それと、熱血と努力の先導者と、蝶と雪の絆もすでに投稿しております。やっぱり今年最後ですので、一気に乗せたいと思ってやりました!
私の他の作品を読みたい時、手っ取り早い方法は、ページトップの作者名の先導を押せば、私の作品が読めますよ。よければそちらの方も読んで見てくださいね。
来年も盛り上げていくよう、精一杯頑張ります!
さて、今回の話は・・・わかりますね。そう、あの道化師が・・・。
それではどうぞ!
「西A6ブロックでジャッジコール、ルールの解釈を巡ってファイター同士議論になっているようです」
「速やかに行ってくれ。必要であれば、ファイトの映像記録も確認を」
「ドロップゾーンの空調の件は?」
「解消しました。問題なしです」
「ふぅ・・・」
マモルはあまりの忙しさで休めていないのか、栄養ドリンクを摂取する。そこに同じく仕事に取り掛かっていた、委員長であり、普及協会本部長である銀髪の男、伊吹コウジが戻ってくる。
「北E3ブロックの照明の件だが、現状では支障はないな」
「そうか」
「では、今日の競技が終わり次第、すぐメンテナンスしておこう」
「頼む」
「すまないね、本部長の手まで患わせてもらって」
「そういうお前たちこそ、大会が始まってからろくに休んでいないだろう?」
「仕事だからね。未来を担う若いファイターたちが、全力でヴァンガードができる場を作り上げる。こんな楽しいことは他にないよ」
「ああ。同感だ」
3人はモニターでフィールドを確認しながら、共に笑みを浮かべる。そんな時、伊吹のスマホから着信音が響く。
「すまない」
「ああ」
伊吹は着信者を確認すると、制御室から出て、通話に出る。着信してきたのはカムイだった。
「葛城、どうした?」
≪伊吹・・・ワリィ、クロノにバレた≫
「なっ・・・⁉」
それ聞いた瞬間、伊吹は驚き、困ったような表情になり、ため息を吐く。
TURN149「忍び寄る脅威」
ドリームハーツはいったんバインドゾーンに戻り、コンビニでお菓子もろもろを買いながら現状を確認し合っている。
「ごめん、アイドルだからって手を抜いてたわけじゃないんだけど・・・ポイントをごっそり奪われた」
「気にしないでください。幸い、私が勝ってすぐに復活できたわけですし」
「でも、アリスが負けたから、今のポイントじゃちょっとだけ厳しいかも。一攫千金を狙っていかないと、ファーストステージの突破は危ういかもしれないね」
「次は絶対に挽回してみせる!」
買い物を済ませたドリームハーツ。そんな時、またファーストステージを突破したチームが現れる。
『ここでチームディマイズネオがファーストステージを突破!おおっと、それに続いてチームシャウトもファーストステージを突破!これで、残りは12枠となりみゃした!』
「大丈夫ですよ。私たちならきっと突破できます!」
「・・・うん!そうだよね!私たちも絶対にファーストステージを突破しよう!」
「当然!」
ドリームハーツは勝ったものを持ち物の中に入れた後、再びフィールドに向かっていく。
☆
荒野エリアにて、ストライダーズのメンバーたちによって、すぐにフィールドに復帰できたクロノは他ファイターを探しながら伊吹のことを考えていた。
「何やってんだよ伊吹の奴・・・まさかやばいことに巻き込まれてたりするんじゃねぇだろうな・・・?・・・確かに今は責任ある立場だし、いろいろ秘密にしなきゃなんないのかもしれないけど・・・どうしてまた、1人で抱え込むんだよ・・・?」
クロノはブツブツ1人ごとを言いながら他ファイターを探していく。
☆
同じく荒野エリアにて、チーム新ニッポンのメンバーである星崎ノアはリンクジョーカー使いのファイターとファイトをしていた。ファイトは終盤戦に向かっている。
「
「イェイ!」
「完敗だぜ。俺のデッキよりお前のデッキの方が全然回ってたな」
「ありがとう!」
ノアが相手ファイターと話していると・・・
グオオオオオオ・・・
何やら人ならざる者の雄たけびが聞こえてきた。
「・・・?」
「?どうした?」
「!今、何か声が聞こえなかった?」
「いや?」
グオオオオオオ・・・
