そして来週からヴァンガードGNEXTのスタートという事で次の目標はGNEXTと同じ日にユナイテッド・サンクチュアリ編をスタートしたいと考えています!
それから設定集にいろいろと設定を追加しました。
それではどうぞ!
長い夏の始まり
八百屋佐倉店では、もうすぐ始まる夏祭りに出品する商品について家族会議をしていた。
「夏といったらパイナップルじゃろ?だからそれを使った商品を売るべきじゃ!」
「う~ん・・・それも悪くないけど、マンゴーはどうかしら?ほら、トロピカルな感じって夏にピッタリじゃない?」
「うむむ・・・それも悪くないのぉ・・・」
「・・・・・・」
ゲンゾウとキョウコが案を出し合っている中、ユイは上の空という感じで聞いていた。考えているのは地区予選で落ち込んでしまったトコハとシオンをどう元気づけようかということだ。
「・・・おいユイ。ユイもなんか案出せ。話が進まん」
「え⁉えっと・・・」
「・・・もしかして、友達のこと?」
「・・・うん」
キョウコの問いにユイはそう答える。それを聞いたゲンゾウは申し訳なさそうに頭をかく。しばらくの間、沈黙が続いた。そんな沈黙を破ったのはユイのスマホの着信音だ。発信者はクロノだった。
「もしもし新導君?何か用?」
≪佐倉、手を貸してくれ!安城と綺場を元気づけるぞ!≫
「え⁉何か手があるの⁉」
≪ああ!そのためにお前の協力が必要なんだ!≫
「う~ん・・・でも・・・」
ユイはゲンゾウとキョウコの方を見る。2人は笑みを浮かべながらこう言った。
「祭りより大事なことなんだろ?だったらいけよ。友達のとこに」
「祭りの方は私たちに任せて。ユイはやれることをやりなさい」
「パパ・・・ママ・・・。ありがとう!」
ユイは両親にお礼を言ってスマホの方に向き直る。
「新導君!私は何をすればいいの?!」
≪とりあえず海で遊べる遊具を持ってきてくれ!俺もこっちで探してみる!≫
「うん、了解!じゃあ、決行日は明日ってことだね!」
≪おう!頼んだぜ!≫
通話の後、ユイは海の遊具を探しに、自分の部屋に上がっていった。
「がははは、がんばるがいい。若造どもよ」
TURN36「長い夏の始まり」
翌日、遊具を揃えてきたユイはバス乗り場に来た。そこにはもうすでにクロノがいた。
「ごめん!待たせちゃった?」
「いや、安城と綺場はまだ来てねぇから大丈夫だ」
そんなこと言っているうちにいいタイミングでシオンとトコハが来た。バスももうすぐ出発する頃合いだ。
「お~い!急げー!」
「緊急事態ってどういうこと?」
「おい佐倉」
「合点招致!」
ユイはシオンとトコハの後ろに回り込み、2人をバスに乗せる。
「2人ともいくよ!」
「え⁉これはいったい・・・」
「いいから乗れって」
「ちょっと、押さないでよ!」
シオンとトコハをバスに乗せ、クロノとユイもバスに乗り込む。そして、バスは出発した。
「一体どこに行くのよ?」
「いいからいいから」
目的地に着き、4人はバスを降りる。バスから降りた先は海だった。
☆
浜辺では、くもりの天気なわけか、誰も人がいなかった。
「夏の海なのに・・・」
「誰もいないね」
クロノとユイはシオンとトコハに顔を向け、本題に入る。
「安城!綺場!今日は1日、俺たちと付き合ってもらう!」
「ここで⁉」
「君たちと1日?」
「そうだよ。手伝いやフェンシングもいいけど、たまには羽を伸ばさないとね♪」
シオンとトコハはお互いに顔を見合わせる。
(真夏の太陽は曇って見えないけど、遊びや食べ物があったら気分転換になるよね。2人の為に、私たちで何かやらなきゃ!)
(・・・こういうのは柄じゃねぇけど、この場所なら、きっと・・・)
「・・・で?こんな所で何するつもり?」
そんなことを考えているクロノとユイに何をするか聞くトコハ。
「一緒に遊ぼうよ!今は何も考えず、パーッとね!」
そう言ってユイはカバンから持ってきた遊具をいっぱい取り出す。そんな行動にトコハとシオンは耳打ちをする。
(もしかして2人って、私たちを励まそうとしてる?)
