といってもこの1話だけですけど。
次回からは全国大会地区予選編を書くつもりです。
今回の話はティーチングファイト回です。まあルールの見直しと思って読んでください。
それではどうぞ
明日川タイヨウ
全国大会地区予選開催まであと1週間をきったその日、ユイはカードキャピタル2号店で宇宙の咆哮を購入していた。地区予選までに手に入れたいカードを手に入れるために。
(今日こそは必ず引く!!私の強運解放!今こそ交われ!二つの信ずる未来を!えい!)
ユイは心でそう念じ、パックを開ける。そこから出てきたのSPの
「うが~~~!!違う!!すごくいいやつだけどこれじゃない!!」
ユイのお目当ては別にあるので、相当悔しがっている。悔しがっているユイにシンが話しかけてくる。その隣にはヴァンガードのデッキを抱えた子供がいる。
「ユイさん、ちょうどいいところに。少しお願いがあるんですけど・・・」
「お願い?シンさんが珍しいですね。何ですか?」
「この子にティーチングファイトをしてあげてくれませんか?」
「ティーチングファイト?私がですか?」
シンにそう言われてユイは子供の方に目を向ける。子供はおどおどした様子でユイにお辞儀する。
「はい。本当は僕が教えてあげたいんですけど、今カムイ君が出てて、手が離せないんですよ」
「全然かまいませんよ!むしろ初心者大歓迎です!」
「すみませんね。明日川君、こちらは佐倉ユイさんです」
シンがユイを紹介すると、子供も自己紹介する。
「あ・・・あの、明日川タイヨウです。よ、よろしくお願いします」
TURN25「明日川タイヨウ」
ユイが少年、明日川タイヨウを連れ、ファイトテーブルに行き、ファイト設定を始める。
『STAND UP・・・VANGUARD』
「え~と・・・まずはフィールドを設定するんだけど・・・タイヨウ君はどうするの?」
「あ・・・えっと・・・お任せします」
「そっか。う~ん、じゃあそうだな・・・」
ユイがフィールドを選んでいるとタイヨウが話しかけてくる。
「すみません・・・。僕なんかの相手してくれて。他に用事あったんですよね?」
「ん~?別に用事はないよ?ヒマしてたとこだし」
「そ・・・そうですか」
「・・・ねぇ」
「は、はい!」
ユイに話しかけられてビクついたタイヨウがその拍子で自分のデッキを落としてしまった。
「うわぁ!すみません!」
「大丈夫だよ。落ち着いて」
タイヨウとユイは落としたデッキを拾う。ユイは拾ったカードのクランを見る。
「へ~、ゴールドパラディンか。タイヨウ君が組んだの?」
「は、はい。ちゃんとできてるか、わからないですけど」
「ファイトすればわかるぜ」
「え?」
「あっ、新導君」
カードを拾っている時に今来たばかりのクロノが話しかけてくる。
「タイヨウ君。この人は新導クロノ君だよ。大丈夫、怖くないよ」
「こ・・・こんにちわ・・・」
「おう。佐倉、今からファイトか?」
「うん。ちょっと、ティーチングファイトをね」
「ティーチングファイト?」
「そ。初心者に遊び方を教えるってやつ。よかったら新導君見てく?」
ユイはクロノにティーチングファイトの観戦を誘ってみる。
「何で?」
「ほら、新導君ってまだティーチングファイトやったことないでしょ?私はクエストで何回かやったことがあるから、スムーズにやれるんだ。これはその予行練習ってことで」
「まあ、そういうことなら。お前もそれでいいか?」
「は・・・はい」
ユイに説得されて、クロノはティーチングファイトのやり方を学ぶことにする。カードを拾い終えて、デッキをセットして、フィールドを設定したところでルールを説明する。
「まず最初に、グレード0のカードを1枚選んで、
ユイの説明の元、タイヨウも
「次に山札の上から5枚引くんだ。引き終えたら1回だけ引き直しができるんだよ。手札のグレードが1から3まで揃うのがポイントだよ」
「はい。えっと・・・これとこれを・・・」
タイヨウは説明通りに手札のカードを引き直す。その光景にユイもクロノも微笑ましい顔になる。
「できました」
「うん。本当はじゃんけんで先攻か後攻かを決めるんだけど、説明しやすいように私が先攻でいくよ」