どうやらこの雄たけびはノア以外には聞こえなかったようだ。相手ファイターがドロップゾーンに送られた後、ノアは声が聞こえた方向に向かっていく。
「確か、こっちの方から・・・」
グオオオオオオ・・・
雄たけびが近くなり、ノアがそこに辿り着くとそこには、赤黒い黒輪の門が赤く輝いていた。
「わあ、すごい!こんな仕掛けがあるんだ!」
ノアは黒輪の門に近づく。
「中に誰かいるのかな?」
ノアが黒輪の門に触れると、赤い光が放たれた。
☆
ノアが黒輪に触れた瞬間、会場全ての電気が落ちていく。それはクレイスクランブルのフィールドも例外ではなかった。モニターも、ファイターのファイダーの画面も、砂嵐だった。会場内全ての電波が繋がらない中、会場内は非常用電源に切り替わる。
「非常電源、入りました」
「何がおきた?」
「大規模なシステム障害のようです。ファイダーシステム、会場内カメラ、全てダウンしています」
☆
チームディフライダーの部屋にて、鬼丸カズミは待っていたかのような表情をしている。
「ようやく現れたようだな。あの扉からの声が聞き届けられる者が」
「プログラムは予定通り走ってる。システム復帰までの猶予は後30分」
「それだけあれば十分だ」
サオリのPADにはカウントダウンを示してる数字が出ている。どうやらシステム障害の原因はサオリが引き起こしたものらしい。カズミは狙っていたかのように部屋から出ようとする。
「君たちの任務とかはどうでもいい。
「それについては同感。何やろうとしてるのかは知らないけど、私たちには一切関係ないし、不吉なことは嫌だからね」
ベルノはからくり箱を解きながら、シルフィはファッション雑誌を読み、ドーナツを食べながらそう言った。
「本部長の伊吹が気付き始めてる。注意して」
「メサイアの先導者か・・・。問題ない」
カズミは目的のために今度こそ部屋から出ていった。
☆
制御室で障害の対処をしているスタッフたち。そんな中伊吹は、向かいにあるディフライダーの部屋からカズミが出ていくのを目撃する。
「・・・この障害も奴の・・・。安城、一条、対応を頼む。俺はフィールドに降りて様子を見てくる」
伊吹はその場の対処を2人に任せ、フィールドに向かっていく。
☆
クレイスクランブルフィールド全体に、運営本部からの放送が流れる。
『運営本部の安城です。現在、大規模な障害が発生しています。皆様はファイトを中断し、その場を動かずお待ちください。各ファイトは障害発生の直前まで本部に送信されています。復旧後はそこから再開になります』
「・・・とんだ足止めだな・・・ん?」
荒野エリアの崖上にいるクロノがぼやいていると、フィールドに降りて、岩陰に隠れている鬼丸カズミの姿が映った。クロノは坂道をすべってカズミの元へ向かう。
「おい鬼丸!」
「あ・・・」
「鬼丸カズミだろ?」
「新導クロノ君?」
「あんたもうとっくに勝ちぬけたんだろ?何でこんなとこに?」
予想外と言わんばかりの表情をしていたが、すぐに平常になる。
「いや・・・そうなんだ。たった1日で抜けてしまったからね。せっかくこれだけ大仕掛けのステージなのに、全然楽しむ暇がなかったんだ。少しでも見ておきたくて、こっそり忍び込んだらこれだ・・・ついてないな・・・」
「はぁ・・・」
「君はどう?楽しんでるかい?ファーストステージ」
「お・・・ああ。さすがに1日で勝ち抜けってわけにはいかなかったけど・・・次のステージでは必ず・・・」
うまくごまかすことができたが、スマホから確認できるカウントダウンは残り21分をきった。
「あっちにあるのは、ノヴァグラップラーかな?すごいなぁ」
「あっおい!その場から動くなって放送が・・・」
「大丈夫だよ。ちょっとだけ」
「ちょっとだけじゃねぇよ」
どこかに向かおうとするカズミに、慌てて追いかけるクロノ。
「そこで何をしている?」
聞こえてきた声にクロノとカズミは横を振り向く。そこにはずいぶん見覚えのある顔が映りこむ。
「伊吹?」
「クロノ・・・?」
その人物はここに様子を見に来た伊吹だった。
「何をしている、こんな所で?」
