カードファイト!!ヴァンガードG 鋼と宇宙の正義   作:先導

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ヴァンガードG、終わっちゃいましたね。5月に新シリーズが始まりますけど、なんだか今も寂しさはありますよ。

しかし、私はこれからもヴァンガードをやめるつもりはありません!新シリーズも応援し、4月の小説の更新も、精一杯頑張っていきますよ!

さて、今回はついに!自分が書きたかったお話です!気合が入っております。!

心機一転し、気合を入れていきます!スタンドアップ・ザ・ヴァンガード!!

それではどうぞ!


帰還の先導者(ヴァンガード)

U20(アンダートゥエンティ)セカンドステージ終了後の翌日、クロノは朝からスマホの通話に出ていた。かけていたのはカムイだった。

 

「えっ?1号店ですか?」

 

≪おう。お前に会わせたい人たちがいるんだよ。今から来いよ。後悔するぜ~?サードステージはまだ先だし、時間あるだろ?≫

 

カムイからの誘いにクロノは申し訳なさそうに断ろうとする。

 

「すいません、カムイさん。俺・・・実は今日約束があって・・・」

 

≪心配すんな。約束って、伊吹だろ?それなら俺も行く≫

 

「!カムイさんも?」

 

クロノの脳内に浮かんだのは、昨日のユイとイツキとのファイトで感じた、あの不穏な空気だった。

 

 

 

TURN172「帰還の先導者(ヴァンガード)

 

 

 

先日のセカンドステージの結果発表のためのポイントの集計時間、クロノは伊吹と2人で今日のユイとイツキのファイトで感じ取ったイメージについて話していた。

 

「どういうことだよ⁉リンさんが見張っていれば、同じことは起きないはずじゃなかったのかよ⁉」

 

「・・・昨夜、星崎ノアを目撃したという情報が入ってな、リンもすぐに向かったのだが、すでにいなかったらしい」

 

「ってことは・・・」

 

「俺たちが感じた通りなら、黒峰イツキは星崎ノアと接触し、今回の件に巻き込まれた可能性が高い」

 

「・・・っ!」

 

ノアだけでなく、イツキまで巻き込まれたことにクロノは浮かない表情をする。

 

「こちらもこれまで以上に、全力で対処する。以前話したそのあたりの事情に通じている人物とようやくアポイントが取れた。明後日会いに行く」

 

「・・・そいつに聞けば、全部わかるんだな⁉」

 

「おそらくは・・・」

 

それが先日話したクロノと伊吹の会話だ。

 

 

カムイとの電話の後、クロノはカードキャピタル1号店へと向かっている。クロノはスマホで伊吹とのラインを確認する。

 

『話がある』

 

『なんだよ』

 

『直接話す』

 

『どうすればいい』

 

『14時にキャピタル2号店へ来い』

 

「・・・ま、どうせそれまで暇だしな」

 

クロノがスマホを確認し終えるころには、カードキャピタル1号店に辿り着いた。クロノが店内に入ろうとすると、自動ドアに立札があるのに気づく。そこには臨時休業のお知らせがあった。

 

「臨時休業?」

 

クロノはどういう事かと思い、店内の中へ入っていく。

 

「あのー・・・」

 

パパパンッ!

 

クロノが入ると、突然クラッカーの音が鳴り響く。鳴らしたのは1号店の常連メンバーであった。

 

『おかえりー・・・』

 

一同はクロノを確認するとがっかりといった表情に変わる。

 

「っんだ、クロノじゃねぇか」

 

「たく、期待させやがって・・・」

 

「クラッカーが無駄になってしまったのです」

 

「何でこのタイミングで来るんだよ⁉」

 

「お前、紛らわしいっつの」

 

「てっ、呼んだのカムイさんじゃないっすか!」

 

「あー言いたいことはわかったけど、今のはちょっとなぁ・・・」

 

「納得いかねぇ・・・」

 

1号店常連メンバーからのダメ出しにクロノは納得していない様子で席に座る。ナオキとリョータは気軽にクロノに話しかける。

 

