣れないなそれ・・・」

 

「もはや坊ちゃまではなく、綺場の真の後継者でありますから」

 

「・・・いや、全てはここからだよ」

 

シオンの力強い言葉に岩倉は笑みを浮かべる。

 

「そろそろ時間です、急ぎましょう。皆さん、お待ちでしょうから」

 

「ああ」

 

シオンは自室でスーツから私服に着替え、岩倉の車に乗り、カードキャピタル2号店に向かうのであった。シオンは自分のデッキをシャッフルしながら岩倉にこんな質問をしてくる。

 

「・・・岩倉」

 

「はい」

 

「自分でも、理由のつかない行動をとったことって・・・あるかい?」

 

 

同時刻、人が多い街の中を歩く東雲は大きなビルのモニターのニュースに視線を向けていた。

 

綺場コンシェルン旧経営陣による業務改善案、市場の反応は好感。

 

「・・・負けたよ、君には」

 

シオンに助けられたからこそここに立っている。東雲は笑みを浮かべ、モニターに背を向けて、歩き出した。

 

「さぁて、次はどこに行こうかな」

 

 

町から少し離れた場所で、佐倉家はユイの祖父の墓参りに行っていた。佐倉家が祖父の墓までたどり着くと、祖父の墓に1つだけ花が花瓶の中に入っていた。

 

「あん?もう花瓶に花が入っていたのか?」

 

「ふふ、花を1つだけ入れるなんて、あの子は本当に不器用ね」

 

キョウコの言うあの子とは、自分の双子の妹スバルのことであった。

 

(叔母さん・・・ようやくおじいちゃんと向き合うことができたんだ・・・)

 

不器用ながらも、スバルが祖父向き合う事に対してユイは笑みを浮かべる。墓参りを終え、佐倉家は車に乗ってカードキャピタル2号店に向かう。

 

「叔母さん、カードキャピタルに来るのかな?」

 

「来ないとは言ってなかったから、きっと来るわよ。・・・そういえばユイ、もうすぐだったわよね、普及協会の試験。勉強はちゃんとはかどってる?」

 

「うん!普及協会に入るのは私の夢の1つだからこれだけは絶対に譲れないよ!」

 

「そうか・・・あのユイが普及協会に・・・」

 

ユイが普及協会に入ろうと思っていることに対して、キョウコは笑みを浮かべ、ゲンゾウは感慨深いものを感じ取っていた。

 

「私は絶対に普及協会の試験に合格して、普及協会に入る!それで、世界に本当の意味での楽しさや、喜びを私の手で、ヴァンガードで教えていきたい!」

 

「ふふ、がんばってね。合格できるよう祈ってるわ」

 

キョウコは笑みを浮かべてユイの合格を祈っている。ゲンゾウもそれを祈っている。

 

「・・・ところでユイ、シオン君にはいつ告白するの?」

 

「はあ!!?」

 

「なぬ!!?」

 

キョウコの言葉にユイは顔を赤くしながら驚愕し、ゲンゾウはショックを受けている。

 

「ちょ、ちょっと急に何を言うのママ⁉それに私とシオンは同じチームだし・・・」

 

「でも好きなんでしょ?ほらこれ、病院の時の写真」

 

キョウコはユイにスマホで撮った写真を見せる。そこに映っていたのは病院で入院しているシオンを1人でお見舞に来ているユイの姿だ。

 

「わー!!わー!!いつその写真撮ったの⁉早く消してよ!!」

 

「ふふふ、い・や・よ♪」

 

写真を見たユイは顔を赤くしながらキョウコに写真を消すように言う。写真を見てゲンゾウはプルプルと震える。

 

「・・・ふんがああああああああ!!!認めん!!!俺様は絶対に認めんぞおおおおおおおおおお!!!」

 

ゲンゾウは怒りのあまり興奮して荒々しく車を運転していく。

 

「ちょっ、パパ!交通ルール守って・・・ああ、荒々しく進んであぶな・・・やめてーーーーー!!」

 

「あなた、興奮しすぎて昔の口調に戻ってるわよ?」

 

 

アムの両親が入院している病院、アムの両親は未だに眠ったままだ。アムはユキノとルーナを連れてここに来ていた。

 