返答に悩んでいるクロノの隣にいる本来ここにいるはずのないカズミにそう問いかける伊吹。
「なぁ、そりゃこっちのセリフだよ。何が起こってんだこれ?」
「・・・今対応中だ」
「本部長自ら現場に出られるなんて、大変ですね」
「勝ちぬけたチームのフィールド立ち入りはご遠慮願ってるんだが?」
「すみません、つい」
「理由は後でゆっくり聞こう。とりあえず一緒に来てもらうぞ」
「いえいえ、これ以上お手は煩わせませんよ。さっさと退場しますよ。それじゃ、次のステージで」
「お、おう!今度は絶対にリベンジするからな!待ってろよ!」
「今度・・・?」
クロノの発した言葉に嫌に反応する伊吹。
「なんだよ?」
「どういうことだ?リベンジ?」
「キャピタルにこの人が来て、ファイトを申し込まれたんだよ。
「!(まさか狙いは
クロノの答えに驚き、伊吹はカズミに視線を移す。
「やはり一緒に来てもらうぞ。システムが復旧するまでは、何が起こるかわからないからな」
「そんな、ご心配いただかなくとも、大丈夫ですよ。1人で帰れます」
「参加者の安全を守るのが、俺たちの仕事だ。それにしても、初日での戦いは見事だったな」
「ありがとうございます」
「ちょっ、おい!」
「お前はここにいろ」
伊吹とカズミを追いかけようとしたが、伊吹に言われ立ち止まる。
「1日で勝ちぬけるチームが出るとは、正直想外だった。さすがだな」
「いやぁ、まだまだですよ。そういえば伊吹本部長、クランリーダーの方は止めてしまわれたんですか?」
「後任を探しているのだがな、これがなかなか難しくて・・・」
「・・・!待てよ、おい!」
我に返ったクロノはやっぱり伊吹の指示を無視して2人についていく。
☆
古城エリアにて、伊吹とカズミはどういう訳かファイトをすることになった。ついてきたクロノは伊吹のスマホのライト機能で盤面を照らす。
「伊吹本部長とは、1度ファイトしてみたかったんですよ。でも、いいんですか?こんな時に」
「優秀な部下がいるから問題ない」
(どうしてこうなった?)
シャッフルし終えた伊吹とカズミはデッキをファイト台に設置する。
「別にお前は付き合わなくてもいいんだがな」
「これがないと見えないだろ?」
「・・・はぁ・・・」
「さて・・・始めましょうか」
ファイトを始める前に最初は先攻か後攻を決めるジャンケンから始める。
「「ジャンケンポン」」
伊吹が出したのはパーでカズミはグーだ。
「・・・また負けた・・・」
カズミの発言からして、どうもジャンケンは弱い方のようだ。
「俺の先攻だな」
伊吹とカズミは山札の上5枚を引く。
「引き直しはなしで」
「・・・2枚交換。・・・去年と比べてどうだ?今年の
「楽しんでますよ。伊吹さんたち、普及協会の皆さんには、本当に感謝しています」
互いに準備を終え、ファイトが始まる。
「「スタンドアップ・(ザ・)ヴァンガード!!」」
「ネオンメサイア」
「木枯らしの忍鬼カモジグサ」
伊吹とカズミはお互いに
「これが伊吹本部長のメサイアですか・・・」
「・・・ドロー。ライド。アスリープ・メサイア。ネオンメサイアは移動」
伊吹はアスリープ・メサイアにライドし、ターンを終了。
「ドロー。ライド。忍竜チギレグモ。カモジグサは移動」
カズミはチギレグモにライド。
「
カズミはカモジグサのブーストをつけてチギレグモで攻撃。伊吹はノーガードをする。
「君もそう思わないか?新導君」
「あ、ああ・・・」
「・・・スタンド&ドロー。ライド。アローザル・メサイア。コール。黒色矮星のレディバトラー」
カズミの質問に答えるクロノ。
「俺も同じだ。ここはたくさんの出会いがあって、みんなすげぇ思いで戦ってて・・・ヴァンガードってやっぱすげぇって思った。俺ももっと強くなりたい」
「それが我々の理念、そのものだ。ヴァンガードを通じて人々を繋ぐ、より強くなりたいと願う思いを支える。打もが何の憂いもなく、ただ純粋にヴァンガードを楽しめる世界を作る。それが俺の・・・俺たちの使命だ」
「伊吹・・・」
伊吹はアローザルで攻撃。カズミはノーガードを宣言する。