「にしても、久しぶりだな」

 

「確か2年前のショップ大会以来だよな?」

 

「少年よ、ヴァンガってるか?」

 

「はい。ご無沙汰してます」

 

クロノは店内が飾りつけをされていることに少し疑問を抱き、ナオキに質問する。

 

「ショップ大会ってわけでもなさそうですけど・・・いったい何の騒ぎですか?」

 

「ん?お前まさか何も知らないできたのか?」

 

「はぁ・・・」

 

クロノの疑問をカウンター席側にいる三和が答える。

 

「海外から仲間が帰ってきてさ」

 

「仲間?じゃあカムイさんが会わせたい人たちって・・・」

 

そう話していると、入り口から足音が聞こえてきて、常連客一同は今度こそと期待を胸に入り口に顔を迎える。

 

『おかえりー!』

 

店内に入ってきたのは待ち人たちではなく、日下部リンと、ユーロリーグでも活躍しているトップファイター櫂トシキだった。それを見た常連メンバーは落胆する。

 

「なんだ、リンさんに櫂じゃねぇか!」

 

「なんだとは何だ」

 

「ずいぶん失礼な言い方ですね」

 

「どうしてこんな時にわざわざ日本に帰ってくんだよ?」

 

「まったく、思わせぶりな登場しちゃってよー」

 

「お前ら、タイミング悪すぎ!」

 

「とばっちり⁉」

 

完全にとばっちりを喰らっているクロノはそうツッコまずにいられなかった。櫂とリンは呆れて表情になる。その後は櫂とリンは常連メンバーと共に待機する。

 

(櫂さんやリンさんまで・・・。ユーロと南米の第1リーグのトップファイターが何でこんな所に?もしかして、わざわざその人たちに会いに来たのか?)

 

「遅いなー。どこかで迷子になってるんじゃあ・・・」

 

「そんなわけないでしょ?落ち着きな」

 

「戸倉さんの言う通り。それにあいつもいんだから迷子なんてありえねぇだろ?」

 

落ち着きのないカムイにミサキがそう言い、秋田ソウジがミサキに同意する。

 

「お迎えにあがりましょうか?」

 

「小学生じゃあるまいし」

 

「後、すれ違いになったらこっちが嫌だろ?」

 

この様子からして、常連メンバーのほとんどが落ち着きがない様子だ。

 

(みんな、待ちきれないって感じだな・・・。そんなにすごい人たちが来るのか?海外って言ってたし・・・)

 

「やっぱ、俺見てきます!」

 

やっぱり気になってしまうカムイは様子を見に行こうとすると、自動ドアが開き、青髪の短髪の青年と赤髪の長髪の青年が入ってきた。

 

『おおお!!』

 

2人の青年の姿を見て常連メンバーは喜びの表情になる。

 

「よっ、相変わらず元気そうだな」

 

「ただいま」

 

「アイチ!」

 

「先導君なのです!」

 

「カズヤ先輩もいるぞ!」

 

「アイチ!」

 

「カズヤ!」

 

「今度こそ間違いじゃねぇ!」

 

常連メンバーは間違いじゃないとわかると感極まっていた。

 

「アイチお義兄さん!」

 

「カズヤ」

 

『おかえり!!』

 

常連メンバーが2人の青年を出迎えると、2人は笑みを浮かべる。

 

(あの人たちが、カムイさんたちが待ってた人たち・・・?)

 

「お義兄さん!おかえりなさい!」

 

「ただいま、カムイ君」

 

「はは!こいつこんなにでかくなりやがってよ!」

 

「ちょ!やめてくれって先輩!」

 

カムイは青髪の青年に抱き着く。赤髪の青年はカムイの頭を豪快に撫でる

 

「おかえり」

 

「ただいまな、ミサキ」

 

「ただいま、櫂君、リンちゃん」

 

「ああ」

 

「おかえりなさい、アイチ君、カズヤ君」

 

2人の青年の帰還にミサキも、リンも、そして櫂でも笑みを浮かべている。

 

「いやー、懐かしい顔ぶれだな、三和」

 

「だな。元を含め、チームQ4、久々の集結、か」

 

クロノは近くにあった2人の青年、カムイ、ミサキ、櫂、リンが写っている5年前の写真を見つけ、手に取る。

 

(そういや、カムイさんのいたチームには、櫂さんやミサキさん、リンさん以外にも、もう2人メンバーがいるって・・・。そっか、じゃああの人たちが・・・てっことは、すげぇファイターのはず・・・!いったいどんな人なんだ?)

