こうでもしないと話が進まないのですが、ちゃんと言っておきましょう。
シオン君ごめんなさい!!
そして最後に、あの子の登場です。
それでは、本編をどうぞ!
綺場家にて、シオンは綺場家の新たな継承者になるための継承の儀を執り行っていた。その継承の儀には、シオンの家族以外にも、綺場家に関わりのある企業や、ソランベルジュ家も出席している。綺場家には、このような伝承が残されている。
今は昔、悪しき領主が多くの民を苦しめていたとある国で1人の男が行き倒れていた剣士を助けた。彼は異なる世界から来た者で1振りの剣を男に与えた。光輝の剣フィデス。正しき者が振るえば、剣は自ら光り輝き、全てを打ち倒す。剣の力で悪しき領主を討ち果たした男は、皆に請われてその地を収め、綺場一族の繁栄の礎となった。
そして、シオンは今日正式に綺場の継承者となる。そしてこの継承の儀はその伝承をモチーフにさせた儀だ。シオンは継承の儀に必要な伝承の剣、光輝の剣フィデスを高く掲げる。伝承においては剣は光り輝いてはいるのだが、これはあくまでも継承の儀。当然剣が光ることはない。シオンが少し、寂しそうな表情をしたその時・・・
ピロリピロリ・・・ピロリピロリ・・・
公共の場だというのに出席者の誰かのスマホが鳴り響いた。
「うわ、携帯やばい・・・ああ!」
見るからに頼りなさそうな男のスマホが鳴っていたというのは男のあたふたした姿を見る限り明らかだ。男はスマホを落とし、席に立ち、スマホを取った後は急いで席に戻る。そんなハプニングが起こったが、継承の儀は問題なく執り行われていた。
TURN57「エースの罠」
継承の儀を終え、シオンの綺場家の継承の祝いの席にて、参加者は今後の企画の考案についてや様々な話している。1部の参加者はシオンに継承者になった祝いの言葉を上げる。
「おめでとうシオン君。これで君も綺場の正式な継承者だな」
「これで綺場家も安泰ですね」
「ありがとうございます。今後とも、よろしくお願いします」
1部の参加者は綺場家の継承の儀について話していた。
「ずいぶん変わった儀式でしたよね?」
「要は後継者のお披露目さ。綺場の権威づけもかねて、というところかな」
シオンが1人1人に挨拶してまわっていると、ソランベルジュ姉妹が話しかけてくる。
「シオン君、継承の儀、お疲れさまでした。そして、おめでとうございますわ」
「おめでとうです~、シオン君」
「マリさんにアキさん。ありがとうございます」
シオンはソランベルジュ姉妹に笑顔で握手を交わす。
「しかし、継承者になったからといって油断はしないでくださいね?お忙しいのはむしろここからなのですから」
「わかっております。僕はどんなことでも決して手を抜いたりしません」
「その言葉、あの子にも教えてあげてくださいね?」
「・・・何だか含みのある言い方ですね、アキさん」
アキの意味深な言葉にシオンはジト目で見る。
「何はともあれ、今後ともソランベルジュ家と綺場家との関係も、より一層に育んでいきましょう」
「はい。こちらこそ、よろしくお願いいたします」
マリンはシオンに手を差し伸べ、シオンはその手を取り、再び握手をする。
「・・・ところで、今日はこの後お時間はおありですか?もしよろしければ、私と一戦交えませんでしょうか?」
「お姉さまはヴァンガードの相手になってほしいと言ってるんですよ~」
マリンの誘いにシオンは申し訳なさそうに断る。
「すみません。今日はこの後のことについて少し考えたいので・・・」
「え~?せっかくなんですから受けたらいいですのに~・・・」
「アキ、無理を言ってはいけません。いいのですよ。継承者として何をやるべきなのか、よく考えるのはいいことですわ。では、また別の機会にでもよろしいでしょうか?」
「もちろん。喜んで」
「それでは、ごめんあそばせ」
「またです~」
ソランベルジュ姉妹はシオンにそう言ってその場を去ってゆく。
☆
ソランベルジュ姉妹と別れた後、シオンは両親と岩倉に合流する。ちなみに儀式に使われた光輝の剣は先ほどの館にしっかりと保管されている。
「・・・光りませんでしたね」
「ん?」
「光輝の剣です。伝説通りならば、新の継承者の手に渡った時、輝くものだと」
「あれはただのおとぎ話だ。恐らく西洋から流れ着いた者でもいたのであろうな。ちょうど綺場の一揆が起きた時期だったから、絡めて伝説になっただけで、現実にあるわけがないさ」