(みたいだね)
トコハはため息をついて2人にこう告げる。
「ねぇ2人とも、気持ちはありがたいんだけど、でもまだそんな気分になれない」
「「え?」」
「この間のファイトに対する、自分なりの答えっていうか、結論っていうか。何かを見つからないと、次に進めない」
「そ・・・そうかもしれねぇけど・・・でも・・・」
「悪いけど解散。私、祭りの準備あるし、この時期忙しいの」
「そ・・・そんなぁ・・・。せっかくパパとママから許可もらってきたのに・・・」
「ちょ・・・ちょっと待てよ!」
なんとかトコハを引き留めようとするクロノとユイ。そんな2人の助け舟をだしたのはなんとシオンだった。
「安城さん、少し遊んでいかないかい?」
「「「え?」」」
「確かに、そんな気分じゃないけど、僕たちのことを考えてくれたんだし」
「綺場・・・。らしくない。いつものあんたなら、私以上に反対しそうなのに・・・」
シオンはビーチボールをトコハに向けてパスし、トコハはそれを受け取る。トコハはシオンのまっすぐな視線を見る。
「・・・そうね。ここまで来ちゃったんだし・・・、しょうがない。付き合ってやるか」
「と、いうわけだ。新導、佐倉さん」
「お、おう!じゃあさっそく・・・」
さっそく何しようかを言おうとすると、突然雨が降りだした。4人は近くの岩穴で雨宿りをする。
「おかしいなぁ・・・。天気予報じゃ、この辺りは雨降らないのに・・・」
「って、ずっと曇ってたじゃない。あーあ、濡れちゃった。やっぱさっさと帰っとけばよかったのよ。遊ぶにしても、こんなところに来なくても・・・」
トコハがそう言っていると、クロノは自分のカバンをがさごそと合羽と釣り具を取り出した。
「こんなこともあろうかと、雨の中でもできる、釣りの準備をしてきた!」
「釣り?雨の中でそんなわざわざ・・・」
「まあまあそう言わずに。雨の中の釣りも、中々いいと思うよ?」
「せっかくだから」
「え?」
まさかシオンもやるとは思わなく、あっけにとられるトコハ。
「磯釣り、初めてだよ」
「もう・・・」
シオンとトコハは合羽と釣り具を受け取る。近くの岩場で磯釣りを始める4人。外は雨に海の波は少しだけ荒れている中、4人は魚が引っ掛かるのをじっと待っている。しかし、いくらじっと待ってていても、魚は食いついてこない。しびれを切らしたのかトコハは大きな声で愚痴をこぼす。
「釣れない!パンツまで濡れた!お腹すいた!!」
「待つのも釣りだよ」
「うるさい!!」
「でも確かにお腹すいたよね」
「こんなこともあろうかと、弁当を用意してきた!」
クロノは釣り具を置いて、クーラーボックスに入っている弁当を取り出そうとするが、クーラーボックスを落としてしまう。
「うおっ!」
クロノは何とかクーラーボックスを落とさずに済んだが、今にも落ちそうな体勢でいる。3人はクロノに駆け寄って引き上げようとするが・・・
ズルッ!×3
「うわぁっ!」
「きゃぁっ!」
「わわっ!」
足を滑らせてしまう。
スルッ
「うおわ!」
クロノも支えていた足をすべらせてしまった。
ドボーーーーン!!×4
4人は仲良く同時に海に落ちてしまった。
☆
4人は岩穴に戻り、クロノが持ってきた4の書いたTシャツに着替える。
「ふう、こんなこともあろうかと、着替えを用意しておいてよかった」
「ダサ!てか、海に落ちることまで考えてたわけ?」
トコハはもっともらしい言葉をクロノに突き付ける。
「ま・・・まあ、お弁当は無事だったんだし、食べようよ」
そう言ってユイはクーラーボックスの中身を空ける。そこには弁当は入ってはいたのだが海の水が入ってきて、とても食べられない状態になってしまっている。
「マジか・・・」
「これは無理だね」
トコハは眉をひくひくしている。
「すまん・・・」
「ほ、他にできることは?いろいろ持ってきたんだろ?」
「も、もちろん!え~と・・・」
ユイがカバンから遊具を取り出そうとする。
「いいわよ。さっき見たけど、外で遊ぶものばっかりだったじゃない」
「うっ・・・!」
ユイやクロノが持ってきた遊具は外で遊ぶものばかりでとても雨で降ってる中では遊べない。
「はあ・・・。場所を変えましょ?ここじゃ何もできないし」
「だめだ」