 

青年2人は常連メンバーと再会を喜んでいると、クロノの方に顔を向ける。

 

「おい、そこのお前」

 

「は、はい!」

 

「君、新導クロノ君だよね?」

 

「はい!」

 

「そうそう!こいつがクロノです、先輩、お義兄さん!」

 

「お義兄さん?」

 

クロノはカムイが青髪の青年をお義兄さんと呼んでることに疑問を抱く。

 

「初めまして。先導アイチです。君のことはいつもカムイ君から聞いてるよ。よろしくね、クロノ君」

 

「は、はい。そうなんですか」

 

青髪の青年、先導アイチはクロノに手を差し伸べ、握手を求める。クロノはその手を握り、握手をする。

 

「俺は橘カズヤだ。そこにいるカムイと、アイチの先輩だな。よろしくな、クロノ」

 

「はい」

 

クロノは次に赤髪の青年、橘カズヤと握手を交わす。

 

「それじゃ、また後でな」

 

「お先に失礼します」

 

アイチとカズヤの顔を見れた櫂とリンは先に店から出ようとする。

 

「あ、櫂君、リンちゃん」

 

「なんだ?」

 

「なんですか?」

 

店から出ようとした時、アイチが2人を呼び止める。

 

「ケンカしちゃダメだよ?」

 

「ふん、するか」

 

「でも、忠告は受け取っておきます」

 

アイチの言いたいことを聞いた後、櫂とリンは今度こそ店から退室した。

 

「さあさあお義兄さん!積もる話もありますけど、まずはファイトしましょう、ファイト!」

 

「いって来いよ、アイチ。俺は同学年同士で旅の土産話しながら見てやるからよ」

 

「じゃあ次俺な!」

 

「何言ってんだ!次は俺だろ⁉」

 

「抜け駆け禁止なのです!」

 

「今日も、牡羊座の運勢は最強だぜ!」

 

アイチとカムイはファイト台に立ち、ファイトの準備をする。アイチとの同学年組は近くでファイトを見守る。カズヤはカズヤの同学年組とカウンター席でファイトを見守る。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

ファイトが進み、次はアイチのターンでグレード2にライドするところだ。

 

「立ち上がれ!僕の分身!ライド!ブラスター・ブレード!!」

 

アイチは自身の分身であり、伝説の騎士でもあるブラスター・ブレードにライドする。

 

「おっ、ブラスター・ブレードか!」

 

「いやぁ、懐かしいなぁ」

 

「今も昔も、先導君の分身といえば、ブラスター・ブレードなのです!」

 

「勉強だけじゃなくて、ちゃっかりファイトもやってたんだな」

 

「ヴァンガードにアタック!」

 

ブラスター・ブレードの登場で、常連メンバーは懐かしそうな表情をしている。

 

「変わらないね」

 

「アイチはアイチだからな」

 

「カズヤ、時間あるなら俺とファイトしろよ」

 

「おう、久々に俺らもやるか?」

 

ファイトは着々と進み、盛り上がっていく。

 

「メチャバトラーブッタギルでアタック!」

 

「ガード!」

 

「ターンエンドです。お馴染みの顔が勢揃いですね」

 

「うん。みんなずっと一緒だよ。でも、姿や形を変えて成長したユニットもいる」

 

アイチのターンとなり、グレード3にライドさせる。

 

「湧きあがれ!僕の新たなる力!ライド!ブラスター・ブレード・エクシード!!」

 

ブラスター・ブレード・エクシードの登場で、常連メンバーは関心の表情になる。

 

