さて、今回はサブタイトルの通り、新たな使徒の登場です!守護天使の堕天使っぷりをとくとご覧あれ。
それではどうぞ!
グレイヱンドが襲撃され、使徒からの宣戦布告の後の夜の普及協会本部の本部長室に大山支部長とレン、アイチ、カズヤ、マモル、キョウヤが集まり、そして伊吹は電話でシオンから事の全ての報告を聞いている。
「・・・わかった。こちらで対処する。今は休んでくれ」
伊吹はシオンにそう言って、受話器を電話機に戻し、支部長たちに全てを話す。
「今、綺場本人から電話があった。綺場家に現れたのは、ヴァレオス・・・使徒の1人だ」
『!!』
「なるほど~。敵がここに宣戦布告にやってきたのとほぼ同時に、新導クロノが星崎ノアに連れ去らわれた」
「さらに、使徒が綺場家を・・・」
「そして・・・ゼロスドラゴンが使用された・・・」
ここに集まっているレン以外の全員は事の大きさに重い表情をしている。
「この件に俺自身が当たる」
『!』
「サポートに安城と一条、先導と橘、櫂やリンにも引き続き協力を頼みたい」
「その間、私たちが日本のファイターたちとそのヴァンガードを守ります」
「ま・・・こっちは任せてください」
「よろしく頼む」
伊吹はここに集まっている全員に一礼をする。
(無事でいてくれ・・・クロノ・・・)
伊吹は現在行方不明となっているクロノの安全を祈りつつ、使徒との件に全力に取り組む決意を抱かせた。
TURN213「
翌日、林間学校から帰ってきたユイはすぐさまシオンが入院している病院に駆けつけている。シオンはたいしたケガはなく、元気そうにしている。
「ただの検査入院だって言っただろ?大袈裟だなぁ・・・」
「そりゃ慌てるよ・・・昨日いっこうに連絡がなかったし・・・岩倉さんもけがで入院・・・どれだけ心配したことか・・・」
「うん・・・ごめん」
心配をかけさせた自覚があるのかシオンは素直に謝る。だが、昨日の出来事が出来事なのか、シオンの様子はあまり活気がないようにみえる。
「えっと・・・シオンの方は大丈夫なの?その・・・フィデス、壊れちゃったんだよね・・・?」
「気を遣ってくれてありがとう。でも・・・大丈夫だよ。このまま終わらせる気はない。必ず・・・」
「何かできることがあったら言ってね?私だけじゃない・・・みんな強力するから」
「君はいつだってそうやって僕を元気づけてくれるね・・・とてもうれしいよ」
ユイの心遣いにシオンは安心しきってる微笑みを見せる。
「林間学校の帰りで疲れたろ?早めに帰って休んだ方がいい」
「うん。そうするね。じゃあシオン、無理はしないでね」
「あ、待って。帰る前に1つ・・・」
ユイは荷物をもって病院から出ようとすると、シオンが呼び止める。
「ヴァレオスと名乗るディフライダーは気になることを言っていた。自分たちに勝ったことのない僕にはレリクスとやらに行く資格がないとね」
「それって・・・」
「答えはもうほとんど出ている・・・けど確証がない。君だって狙われるかもしれない・・・十分に注意してほしい」
「うん。わかった。わざわざありがとうね」
これはシオンからの警告なのであろう。ユイはその警告を受け止めて病院から出ていく。ユイが病院の門から出ると、門の前で待っていた人物がユイに向かってヘルメットを投げる。ユイはそのヘルメットを危なげなく受け取った。
「うわっ・・・と・・・」
「たくっ・・・見舞いにどれだけ時間かけるつもりだよ」
ユイを待っていた人物は、かつては明神リューズ率いるカンパニーに所属しており、ユイの母、キョウコの双子の妹、ユイの叔母にあたる人物、佐倉スバルだった。
「叔母さん・・・」
「ほら、とっとと乗れよ」
スバルはバイクにあるサイドカーに親指をさし、ユイはヘルメットをかぶってサイドカーに乗る。ユイが乗ったのを確認すると、スバルはゴーグルをかけ直してバイクのエンジンをかけ、病院から去っていった。
☆
スバルはユイを自宅に送る前に公園にバイクを止め、近くにあった自動販売機で飲み物を買っていく。
「お前、レモンスカッシュでよかったっけか?」
「あ、うん・・・」