トコハが場所の変更を提案するがクロノがそれを拒否する。
「ここじゃなきゃダメなんだ」
「何で?」
「それは・・・」
トコハの問いにクロノは言いよどむ。
「はあ、わかった。この場所がいいなら、また別の日に来ましょう」
「今日じゃなきゃダメなんだ!!」
「だから何で⁉」
「し・・・新導君、トコハちゃん、落ち着いて・・・」
クロノは場所が海で日にちが今日でなくてはならないと頑なに譲る気がない。
「安城さん、彼が気が済むまで付き合ってあげないかい?」
「綺場、どうしてそこまで新導の肩を・・・」
「雨が上がったみたいだからね」
「「「え?」」」
3人は外を見てみるとシオンが言っていたとおり、雨が上がっていた。
「よし!」
クロノはガッツポーズをする。
「トコハちゃん、気持ちはわかるけど、ね?」
「・・・また雨が降ったら、今度こそ帰るからね」
トコハはシオンやユイに説得され、渋々付き合うことにした。
☆
4人は岩穴を出て浜辺に出る。とはいえ、浜辺は木の枝や木の破片などが散らばっていて足場が危ない。
「とはいえ、この様子じゃ足元が危ないからボール遊びは無理ね」
「そうだね・・・」
「大丈夫。雨さえ降ってなければ、まだやれることはある」
「へえ、例えばどんなのがあるの?」
「とりあえずその辺に落ちてる木の枝とか、燃やせそうなものをを集めてくれ」
シオンとトコハとユイはクロノに言われるがまま、周りにある燃えやすそうな木の枝を集める。一通り集め終えたらクロノのところに戻る。
「言われた通り集めてきたわよ」
「こっちも準備できた!後は火をつけるだけだ」
プラスチックの皿があったのでそこを見てみると、そこには野菜や串に刺した野菜やお肉があった。どうやらバーベキューをやるようだ。
「って、ちょっと待って。まさかここまできてライターやマッチは濡れて使えないってことはないよね・・・?」
ユイが恐る恐る聞いてみたら案の定の答えがでてきた。
「正解」
「じゃあどうすんのよ⁉」
「もちろん、こいつで火を起こすのさ!」
そう言ってクロノが取り出したのは木の板と先っちょが尖っている木の棒だ。これを使った原始的な方法で火をつけようという考えだ。トコハは苦い表情になり、ユイは少し興味を示し、シオンは目が輝いていた。
「うおおおおおお!!」
さっそくクロノは必死な表情で火をつけようと木の板を抑え、木の棒を回して削っていく。シオンは今か今かと火がつくのを見とどめる。ユイは興味範囲で見ていた。トコハは少し離れて少し呆れていた。
「もう、やってらんない・・・」
「うおおおおおおおおおお!!」
それから数分が立った。火は全くつかなかった。クロノは少し休憩をして、今度はユイが火を起こそうと奮闘をする。
「よいしょおおおお!エクスタイガー、我に力をおおおおおおお!!」
「いけ佐倉!ぶっ放せ!」
ユイはそう叫んで火を起こさせようとするがまったく火が出ない。今度はシオンが火を起こさせようとする。
「うあああああああ!高速回転!打倒、摩擦急須!!」
「綺場!がんばれ!」
「綺場君ならできるよ!」
シオンも奮闘したがいつまでたっても火は出ず、無駄に体力を消費するだけだった。
「全然つかねぇ・・・」
「こんなに難しいなんて・・・」
「ああもう、見てらんない。糸ある?」
「糸?凧糸ならあるけど、何に使うの?」
「いいから貸して」
クロノとシオンとユイはお互いに首を傾げる。ユイは持ってきた凧糸をトコハに渡す。そしてトコハは木の棒に弓形式の枝と一緒に凧糸に巻き付ける。
「この弓式の方が楽に火を起こせるのよ」
「「「へ~」」」
トコハの意外な豆知識に少し関心する3人。
「兄さんとボーイスカウトに入ってたから。いくわよ」
そう言ってトコハは弓式で火をおこし始める。
「楽に火をおこせて、しかも早いの」
操作していくと、木の板に煙が上がってきた。これは火がつきそうな合図を示していた。
「あ!」
「息を吹いて!」
3人は言われるが通りに煙のところに息を吹く。
「もっと!」
「「「ふー、ふー」」」
「もっと!!」
「「「ふー、ふー」」」
「もっと!!」
「「「ふー、ふー、ふー」」」
「もっと!!」
トコハは3人に息吹きの指示を出しながら弓式を操作していくと・・・
ボキィ!!
