カードファイト!!ヴァンガードG 鋼と宇宙の正義   作:先導

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まさかここまで投稿が遅くなるとは自分でも思ってもみませんでした。

しかもやたらと長いしオリジナルゆえにうまくできてるかちょっぴり不安な気持ちもあります。

まぁでも最後まで読んでくれると嬉しい気持ちにはなるんですが。

それにしてもファイト回でもないのにここまで長くなるとは驚きです。

それではどうぞ!


学園祭ライブの準備

季節は秋ごろ、ファミレス、エレメントファミリーにて、ラミーラビリンスはここで昼食をとりながらライブステージについての話し合いを行っていた。なぜステージの話し合いをしているのかというと、ストライドゲートが絡む事件の間、ラミーラビリンスは1時期活動を停止していたため、復活ライブの計画を立てているのだ。しかし、今現在は前途多難な状態だ。

 

「ええ⁉じゃあ予定していたライブ会場使えないの⁉」

 

「そうなのよ。他の事務所のアイドルがそこでライブするから使えないってさ。タイミング悪いったらありゃしないわね」

 

「言ってる場合じゃないでしょ?どうすんの?ライブ会場はもちろんだけど、衣装づくりに振り付け、新曲の歌詞制作もしなきゃいけないのよ?」

 

「わかってるわよ。どうしたものかしらね」

 

ライブ会場決め、衣装制作、新曲の歌詞制作、新曲の振り付け、やることが山積みのような状態だ。そんな状況にアムとユキノが困り果てていると、ルーナが1つ提案しきた。

 

「じゃあ・・・どこかの学校とか・・・どうかな?」

 

「学校?学園ライブってこと?」

 

「うん。そこで私たちの新しいスタートライン立つって、何だか意外性があるないかなーって思って・・・どうかな?」

 

ルーナの提案にアムとユキノはお互いに顔を見合わせる。

 

「・・・まぁ、悪くないとは思うけど、学校側の許可ってもらえるの?」

 

「いや、まずそもそもどこの学校でライブするのよ?」

 

「それはね・・・」

 

ルーナは学校の名前をアムとユキノに教え、そして2人は驚きの表情になる。

 

 

 

TURN116「学園祭ライブの準備」

 

 

 

ユイたちの通う学校では、2学期に入っていている。6時間目の授業時間、ユイたちのクラスでは楽しい学校イベント、学園祭の出し物についてクラス全員で話し合っていた。ちなみに学園祭執行委員はユイだ。

 

「じゃあみんな、どんな出し物をやりたいか候補をどんどん出していってね!みんなで私たち最後の学園祭を盛り上げていきましょう!」

 

『おおおおおお!!』

 

「・・・みんなテンション上げすぎだろ・・・」

 

「そりゃ私たちにとって最後の学園祭なんだし、盛り上げないと損でしょ?」

 

「特にユイのクラスだと決まって学園祭が盛り上がってたから、みんなそれに乗っかってるんだよ」

 

クラス一同の盛り上がりようにクロノは少しだけ引いている。

 

「じゃあ1番手は俺でいいか?」

 

「お、小林君!どんなのを提示してくれるのかな?」

 

「お化け屋敷なんかどうだ?俺たちがお化けになりきって、客を驚かすって、最高に気持ちいいと思うぜ」

 

「私たちがお化けになって驚かせる・・・いいねいいね!盛り上がっちゃうね!候補の1つにするね!他になにか候補はないかな?」

 

「じゃあ・・・俺もいいか?」

 

「お、クロノが提示するのって珍しいね!何かやりたいことでもあるのかな?」

 

クラス全員がクロノの候補にドキドキと期待している。

 

「や、ここで上げないと空気読めない感じがするから・・・とりあえず焼きそばとかいいんじゃねぇか?一応文化祭とか学園祭とかで定番だろ?」

 

『えー・・・』

 

クロノの候補にクラス全員落胆する。

 

「何でだよ⁉一応案出しただろ⁉」

 

「うん、クロノさ、ハッキリ言うよ。私は盛り上がるやつって言ったんだよ?たこ焼きやドラエン焼きならおみくじみたいにできるからともかく、焼きそば作るの面白くないし全然盛り上がらない。だから焼きそばは没ね」

 

『うんうん』

 

「納得いかねぇ!!」

 

このやり取りを見てクロノをよく知っている3人は笑みを浮かべる。

 