「へぇ、これが新しいブラスター・ブレードか」

 

「おお!グレード3だと!」

 

「かっこいいです!お義兄さん!」

 

「みんな!いくよ!」

 

イメージでブラスター・ブレード・エクシードになったアイチは仲間を率いて、立ちはだかる敵に立ち向かう。

 

「はあああああ!!」

 

「!!」

 

アイチのイメージを感じ取ったクロノは驚愕した表情になる。

 

「なんだ?今の感じ?ずっと前に、どこかで・・・」

 

「おう、なんだ?どうしたよ?」

 

アイチとカムイのファイトをボーっと見ていたクロノにカズヤが声をかける。

 

「あ、いえ・・・なんか、変なんですけど、初めて会ったはずなのに、前にもアイチさんと会ったことがあるような・・・ないような・・・」

 

「へぇ、気づいたか?」

 

「え?」

 

「まぁ、説明は苦手なんで、詳しいことはカムイに聞けよ」

 

そう話している間に、ファイトの方は終わったようだ。

 

「勝者、先導アイチー」

 

「さすが、やるねー」

 

結果はアイチの勝利で終わったようだ。

 

「なっ⁉カムイさんが負けた⁉」

 

「おーおー、早かったな」

 

「すげぇ・・・本当に強いんですね」

 

クロノはアイチの強さにすごく感心している。

 

「くうぅ!やっぱお義兄さんは強いや!」

 

「カムイ君もまた腕を磨いたみたいだね」

 

「やっぱアメリカにも強いファイターがごろごろいるのか?」

 

「うん、英語版もあるし、あちこちで大会も開かれてるし」

 

ファイトが終わった後も、会話が弾んで盛り上がっている。

 

「お前も後で、ファイトしてもらえよ」

 

クロノはアイチたちの方を見ると、他のメンバーがファイトの申し込みが多く殺到している。

 

「よーし!次はこの森川カツミ様と宿命の対決だ!」

 

「何が宿命だよ?」

 

「森川なんて瞬殺だよ?」

 

「次は僕なのです!」

 

「俺が先だ!」

 

「ちょ、俺だっつの!」

 

「ま、順番はだいぶ後になるかもしれねぇがな」

 

「はい」

 

アイチとのファイトで先にやりたいと考えているメンバーが多く、それを見たカズヤは苦笑いを浮かべる。

 

「あ、でも俺、そんなに長くいられなくて・・・」

 

「おお、そういえば・・・それなら心配すんな」

 

「え?」

 

「おーい、カムイ、アイチ、そろそろ行くぞ!」

 

カズヤは声を上げてカムイとアイチを呼び出す。

 

「今行きます!お義兄さん、そろそろ時間です」

 

「ごめん、僕、そろそろ行かないと」

 

「そういや、お前らこの後どっか行くんだっけ?」

 

「うん、ちょっと約束があるから」

 

「おお、行って来い!この俺様にビビって逃げるんじゃあ、しょうがねぇ」

 

「ビビるかよ。おかえりパーティ、7時からだからな」

 

「楽しみにしてなよ、アイチ」

 

「うん」

 

アイチとカムイは自身のデッキを片付けて、カウンター席まで向かう。

 

「行こう、クロノ君」

 

「え?それって、どういう・・・?」

 

「頼んだよ」

 

「おう、任しとけ」

 

「ほら、置いてくぞ?」

 

「ちょ、カムイさん!」

 

「じゃあまた後でね」

 

クロノ、カムイ、カズヤ、アイチは常連メンバーからの見送りを受けて1号店を後にする。

 

 

カードキャピタル1号店を出た4人は目的地に向かうために駅に到着した。

 

「そんじゃ、いきますか、2号店!」

 

「え?2号店?アイチさんとカズヤさんも伊吹と?」

 

「うん」

 

「ま、詳しいことは向こうについてからな」

 

話しこんでいる間に電車が到着し、3人は電車に乗り込む。アイチも電車に乗り込もうとすると、外国人の観光客が目的地に行ける電車を英語で尋ねてきた。アイチは英語で外国人観光客に答えていく。答えた後、アイチは電車に乗ろうとするが電車のドアが閉まってしまう。