「ほんの少しだけどね、前より検査結果はよくなってきてるの」

 

「本当?よかったわね、アム」

 

「うん。綺場財閥が、新しい医療技術を提供してくれて・・・」

 

「シオンさんが?」

 

綺場財閥が医療技術を提供してくれたおかげで両親は少しずつだが回復はしているようだ。

 

「一生償いきれないかもしれない。でも、絶対に投げ出さないし、諦めない。私にできること1つ1つ、やり遂げながら生きていくから・・・」

 

アムの思いを聞いたユキノは少しため息をつく。

 

「あなたは何でも1人で背負いすぎなのよ。本当、真面目がすぎるんだから」

 

「ユキノ・・・」

 

「私だって罪を犯したんだから、もうあんた1人の問題じゃないのよ?だからさ、人に言えたことじゃないけど、もう1人で勝手に悩んで、勝手に決断するのはもうやめなさいよ?あんたには、私がついてるんだから」

 

「・・・本当、人に言えたことじゃないね」

 

ユキノはアムの右手を握って、笑みを浮かべる。すると、今度はルーナがアムの左手を握る。

 

「私も一緒に背負っていく」

 

「ルーナ・・・」

 

「間違えたのは私も同じ。ただ寄り添うだけじゃなく、3人で進む道を探すべきだったの。叱られても、嫌われても友達なんだから!」

 

「!」

 

「今度こそ一緒に行こう、アム、ユキノ!」

 

「・・・うん!」

 

「ええ!」

 

アムはルーナとユキノの温もりを感じながら、前を進んでいくことを決めた。3人は病院を後にして、カードキャピタル2号店に向かう。誰も見ていない病室で、アムの母親の左手がかすかに動いたのは誰も知らなかった。

 

 

元リューズラボでいろいろと作業を終えたクリスは、ラボの門を封鎖するスイッチを押して、シンガポールにいるチームメイトと電話をしている。

 

「作業はほぼ終わったよ。来週にはシンガポールに帰る。・・・え?アリがまた?しょうがないなぁ・・・。うん、そこらへんは君に任せるよ、リー。・・・ああ、ここで得たものは僕たちの技術にフィードバックさせるよ。優秀な新人も、確保できたことだしね」

 

クリスが言った新人とは、若水ソウスケと半田ケンスケだった。

 

 

カードキャピタル2号店では、あるショップ大会のためにいろいろと準備をしていた。そこにはカムイやハイメ、タイヨウにコズミックドライブ、クミ、トリニティドラゴン、キョウヤが準備の手伝いをしている。そこに安城兄妹と伊吹、支部長たちが入店してきた。

 

「こんにちわー!」

 

「トコハちゃーん!」

 

クミがトコハを出迎える。

 

「「いえーい!」」

 

そしてトコハとクミはお互いにハイタッチをする。タイヨウがマモルや支部長たちを出迎える。

 

「お忙しいなか、皆さんおいで下さって本当にありがとうございます!」

 

「ああ、かたっ苦しいのはなしなし!今日は僕ちんたちも、いちファイターだからね!楽しませてもらうよぉ!」

 

「はい!」

 

このやり取りを見ていたシンと伊吹は互いに顔を合わせ、笑みを浮かべる。

 

「各支部長にマモルしゃんに、一条しゃん!伊吹しゃん!普及協会を代表するファイターが勢ぞろいじゃねぇか!」

 

「方やカムイしゃんにハイメしゃん!世界になだたるレジェンドファイターまでぇ!」

 

「ふるえてきたぁ!」

 

いつも通り平常運転しているトリニティドラゴンを見て、アンとケイスケは苦笑いを浮かべる。

 

「相変わらずだな、あいつらも・・・」

 

「ケイスケ君もアイドルになると人のこと言えませんけどね。ねぇ、マサト君?」

 

「お、おう、そうだな・・・」

 

マサトはアンに声をかけられると何やらよそよそしい返答が帰ってくる。

 

「マサト君、2か月前からずっとあの調子ですね。やはりあの事件のことを気にして・・・?」

 

「マサト、今日はショップ大会で楽しみに来たんだろ?今は悩みなんて忘れろ」

 

「お、おう・・・そうだな。そうだよな!」

 