「新導君、みんなとすっかり仲良くなってるね~」

 

「本当、最初はとっつきにくくて誰も話そうとしなかったのにね」

 

「みんなクロノのことをちゃんとわかってくれた証拠だよ」

 

このやり取りをしているうちに様々な候補が上がっていった。

 

「それじゃあ次でラストにしようか。ラストの候補、誰かない?」

 

「は~い、私からの案、いいかな~?」

 

「お、ラストをかざるのはクミちゃんか!いいよ、何でも言っちゃって!」

 

「クラス全員で執事服とメイド服を着て喫茶店なんてどうかな~?おかえりなさいませ、ご主人様的な?」

 

「ちょ、クミちゃんそれ・・・⁉」

 

「お、岡崎!お前、今クラス全員って・・・⁉」

 

クミの提案を聞いたクラス一同は好感を持った人もおれば、驚きを隠しきれない人も様々だ。

 

「ふんふん・・・さしずめ執事&メイド喫茶ってとこかな?いいね!ちょうどそれらの衣装着ている人がいる家を実際知っているわけですし?」

 

好感を持っているユイは綺場財閥の御曹司であるシオンに視線を向ける。

 

「・・・え、もしかしなくても僕かい?」

 

「そりゃそうだよ。という訳でシオン、メイドさんや執事さんの服を持っていたら貸して!なかったら作るようにお願いして!」

 

「えぇ・・・?」

 

衣装を持ってくるようシオンにお願いするユイにクロノとトコハが遮る。

 

「待て待て待て!何喫茶店やる雰囲気になってんだよ⁉」

 

「そうよ!だいたい他の候補はどうすんのよ⁉まだどれやるか決まってないのよ⁉」

 

「あ、すっかり忘れてた。じゃあとりあえず出された候補の中からこれがやりたいっていうやつを紙に書いて提出してね。それで1番多かった方を採用するからね」

 

ユイは投票用紙をクラス全員に渡し、クラスの出し物を全てクラス全員に委ねることにした。

 

 

6時間目を終え、放課後となり、生徒達はさっそく学園祭の準備に取り掛かっている。ちなみにユイたちのクラスは結局喫茶店をすることとなった。トコハ、ユイ、クミの3人は買い出し担当のため学校の外に行って必要なものを買い出しに出かける途中だ。

 

「結局うちのクラスの出し物、喫茶店になっちゃったね・・・」

 

「楽しみだな~、トコハちゃんのメイドさん姿♪」

 

「他にもクロノとシオンの執事姿っていうレアなものを見れるから、いい案を出したものだよ」

 

そんな話をしながら学校の入り口前まで歩いていると、何やら係員から入校許可書をもらっている3人の女子がいた。その女子は3人にとって見覚えがある。

 

「あ、あれ、ラミラビじゃない?」

 

「あ、本当だ」

 

なんと入校許可書をもらっていたのはラミーラビリンスだった。

 

「ルーナ?それにアムにユキノ」

 

「あ、トコハ!それにユイにクミちゃん!」

 

「ちょうどいいところに。校長室ってどこにあるかわかるかしら?」

 

「校長室?一応わかるけど・・・ていうかここで何してるの?」

 

「実は・・・」

 

ラミーラビリンスは3人になぜここにいるのかの説明をしながら校長室に向かっている。

 

「へ~、学校で復活ライブの計画か~・・・」

 

「うん。夏の間は慣らしのために踊りや歌の練習に専念してたから・・・」

 

「だいぶ感覚を取り戻せたし、ユナサンもメガラニカも営業再開になったし、復興ライブも兼ねてって思ってたんだけどね・・・」

 

「支部のステージは長期間点検やら、他のアイドルの長期間ライブもやってるわで使えないからなかなか決まらなくてね・・・」

 

「ああ、だから学校でってことで許可をもらいに・・・」

 

「まぁうちの校長って、結構温厚な人だからすぐに承諾してくれると思うよ。あ、そう言っている間についたね」

 

話し合っている間に校長室までたどり着いた。

 

「わざわざ悪いわね。一応待たせてるから、迷った程度で遅れたくはないからね」

 

「また何かあったらいつでも相談してね?」

 

「ありがとう。行こ、ルーナ、ユキノ」

 

「うん!」

 

ラミーラビリンスは扉をノックしてから校長室に入室していった。

 