「たく・・・ガキの警護なんて嫌だったんだけど・・・伊吹がどうしてもって言うんで仕方なくな」
「伊吹さんが・・・」
「あのぐるぐる頭もぐるぐる頭だ。何でそこで負けんだよ。勝てたらクレイに返せたんだろ?」
スバルは伊吹から大まかな事情は聞いているので、ディフライダーの事情はすでに知っている。
「ま、あのふてぶてしい奴のことだ。絶対大丈夫だろうよ。だからそう心配すんなって」
「叔母さん・・・そうだね」
スバルなりにクロノやユイに気を遣っているのが口調でよくわかる。スバルの不器用ながらの気遣いにユイは笑みを浮かべる。
「つーかお前・・・だいぶ前にとんでもねぇ奴を連れてきたもんだな。うちのバイト先に来て、チャレンジメニューをあっという間に平らげやがった奴」
「とんでもないって・・・完食したら金額無料のあの超絶激辛大盛りチャーシュー麺を完食したアリスのこと?」
「あいつのおかげで常連共の火を焚きつけやがった。あんな子供に負けてたまるかーってな。ま、結局全員チャレンジ失敗で終わって、うちは超がつくほどの黒字がついたもんだ」
「叔母さん・・・うれしそうだね・・・」
「いってみれば稼ぎ頭を増やした張本人だからな。今でもチャレンジをやる奴が多いから、おかげで給料がホクホクだ。いい意味でも悪い意味でも感謝してるぜ」
ユイとスバルはこのように平平凡凡で平和的な会話で華を咲かせている。
「佐倉ユイさん、よね?」
その会話を崩すかのように、1人の女性がユイの話しかけてきた。見た目は白衣を着こみ、メガネをかけた金髪、両手には白い手袋をはめている。
「あ?誰だ?」
「知らない。あなたは誰ですか?」
「ふふふ・・・御機嫌よう」
女性は名を名乗らず、一言そう言った。ユイの脳裏に真っ先に浮かび上がったのはカズヤと別れた後、すれ違いのように声を変えた女性だった。その女性の声と今目の前にいる人物と一致していた。
「あなたは・・・あの時の・・・」
「覚えていてくれて、光栄だわ」
女子がそう言った瞬間、女性とは違う人物、天使の面影が映し出された。それを感じ取ったのかユイは思わず身構える。
「!あなたまさか・・・ディフライダー!」
「何⁉こいつが・・・!」
「正解♪」
女性は愉快そうにくすくすと笑みを浮かべる。
「佐倉ユイさん、あなたは私たちの計画に必要不可欠の存在となった・・・ファイトしてもらうわよ」
女性は自身のデッキを取り出し、ユイに突きつける。ユイが警戒を強めていると、スバルは今の現状を伊吹に知らせようとスマホをとろうとする。
「そこのあなた、余計なことはしちゃ、めっ、よ」
「!!」
「私たちの手元には新導クロノ君がいる。その意味が、お利口さんならわかるわよね?」
「くっ・・・」
「呼びたいならどうぞ?その場合、無事の保証はできないけれど」
クロノを人質に取られ、思うように動けないスバル。残された選択権は1つしかなかった。
「大丈夫だよ、叔母さん」
「ユイ・・・」
「この人に勝ってクレイに叩き返せば、計画の阻止に繋がるし、クロノの無事も保証される」
「決まり、ね」
女性はファイト台を出現させ、デッキを設置する。ユイもファイト台にデッキを設置し、ファイトの準備をする。
「あなたの名前はなんですか?」
「エンジェルフェザーの特殊部隊、元
「イフディエル・・・」
女性、空野マヒルにディフライドしているユニット、
「「スタンドアップ・ザ(Z)・ヴァンガード!!」」
「
「
「私の先攻!ドロー!ライド!イニグマン・ブラン!グランホープは移動!ターンエンド!」
イニグマン・ブラン PW7000
R ブラン R
R R グランホープ ユイの手札5枚 山札43枚
「私のターンね。ドロー。ライド。
R バハーリア R
R ルヒエル R
「ルヒエルのブースト、バハーリアでヴァンガードにアタック」
「ノーガード!」
「ドライブチェック『
「ダメージチェック『
「ターンエンド」
PW12000➡PW7000 イフディエルの手札6枚 山札42枚 ユイのダメージ1枚
「私のターン!ドロー!ライド!イニグマン・ヘルム!