一通り説明したユイはコホンと咳払いをする。
「え~と、それじゃあ、私たちは今から、惑星クレイという異世界に行って、戦う事になる。ヴァンガードではイメージが全てだよ。ユニットの力、ファイトの展開、相手の心理、イメージできた者が勝利を掴める」
「は、はい!」
「フィールドは、タイヨウ君にピッタリの、ユナイテッド・サンクチュアリのとある訓練場。そこに私たちは降り立つの。さあ、イメージしてごらん?私たちがこれから戦う世界を!」
(僕たちの戦う世界・・・惑星クレイ・・・)
タイヨウは目を閉じてイメージを行う。目を開けるとそこはフィールドの訓練場となっている。
「わあ・・・」
「どう?私たちは何の力も持たない霊体として、ここにいて、何もできない。だから私たちに力を貸してくれるユニットを呼び出すの。それがヴァンガード・・・導くものという意味だよ」
「導くもの?」
「私たちはヴァンガードにライドして、惑星クレイで戦う力を得られるんだ。イメージして。この子が自分自身になる瞬間を。いくよ!」
「は、はい!」
ユイの一通りの説明を終えるといよいよティーチングファイトが始まる。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
「
「ライジング・ライオネット!」
ライジング・ライオネット PW5000
「じゃあまずは私のスタンド&ドロー・・・なんだけどすでにユニットはスタンドしてるから、ドローだけだね。山札の上から1枚引くよ。次にライドフェイズ、より強いユニットに進化させるんだよ。こんな感じにね。ライド!
ユイはライドや先駆のスキルなどをタイヨウに説明する。
「次はメインフェイズ、ヴァンガードと一緒に戦う仲間を呼び出すの。コール!グランポリス!これはリアガードといって、ヴァンガードと一緒に戦う仲間のユニットたちだよ」
「共に戦う・・・仲間・・・」
「先攻は最初はアタックできないルールだから、私のターンはこれで終わり」
R グランポリス グランポリス
グランシード R R ユイの手札4枚 山札43枚
「じゃあ・・・次は僕の番?」
「うん。私がやったみたいにやってみて」
「は、はい!・・・ライ「わわ、待って!」え?」
タイヨウが先にライドしようとするところをユイが止める。
「先にドロー!ライドはその後!」
「わわ!すみません!すみません!ごめんなさい!」
その光景を見ていたクロノは微笑みながらタイヨウに話しかける。
「あのさ、俺もこいつも始めたの、そんな前じゃないし」
「え?」
「ヴァンガード。だからそんな緊張しなくていいって」
「・・・は、はい!」
クロノの言葉に緊張した顔からようやく笑顔が見られた。
「よし!じゃあさっきこいつがやったようにライドしてみろ!」
「・・・よし。朝影の騎士、キマルクスにライド!」
朝影の騎士キマルクス PW8000
「さっき説明したけど、ユニットにはいろんなスキルを持ってるの。ライジング・ライオネットはグランシードと同じスキルを持ってるの。つまりはリアガードが、味方が増えるよ」
「味方が・・・。じゃあ、このライジング・ライオネットを移動。それから、キマルクスをコールです」
イメージ内でキマルクス(タイヨウ)の後ろにライジング・ライオネット、その隣にキマルクスが駆け付けてくれた。
「これで準備はいいね。私のヴァンガードにアタックしてごらん?」
「はい!」
キマルクス キマルクス R
R ライジング R
「グレード1と0のユニットはブーストが使えるの。自分の前のユニットを強くさせるよ」
「じゃあ、ライジング・ライオネットのブースト、キマルクスでヴァンガードにアタックです」
「ノーガードだよ。ヴァンガードが攻撃したら、ドライブチェックが発生するの」
「ドライブチェック?」
「山札の上から1枚めくるの」
「は、はい。ドライブチェック『エアレイド・ライオネット(☆)』
タイヨウがドライブチェックで引いたカードはクリティカルトリガーだった。ユイはトリガーの効果を説明する。