「うまくいくといいね」

 

「そうね。さてと、じゃあ私たちも買い出しに戻るとしますか」

 

3人も買い出しに戻るため、その場を後にする。

 

 

校長と交渉した結果、他の生徒と同様、自分たちで準備をするという条件で体育館のステージを使う許可をもらうことに成功した。ラミーラビリンスは現在帰宅路の道を歩いている。

 

「ユイの言った通り温厚な人だったね」

 

「そうね。これでステージの方は確保できたし、1歩前に進めたわね」

 

「でも、やることはまだ多いし、気は抜かないようようにね」

 

アムの言葉にルーナとユキノは首を縦に頷く。

 

「特に衣装づくりは結構難しいわよ?デザインも考えなきゃだし」

 

「う~ん、うまくできるかな?」

 

「私、衣装に関する本も持ってるし、それを参考にするといいわ」

 

「なんだったらユキノの家に泊まって作るっていうのもいいかもね」

 

「そうね・・・てっ、私の家⁉」

 

ユキノの家に泊まるということにユキノは驚愕の表情をする。

 

「ユキノの家に泊まれるの⁉」

 

「あ、いや、今のは冗談で言ったつもりなんだけど・・・ユキノは大丈夫なの?」

 

「・・・うーん、私自身は別に構わないんだけど・・・やっぱり何の連絡もなしっていうのはまずいわよね・・・。ちょっと聞いてみるわ」

 

ユキノはスマホを取り出し、誰かと通話をする。1分立ってユキノは通話をきってアムとルーナに顔を合わせる。

 

「OKだって」

 

「やったあ!」

 

「冗談で言ったんだけど・・・ごめんね」

 

「謝るくらいなら今度コーヒーおごりなさいよ?もちろん微糖で」

 

3人は楽しそうな話をしながら夕飯の買い出しをした後にユキノの家に向かうのであった。

 

 

ユキノが今現在住んでいるのは家というよりマンションの方が正しい。

 

「ただいま」

 

ユキノが住んでいる部屋に3人は入っていく。3人を出迎えたのは・・・

 

「ああ、おかえり」

 

なんと元ダークゾーン支部長の江西サトルだった。なぜ江西がこの部屋にいるのかというと、もともとこの部屋は江西が住んでいる1室だ。江西がダークゾーン支部長を辞任した日にユキノが前に住んでいた普及協会が提供する寮からこちらに引き取り、2人暮らしを始めたのだ。ユキノいわく、江西が何をするべきなのか、2人で話し合う機会があった方がいいと思い、今に至るという。

 

「こんにちわ、江西さん」

 

「急なことですみません・・・」

 

「気にしなくていい。よく来てくれたな」

 

アムとルーナは江西にお辞儀をして挨拶する。

 

「ちょっと遅くなってごめん。すぐ夕飯の支度するから」

 

「いや、今日は外で食べるから俺の分まで作らなくていいぞ」

 

「何か用事?」

 

「まぁ、そんなところだ」

 

「まぁ、あまり遅くならないようにね。ルーナ、食材をキッチンに運ぶの手伝って」

 

「はーい」

 

ユキノとルーナは部屋の奥に入り、買いだした食材をキッチンまで運んでいく。残ったアムは江西と少しだけ話をする。

 

「ユキノと暮らし始めて1ヶ月経ちましたけど、ユキノとはうまくいってますか?」

 

「・・・正直、まだよくわからない・・・」

 

江西は顔を俯かせる。

 

「俺はユキノの姉君の命を犠牲にして生き延び、罪を逃れるために罪を重ね、今は贖罪の身・・・ユキノを育てるのもその一環だと思っている。だが・・・ユキノは俺のことをどう思っているのだろうか?このような罪人の義兄と一緒にいるのは・・・迷惑ではないだろうか・・・?それを考えると、なかなか聞きだせなくて・・・」

 

江西はいつになく不安な表情をしている。江西とユキノの姉は同じ病に患わい、ユキノの姉だけが死んでしまった。ユキノが何も思わないわけがない。今でも自分を憎んでいて、無理して笑っているのではないかと江西はそう思っている。そんな江西にアムは笑み浮かべ、話し出す。

 

「ユキノが言っていましたよ。江西さんのこと憎んでないし、むしろ今の暮らしは楽しいって」

 

「ユキノが?」

 