イニグマン・ヘルム PW9000
R ヘルム グランビート
R R グランホープ
「グランホープのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『
「ヘルムでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ドライブチェック『
「ダメージチェック『
「ターンエンド!」
PW9000➡PW7000
PW9000➡PW7000 ユイの手札5枚 山札40枚 イフディエルのダメージ2枚
「私のターン。スタンド&ドロー。ライド。
メルエヤル ヘエル R
R ルヒエル R
「メルエヤルでヴァンガードにアタック」
「ガード!『
「ルヒエルのブースト、ヘエルでヴァンガードにアタック」
「ノーガード!」
「ドライブチェック『
「ダメージチェック『
「ターンエンド」
PW9000➡PW9000+SH5000=14000
PW14000(+5000)➡PW9000 イフディエルの手札7枚 山札37枚 ユイのダメージ2枚
「私のターン!スタンド&ドロー!ライド!駆け抜けろ!銀河を瞬く新たな英雄!
「それがあなたの分身?へぇ・・・」
「
グランボルバー グランギャロップ グランビート
R R グランホープ
「グランホープのブースト、グランビートでヴァンガードにアタック!」
「ガード『
「グランボルバーでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『
「グランギャロップでヴァンガードにアタック!
グランビートのスキル!ヴァンガードがギャロップなら、自身をソウルへ!1枚ドロー!グランギャロップにパワープラス5000!」
「ノーガード」
「ツインドライブ『
グランギャロップは空を舞っているヘエル(マヒル)に向けて剣を振るい、斬撃を与える。ヘエル(マヒル)は攻撃に当たりつつも余裕そうな顔をしている。
「ダメージチェック『
「ターンエンド!」
PW9000➡PW9000+SH5000=14000
PW9000➡PW9000
PW16000(+5000)➡PW9000 ユイの手札6枚 山札35枚 イフディエルのダメージ5枚
「もういきなり5ダメージかよ。ディフライダーもたいしたことねぇな」
「私を追い詰めてると思ってるなら、それは大きな間違いよ」
「何か秘訣でもあるの?」
「ねぇ、あなたは自分の住む世界に満足かしら?」
「??」
イフディエルの言っていることが理解できず、ユイは首を傾げる。
「私はね、今のクレイに、不満だらけよ」
イフディエルがそう言った瞬間、ユイを自身のイメージに連れていかせる。
☆
ユイが目を覚ますとそこには、惑星クレイで起きた大災厄の様子が映し出された。
「これは・・・惑星クレイ?」
「今からざっと500年前、クレイでは大災厄という世界の運命を賭けた大戦争が行われた。戦う理由は単純、ギーゼが破壊と混沌を司る神、メサイアが創世と秩序を司る神。それすなわち、ギーゼが世界の破滅のため、メサイアは世界を守るため」
イメージでは6体のゼロスドラゴンと使徒たちに対して、光の戦士たちが果敢に立ち向かう姿が映し出された。
「私のご先祖様も光の戦士側として大厄災に参加していた」
さらに視界が変わって、光の戦士たちの活躍によって、ギーゼが封印されていく姿が映し出された。
「光の戦士が力を合わせ、最後まで戦った結果、使徒たちを退けることに成功し、ギーゼは封印され、ゼロスドラゴンも私たちの手の届かない惑星に送り込んだ。これでクレイは安息が訪れた。誰もが願った、平和な世界を・・・。私も当初はそう信じこんでいた。でも・・・歴史はいつまで経っても変わらないものよ」
そしてさらに視界は変わり、時が流れたクレイの荒野、この場所に派遣された
「悲しいことにクレイの住人は戦うという思想から逃れることはできない。そしてユニットたちの戦う思想は、地球にいる先導者たちのイメージとやらで繋がっているのだということを私は察した」
イフディエルが岩陰に出てきたころには、戦いは終わっており、戦場あとには至る所に敵も味方も、そして
☆
「あなたたち先導者がいる限り、いつまで経っても平和は訪れない。あなたたちが齎すイメージが、クレイの未来を悪くした」
「私たち人間を滅ぼすために、世界を壊すっていうの⁉クレイまで犠牲にしてまで⁉」
「イメージによってクレイの未来は毒されてしまった。そんな世界で平和など成り立たない。ゆえに私は、クレイも、この世界も全て消し去る!」
イフディエルは己が掲げる信念と正義で決めた決断を元に、自分のターンに移る。
「ライド!浄化の光よ、仇なす罪人に天罰を与えよ!