「坊ちゃまはお小さい時からあの伝説が好きでおられましたから・・・」
「・・・もし、惑星クレイが実在したのなら、その剣はクレイから来たのかも。・・・なんてね」
そんな会話をしていると、儀式のときにスマホを落とした本人であり、シオンの父の弟である綺場ウツギが話しかけてきた。
「お、おめでとうシオン君。す、すごく立派だったよ。と、途中ごめんね・・・?」
「ウツギ!お前も綺場の一員ならば、もう少ししっかりせんか!」
「ご、ごめんなさい兄さん・・・」
「聞いたぞ。またくだらん話に投資して失敗したそうだな?」
「あ、あれは将来、みんなを絶対助けるはずで・・・い、い、今は時期が早すぎただけで・・・」
「その言い訳も聞き飽きたぞ!」
「今日は祝いの席なんですから・・・」
ウツギに説教をするシオンの父をなだめるシオンの母。
「ウツギ様、よろしければお飲み物を」
「う、うん・・・。ほ、本当にごめんね、シオン君」
「あ、いえ」
ウツギと岩倉はその場を離れていった。ウツギの背中を見てシオンの父は厳しい表情になる。
「ウツギさんも、綺場の為を思ってやっているんですから・・・」
「・・・あいつに綺場の名は重すぎるんだ」
☆
綺場家の館の階段にて・・・
「やっぱり無理だよお!!」
ウツギが大声を出してそう言った。どうやらスマホで誰かと話していたようだ。声を出し過ぎたのに気づいて、今度は誰かに気付かれないように声を小さくして会話する。
「ぼ、僕にそんな大それたことできっこない」
ウツギがそう言うと通話している人物が話す。
≪じゃあいいぜ。俺との取引はここで終わり。あんたは永遠に綺場一族のみそっかすだ≫
「ええ⁉それは・・・」
≪こっちの支度はできてる。後はあんたがトリガーを引くだけだ≫
ブチッ!ツー、ツー・・・
言うだけ言って通話は一方的に切られる。
「ウツギ叔父さん」
「うひゃっ!!?」
いつの間にか来たシオンに声をかけられ、過剰に驚いているウツギ。
「?どうしたんですか?」
「え⁉あ、いや、え、あ、あはは・・・ちょっとね、ちょっと。何でもないんだ何でも。あはは・・・」
ウツギは明らかに動揺しながら、そそくさとその場を去っていった。
☆
翌日、ニュースでこのような情報が流れ込んできた。
【綺場
買収のことを知った綺場家はそれらのことを対処するため行動に移っていた。
「既に複数の持ち合い先が買収に応じているようです」
「エースコーポレーション?」
「ペーパーカンパニーの可能性があります」
「我が綺場に買収を仕掛けるなど、絶対に許さん!」
「父さん!」
シオンの父が車に乗ろうとした時、シオンが声をかけてきた。シオンにも買収の話は耳に入ったのであろう。心配するのは当然だ。
「・・・お前は何も心配するな」
シオンの父はシオンに優しく笑みを浮かべてそう言った後、車に乗った。車が出た後、シオンのスマホに、非通知の電話が鳴った。シオンはその非通知の着信の通話に出る。
「・・・はい」
シオンが通話に出ると、少年の声が聞こえてきた。
≪やあ。初めまして、綺場の継承者君?エースでーす≫
「!エース⁉」
≪そ!今話題のエースコーポレーションの代表≫
「!!」
≪おっと、おかしな真似をしたらすぐに切らせてもらうぜ?≫
「・・・何が狙いだ?」
≪ま、電話じゃあね。場所はメールで送るから、今夜8時においで。このことはみんなに内緒な?君に忠実な執事殿にもね。それと、君ん家の家宝、何とかの剣ってやつ?≫
「!!!??」
それを聞いたシオンはすぐに光輝の剣が保管されている場所に向かう。剣を保管してる箱を開けてみると、剣がなくなってしまっていた。
≪ダメだぜ?大事なものにはちゃあんと、鍵をかけておかないとなぁ?≫
家宝の剣を盗まれたことにシオンは悔いていると・・・
ピロリピロリ・・・ピロリピロリ・・・
突然スマホの着信音が鳴る。シオンのスマホからではない。辺りを見ていると、地面にウツギが持っていたスマホが落ちていた。
☆
夜の8時、シオンはエースの指定された場所、バーに到着する。シオンは警戒を強めながらバーの中へと入っていく。シオンが入った時、バーのマスターが奥の部屋に首を向ける。シオンは奥の部屋に入っていき、そこにあったのはシオンへの予約席だけだった。
ガコン!