マサトは自分の抱えてる悩みは忘れ、今は楽しむことにし、いつもの元気を取り戻す。そして、カードキャピタル2号店の前に江西が立っているのだが中に入ろうとしない。

 

「・・・くっ・・・いや・・・やはり俺はまだ、このような場に顔を出せる立場では・・・」

 

江西はそう言って、帰ろうとした時に、偶然ラミーラビリンスと鉢合わせてしまう。

 

「あら、サトル義兄さん?サトル義兄さんもショップ大会に参加するの?」

 

「あ、いや・・・俺は・・・」

 

江西が躊躇している間に・・・

 

「ヘイラッシャーイ!!ようこそ!カードキャピタルショップ大会うぇーい!!」

 

「うわっ⁉」

 

ハイメが現れて江西を店内に入れていく。ラミーラビリンスも店内に入っていく。その後に、シオンと佐倉家もカードキャピタルに入ってくる。その後にヒロキ、遅れてスバルも入店してきた。その間に準備ももうすぐ完了し、後は主催者が来るのを待つだけだ。

 

「ところで、肝心の主催者はどこだい?」

 

「それがまだなんすよ。たくっ、言い出しっぺが何やってんだか・・・」

 

一同は呆れながら主催者であるクロノを待っているのであった。

 

 

マンションのクロノの部屋、クロノは自分のデッキを調整していた。デッキには、十二支刻獣のカードが11枚、そこに新たなカードをデッキに加える。クロノは時計を確認する。

 

「やべっ!もうこんな時間かよ⁉」

 

クロノは自分のデッキをもって玄関の方まで向かっていく。

 

「ミクルさん、行ってきます!」

 

「いってらっしゃい!」

 

クロノは電話途中だったミクルに挨拶をしてからカードキャピタル2号店に向かう。ミクルはスマホを耳に当て、また電話に入る。

 

「じゃあまだ戻ってこられないの?」

 

≪今さらどのツラ下げて会えばいいんだと思ってな・・・≫

 

通話している相手はクロノの父、新導ライブだった。

 

≪結局俺はクロノのために何もしてやれなかった。全て押しつけて、守るどころか、かえってつらい思いばかりさせちまった・・・。すまなかった。クロノにも、お前にも、本当に・・・≫

 

「そう思ってるなら、ちゃんと本人に会ってから言いなさい!」

 

ミクルはそう言ってライブを叱る。

 

「まったく、これじゃあクロノの方が、よっぽど大人ね」

 

≪・・・あいつ・・・俺のこと、何か言ってたか・・・?≫

 

「"よくわかんねぇし、もし会えたらそん時考える"って」

 

 

クロノはカードキャピタル2号店に到着した。ショップ大会開催まで時間はまだあった。

 

「こんちはー!」

 

やっと来たクロノに一同は・・・

 

『おそーい!!』

 

クロノに対する遅れたことへの文句だった。

 

「もう、何やってんの⁉みんな、もうとっくに来ちゃってるよ!」

 

「えっ⁉だってまだ時間じゃ・・・」

 

そう、まだ開催する時間帯ではなかった。あくまで時間はだが。

 

「いやー、ショップ大会なんて久しぶりだからさぁ、ついつい早く来すぎちゃって!」

 

「待ってるだけっていうのもなんだし、ついいろいろ手伝っちゃって」

 

「準備全部終わってるからな」

 

「これは貸しにしておくよ、クロノ」

 

「お返しは考えとくから、必ず返してよね、クロノ!」

 

「マジかよ・・・」

 

まさか準備が全部終わってるとは思わなかったクロノは唖然としている。

 

「遅れて登場で気を持たせるなんて・・・宮本武蔵かって~の!」

 

「ち、違・・・!」

 

「やっぱクロノにショップ大会主催なんて、100万光年早いんだよ」

 

「ですね!」

 

「うんうん・・・」

 

「・・・時間通り来たのに・・・」

 

時間通りに来たのに責められてクロノは拗ねてしまう。

 

「もう始めちゃっていいかなー?グルグルカップ♪」

 

「グルグルカップじゃねぇ!!」

 

「違いますよ。それを言うなら、渦巻きカップです♪」

 