「私たち3人は同じ寮に住んでたから、ユキノが離れるのはそりゃ少しは寂しいですよ。でも、これはユキノ自身が決めたことなんです。少しでも江西さんの負担を減らせればという決意を。そこに私たちがどうこういうべきじゃない。それに本気で憎んでたら、わざわざ同じところに住みませんよ、ユキノは」

 

「・・・そうか・・・」

 

「と言っても、私も罪を償うためにいろいろやってる身ですから、人のこと言えないんですけどね」

 

アムは苦笑いを浮かべ、江西はアムの話を聞いて少しだけ笑みを浮かべる。

 

「いや・・・おかげで抱えてた荷が1つ降ろせた・・・ありがとう」

 

「いえ、こちらこそ、ちょっと時間を取らせてすみません」

 

アムと江西がそんな会話をしていると・・・

 

「うわーん・・・目が染みる・・・」

 

「切ると玉ねぎの成分が出るからね。ていうかアム何してんのよ?早くこっち来てジャガイモの皮剥くの手伝いなさいよ」

 

キッチンからそんな声が聞こえてくる。

 

「ごめん!今そっちに行くから!じゃあ江西さん、がんばってください」

 

アムはすぐにキッチンに向かい、調理の手伝いをした。江西は笑みを浮かべる。

 

「・・・がんばれ、か・・・」

 

江西はそう呟き、扉を開けて外に出る。ちなみに今日のラミーラビリンスの夕食は肉じゃがにしたそうだ。

 

 

夕食を終えた3人はライブの準備のために活動を開始していく。ユキノはそれぞれ担当するものに別れ、別々の部屋に案内する。ルーナは衣装デザイン、アムは振り付け、ユキノは歌詞の制作を担当する。

 

「ルーナはここの奥の方に衣装に関する本があるから、参考になるかわからないけど、遠慮なく使って」

 

「うん、ありがとう」

 

「で、アムはあっちの部屋で振り付けを考えてくれるかしら?ここ、防音機能もあるし、1階の部屋だから迷惑にならないから動きやすいでしょ?」

 

「OK。わかった」

 

「じゃあ私は自分の部屋で歌詞を作るから、何かあったら呼んでちょうだい」

 

3人はそれぞれの部屋で準備を進める・・・のだが途中で3人の動きが止まる。それぞれ別々の部屋だが、動きが揃って止まってしまう。

 

 

時間が経ち、夜になった頃に江西が帰ってきた。

 

「ただいま」

 

江西が挨拶をするが、誰も出迎えない。それどころか妙に静かだ。

 

「・・・妙に静かだな・・・」

 

江西はどうしたことかと思いながらリビングの方に行くと・・・

 

「「「はぁ~・・・」」」

 

「⁉」

 

三角座りをして落ち込みながらため息を落とす3人の姿があった。それを見た江西はちょっとばかり驚きつつも、何があったのかと心配するのであった。

 

 

翌日、ラミーラビリンスはユイとトコハを呼び出し、自身の悩みについて話す。その悩みは今はきてほしくないものだった。

 

「ええ⁉スランプ⁉」

 

「ええ・・・曲に会った歌詞と振り付けのイメージが全然わかなくて・・・」

 

ユキノとアムはどうやらスランプに陥ってしまったようだ。ちなみにルーナは初めての挑戦故に戸惑っている。

 

「どうしよう・・・せっかくライブ会場を提供してくれたのに・・・」

 

「まぁそういうわけで・・・私たちが何を言いたいか、もうわかるわよね?」

 

「・・・お願い!ライブを楽しみにしているみんなのために、私たちのスランプから脱出するのに協力して!」

 

ラミーラビリンスはトコハとユイにスランプ脱出の協力を求めている。

 

「うーん、そう言われてもこっちも出し物の準備をしなきゃいけないし・・・」

 

「確かに、内装もだけど、喫茶店に出すメニューなんかも考えないとだし・・・」

 

2人もスランプ脱出には協力はしてあげたい。だが、今日は休日だからいいが、内装、メニュー、企画進行などなど、やることが多くて何日も協力できそうなさそうなくらい多忙だ。

 

「今日の1日もあれば十分。なんだったらそっちの準備も手伝えるものなら手伝うわ。いうなれば、ギブアンドテイクってやつね」

 

「い、1日⁉そんな短い期間で本当にスランプが克服できるの⁉」

 