シオンが予約札を手に取ると、予約席ごとエレベーターのように下へと下降していった。下降が止まると、そこには広い部屋に辿り着いた。シオンは警戒しながら部屋の中へと入っていく。
「んー!んー!」
声が聞こえた方に顔を向けるとそこには口封じされ、男2人に拘束されているウツギの姿がいた。
「ウツギ叔父さん!」
「えらいえらい!ちゃあんと1人で来たみたいだな」
シオンは声のした方向を見ると、そこにはキャップ帽子をかぶっている中学生ぐらいの少年がいた。この少年こそがエースコーポレーションの代表エースである。
「お前が・・・エースか?」
「思ってたよりガキが出てきてビックリしたか?それはお互い様だろ?綺場の継承者君」
「ウツギさんに何をした⁉」
シオンの問いにエースは答える。
「いやさぁ、家宝の剣があればあんたは継承者になれるかもって声かけたら、おっさんマジで持ってきちゃって!あはは!」
エースの答えを聞いてシオンはウツギに首を向ける。ウツギは申し訳なさそうに目を背ける。エースはウツギが持ってきた光輝の剣を取り出す。
「こーんなもんが、いったい何の役に立つわけ?金持ちの考えることは、わっかんねぇな」
「要件はなんだ?」
「まぁそう急くなって。君、好きなんだって?ヴァンガード」
「!」
「俺もハマっててさぁ。どうだい、1戦?」
「断る!」
エースのファイトの誘いにシオンは拒否する。エースは少し考えると、シオンにこんな提案を持ちかけてくる。
「じゃあさ、君が俺とファイトして勝ったら剣は返す!」
「!!」
「綺場の買収もやめる。何千億っていう金と、俺らの人生を賭けたゲームだ。ぞくぞくすんだろ?」
エースは不敵な笑みを浮かべてそう言う。
「本気で言っているのか?」
「綺場の買収さぁ、もう8割がた終わってんだよね。株主共の取り込みも完了。明日の朝にはすべて、俺のものだ。うまくいきすぎてもつまんねぇんだよ。スリルが足んねぇ!もっと熱く、俺を燃えさせてくれるスリルがよぉ!」
「それがお前の動機なのか⁉」
「もちろん。お金も欲しいですけどねぇ」
エースの動機を聞いたシオンはエースを睨む。
「どうするお坊ちゃま?」
ウツギは男2人の拘束を破って口封じを外してシオンに応じてはならないという言葉を上げる。
「ダメだシオン君!!そいつは危険な奴だ!!どんな罠が待っているか!!」
「ウツギ叔父さんは黙っていてください!」
シオンはそう言ってウツギを黙らせる。
「僕は綺場の継承者です!こんな卑劣な人間になど、絶対に負けない!!」
「決まりだな」
シオンとエースは部屋の中心にあるファイトテーブルに移動する。すると、エースはファイトテーブルに多くもの月煌竜牙のブースターパックを置く。
「こんな状況だとさぁ、君もイカサマとか心配だろ?お互いにフェアでファイトできるように、パックファイトだ。新品のパックで即席のデッキで作って戦う。どんなカードが出て、どんなデッキになるか、全ては運次第」
「それがどこまで活用できるかは、ファイターの腕次第というわけか」
エースとシオンは月煌竜牙のパックを開けて、デッキが組めるようになるまで開けていく。
「どっちのデッキもクランはバラバラ。けど、トリガーやスキルはクランが違っていても使えるという事にする。でないとファイトにならねぇからな」
シオンは完成したデッキの確認をする。
(トリガーは8枚、完全ガードはなし。Gユニットは1枚のみ。グレード1と2が多少まとまっているから、これを主軸に、速攻をかけていくしかない!)