「「「「ああ!」」」」
トコハが操作していた木の棒がポッキリと折れてしまった。そのおかげでせっかくの煙も消えてしまった。
「「「「は~・・・」」」」
これによって4人はため息をついてしまう。
「・・・本当はね、もっと早くに火がつくはずなのよ・・・」
「さっきの雨で、木が濡れていたから・・・」
「結局今日はお昼ご飯抜きか~・・・」
ユイはそう言ってまたため息をこぼす。クロノは空の方を見上げている。
「・・・ねぇ、そろそろ帰らない?日が暮れちゃうし・・・」
「もう少しだけ」
「え~?」
「頼む!」
クロノは手を合わせて必死にお願いをする。さすがのユイもここまでのことは聞いていなかったため、何を考えているのか全く理解できず、首を傾げる。
「・・・何をするかによるわ」
「え~っと・・・それは・・・」
どうしようかと悩んでいたクロノは近くに細い棒きれが1本だけあったのを見つけた。
「これだ!」
☆
あることを思いついたクロノは砂の山をつくり、その上に棒切れをてっぺんに刺し込む。
「まさか・・・」
「どうやるんだい?」
「棒を倒さないように、砂をかいて減らしていくんだ。で、棒を倒した方が負け」
「これ・・・小学校の時にアンと一緒にやったのと同じだ!」
「こんな遊びがあるのか・・・」
シオンはこのような遊びがあるのを知らなかったようで興味はかなりあるようだ。
「はあ、じゃあ1回だけね」
トコハのターンで砂をかいていく。
「はい成功。次、渦巻き頭」
渦巻き頭都はクロノ以外にありえないので、クロノは砂をかいていく。
「次、ポニーテール」
ポニーテールはユイだ。ユイは砂をかく。
「次、モテモテ男子」
「え?」
これはシオンのことを言っている。シオンは砂を書いた後、次にトコハの特徴を述べる。
「・・・よーし。緑髪の鍋奉行!」
こうして4人はトコハがクロノの、クロノがユイの、ユイがシオンの、シオンがトコハの特徴を言いあいながらゲームを進めていく。
「ギアクロニクル!」
「ディメンジョンポリス!」
「ロイヤルパラディン!」
「ネオネクタール!」
「将来の夢が自立!」
「家が八百屋さん!」
「おにぎりの具がキャビア!」
「コロッケパン好き!」
「子供好き!」
「遊び好き!」
「執事が岩倉さん!」
「頑固者!」
シオンの放った頑固者にトコハは引っかかる。
「え?それはユイちゃんでしょ?」
「いやいや!それは新導君だよ」
「いや、安城も佐倉も綺場も、相当なもんだぜ」
「僕が?まさか・・・」
「「「まさかじゃない!」」」
シオンが頑固者を否定しようとしたが3人がハモッてそれを遮る。
「・・・ぷっ、はははは」
「あはははは」
シオンとトコハは声を出して笑った。それを見たユイとクロノは口元に笑みを浮かべる。すると、元から天気は暗かったが、急にまたさらに暗くなった。
「真っ暗だ・・・。曇ってるから、余計に・・・」
「もう、これも最後までできなかった・・・」
「ごめん・・・」
「謝んないでよ」
「けど、もう少しだから」
クロノはそう言って空を見上げる。これにトコハもシオンもユイも首を傾げる。街の方では祭りが始まり、明かりがついてきた。
「向こうは今日お祭りみたいね。楽しそう」
4人はもう1度空を見上げる。天気は変わらずにくもりでしかも暗い。そんな中クロノは3人にこう告げた。
「ごめん。やっぱもう帰ろう・・・」
「「え?」」
「新導君、今、何て・・・?」
ユイの問いに答えず、クロノは1人歩き出す。
「何よ急に!さっきまであんなにここにいようって言ってたのに、どうしてよ⁉」
「・・・もう1度4人で見たかったんだ。今日の最後に、いつか4人で見た、空を眺めたいって」
「「「!」」」
クロノの言葉に3人が思い浮かんだのは地区予選が始まる1日前、マンションの屋上で見た街の夜の風景だった。
「今日は数百年に1度の流星群の日なんだ。これだって思った!関東全部がくもりだって予報だったけど、このあたりだけは、夜に晴れ間があるかもって」
「そっか。だから新導君は頑なに、ここと日にちを譲らなかったんだね・・・」