 

「「「「あっ」」」」

 

3人が乗っていた電車は無慈悲にもアイチを置いていき、先の駅に向かっていく。その後3人はアイチが待っている駅に戻っていき、今度こそ4人で電車に乗って目的地に向かう。

 

 

電車に乗った後、4人でたわいない話をしながら目的の駅へと向かっていく。

 

「えぇっ⁉じゃあアイチさん、アメリカの大学に留学してるんですか⁉」

 

「うん。宇宙論とか、天体物理学の勉強がしたくてね。今は夏休み」

 

「宇宙・・・?物理・・・?」

 

「まぁ、わからなければ自分の思い浮かべる単語を述べてみな」

 

「じゃあ・・・銀河とか、ブラックホールとか、そんな・・・」

 

「まぁそんな感じかな」

 

アイチがアメリカの宇宙論に関する大学に留学していることを知ってクロノは驚愕した表情にある。

 

「すっげぇ・・・。それじゃあ英会話だけじゃなくて、英語で難しい文章を書いたりできるんですか?」

 

「だろうな。俺も世界を旅してるから俺もそれくらいできるぜ。てか、お前もう少しましなことを聞けよ・・・」

 

「だってすごいじゃないですか!英語で大学の授業を受けるなんて!俺なんか絶対ちんぷんかんぷんですよ!」

 

クロノの言葉を聞いてカムイはなぜか得意げな表情になる。

 

「ふ、任せろ!俺もわかんねぇ!」

 

「威張るとこっすか⁉」

 

いろいろ威張るところを間違えているカムイである。

 

 

次の駅の乗り継ぎのためにいったん電車から降り、次の電車を待つ4人。

 

「クロノ君、喉乾かない?」

 

「はい。あ、買ってきましょうか?」

 

「いいよ。僕、買ってくるよ。カムイ君とクロノ君はカズヤさんと一緒にここで待ってて」

 

アイチは近くにある自動販売機で飲み物を買いに向かう。クロノはアイチの好意を受け取ることにした。

 

「なんか、不思議な感じですね」

 

「お義兄さんか?」

 

「すごく気さくっていうか・・・本当優しい人だなって・・・」

 

「ま、アイチも天然だからな。櫂と比べたらな」

 

「俺、そこまで言ってませんから・・・」

 

クロノはふと思い出したかのように疑問に抱いたことをカムイに訪ねる。

 

「あ、それと・・・」

 

「ん?」

 

「どこかであった気がするんですよね。そんなはずはないんですけど・・・。詳しいことはカムイさんにって・・・」

 

「先輩、逃げたな・・・」

 

カムイはジト目でカズヤを睨むが、カズヤは知らんぷりをしてそっぽを向く。

 

「じゃああの時、クロノ君も僕らのことを感じてくれてたんだね?」

 

話を聞いていたのかアイチが飲み物を持って会話に入ってくる。アイチは飲み物をそれぞれ3人に渡し、自分も買ってきたお茶を飲む。

 

「ありがとうございます。えっと・・・あの時って・・・?」

 

「1年前の戦いの時、僕たちも海外の仲間たちと参加して、ストライドフォースを送ってたんだ」

 

「!ギアースクライシスとストライドゲートの時!」

 

「うん。全世界のファイターたちが送り届けたストライドフォースの中で、クロノ君、君のイメージも感じたよ」

 

アイチの説明を聞いて、クロノは納得したように笑みを浮かべる。

 

「そっか!海を超えてイメージで俺たちは繋がってたんですね!」

 

クロノの理解を含めた笑みを見て3人も微笑ましい笑みを浮かべる。

 

 

目的の駅に着いた頃には12時ごろだ。指定時間の14時にはまだ時間はたっぷりある。

 

「時間はまだあるし、昼飯食っていかねぇか?ちょうど腹減ってよ」

 

「いいっすね!」

 

「でも、何にします?」

 

「えっと・・・じゃあ、あれ!」

 