「こっちは準備できたぜ」
「始めよう」
準備を終えたところでパックファイトが始まる。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
「セミルナー・メイガス!」
「
セミルナー・メイガス PW5000 オラクルシンクタンク
「僕の先攻だ!ドロー!ライド!神宮衛士スミヨシ!セミルナーは移動!ターンエンド!」
神宮衛士スミヨシ PW7000 オラクルシンクタンク
R スミヨシ R
R セミルナー R シオンの手札5枚 山札43枚
(トリガーがでなければガードもしづらい・・・)
「俺のターンだな。ドロー。マスカレード・バニーにライド。レアタレントは移動スチームワーカーエタナをコール」
マスカレード・バニー PW7000 ペイルムーン
スチームワーカーエタナ PW7000 ギアクロニクル
R マスカレード エタナ
R レアタレント R
「エタナでヴァンガードにアタック」
「ノーガード!ダメージチェック『スターホルダー・ドラゴン』」
「レアタレントのブースト、マスカレード・バニーでヴァンガードにアタック」
「ノーガード!」
「ドライブチェック『ブリッツスピア・ドラグーン』」
「ダメージチェック『ブレストフレア・ドラゴン』」
「ターンエンド」
PW7000➡PW7000
PW12000➡PW7000 エースの手札5枚 山札42枚 シオンのダメージ2枚
「(トリガーどころか、完全ガードも出ない。この条件では、守りよりも、攻撃していく方が有利!)ライド!ロッククライム・ドラグーン!混濁の
ロッククライム・ドラグーン PW9000 なるかみ
混濁の
ナイトメアドールじにー PW9000 ペイルムーン
アイアン ロッククライム じにー
R セミルナー R
「アイアンでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『ナイトメアドールれすりー』」
「セミルナーのブースト、ロッククライムでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ドライブチェック『ロストシティ・ドラゴン』」
「ダメージチェック『スチームファイター ウル・ザバ』」
「じにーでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『ヒートエレメンタルジュージュ』」
「ターンエンド!」
PW9000➡PW7000
PW9000➡PW7000
PW9000➡PW7000 シオンの手札4枚 山札39枚 エースのダメージ3枚
「・・・スタンド&ドロー。ライド。ロンバス・メイガス。エタナを移動してアースエレメンタルドガッツをコール」
ロンバス・メイガス PW9000 オラクルシンクタンク
アースエレメンタルドガッツ PW9000 クレイエレメンタル
R ロンバス ドガッツ
R レアタレント エタナ
「ロンバス・メイガスで、リアのアイアンにアタック」
「(わざとリアにアタックして、展開を引き延ばしている。3枚のGユニットを生かすためか?)ノーガード!」
「ドライブチェック『混濁の
「・・・ノーガード。ダメージチェック『オクタゴン・メイガス』」
「ターンエンド」
PW14000➡PW9000
PW16000➡PW9000 エースの手札5枚 山札37枚 シオンのダメージ3枚
「のんびりいこうぜ?夜はまだまだ長いんだからさぁ」
「・・・スタンド&ドロー!グレートコンポウジャー・ドラゴン!リング・メイガス、混迷の
グレートコンポウジャー・ドラゴン PW12000 なるかみ
リング・メイガス PW11000 オラクルシンクタンク
混迷の
リング グレートコンポウジャー じにー
R セミルナー ジンク
「リング・メイガスでドガッツにアタック!」
「ノーガード」