「おっ。トリガーが出たね。右上に印がついてるカードをトリガーといって、これを得ると有利な効果を得られるの。さっき引いたのはクリティカルトリガー。好きなユニットにパワーを5000アップして、さらに相手ヴァンガードに与えるダメージが一つ増やすことができるよ」
「じゃ、じゃあ、パワーはリアガードのキマルクスに、クリティカルはヴァンガードに与えます」
キマルクス(タイヨウ)は槍でグランポリスを突く。
「や、やった」
「ヴァンガードが攻撃を受けたら、ダメージチェック。ここでトリガーを引けたら、ダメージを回復できたりいろいろできるけど、『
ユイはタイヨウにダメージゾーンや勝敗の決め方を説明する。
「じゃあ今度はリアガードで攻撃だね」
「は、はい。キマルクスでヴァンガードにアタックです」
「ここはガードさせてもらうよ『
キマルクスは槍でグランポリスを薙ぎ払おうとするが、グラスカッターにあるで刃それを受け止める。
「これでガード成功だよ。ガーディアンサークルにあるガードのパワーはここにあるシールドの数値で計算するの。タイヨウ君のユニットパワーと私のユニットのパワーが上回っていればガード成功になるよ。ガードで使ったカードはドロップゾーンに置くよ。まあ、基本の流れはこんな感じだよ。ターンごとにヴァンガードをライド、グレードを上げて強くしながら、戦いの状況を整えるの。ヴァンガードがグレード3になると、いろんなすごいことが起こるんだけど、それは後のお楽しみ♪」
「はい!」
PW13000➡PW8000
PW13000➡PW8000+SH10000=18000 タイヨウの手札5枚 山札42枚 ユイのダメージ2枚
「うん♪じゃあ私のターンでドローっと。
R ディガリオン ウルバスター
グランシード R グランポリス
「グランポリスのブースト、ウルバスターでリアガードのキマルクスにアタックするよ」
「えっと・・・ノーガードです」
「攻撃がヒットされたリアガードはドロップゾーンに置かれるよ。それじゃあ次はディガリオンでヴァンガードにアタックだよ」
「ノーガードです」
「ドライブチェック『
PW17000➡PW8000
PW10000➡PW8000 ユイの手札3枚 山札39枚 タイヨウのダメージ1枚
「えっと、僕のターンですね。スタンド&ドロー。暁光の騎士イアゴーにライドです。さらに神聖魔道士プイスをコールです」
暁光の騎士イアゴー PW10000
神聖魔道士プイス PW9000
プイス イアゴー R
R ライジング R
「プイスでウルバスターにアタック!」
「ノーガード」
「ヴァンガードに攻撃です。ライジング・ライオネットのブースト、暁光の騎士イアゴーでアタックです!」
「ノーガードだよ」
「ドライブチェックです『ギガンテック・リンガー(醒)』あ!」
タイヨウが引いたのはスタンドトリガーだった。
「スタンドトリガーだね。攻撃が終わったユニットを、もう一度行動することができるよ」
「じゃあ、プイスをスタンドしてパワーを上げます」
「ダメージチェック『
「よし、もう一度力を貸してください、プイス!」
「ノーガードだよ。ダメージチェック『
「ヒールトリガー・・・」
ユイは先ほど引いたヒールトリガーの説明を入れる。
「ダメージゾーンのダメージを1枚減らすことができるんだよ」
「じゃあ、今の攻撃は差し引きゼロってことですか?」
「まあ、そうだね」
「はあ、ターン終了です。次はがんばるぞ!」
PW9000➡PW9000
PW15000➡PW10000
PW14000➡PW10000(+5000) タイヨウの手札5枚 山札39枚 ユイのダメージ3枚
「私のターン。スタンド&ドロー」
「へぇ、しっかりイメージできてるな。これならだれとやっても大丈夫だ」
クロノの言葉にタイヨウの表情は暗くなる。
「?タイヨウ君、どうしたの?」
「いえ・・・すみません・・・。僕・・・ちょっと怖いなって・・・」
タイヨウの言葉にユイはクロノをジト目で見つめる。
「ジト・・・」
「・・・え?俺かよ⁉」
「・・・あ!ち・・・違います!クロノさんのことじゃなくて、僕が、その・・・他の人とやるっていうのが・・・。僕、こんな性格だから、ずっと、一人で・・・」
タイヨウは少し寂しそうな表情で話す。ユイとクロノは真剣にそれを聞く。