「私たちはね、1秒でも早くスランプを克服したいの!ライブを楽しみにしてくれている人だけじゃなく・・・私たちが、アイドルという原点に戻るために!」

 

ラミーラビリンスの揺るぎない瞳を見て、2人は笑みを浮かべる。

 

「わかった!協力するよ!ね、トコハ?」

 

「もちろん!」

 

協力にとりつけたラミーラビリンスは笑顔になる。

 

「ありがとう、トコハ、ユイ!」

 

「そうだ、私たちの準備の関係もあるからクミちゃんも呼んでおかなくちゃ」

 

「歌詞なんてのは私たちには無理があるからアンを呼ぼう。本とかいっぱい読んでるし、そういう知識がいっぱいあると思うから」

 

「ちょっと、人を呼ぶのはいいけど、どこで作業するのよ?」

 

ユキノの質問にアムとルーナが答える。

 

「「ユキノん家」」

 

「また私ん家⁉いい加減にしなさいよ!」

 

ユキノは口では否定的なことを言っているが、顔はまんざらでもない様子だった。

 

 

その日の夕方、ラミーラビリンスは江西の住むマンションに戻ってきて、トコハ、ユイはもちろんのこと、2人が呼んだクミとアンを中に招待する。そして現在は夕食を終え、各担当に別れて各々の作業を進めている。ユキノとアンは歌詞担当、アムとトコハとユイは振り付け担当、そしてルーナとクミは衣装担当という事になった。

 

「初めての経験だからうまく書けてるかはわからないけど、衣装はこんな感じでどうかな?」

 

ルーナはだいたいスケッチブックに描いたイメージした衣装をクミに見せる。

 

「わあ、すっごくかわいい!これでも十分だと思うよ!」

 

「う~ん、そうなんだけど、もうちょっと私たちラミラビっていう雰囲気を出していきたいから、ちょっと物足りなさを感じるんだ」

 

「うむむ・・・そうなってくると悩んできますな・・・」

 

クミとルーナは衣装にどういったものを付け加えるものはどうしようかと真剣に悩みながら、雑談をする。

 

「そうだルーナちゃん、あれからアムちゃんとユキノちゃんとの関係はどうなの?うまくいってる?」

 

「うん!アムは相変わらず仕事に関しては厳しいけど、オフには一緒にご飯を食べたり、一緒に遊んだりすることが増えてきたの!ユキノはいつもと変わらないけど、私にユキノのお姉さんのこといっぱい話してくれるようになったんだよ!」

 

「ユキノちゃんってお姉ちゃんがいたの?」

 

「うん。でもちょっと事情があって、そういうのは教えてくれなかったんだけど、今ではお姉さんの好きな食べ物とか、いろいろなことを教えてくれて、本当に笑顔になることが増えてきたんだよ!」

 

ルーナが笑顔で様々なことを話してくれてクミは微笑ましくなり、笑顔になりつつ、衣装づくりのヒントになるものをいろいろと上げていった。

 

 

歌詞担当のユキノとアンはすでに持っている本と、アンが持ってきた本を合わせてどういった単語があうのかを探している。それプラスアンはライブのポスターのデザイン作りもしている。

 

「突然すみません。お家にお呼ばれしていただくだけでなく、お泊りもさせてくれるなんて・・・江西さんにもご迷惑をおかけします。」

 

「いいわよ別に。サトル義兄さん、気を遣って部屋を空けておいてくれたし、それに今日は夜までは帰ってこれないらしいし。アンこそ悪いわね、手伝ってもらうだけじゃなく、ポスターまで作ってくれて・・・」

 

「いえいえ、友達のためですもの、このくらいは当然です」

 

アンは笑顔でそう言い、ユキノはちょっと申し訳なさそうな表情をしている。

 

「・・・ストライドゲートのこと、聞いたわよ。ルーナを助けてくれたんですって?」

 

「・・・はい」

 

「・・・いいえ、まずは謝らなければよね。メガラニカの件は本当にごめんなさい。あの時は私たちがどうかしてたわ。友達のためとはいえ、あんなことをしていいわけがなった。その事の謝罪と、ルーナを助けてくれたことについてのお礼を言わせて。本当にごめんなさい・・・そして、ルーナを助けてくれて・・・ありがとう」

 