「セミルナーのブースト、グレートコンポウジャー・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード」
「ツインドライブ『麗しきビーストテイマーアレクシス』『スチームバトラー ウル・ワタル(醒)』スタンドトリガー!・・・ゲームでやってる君とは違う。これが僕の背負っている世界の重みだ!リング・メイガスをスタンドしてパワープラス5000!」
「・・・ダメージチェック『ワイルドラン・ドラグーン』」
「ジンクのブースト、じにーでヴァンガードにアタック!」
「ノーガード。ダメージチェック『パラドクスカノン・ドラコキッド(☆)』クリティカルトリガー。効果は全部ヴァンガードに」
「リング・メイガスでヴァンガードにアタック!」
「ガード『ナイトメアドールれすりー』」
「ターンエンド」
PW11000➡PW9000
PW17000➡PW9000
PW16000➡PW9000(+5000)
PW16000➡PW14000+SH5000=19000 シオンの手札4枚 山札35枚 エースのダメージ5枚
(後1点・・・次のストライドで決めてやる)
「・・・ところでさぁ、君ん家の家宝。あれを受け継ぐことが継承者の証なんだって?」
「・・・それが?」
「伝説があるんだろう?新の持ち主に渡った時、剣が光るーって」
「ただのおとぎ話だ!」
「・・・へぇ、そうなの?でも、ほら・・・」
エースは不敵な笑みを浮かべてシオンの後ろの方に指を指す。シオンが後ろ振り向くと、そこにはウツギが剣を持っている姿があった。しかし重要なのはそこじゃない。剣が光っていること自体が重要なのだ。シオンが持っていた時は光らなかったのに、ウツギが持っていると光っていることに対して、動揺を隠せないでいた。
「・・・・・・っ!!」
「さっき試しに持たせてみたらさぁ、おっさんの時だけああなるんだよねぇ!」
「シオン君、これ、どういうことなんだろう・・・」
ウツギがそう問いてみるがシオンは動揺して言葉が見つからない。
「君の時も、兄さん、君のお父さんの時も光らなかった・・・。僕は弟だからって、剣に触らせてくれなかった・・・。けど、僕が継承者だったの・・・?本当は全部・・・僕のだったのかなぁ⁉この剣も・・・綺場も・・・」
「それは・・・!」
「ねぇ!だったら、僕がそこにいなくちゃいけなかったんじゃない⁉」
「!!」
「僕が継承者なんだ。綺場を守るのは僕のはずだ。違うかい⁉シオン君!!」
ウツギになんと言い返せばいいかわからなくなってしまうシオン。
「・・・どっちでもいいんだけどさぁ。俺はでかいゲームができりゃそれでいい。どうする?君が続ける?それとも、新の継承者のおっさん?」
「僕が・・・」
「僕だ!!綺場を守るのは僕だ!!」
シオンは声を荒げてファイトを続けさせようとする。
「そう。バーストラフ・ドラゴンにライド」
バーストラフ・ドラゴン PW11000 ペイルムーン
「ストライドジェネレーション。
ジェネレーションゾーン コスト『麗しきビーストテイマーアレクシス』グレード3
「コール。混濁の
ダークサイド・プリンセス PW9000 ペイルムーン
チェインボルト・ドラグーン PW7000 なるかみ
ダークサイド カオスユニバース アイアン
チェインボルト レアタレント エタナ
「レアタレントのブースト、
「の、ノーガード」
「トリプルドライブ『ナイトメアドールじにー』『ロンバス・メイガス』『トライアングル・メイガス(引)』ゲット、ドロートリガー。パワーはダークサイド・プリンセスへ」
「ダメージチェック『デトニクス・スティンガードラゴン』」
「でも、絶対勝つ!」
「!」
エースはシオンの今思いそうなことを口にする。
「だよなぁ?綺場の継承者は。・・・あ、違うか。継承者はあのおっさんの方だったんだねぇ?だとしたら・・・君は、何?」
「・・・僕は・・・」