「どうせ僕には、何もできないから、それでいいんだって・・・」
「・・・ライド。
ウルバスター シンバスター グランバズーカ
グランシード R グランポリス
「・・・じゃあ何で、ここに来たのかな?グランシードのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック」
「ガード『ギガンテック・リンガー(醒)』・・・引っ越しするんです。新しい街に行くことになって。そこでも僕は今までと同じ、何もできない僕なのかって・・・。でも、それはやっぱり嫌だ。ヴァンガードは、僕なんかでは無理だって、諦めてたんです。でも本当は僕のデッキを、誰かと試してみたかったんだ」
「・・・そっか。シンバスターでヴァンガードにアタック」
「・・・ノーガードです」
「グレード3のユニットにはツインドライブがあってね、その能力はドライブチェックを2回引くことができるんだ。ツインドライブ『
シンバスターは足のブースターを使って、イアゴー(タイヨウ)に迫り、鋼の剣でイアゴー(タイヨウ)を切り裂いた。
「ダメージチェック『神聖魔道士プリデリー』『投刃の騎士メリアグランス』」
タイヨウの話を聞いたクロノは語りだす。
「・・・俺もさ、昔似たようなことを考えてた」
「え?」
「一人でもいい、仕方ないって・・・そう思う方が楽なんだよな」
クロノがまだ小さかったころ、とある事情で両親がいない環境の中で、叔母と2人暮らしで育った。その時にクロノは両親がいないことから、ずっと寂しい感情を募らせながら育っていき、いつしか一人の方が楽と思う気持ちがヴァンガードを始める前まではずっとそう思っていたのだ。
「・・・グランポリスのブースト、グランバズーカでヴァンガードにアタック」
「ノーガードです。ダメージチェック『ロフティヘッド・ライオン』」ターンエンド」
PW14000➡PW10000+SH10000=20000
PW11000➡PW10000
PW24000➡PW10000 ユイの手札3枚 山札34枚 タイヨウのダメージ4枚
「へ~、初心者相手でも容赦ないのね」
「え?」
「あっ、トコハちゃん」
途中から見てたのかトコハがそう言う。タイヨウはトコハの登場に戸惑う。
「今度は私が教えてあげよっか?」
「おい、佐倉のファイトを邪魔しに来たのか?」
トコハはクロノとユイにあるものを渡す。恐らく中に入っているのはお守りだろう。
「はい、これ」
「なんだこれ?」
「必勝祈願。綺場が来たら渡しといて。私たち、絶対全国大会まで行くんだから!」
トコハはタイヨウに顔を向ける。
「邪魔しちゃってごめんね。全力でこの子、叩きのめしちゃってね~」
トコハはそう言って店から出ていく。
「ひどいな~トコハちゃん。叩きのめすなんて・・・。えっと、タイヨウ君のターンだったよね?」
「は、はい!スタンド&ドロー」
「タイヨウ君、このターンでグレード3になれるかな?」
「あ、はい」
「よし、ならいいことを教えてあげるよ。まずはグレード3にライド!話はそれからだよ」
「は、はい!ライド!旭光の騎士グルグウィント!!」
旭光の騎士グルグウィント PW11000
「ファイター両方のヴァンガードがグレード3になった時、ジェネレーションゾーンの解放を宣言することができるよ。このGゾーンに置いてあるGユニットを、ヴァンガードにストライドできるの」
「ストライド・・・」
「Gユニットは、私たちの未来のもう一つの形なんだ。なりたい自分、あったかもしれない可能性を、時空の壁を超越して、引き寄せる!」
「・・・僕の・・・もう一つの未来・・・」
ユイの説明にGユニットを見つめるタイヨウ。
「ジェネレーションゾーンには、コストとして、手札のユニットが合計で3以上になるように、ドロップゾーンに置くの。タイヨウ君。その手札でグレード3以上になれる?」
「は、はい!」
「よし、じゃあイメージして。新しい可能性を掴んだ、未来の可能性を」
タイヨウは目を閉じてイメージをさらに高め、そして、目を見開く。
「ジェネレーションゾーン・・・解放!!!!」