「これが・・・イフディエル・・・あなたの本当の姿・・・」
「さあ、ここから本番。私の怒りを思い知りなさい」
ジェネレーションゾーン コスト『
「羽ばたく翼は裁きの剣!!ストライドジェネレーション!!!!
「
「エンジェルフェザー得意のダメージ干渉スキルか」
「ルヒエルのスキル。
メルエヤルのスキル。
「さらに
「ダメージゾーンのヨフィエルのスキル。カウンターブラスト。
「コールした後は、山札の上1枚を表でダメージゾーンに『
ヨフィエルは登場時、
ダメージゾーンに置かれたマカリエルのスキル。
メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス4000。
さらに
公開したカード『
「シェミハザをダメージゾーンに置き、残りはドロップゾーンに。
メルエヤルのスキル。自陣とヴァンガードにパワープラス2000。
「ナレルのスキル。手札の
メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。そしてこのナレルをコール。
ナレルのスキルで手札のメルエヤルをダメージゾーンに。シェミハザを手札に」
「ダメージゾーンに場に出ているリアガードと同じを溜めていきやがる・・・」
「メルエヤルのスキル。自身とヴァンガードにパワープラス2000。
そして・・・ハーツが
「今ある表のダメージにはイフディエルとメルエヤル2枚、ナレルが2枚・・・!」
「これによって
「ユニット全部に15000だと⁉」
メルエヤル アナフィエル ヨフィエル
バハーリア R ナレル
「聖なる力をもって、天の裁きを受けよ!
「くっ・・・ノーガード!」
「トリプルドライブ『
アナフィエル(マヒル)は空を舞い、右手に炎を宿し、左には雷を宿して、グランギャロップに狙いを定めて、炎と雷を放つ。2つは雷炎となり、そのままグランギャロップを包み込ませる。
「ダメージチェック『イニグマン・ブラン』セカンドチェック『
「ナレルのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード!ダメージチェック『
「バハーリアのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック!これでおしまいね!」
「53000ってなんだよこのパワー⁉」
「くっ・・・ジェネレーションガード!!豪勇合身ジーオーファイブ!!」
ジェネレーションゾーン コスト『セービング・ドルフィン(治)』
「スキル発動!ソウルブラスト『イニグマン・ヘルム』シールドプラス10000!このターンでダメージゾーンに送られた時、さらにシールドプラス5000!さらにガード!『
「ターンエンド」
PW53000➡PW11000
PW58000➡PW11000
PW53000➡PW11000+SH45000=56000 イフディエルの手札7枚 山札24枚 ユイのダメージ5枚
「リアガードのアタックが全部50000以上なんて・・・」
「これがイフディエルのエンジェルフェザー・・・」
「あなたの命運はもうすぐ尽きる・・・ゼロスドラゴンの力によってね」
「ゼロスドラゴン・・・そのGユニットの中に・・・」
「そう・・・ギーゼが生み出した破壊のための兵器。出す前に決着をつけられるかしら?」
「・・・イフディエル。私はあなたの正義を認めない!あなたを倒して、ギーゼの復活を阻止してみせる!!ストライド・ザ・ジェネレーション!!!!