「その資格もないのに、綺場を継ぐんだぁ?エタナのブースト、アイアンでヴァンガードにアタック」
「が、ガード!『スチームバトラー ウル・ワタル(醒)』」
「それってただの、嘘つきなんじゃないの?エタナのブースト、ダークサイド・プリンセスでヴァンガードにアタック。ダークサイド・プリンセスのスキル。パワープラス5000。幻だったわけだ。君が信じて生きてきたもの、全て」
「の、ノーガード!ダメージチェック『激辛ピエロ』」
「バトル終了時、ダークサイド・プリンセスはソウルに。ターンエンド」
PW31000➡PW12000
PW16000➡PW12000+SH10000=22000
PW26000➡PW12000 エースの手札7枚 山札30枚 シオンのダメージ5枚
「あっはははは!これが現実だぜ!偽物の継承者君!!あはははは!」
「黙れ!ストライドジェネレーション!!烈火進撃の
ジェネレーションゾーン コスト『麗しきビーストテイマーアレクシス』グレード3
烈火進撃の
リング 烈火進撃 じにー
R セミルナー ジンク
シオンは子供の頃の記憶を思い返しながらアタックフェイズに移る。
「リング・メイガスでヴァンガードにアタック!」
『綺場の継承者に相応しい、強い男になれ』
『はい!』
「ガード『トライアングル・メイガス(引)』」
「セミルナーのブースト、烈火進撃の
『いつか、あの剣を僕の手で輝かせて見せる!』
烈火進撃の
「完全ガード『ダークサイド・ミラーマスター』(コスト『ロンバス・メイガス』)」
山札に戻したユニットをグレード2にしたことだ。ここでグレード1のユニットを山札に戻していれば、完全ガードを使われることはなかった。
「トリプルドライブ『
「その資格もないのに?」
「!!」
「ガード『凱旋の雷レシェフ(☆)』」
「・・・・・・!!」
PW11000➡PW11000+SH5000=16000
PW32000➡PW11000(完全ガード)
PW16000➡PW11000+SH10000=21000 シオンの手札6枚 山札30枚 エースのダメージ5枚
「俺のターンだな。ストライドジェネレーション。破龍戦神カムスサノオ」
ジェネレーションゾーン コスト『
破龍戦神カムスサノオ PW26000 オラクルシンクタンク ハーツ『バーストラフ・ドラゴン』
「コール。ナイトメアドールじにー、ミラーワールド・ライオン」
ミラーワールド・ライオン PW11000 リンクジョーカー
「偽物の嘘つきには負けらんないんだよなぁ。カムスサノオのスキル。最後の裏にしてあるGユニット、カムスサノオを表にしてスキルを与える。
「!!!」
「G4が3枚、その内2枚が同じだなんて、俺も持ってるよなぁ。全てのユニットにパワープラス2000」
じにー カムスサノオ ミラーワールド
チェインボルト レアタレント エタナ
「レアタレントのブースト、カムスサノオでヴァンガードにアタック」
「の・・・ノーガード・・・」
「トリプルドライブ『ヘルズゲート・マジシャン』『スチームファイター ウル・ザバ』『ヒートエレメンタル ジュージュ』・・・これが現実だよ、お坊ちゃま」
この時のシオンは、ただただ茫然と立ち尽くすだけだった。
PW35000➡PW12000
ダメージチェック『サクリファイス・メサイア』
シオンのダメージ6枚 エースのダメージ5枚 勝者エース
「ゲームオーバーだな」
「・・・・・・」
ファイトが終了しても、ただ茫然と立ち尽くす。
「・・・実はな、綺場の買収がほとんど終わってるって話、あれ噓だから」
「・・・え?」
「行政は五分五分・・・いや、4対6ぐらいで俺らの方が不利。けど、これで決着がつく」
そう言ってエースはカメラでファイトの光景を撮っている男に指を指す。これらは、政財界の方に映し出されている。