ユキノはアンに心からの感謝と謝罪を顔を込めて頭を下げている。アンは笑顔をユキノに向けてしゃべる。

 

「私はただ、私の信じた道を進んだだけです。それに、友達を助けたいという思いは、ユイちゃんにもトコハちゃんにも負けませんから」

 

「アン・・・」

 

アンとユキノはいつも通りの笑みを浮かべながら歌詞を考える。そんな時、アンはユキノの机の鍵がついた引き出しにテープで固定しているのを気づく。

 

「ところでユキノちゃん、その鍵の付いた引き出しなんですが・・・」

 

「これは開けちゃダメよ!!鍵をかけてあるから問題ないけど、この引き出しを開けたら災いが降りかかるわよ!!だから鍵を見つけて開けようなんて絶対に思っちゃダメよ!!」

 

(ああ・・・ポエムですか・・・)

 

ユキノのあまりの慌てぶりにアンは中に入ってるのはユキノの描いたポエムであると簡単に想像できた。

 

 

振り付け担当のアムはトコハとユイの出し物の企画で披露するダンスの振り付けを見る。どうしてこうしているのかというと、他の人の考えた振り付けを見れば何か閃くのではないかとユイは考えて今に至る。アムは正直な感想を伝える。

 

「ユイの動き、もうちょっと機敏さが足りてないというか、ちょっと落ち着きがない感じになってる。こんなんじゃ人に見せられるレベルじゃない」

 

「ちょ・・・思いつかせるどころか私たちが考えたやつめっちゃダメだしされてるんだけど・・・」

 

「相変わらずだなぁ。初めてラミラビの手伝いしていた時のことを思い出すよ」

 

「え?マジで?ラミラビのレッスンってこんな厳しかったりするの?」

 

「無駄口をたたかない!そっちが完璧にやってくれないとこっちはいいイメージが浮かばないんだから、しっかりしてもらわないと困る!やるからには徹底的に叩き込ませるから覚悟しなさい!」

 

「は、はい!」

 

(やっぱりこわ~・・・)

 

本気モードのアムにトコハは心の中でそう呟いた。練習1時間ぐらいたったらちょっと休憩に入る。

 

「はぁー、やっと休憩・・・いつもこんなハードな練習をしてるの?」

 

「そう?これくらい普通だと思うけど」

 

「やっぱりアムは真面目だなぁ」

 

「・・・こんな感じにたわいない話していると、このいつも通りの日常をようやく取り戻せたって気になるよ」

 

「・・・そうね。ストライドゲートだとか、完全なる未来だとか、非日常が多かったからね」

 

ユイとトコハの話にアムは申し訳なさそうな表情をしている。

 

「・・・トコハ、ユイ、あの時は本当にごめん・・・。両親のためとはいえ、あんなことを・・・」

 

「過ぎたことは気にしない・・・と言いたいところだけど、やってきたことがやってきたことだからね、罪が付きまとってくるのはわかってるよね?支部の破壊は事故ってことになってるけど・・・」

 

「ユイ!」

 

「いいのトコハ。もちろんわかってる。そのおかげで、大切なパートナーたちを失いかけた。だから・・・もうあんなことが2度と起こらないように、私たちにできることは何でもやる!この学園祭のライブだって、その一環だと思ってる。1人ではできないことでも、3人いれば、きっと乗り越えられるはずだから!」

 

アムの強い決意を聞いたトコハとユイは笑みを浮かべる。

 

「・・・はい、休憩終了!床に寝てないでさっさと起きる!」

 

「え~・・・」

 

アムは休憩終了と同時に床に寝そべっているユイを立たせて練習を再開させる。

 

 

それから時間が経ち、今日は一同は泊まることになっているため一同はユキノの寝室にいる。一同はまだ起きているが、その中でアンだけ布団に入って眠っている。

 

「アンちゃん、ぐっすり眠ってるね」

 

「アンはね、お風呂から上がったらすぐに眠くなってこんな風に眠っちゃうんだ」

 

「本当、かわいい寝顔」

 

トコハはアンの頬を指で軽くつつく。アンは起きる気配が全くない。

 

「ねぇユキノ、ぶっちゃけて聞くけど、江西さんとはどうなの?」

 

「どうって・・・何のことよ?」

 

ユイの質問に意味を理解してないユキノは首を傾げる。

 

「またまた~、一緒に暮らしてるんでしょ?」

 