ジェネレーションゾーン コスト『
「
グランホープの
「グランヴィークルの
ソウルにあるイニグマン・ブランの
グランボルバーの
「ヘルムの
グランボルバー エクスギャロップ グランギャロップ
グランヴィークル ヘルム グランザイル
「エクスギャロップでヴァンガードにアタック!
エクスギャロップの
「完全ガード!『
エクスギャロップは剣を天に掲げ、光を纏わせる。そして、エクスギャロップは空を飛んでいるイフディエル(マヒル)に向かって光剣による突きを放った。だが、その突きはマカリエルの防壁によって凌がれてしまう。
「クワドラプルドライブ『セービング・ドルフィン(治)』ヒールトリガー!ダメージ1回復、パワーはグランギャロップに!セカンドチェック『コマンダーローレル』サードチェック『
「トリプルクリティカル!これならいけるぜ!」
40000
「グランヴィークルのブースト、グランボルバーでヴァンガードにアタック!」
「ガード『
「ヘルムが与えたスキル発動!
「あらあら・・・なら、ガード『
「くっ・・・これで決めてみせる!グランザイルのブースト、グランギャロップでヴァンガードにアタック!」
「ジェネレーションガード!!
ジェネレーションゾーン コスト『
「エレレートの
「くっ・・・ターンエンド・・・」
PW46000➡PW11000(完全ガード)
PW33000➡PW11000+SH25000=36000
PW40000➡PW11000+SH40000=51000 ユイの手札4枚 山札26枚 イフディエルのダメージ5枚
「くっそ・・・届かなかったか。でもこれであいつの手札は0枚だ!」
「ふぅん・・・なるほどね。さすが、傭兵ダムジッドを破っただけのことはある、か。これだけの力があれば、ギーゼの器として十分ね」
「どんな攻撃が来たって、絶対に凌いで見せる!」
「いいえ、不可能よ。気づいてない?私のジェネレーションガードによって、Gゾーンのカードが3枚になった。これで、全てが整った」
「まさか・・・」
「そう・・・そのまさかよ。スタンド&ドロー。ヴァンガードと同じカードをコストに」
ジェネレーションゾーン コスト『
「我が未来の全てを賭けて!!反逆者に聖なる裁きを与えたまえ!!」
イフディエルがコストを支払ったと同時に、Gゾーンのカードが1枚、禍々しくも神々しい光を放ち始めた。
「この状態でファイトに敗北した時、私のジェネレーションゾーンのカードは全部消えて、二度と戻ることはなくなる。文字通りの命懸け」
「そ、それが・・・」
「我が未来を喰らい顕現せよ!!!ユナイテッド・サンクチュアリのゼロスドラゴン!!!アルティメットストライド!!!!!」
イフディエル(マヒル)は空を高く舞い、雲の中に入りこんでいく。その瞬間、雲から光が放たれた。その光と共に雲から、全てを凌駕するほどの大きさの竜が剣を持って現れる。またここに、ギーゼが生み出した禁断の破壊生物兵器の1体が降臨してしまった。
「極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!!!」
極天のゼロスドラゴンウルティマ PW36000 ハーツ『
「ゼロスドラゴンウルティマ・・・」
「なんだこれ・・・こんなGユニット見たことねぇぞ!」
「ウルティマのスキル。カウンターブラスト(2)。山札から好きなカードを4枚選んで、そのうち2枚をコールできる。バハーリア、ヨフィエルをスペリオルコール。残りの2枚は山札の上に。そして、ドライブチェックで出たトリガーの効果は全てのユニットに適応される」
「全てのユニット⁉それってまさか・・・」
「つまり、クリティカルトリガーが出ればクリティカルは全部のユニットに与えられ、スタンドトリガーが出れば、全てのリアガードがスタンドされる」
「なんだよ・・・そのデタラメなスキル・・・反則だろ⁉」
「ヨフィエルのスキル。パワープラス2000」
ヨフィエル ウルティマ ヨフィエル
バハーリア バハーリア ナレル
「さぁ、身を委ねなさい。バハーリアのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック」