クロノは流星群の光景を4人で見るために、場所と日にちを変えることは絶対にしたくなかったのだ。
「俺がポイント剥奪された後、お前らがどんなに協力してくれたか。だから3人に何かしたかった。なのに・・・本当にごめん・・・」
クロノは3人に頭を下げて謝罪する。
「・・・謝ってばっかり!」
「!」
「新導の気持ちは十分伝わってんの!なのに新導は謝ってばっかり!」
トコハの言葉に顔を上げるクロノ。
「違う!謝りたいのはこっちなの!なのに優しくされたら・・・どうしたらいいのかわからない!!」
トコハの思いにユイもクロノも目を見開いている。
「負けたのは自分のせい・・・。私が一方的に兄さんを意識してるせい・・・。自分で自分を苦しめているのはわかってる。でもどうしたらいいかわからないの!!」
「トコハちゃん・・・」
「・・・囚われているのは僕も同じだ」
トコハの思いを吐き出したように、シオンも自分の思いを吐き出す。
「全てを手に入れることに囚われすぎて、逆に、全てが中途半端になってしまった。・・・それでも、自分なら勝てると・・・どこか思っていたんだ・・・!」
「綺場君・・・」
シオンは自身の拳を握りしめながら、顔を俯く。
「・・・俺がお前らにできることがあるのか、わかんねぇ。けど・・・けど俺にわかってんのは・・・安城、お前が有名なファイターの妹だから、チームを組んだんじゃねぇ。お前はお前だ。綺場、お前はどんなことでも手を抜かねぇ。だから尊敬してる。1度だって、中途半端だと思った事はねぇ。そして、俺に協力してくれた佐倉」
クロノはユイの方にも顔を向ける。
「お前は誰よりもみんなを引っ張っていって、みんなをリードしてくれた。それは、俺にはなくてお前にはあるものだ。正直、羨ましいと思わなかった日は1日もねぇ」
ユイに対する思いを言ったクロノは3人に顔を向ける。
「俺は、安城トコハだから、綺場シオンだから、佐倉ユイだから、チームを組みたいって思ったんだ!」
「・・・じゃあ、私も新導君に対する思いを言うね」
ユイはクロノに顔を向け、ユイがクロノに対する思いを話す。
「新導君は、私と同じ時期にヴァンガードを始めて、一緒にいろんなことを学んだ。それで、新導君のこと、正直、ぶっきらぼうで何を考えているのかわからないのは今も変わらない。でも、わかることは、新導君は誰よりもヴァンガードを楽しんで、熱い情熱を持っている。少なくとも、私以上に」
ユイはまっすぐクロノを見つめる。
「私は、新導君の熱い情熱に心惹かれた。それに惹かれて私は新導君をチームを組みたいって本気で思ったんだ!それは、トコハちゃんも綺場君も、きっと同じだと思う」
ユイの思いが言い終わると同時に祭りの花火が打ちあがった。花火の美しい光景に見惚れていた。
「裏側から見てるの、私たちだけだね」
「もしかしたら、この先も4人でしか見られないものがあるのかもしれない」
花火はまだまだ打ちあがっていく。
「私、このままやめられない!ヴァンガードをやりたい!強くなりたいのは、私、安城トコハだから!」
トコハはこれきっかけにもっと強くなるということを誓った。そしてシオンも、これをきっかけにある決断をする。
☆
翌日、シオンはカードキャピタル2号店にクロノ、トコハ、ユイを呼び出す。
「3人に、話さなければならないことがある」
「「「?」」」
3人は何事かと思って首を傾げる。そして、シオンは真剣な表情で、衝撃発言をする。
「僕は・・・今日限りでヴァンガードをやめる」
「「「!!」」」
シオンの出した決断とは、ヴァンガードをやめてしまうということだ。それ聞いた3人は驚愕するのであった。
to be continued…
カムイ「お疲れ、クロノ。チームの為に頑張ったみたいだな」
クロノ「はい。佐倉も協力してくれたけど、アクシデント続きで大変でした」
カムイ「くく、クロノもまだ甘いな。あらゆるアクシデントを計算して計画を立てなきゃ。そんなんじゃ、女の子とデートする時大変だぞ?」
クロノ「・・・カムイさんって、女の子とデートしたことあるんですか?」
カムイ「いや・・・その・・・えっと・・・それは秘密!!」
TURN37「ユイVSシオン」