「・・・ああ、勘違いしてるなら言わせてもらうけど、私サトル義兄さんをそんな風に見たことないから。あくまでもサトル義兄さんは義兄ってだけよ」

 

「ちぇー、つまんないなー」

 

「いったい何を期待しているのよ?」

 

つまらなさそうにつぶやくユイにユキノは呆れた表情になる。

 

「でもそういうの確かに気になっちゃうなー。ラミラビは誰か好きな人っているの?ちなみは私はいないよ」

 

「うーん、私もいない、かな」

 

「私は・・・今はそんなことをやってる立場じゃないと思う・・・」

 

「右に同じく。ていうかそもそもアイドルに恋愛はご法度よ?だから色恋とかそういうのは期待しないでちょうだい」

 

ユキノのもっともらしい意見を言うと、アムが少しからかいに入る。

 

「とか何とか言ってるけど、本当は結構憧れてるんでしょ?ほら、自分の思いをポエムに書き綴ってて恋愛系のポエムが多いじゃない」

 

「あれはたまたま・・・てっ、何であんたポエムの内容を知ってんのよ!!?鍵だってちゃんとかけたのに!」

 

「前に偶然見たあのポエム・・・何だかんでいって気になったからつい続きを読んじゃった。確かに鍵とかかかってたけど、鍵の隠し場所なんてだいたい想像がつくから」

 

「あんたって奴は~・・・」

 

ユキノの顔が恥ずかしさが半分怒りが半分といった感じになった。

 

「ねぇ、やっぱりポエムって・・・見ちゃダメ?」

 

「ダメよ!いくらルーナでも絶対に読ませないわよ!ていうかアム、絶対に他の人に内容とか教えちゃダメよ⁉」

 

「え~、どうしよっかな~?」

 

「あんた調子に乗るんじゃないわよ!私が怒らないとでも思ったら大きな間違いなのよ!」

 

「何よ!別にいいじゃない!減るものでもないし!」

 

「よくないわよ!」

 

「ま、まぁまぁ、落ち着いて・・・」

 

ユキノとアムは口喧嘩を始め、ルーナは2人を落ち着かせようとするが口喧嘩は止まらない。

 

「恋愛と言えばユイ、あの時結構いい雰囲気作ってたじゃないの?」

 

「やっぱりあれトコハの仕業か・・・最初どんだけ気まずかったと思ってるの・・・」

 

「でもユイちゃん、綺場君と一緒にいる時、幸せそうな顔してるよ~。ほら~」

 

クミが見せたスマホに写っているのは病院でシオンを看病しているユイの姿だ。しかし問題はそういう事ではない。この写真はキョウコだけがとったものという事だ。

 

「わーー!!何でクミちゃんがその写真持ってんの⁉それママしか撮ってないって言ってたのに!」

 

「えへへ、そのママさんからこの写真が送られていたんだ~」

 

「あ、それ私にも送られてきた。いやー、目の保養になるなー」

 

「犯人はママだったのか!もー、写真は消してって言ったのに、なんてことをしてくれるんだよママは⁉」

 

ユイは恥ずかしさのあまり悶えている。

 

「まぁまぁ、シオンの距離も縮まってるしよかったじゃない」

 

「トコハは単に私をからかいたいだけだよね⁉そうだよね⁉」

 

ユイが何か反論しようとした時、枕が飛んできてユイにぶつかった。枕が飛んでた方角を見ると、口喧嘩から枕投げをやっているアムとユキノの姿があった。ルーナも参加している。

 

「あ、ごめん!当たっちゃった⁉」

 

「くらえユキノ!」

 

「当たらないわよ!」

 

ルーナが投げた枕をユキノは避け、その枕が再びユイに当たる。

 

「・・・やったなぁ・・・えい!」

 

ユイは当たった枕をラミラビ・・・ではなくトコハとクミに当てる。

 

「きゃっ!」

 

「ぶっ!ちょっとユイ!当てる相手間違ってるでしょ!」

 

「さっき私をからかった仕返しだよ!」

 

「やられた仕返しはしないとね」

 

クミは当たった枕を掴んでそれをラミラビに当てようとする。

 

「わ!危ない!」

 

「やってくれたわね」

 

「なら、望み通りあんたたちにもぶつけてやるわよ!」

 

こうしてアンを除いた一同は枕投げをやりこんでしまう。全員が楽しく笑顔になっている。激しさが増していく中、全員が投げた枕がぶつかり・・・

 

ボフッ

 

「んぶっ⁉」

 

『あっ・・・』

 

気持ちよさそうに寝ていたアンの頭に枕が全部落ちていった。

 

「や、やりすぎちゃった・・・?」

 

「や・・・やばい・・・アンは寝ている時に起こされるとものすごく機嫌が悪くなって手が付けられなくなる・・・」

 

ユイは体をぶるぶる震えているのに対し、一同はアンの様子を伺う。

 

ガシィ!