「ガード!『
「ナレルのブースト、ヨフィエルでヴァンガードにアタック」
「ガード!『
「あなたたち先導者のイメージは私たちに悪影響を及ぼす。止むことのない悲劇、止むことのない争い、そして、止むことのない涙・・・負の連鎖を生み出しているのは、あなたたちよ!その悲劇を、世界を滅すことで、全てを終わらせる!!バハーリアのブースト、極天のゼロスドラゴンウルティマでヴァンガードにアタック!!」
「の、ノーガード・・・!」
「トリプルドライブ『
「そ・・・そんな・・・」
「世界の害を齎す先導者よ・・・世界と共に消えてなくなれ!!」
ウルティマは剣を構え、グランギャロップに目掛けて一振り払った。その1撃は、大気を全て切り裂き、風も真っ二つに切り裂かれる。ウルティマの斬撃派にグランギャロップは持ちこたえようとする。
「う・・・うぐ・・・きゃあああああああああああああ!!!」
だがウルティマの1撃に耐え切れず、グランギャロップの機体が限界を超え、大爆発を引き起こした。
PW18000➡PW11000+SH10000=21000
PW20000➡PW11000+SH10000=21000
PW43000(+30000)➡PW11000
ダメージチェック『
ユイのダメージ6枚 イフディエルのダメージ5枚 勝者イフディエル
「佐倉ユイさん、あなたは
イフディエルがGカードのウルティマを手に取った瞬間、エンジェルフェザーのクランマークが輝いた。
「な、何する気だ・・・」
「世界よ、沈黙せよ・・・極天のゼロスドラゴンウルティマ!!!」
イフディエルが空に向けてGカードのウルティマを投げつける。するとカードは光り輝き、空も今までないくらいの快晴になっていく。そして、空の上からカードであったはずのウルティマが現実のものとして降臨した。
「こんなことが・・・っ!」
「おいおいおい、何の冗談だよこれ・・・ピースメーカーじゃあるまいしよ・・・」
非現実的な光景にユイとスバルは呆気にとられる。ウルティマは剣の切っ先を地面に向けさせ、そして、剣を地面に突き刺す。そしてその瞬間・・・
ドオオオオオン!!
公園の地形が崩れていき、公園の遊具や自販機が次々と壊されていく。
「「わあああああああ!!」」
ユイとスバルはすさまじい力に何とか耐えようと、必死にしゃがみ、地面を掴んで力を入れていく。公園の原型を留められないくらい壊れた瞬間、ウルティマはカードに戻ってゆき、ウルティマのカードをイフディエルが受け止める。
「使徒とのファイトに敗北せし者、魂の牢獄レリクスへ至れ!!」
イフディエルが手をかざすと、ユイの足元に見たことのない紋章が現れ、紋章から不気味な大穴が開かれる。
「きゃあっ!」
「ユイ⁉」
「きゃあああああああああ!!」
「ユイいいいいいい!!!」
ユイは突然のことで対処できず、そのまま大穴に落ちていった。スバルはユイを助けようとするが、その前に穴がふさがっていき、紋章も消えていった。
「ちくしょう・・・ちくしょう!!!」
スバルはユイを助けられなかったことに悔しさで地面に拳を力強く叩きつけた。任務を完了したイフディエルは微笑みながらその場を去っていく。
「・・・あの子・・・私個人の目的に使えそうね・・・」
先ほどのファイトを思い返しているイフディエルは不敵な笑みを浮かべながら使徒たちの拠点へと戻っていくのであった。
to be continued…
イフディエル「ゼロスドラゴンの圧倒的な力で任務完了ね。ギーゼ復活の計画が着々と進んだわね」
アガレス「イフディエル、他の使徒のディフライド、器候補の捕獲任務ご苦労だった。ギーゼ様もお喜びになるだろう」
イフディエル「はいはい、お褒めの言葉ありがとうね。それより、猊下はどこ行ったのかしら?」
アガレス「ガスティール猊下であれば、我らの計画の貢献者にして協力者の挨拶に向かわれた」
イフディエル「全てはギーゼのため・・・ね」
アガレス「そうだ・・・全てはギーゼ様のために。世界よ、沈黙せよ」
2人「我らが神の滅びの前に」
TURN214「蒼嵐竜と蒼波元帥」