ジェネレーションゾーン コスト『ロフティヘッド・ライオン』グレード3
「僕の掴む未来、新たな自由を今ここに!!ストライド・・・ジェネレーション!!!!」
その黄金に輝く竜、二つの双槍を持ち、時空の未来より現れる。
「黄金竜スピアクロス・ドラゴン!!!!」
黄金竜スピアクロス・ドラゴン PW26000 ハーツ『旭光の騎士グルグウィント』
「Gユニットがストライドした時、元のヴァンガードはハーツになって、Gユニットはその名前とパワーを得ることができるんだよ。スピアクロスの元々のパワーは15000、グルグウィントのパワーは11000だから、合計で26000だね」
「すごい・・・」
プイス スピアクロス R
R ライジング R
「ライジング・ライオネットのブースト、スピアクロス・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。新しい可能性であるGユニットは、トリプルドライブを持ってるの。ドライブチェックで3枚のカードをめくることができるんだよ」
「・・・じゃあいきます。トリプルドライブ1枚目『旭光の騎士グルグウィント』・・・2枚目『神聖魔道士プイス』」
2枚引いて、タイヨウはユイの顔をうかがう。ユイは首を縦に頷く。
「・・・3枚目・・・!『エアレイド・ライオネット(☆)』クリティカルトリガー!パワーはプイスに、クリティカルはスピアクロスに!これが僕の未来!新たに掴んだ力だ!!」
スピアクロスは持っていた双槍の一つをシンバスターに向けて力いっぱい投げた。シンバスターは槍に当たり、後ろにあった建物に激突した。追撃といわんばかりにスピアクロスはもう一つの槍をシンバスターに投げつけた。
「ダメージチェック『
「プイスでヴァンガードにアタック!「ガード!『
PW31000➡PW11000
PW14000➡PW11000+SH10000=21000 タイヨウの手札6枚 山札32枚 ユイのダメージ5枚
「ターン終了後、GユニットはGゾーンに表で戻るよ」
「ターンエンドです」
タイヨウがGユニットをGジーンに戻すと、いつのまにか来たシオンが話しかける。
「ゴールドパラディンの新しいユニットだね?」
「あ、はい!」
「あっ。綺場君だ」
「何か用か?」
「あっ、そうそう、大会までにこれだけは目を通しておくといい」
シオンはクロノとユイにヴァンガードの参考書を渡す。丁寧に二人分用意してある。
「へ~、こういうのあったんだ。わざわざありがとう、綺場君」
「道すがらだったからね」
「お、そうだ。これ安城から」
クロノはトコハからもらったお守りをシオンの分を渡す。
「わぁ・・・お守りか。ありがたいね」
「お前・・・そういうのあてにするんだ」
「神様っていうのは、人の思いの集合体だからね。ヴァンガードも、最後に勝つのは思いが強い方だろう?さて、邪魔してごめん。がんばって、彼女を叩きのめしてあげて。じゃあ」
タイヨウにそう言ってシオンは店を出ていく。
「なんかトコハちゃんとすごいデジャブだ。えっと、私のターンからだったよね?」
「は、はい」
「スタンド&ドロー。なんか、ごめんね?」
「い、いえ、そんな・・・」
「前にも新導君が言ってたけど、私も新導君もヴァンガード始めたの、そんなに前じゃないの。でも短い間にすごいいろんなことがあったんだ。とても大変だけど、楽しいよ。ね?」
「ああ。お前はどうなんだ?タイヨウ」
「はい!僕も今、すごく楽しいです!」
タイヨウの顔は楽しさで満面な笑みを浮かべている。
「よし、じゃあとっておきその2を教えるね。ストライドと同様にお互いがグレード3の時、シンバスターはレギオンの能力を持ってるの。実際に見せた方が早いね。まず最初にグレード3の条件は達成、その次にドロップゾーンのカードが4枚以上か確認する。ドロップゾーンはさっきガードに使ったのと合わせて4枚、条件クリア、最後に山札の中に指定のユニットがあるかどうか。ま、これは後2枚くらい入ってるから余裕でクリア。そして、ドロップゾーンのカードを4枚戻すシークメイト」
シークメイト 戻したカード『
「その鉄壁は砕かれることのない鋼の強固な絆!今こそ並び立て!!