 

アンは落ちてきた枕を力強く持ち、どす黒いオーラを纏いながらふらふらと起き上がる。

 

「あ、あのー・・・アンさん・・・?」

 

「・・・何事ですか・・・?」

 

今のアンは声質がとても低く、表情は笑顔なのに目が全く笑っていない。

 

「人がせっかく気持ちよく寝ているのにこの騒ぎよう・・・ふ、ふふふふふ・・・覚悟はよろしいですか?」

 

アンは力強く握っていた枕を力強く思いっきり投げた。投げた枕は尋常でないスピードをだし、ユイにぶつかった。

 

「ギャッ!!」

 

「ああ、ユイちゃん⁉」

 

「い、今の枕・・・全然見えなかった・・・」

 

「うそでしょ?おとなしいアンがあんな恐ろしい枕投げを・・・」

 

「超音速枕・・・」

 

ユイはアンの出した音速枕で気絶した。

 

「ごめんアン!おとなしく・・・」

 

ビュンッ!

 

「ぶっ!」

 

トコハは枕を投げてアンを止めようとしたがその前にアンが投げた音速枕に当たり気絶した。怒りで静かに狂っているアンが次に目をつけたのはクミとルーナだ。

 

「ふふふ・・・悪い子にはおしおきが必要ですからねぇ・・・覚悟はよろしいですか?」

 

「ル、ルーナちゃん・・・」

 

「クミちゃん・・・」

 

ぶるぶると震えているルーナとクミにゆっくりと近づくアンに後ろから2つの枕にぶつかる。枕に当たったアンは再び眠りにつく。この2つの枕を投げたのはアムとユキノだ。

 

「アムちゃん!ユキノちゃん!」

 

「た、助かった~・・・」

 

ルーナとクミは安心感が訪れる。これをきっかけに一同全員は寝ているアンを起こしたり怒らせないようしようと心から誓うのであった。

 

 

深夜で一同が眠っている間、ラミラビはリビングでもう少しだけ起きてもうすぐ訪れる学園祭の準備をしている。みんなの協力のおかげで抱えていたスランプがたった1日で解消してこの状況だ。

 

「ごめんユキノ。ちょっとやりすぎた」

 

「もういいわよ。内容さえ黙っててくれればそれで。それにしても機嫌が悪くなったアンは本当に怖かったわね」

 

「本当だよ~。アムとユキノが助けてくれなかったらどうなってたことか・・・」

 

「まぁといっても、音速枕を投げて気絶させるだけだと思うけど」

 

今回起こった災難に苦笑いを浮かべている3人。楽しく会話しながらも準備は着々と進んでいる。スランプで手が止まっていた昨日とはうそのようだ。

 

「みんながここまでやってくれてるんだ。失敗は許されないよ」

 

「そうね。失敗したらみんなに申し訳が立たない。絶対に成功させるわよ」

 

「大丈夫だよ。今の私たちなら、きっとうまくいくよ」

 

ルーナの言葉にアムとユキノは笑みを浮かべて首を縦に頷いた。その様子を水を飲みに来たユイが見ていた。

 

「・・・きっと大丈夫・・・もう間違った道にはいかないね」

 

安心したユイは水を飲んでから寝室に戻って眠りに入るのであった。

 

to be continued…




ルーナ「みんなのおかげで準備が整ったね!」

アム「うん。後は私たちが全力を尽くすだけ」

ユキノ「なんか、今までにないくらいに緊張してきたわね」

アム「今さら何だっていうのよ。私たちは今までのライブでも成功を収めてきたじゃない」

ユキノ「・・・それもそうね。それに、今の私たちなら、今までよりも最高のステージにできるはずよね!」

ルーナ「楽しみだなぁ、学園祭」

TURN117「未来に向かって」
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