アイチが指した先は牛丼屋だった。4人は牛丼屋に入り、全員牛丼を注文する。待っている間4人は話の続きを始める。

 

「実は僕もカムイ君からクロノ君のことをいろいろ聞いてたから、初めて会った気がしなくて」

 

「そうだったんですか」

 

「最初はとにかく無愛想だったクロノ君がヴァンガードと出会って、友達を作るのも、チームを組むのも、一々苦労して乗り越えて・・・それをずっと聞かされてから、他人事とは思えないって言うか・・・」

 

「え⁉ちょ・・・カムイさん!いったい何を教えてんですか⁉」

 

「別にいいだろ?お前の成長記録だよ」

 

「それだけ愛されてるってことだよ。いい先輩に巡り合えたな!」

 

「痛いから背中叩かないでくださいよ・・・」

 

そう話している間に注文していた牛丼が届く。

 

「お待たせしました」

 

「うわぁ!おいしそう!」

 

「くは!このにおいたまんねぇ!」

 

「久しぶりの日本の飯だ!味わって食うぜ!」

 

「「「「いただきまーす!」」」」

 

4人は届いた牛丼をおいしそうに口に運んでいく。

 

 

数分がたち、3人は牛丼を食べ終え、ごちそうさまをする。アイチはゆっくり食べてるのでまだ食べ終わっていない。

 

「ふー、ごっそさん」

 

「ごちそうさん」

 

「ごちそうさまでした。そういえば、ずっと気になってたんですけど、カムイさんはなんでアイチさんのことをお義兄さんって呼んでるんですか?」

 

「ええっと・・・それは・・・」

 

「それはな、アイチお義兄さんはいずれ俺のお義兄さんになる人だからだ!」

 

「はぁ・・・」

 

クロノの疑問をアイチが答えようとすると、カムイが頬を少し赤く染めながらそう答えた。

 

「いいか!アイチお義兄さんは俺の女神、エミさんのお兄さんなんだ!」

 

「エミさん?・・・あぁ!あのバミューダΔ(トライアングル)使いの!」

 

ユイの先輩でもある先導エミは今ここにいるアイチの妹なのだ。クロノは2年前のカードキャピタル1号店のショップ大会で1度ファイトしたことがあるので早く思い出せた。

 

「そっか・・・エミさんって、アイチさんの妹さんだったんですね」

 

「うん。エミもあの時は楽しかった。クロノ君によろしくねって言ってたよ?」

 

「ほぉ~?よかったなぁ、クロノ?」

 

「え~・・・?」

 

カムイの恨めしそうな睨みにクロノは困惑気味になる。

 

「あ、けど、何でそれでアイチさんがカムイさんのお義兄さんってことになるんですか?」

 

「お前、それはな・・・」

 

「たく、みなまで言わせんなよ。俺とエミさんが運命の赤い糸で結ばれてるからに決まってんだろ?」

 

エミのことを話している時、カムイは愛おしそうな表情をしている。

 

「でもカムイさんにナギサさんがいるじゃないですか」

 

「だあああ!!俺の前で2度とその名前を口にするなああああ!!」

 

「まったく、進歩しねぇ後輩だぜ・・・」

 

クロノがナギサの名を口にした途端カムイは慌てふためく。その様子を見てカズヤはやれやれといった表情をする。

 

 

食事を済ませた後、4人はカードキャピタル2号店に向かって歩いていく。そこで、隅田川の言問橋から見える眺めにアイチは見惚れていた。

 

「いい眺めだね」

 

「ええ」

 

眺めに見惚れてたアイチは思い出したかのように1枚のカードをクロノに渡す。

 

「そうだ、忘れてた。はいこれ、クロノ君にお土産」

 

「ん?あ、ありがとうございます」

 

「1年前の戦いの時、僕たちもあっちでいろいろしてたんだけど・・・その時手に入れたんだ」

 

「ギアクロニクルのGユニット・・・」

 

「僕の周りにはギアクロニクルを使う人はいないから、クロノ君に会ったら渡そうとずっと思ってたんだよ」

 