「わ⁉ヴァンガードが2体に⁉」
「これが、
ウルバスター シンバスター×ウルバスター グランバズーカ
グランシード グランワゴン グランポリス
「グランシードのブースト、ウルバスターでヴァンガードにアタック!」
「ガードです『神聖魔道士プイス』」
「グランワゴンのブースト、シンバスターでヴァンガードにレギオンアタック!シンバスターのスキルは
「で、では、グレード0でガードします!『エアレイド・ライオネット(☆)』『エアレイド・ライオネット(☆)』『ピーピング・ラビット(引)』」
「1枚貫通だね!恨みっこなしだよ!ツインドライブ!ファーストチェック『グランギャロップ』セカンドチェック『
シンバスターとウルバスターはグルグウィント(タイヨウ)に向かって駆けだす。そこにエアレイド・ライオネット2体とピーピング・ラビットが立ちふさがったが、シンバスターとウルバスターによって薙ぎ払われ、グルグウィント(タイヨウ)はシンバスターとウルバスターの斬撃によって斬られ、その場に倒れる。
PW14000➡PW11000+SH5000=16000
PW31000(+5000)➡PW11000+SH25000=36000
ダメージチェック『ピーピング・ラビット(引)』『暁光の騎士イアゴー』
ユイのダメージ5枚 タイヨウのダメージ6枚 勝者ユイ
「私の勝ち、だね」
「負けてしまいましけど、すごく楽しかったです!」
タイヨウは負けたというのに楽しそうな顔をしている。
「お前、案外容赦ねぇんだな」
「む~~!そういうなら今度は新導君がタイヨウ君とファイトしなよ!」
「俺は別に構わねえけどよ、タイヨウはどうする?」
「そうですね・・・。じゃあクロノさん、相手してくれますか?さっき学んだことを踏まえてやってみたいです!」
「よし!じゃあさっそくファイトだ!」
ユイはクロノと交代し、今度はクロノとタイヨウのファイトが始まろうとしている。
☆
ユイがファイト中にタイヨウにスキルの使用のことを教え、クロノのファイトいい線はいっていたが勝者はクロノという事になった。
「二人とも、本当にありがとうございました!」
「いや、俺たちも楽しかったぜ」
「うん。本当に楽しかったよ」
「どっちが勝ったんです?」
シンが2人に訪ねると、クロノとユイは自分が勝ったと手を上げる。
「2人とも大人げないですねー」
「ち、違うんです違うんです!」
「俺は手加減したら悪いと思って・・・」
「いえ。おかげで目標ができました。いつか、クロノさんやユイさんに勝てるぐらい、強くなります!」
タイヨウの決意を聞き、クロノとユイも笑顔になる。
「引っ越しても、たまに来いよ。またファイトしようぜ!」
「はい!」
タイヨウは笑顔でクロノたちにお辞儀をして、店から出ていった。
「いいですね。昔の自分を思い出します」
「え?シンさんもファイターだったんですか?」
シンがファイターだったことに多少ながらも驚いているクロノとユイ。
「ええ、一応ね。いつか、機会があったら、お手合わせ願ってもいいですか?」
「「はい!」」
☆
八百屋佐倉店のゲンゾウの部屋でゲンゾウはむらくものカード、看破の忍鬼ヤスイエのカードを懐かしそうに見ていた。キョウコが入ってくる。
「あら、あなたむらくものデッキを組むの?」
「そんなわけねぇだろ。ワシはいつだって鋼闘機一筋じゃ!ただ・・・最近シンに会ってねぇからよ、カード見ていて昔を思い出していたんじゃ」
「それだったら機会があれば会いにいけばいいんじゃない?昔の友であり、ライバルの一人だったんでしょ?」
「ああ。機会があったらな」
『ただいま~』
ゲンゾウとキョウコがそんな会話をしているとユイが帰ってきた。
「そうこう言ってるうち、あのじゃじゃ馬が帰ってきよった」
「じゃあ、夕食の支度でもしておくわね」
「おう、頼むわ。」
キョウコは台所に向かい、ゲンゾウは置いてあった昔の写真の近くにカードを置いて、居間に向かうのであった。
to be continued…
タイヨウ「クロノさん、ユイさん、今日は本当にありがとうございました!」
クロノ「いやいや、俺は何もしてねぇよ」
タイヨウ「いいえ、クロノさんやユイさんにファイトしたことで、勇気が湧いてきました!僕、今日で変われそうな気がします!」
ユイ「そっか。新しい街に行っても、ヴァンガードを続けてね」
タイヨウ「もちろんです!クロノさん、ユイさん。また僕とファイトしてくださいね」
クロノ「ああ。いつでもこい!」
ユイ「当然手加減なしだよ!」
タイヨウ「待っててください!僕、絶対に強くなります!」
TURN26「神崎ユウイチロウ」