「ダメージチェック。クリティカルトリガー。効果は全てチギレグモに」
「黒色矮星でヴァンガードにアタック。それを邪魔するものは、例えなんであろうと許しはしない」
レディバトラーの攻撃はチギレグモでガードする。
「仰ることはわかりますよ。俺も、その世界に挑む挑戦者ですから。ライド。忍獣タマハガネ」
カズミは忍獣タマハガネにライドし、そのスキルを発動させる。
「スキル発動。相手のリアガードを1枚選び、バインド」
カズミはレディバトラーを選択させてバインド。さらに忍竜ニビカタビラをコールする。
「自分の未来を、自分自身の手で掴み、築きたい。そのために、俺たちと肩を並べ、共に未来を導くたる仲間を見つけたい」
伊吹はニビカタビラの攻撃をデスティニー・ディーラーでガードする。
「・・・はぁ・・・でも正直言えば、少し失望もしているんです。ここは思ったよりもレベルが低い・・・」
「・・・!」
「俺たちの未来を託したいと思える程の存在はなかなかいないようだ。夢を見ていたんですよ。ここはもっと高邁な世界であると。理想と希望が未来を導く、強く、揺るぎなき世界が、待っているだろうと」
「期待外れだと?」
「・・・タマハガネでアタック」
タマハガネの攻撃はノーガードする伊吹。
「どうも運だけで抜けてきてしまうような者たちも、少なからずいるようですからね」
「確かに・・・」
「最終的に勝ち抜くのは、本当に強いものだけだ」
「期待しているよ。ターンエンド。バインドされた黒色矮星は手札へ。
手札6枚以下なので、残影発動。カモジグサとニビカタビラを手札に」
「俺とのファイトと同じだ・・・」
「・・・ライド。オルターエゴ・メサイア」
伊吹は自身の分身であるメサイアのグレード3、オルターエゴ・メサイアにライドする。
「コール。黒色矮星のレディバトラー。アレスター・メサイア」
「オルターエゴ・メサイア・・・」
「アレスター・メサイアでヴァンガードにアタック」
「ガード」
アレスターの攻撃をニビカタビラで防ぐ。
「それに、可能性を感じさせる存在がまったくないという訳でもない」
「・・・?」
「オルターエゴでヴァンガードにアタック」
「ノーガード」
カズミはノーガードを宣言し、クロノに話しかける。
「上でずっと、君のファイトを見せてもらていた。カードキャピタルから対戦した時からは見違えるようだよ」
「あ、ああ・・・」
「・・・ツインドライブ。セカンドチェック。クリティカルトリガー。パワーは黒色矮星のレディバトラーに、クリティカルはオルターエゴに」
「ダメージチェック。セカンドチェック。ヒールトリガー。ダメージ1回復、パワーはヴァンガードに」
「黒色矮星でヴァンガードにアタック」
レディバトラーの攻撃はガードをするカズミ。
「いい変化があったようだね」
「・・・俺も多分、あんたと同じなんだ。ここに来てから心から思った。みんなそれぞれの未来を全力で追いかけている。俺だって負けたられない。未来を自分の手でつかみ、築く。仲間たちと一緒に!」
「・・・ターンエンド」
「君が
カズミは自身の分身、忍竜シラヌイにライドする。
「そして、俺たちに相応しいファイターに成長した時、もう1度、君の力を見せてくれ、新導クロノ君」
「ああ。必ず追いついてやるぜ!」
カズミに元気のいい声で返すクロノだったが、ここで伊吹が険しい表情をしていることに気付く。クロノはカズミの様子を伺う。
「ジェネレーションゾーン、解放。ストライドジェネレーション!」
カズミがコストを支払い、六道忍竜ザラメラカンにストライドした時、フィールドの明かりが復旧し、暗かった周りが明るくなっていく。それは会場に至ってもそうだ。
『大変お待たせいたしました。システムが復旧しました。皆さん、ファイトを再開してください』
「・・・ここまでのようですね」
「・・・そうだな」
システムが復旧した今、いつまでもここにいるわけにもいかないのはわかっているので、ファイトを中断し、互いにデッキを片付ける。
「楽しかったですよ。じゃあ新導君、また次のステージで」
「あ、ああ!」