「それも違う!!」

 

「アンが冗談をいう日が来るなんて・・・!」

 

アンが冗談をいうとは思わなかったユイは驚いている。

 

「まぁまぁ、クロノ君も初めてのことですから。さぁ、クロノ君、こちらへ」

 

「すみません・・・」

 

シンの助け舟にのり、店の奥に入っていくと、ショップ大会にしてはいろいろと装飾が施されていた。本格的にトロフィーを置いたり、ヴァンガ郎グッズがあったりと、ショップ大会とは思えない豪華さであった。

 

「クロノさん、こっちです!」

 

「あ、ああ・・・」

 

クロノは戸惑いつつも、前に出て、主催者としてあいさつをする。

 

「えっと・・・やっとみんなでこうしてヴァンガードができるようになった。今日のために、力を貸してくれたみんなのに、心から!ありがとう!」

 

全てが元に戻ったわけではないが、こうしてまたいつも通りの日常、普通にヴァンガードができるようになった。今日はそれを記念してのショップ大会・・・それが、第1回クロノ杯。

 

「それじゃあ、今日は思いっきり楽しもうぜ!スタンドアップ!」

 

『ヴァンガード!!!』

 

 

いよいよ始まったクロノ杯。みんな楽しそうにファイトしている。

 

「薙ぎ払え!」

 

「ハートにぃ・・・キターーー!!」

 

マモルのドラゴニック・ブレードマスターが炎の刃を振るい、ハイメの嵐を超える者サヴァスの水を巻き起こす。その水に乗じてトリニティドラゴンのユニットが登場する。

 

「「「俺たち!トリニティドラゴン!!」」」

 

「僕たちこそが!」

 

「最強のチーム!」

 

「見せつけてやるぜぇ!!」

 

トリニティドラゴンの前に大山支部長のドラゴニック・ヴァンキッシャーが待ち構えていた。

 

「かかってきなさぁい!!」

 

ドラゴニック・ヴァンキッシャーの雷でトリニティドラゴンは退場していった。

 

「「「出直してきまーーす!!」」」

 

各支部長たちも、それぞれの分身ユニットにライドする。

 

「俺は・・・アンと肩を並べられるように強くなってやる!!」

 

「あまり思いつめすぎるなよ、マサト!」

 

マサトのブロンドエイゼルとケイスケの七海覇王ナイトミストの剣が交じり合う。そこにゲンゾウの鋼闘機(メタルボーグ)ドライオンが現れる。

 

「ユイは・・・俺様が守ーーーーーる!!」

 

「「何の話だよ、てか八つ当たりかよ!!」」

 

ゲンゾウの八つ当たりで退場したマサトとケイスケ。そこにキョウコのメイデン・オブ・ランブリングローズの植物がドライオンをビンタする。

 

「ゲンはちょっと黙っててちょうだい!」

 

「ぐはぁ!!」

 

吹き飛ばされたドライオンをスバルのライジング・ノヴァが掴み、遠くへ投げ捨てる。

 

「邪魔だおっさん!!」

 

「ぎゃああああああ!!」

 

ライジングとランブリングローズは互いに攻撃し合っている。スバルとキョウコの顔には昔と同じ、仲のいい姉妹のように、笑っている表情をしている。

 

「ライド!」

 

クミはバトルシスターみるふぃーゆにライドし、攻撃を仕掛けるが、ヒロキの大宇宙勇機(だいうちゅうヒーロー)グランギャロップが攻撃を防ぐ。

 

「うわーっはっはっは!」

 

ヒロキのグランギャロップは盛大に笑っていたが、タイヨウの旭光の騎士グルグウィントでバランスを崩された。

 

「うぼぁ!」

 

「油断大敵だよ、ヒロキ君!」

 

「やりやがったなぁ!」

 

グランギャロップはグルグウィントに攻撃を仕掛ける。そこに割って出るように江西のシャルハロート・ヴァンピーアが攻撃を仕掛ける。そこにユキノの今世の神器ヴェルザンディが完全ガードで防ぐ。

 

「今度はこっちの番よ、サトル義兄さん!」

 

「ふっ」

 

アンの夢幻の風花シラユキは吹雪を巻き起こし、ルーナの仮面の奇術師(マスク・マジシャン)ハリーを攻撃する。

 