ギアクロニクルのカードをじっと見ているクロノにアイチがカードの説明をする。

 

「すごい力を持ったカードなんだ。ジェネレーションブレイク(エイト)で発動する」

 

「え?GB(エイト)⁉ってことは、表のGユニットが8枚ないと使えないってことですか?」

 

ジェネレーションブレイク(エイト)の能力を持ったGユニットを見てクロノは興奮した表情をしている。

 

「マジか・・・だからこんなすげぇ能力が・・・。俺、こんなの見たことないです、アイチさん!」

 

「ジェネレーションブレイク(エイト)は幾度のストライドを重ね、可能性を追求したうえでようやく到達できる遥か先にある未来・・・最大限のイメージを羽ばたかせた者だけ掴むことのできる力・・・」

 

クロノは遥か先のイメージを創造していると、このカードのことで恐れ多いといった表情になる。

 

「!あの・・・」

 

「どうかした?」

 

「こんなすごいカード、俺がもらう訳には・・・」

 

「大丈夫。僕にはイメージできたんだ。クロノ君、君がそのカードを使って、未来を超えるその姿が。使ってくれるかな?」

 

アイチの説得にクロノは呆然となるが、笑みを浮かべてそのカードを受け取る。

 

「・・・はい」

 

「よかった、ようやく渡せた」

 

「すげぇいいもんもらったな!よかったじゃねぇか!」

 

「お義兄さんのプレゼントだ!大事にしろよ!」

 

カムイはクロノの背中をバシンと叩く。

 

「痛いっすよ!」

 

「おーし、そろそろ行くか!」

 

4人はカードキャピタル2号店へと向かっていく。クロノはもらったジェネレーションブレイク(エイト)のカードを見て微笑みながら3人についていく。

 

 

ようやくたどり着いたカードキャピタル2号店。店内にいたシンは4人を、主にアイチとカズヤを出迎える。

 

「おかえりなさい、アイチ君、カズヤ君」

 

「シンさん!お久しぶりです!」

 

「シンさんも変わらねぇようで安心したぜ」

 

「いやぁ、こちらに帰ってくるたびに凛々しくなって・・・感無量です」

 

「そんなに変わってねぇと思うけどな」

 

「ははは・・・。君たちも久しぶり」

 

アイチはカウンター近くにいた子猫、店長代理ジュニアの2匹の頭を撫でる。

 

「シンさん、伊吹の奴は?」

 

「まだみたいですよ?本部長ともなると、大変みたいですね」

 

4人が来た時間は14時ぴったりだが、伊吹は本部長の仕事が忙しく、まだ来ていないらしい。

 

「たくしょうがねぇ奴だな・・・。どうするよ、アイチ?」

 

「そっか、じゃあちょうどよかった。クロノ君、僕とファイトしてもらえないかな?」

 

アイチからのファイトの誘いにクロノは驚愕半分喜び半分の表情になる。

 

「本当ですか!!ぜひ!!」

 

クロノは当然アイチからのファイトの誘いを受ける。クロノとアイチはファイト台に向かい、ファイトの準備を進めるのであった。

 

to be continued…




シンゴ「さあ、石田、日田、先導達のおかえりパーティの準備を急ぐのです!」

ナオキ「おいおい、そんな慌てんなよ。夕方からだろ?まだ十分あるじゃねぇか」

リョータ「いつも以上に張り切ってんなぁ、シンゴの奴。気持ちはわかるけどさ」

森川「いやー、久しぶりだなアイチとカズヤとは。櫂や日下部の奴とは結構帰ってきてる気がするが・・・」

井崎「そりゃアイチは学生なんだからそんなに行ったり来たりできないって櫂とは違って」

メグミ「カズヤも行ったり来たりってと転々としてるから日程が合わないんじゃないの?時間にうるさいリンとは違うんだよ」

森川「あーそりゃそっかーふっふっふー」

三和「はいはい、おしゃべりは後、買い出し行くぞー」

シンゴ「はい!」

5人「はーい」

TURN173「クロノVSアイチ」
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