カズミはただ1人、古城エリアから去っていく。残ったクロノは、伊吹の反応からして、カズミと何かしらあると悟り、表情が険しくなっている。
「・・・何かあるんだな?お前と鬼丸の間に」
「・・・・・・」
「カムイさんたちを巻き込んだのもそれか」
「・・・・・・」
「まただんまりなのかよ!」
クロノの問いに何も答えなかった伊吹だが、ようやく口が開く。
「・・・いや、確証があるわけではないんだ。まだ、あいまいで、ハッキリどうこう言える段階じゃない」
「けど何かはあるんだろ?だったらどうして・・・」
「巻き込みたくなかった」
「!」
「お前たちが真剣に
「だからって、また1人で抱え込むつもりだったのかよ」
「すまない・・・」
「素直に謝んな、気色悪い」
正直に話してくれたことに対して、今までのこともあり、若干複雑な心境を抱いている。
「はぁ・・・で?」
「ここで詳しい話はできん。こっちにも準備がある。ファーストステージか、セカンドステージが終わったら、改めて時間を作ってやる」
「わかった。ならさっさと勝ちぬけねぇとな」
クロノは橋から飛び降り、フィールドへと戻っていく。
「残り枠は少ないぞ、急げ」
「言われなくても!」
クロノは伊吹と別れ、他ファイター探しを再開する。
☆
荒野エリア、カズミはまだ部屋には戻らず、元いた岩陰に身を潜め、サオリと通信している。
≪再セッティング完了、そのエリアのカメラを10秒だけ誤魔化せる≫
「十分だ」
≪了解≫
カズミは通信を切り、黒輪の門があった場所へと向かう。このエリアの監視カメラにはカズミの姿は映らなかった。黒輪の門に辿り着いたカズミはその黒輪に触れる。黒輪は赤い光が放たれ、カズミはその場にいなくなった。
☆
黒輪の門に触れ、ノアがいる場所は西洋建築の部屋。出口はどこにもない。ちょうどその時、黒輪の門に触れたカズミもここにやってくる。
「あっ!やっと誰か来たー!なんなんだろうねーここ?」
カズミは右手にはめている手袋を外しながらノアに近づく。カズミの右手には、ぬばたまのクランマークが浮かび上がっている。
「そうだ!君、ここに来るとき声が聞こえなかった?どっか、遠くから呼んでいるような声」
カズミはノアの言葉に確証を持ったような笑みを浮かべる。
「やはり、君には聞こえるんだな。時空を超えて響き合う、魂の共鳴・・・"君の分身"の呼び声を」
「?」
カズミの視線には、ノアが持っているデッキの
「何これっ⁉」
ノアがこのイメージに戸惑っている間に、カズミは何かの詠唱を唱え始める。
「来たれ、我が主の導きによりて、汝が分身の器に・・・」
ノアが持っていたデッキのカードが1枚浮かび上がった。
「"ディファレントワールドライド"!!
1枚のカード、
「うわっ⁉」
ノアの右手の甲が見えない何かに引っ張られて、差し出される。放射線はノアの右手に目掛けて飛び込み、侵食するかのようにノアの中に入っていく。
「うわあああああぁぁぁ・・・」
ノアの叫び声は、瞳から輝きと共にが掻き消えていく。先ほどの勢いで帽子が取れていた。
元の現実に戻ると、ノアは膝をつき、地に手をつける。そして、ノアの右手の甲には、白いリンクジョーカーのクランマークが浮かび上がった。見届けたカズミは満足そうな笑みを浮かべている。ノアはふらりと立ち上がる。
「・・・さぁて・・・この世界にはどれだけ存在するのかなぁ・・・?我を楽しませるに足る、玩具が」
しかし、ノアから発するその口調は、本来のノアの口調ではなかった。ノアはまるで道化師のように不敵な笑みを浮かべるのであった。
to be continued…
クロノ「うし!こっから一気にファーストステージ、抜けてやるぜ!」
伊吹「大会も3日目後半だ。本気で優勝を狙うなら、そろそろ抜けていないとな」
クロノ「うるせぇ。こんな面倒なルールじゃなきゃ、もっとバーッといってるっての!」
伊吹「言っただろう?本当に強いものは、どんな環境にあってもその力を示す」
クロノ「ふっ・・・。よし、俺たちの力、見せてやるからな!待ってろ!」
伊吹「ああ、楽しみにしている」
TURN150「風花、舞い忍ぶ」