「させないよ!」

 

「防がれちゃいましたか!」

 

ルーナは完全ガードでシラユキの攻撃を防ぐ。

 

「我が波の力、受け止めてみせろ!!」

 

キョウヤの蒼嵐竜メイルストロームがカムイのメッチャバトラー・ビクトールに攻撃を仕掛ける。

 

「全力でかかってこい!!」

 

ビクトールはアムの夜霧の吸血姫ナイトローゼに攻撃をするが、ナイトローゼはその攻撃をかわす。

 

「ふっ!」

 

ナイトローゼのカットラスの攻撃は、シオンのアルトマイルに攻撃し、アルトマイルは盾で攻撃を防ぐ。

 

「君臨せよ!我が新たなる剣!天命の騎士アルトマイル!!」

 

シオンとアムの顔は笑みを浮かべていた。ナイトローゼがいったん退くと、そこにアーシャが天命の騎士アルトマイルに攻撃する。

 

「新たな未来に咲き誇れ!胸焦がすラナンキュラスアーシャ!!」

 

アルトマイルと胸焦がすラナンキュラスアーシャにユイの新たなヴァンガードが駆け付ける。

 

「駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップ!!」

 

駆け抜ける英機(ブレイベストラッシュ)グランギャロップは剣を空に掲げると、剣が光り輝く。

 

「切り開け!新たなる世界!クロノジェット・ドラゴン・G!!」

 

別の空間では、伊吹のオルターエゴ・メサイアと、クロノのクロノジェットが対峙している。

 

「行くぜ、伊吹!」

 

「こい、クロノ!」

 

クロノジェット・ドラゴン・Gはオルターエゴに勢いよく近づき、渾身の1撃を放ち、オルターエゴは渾身の1撃を防ごうとしている。

 

クロノが初めて主催したクロノ杯は、みんな楽しくヴァンガードを繰り広げていくのであった。

 

 

クロノ杯から数日が経ち、ドラエン支部はすっかり元通りの状態になった。そんなめでたい今日は、Gクエストでジェネレーションマスターになった者たち対象のクランリーダー資格の挑戦試験が行われてるのだ。

 

「ずいぶんお待たせしてしましたが、Gクエストでジェネレーションマスターに輝いた皆さんには、改めて本日、クランリーダーの資格に挑戦していただければと思います!」

 

試験審査するのはマモルと、メガラニカ支部から出張に来たキョウヤと、普及協会本部から伊吹が来ている。

 

「皆さんが僕たちと共に、ヴァンガードを盛り上げてくれることを期待します」

 

トライフォーでこの試験に参加しているのはクロノのみだ。他の3人が何で来ていないのかというと・・・

 

『今は綺場の立て直しに全力を尽くしたいからね。ヴァンガードには、別の方法で貢献したいと思っている』

 

『私も来年には留学するからパス。クロノは挑戦するんでしょ?頑張って!』

 

『ごめん!その日普及協会の入社試験と被ってて、行けそうにないんだ!だからクロノだけでもクランリーダーになっちゃってよ!』

 

という理由から3人はここに来れていない。だが忘れてはいけない。クロノは筆記試験が苦手だという事を。明らかに書く腕が止まってしまっている。

 

(・・・今こそ示せ、我が真に望む答えを・・・!)

 

クロノは最後の頼り、鉛筆転がしで答えを導く。当然この姿は試験管の3人に見えてしまっている。これを見た3人はこう思った。

 

(((落ちたな)))

 

クロノがクランリーダー資格試験に落ちてしまったのは言うまでもない。

 

to be continued…




Welcome to the NEXTSTAGE!!

トライフォーの物語はNEXTへ!

激動のストライドゲート事件は幕を閉じ、世界は平穏を取り戻した。

そして時は流れ・・・トライフォーは高校生に!

待ち受ける新たな出会い!!

開幕するU20【アンダートゥエンティ】チャンピオンシップ!!

それぞれの未来を掴むため、トライフォーが別々のチームを組み、ライバルとして激突する!!

カードファイト!!ヴァンガードG鋼と宇宙の正義
NEXTストーリー

閑話の後に投稿予定
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