「やっすい挑発に乗せられて、綺場家をゲームなんかに賭けて、しかも負けた!そんな継承者が担う世界に、未来はあるのか?政財界のお偉方も、真剣に考え始めてるだろうぜ?」
確かに、これらのやり取りを政財界に見せられたら、本気で心配になるのは当たり前のことだ。
「ああ、後・・・」
エースが指を鳴らすと、先ほどまで光っていた剣がいつもの光っていない剣に戻ってしまった。
「!!!!」
「まさか本気で信じていたのか?剣が光るとか、現実にあるわけないだろ!」
シオンは悟ってしまった。ウツギはシオンを騙し、エースの罠にはめられてしまったのだと。
「ゲームってのは、勝つためにあるんだぜ?お坊ちゃま!あっはははは!」
エースは笑いながら連れとウツギを連れてその場を去っていく。シオンは現実の出来事に負けてしまい、膝をついた。これによって、綺場家はエースの罠によってウツギに乗っ取られてしまったのだ。
☆
翌日、学校ではウツギが綺場家を乗っ取ってしまったことがもう噂になってしまっていた。
「おい聞いたか⁉綺場ん家乗っ取られたんだってよ!」
「なんか会社も家も叔父さんにとられちゃったらしいよ?」
「はい静かにしてください。心配なのはわかりますけど、今は授業にですね・・・」
授業中にざわつく中、教師が静かにさせる。今日は昨日の今日のことなのかシオンは学校を欠席している。シオンと同じクラスであるユイはシオンのことを心配している。
☆
学校が終わった後、クロノ、ユイ、トコハはシオンの両親と岩倉からシオンの居場所を聞いて、これからシオンが住むことになるアパートに向かった。シオンはアパートにやってきた3人に紅茶を差し出す。
「両親は地方の親類を頼って、再起の為の活動を始める。岩倉にはそちらについてもらった」
つまり、このアパートでシオンは1人暮らしを始めるということになる。
「・・・シオンはどうするの?そのエースって奴を追うの?」
「うん。僕はここに残って、エースを追う。このままで終わらせない。必ず決着をつけてやる」
「それはわかったけど、大丈夫なのかよ1人で・・・」
「どこにいたって、僕は僕だ。ヴァンガードも、Gクエストも続ける。大丈夫だよ」
「シオン・・・」
シオンは口ではこう言っているが、3人の心配は消えることはない。
☆
綺場
「本当にありがとう!!」
「おっさんもなかなかの芝居っぷりだったぜ」
「いやぁ、それほどでも・・・」
エースに褒められたウツギは照れていた。
「・・・あ、君はいったい何者なんだい?シオン君に勝っただけじゃなくて、会社をいくつも動かす力があったり、難しい契約とかも詳しくて・・・」
「ああ、それなんだけど・・・」
エースはウツギに封筒の入った手紙を渡す。
「俺のボスが今回の件を含めて、いろいろ話、したいってさ」
封筒を封じているシールは、ギアクロニクルのクランマークが貼られていた。
☆
たまたまドラゴン・エンパイア支部に来る予定があったキョウヤは電話で、伊吹と話していた。
「ああ。わかった。何かわかり次第連絡する。ああそれと、その内に会いに行くと、櫂トシキに伝えておいてくれ。どうせ近くにいるんだろう?それじゃあな」
キョウヤはそう言って通話を切り、今回の新聞を見る。新聞には今回の綺場家のことについて乗っていた。
(・・・奴らの目的の1つは恐らく資金源の高上だろうな。しかし、それならば海外にも拠点を置くソランベルジュ家の方が適任だったはずだ。なのになぜソランベルジュ家は選ばず、綺場家を選んだんだ・・・?綺場シオンの逆境の為か・・・?だとすればなぜ・・・?)
この時のキョウヤの頭にある1つの考えが現れる。
(・・・まさかな。考えすぎだろう・・・)
しかしそれはないだろうとその考えを否定する。そんなキョウヤの前に1人の女性が旅行バッグを持って近づいてきた。服装は和服で髪は黒の長髪、まさに大和撫子と呼ぶにふさわしい女性だ。
「・・・お久しぶりです。キョウヤ君」
「・・・ああ。久しいな。日下部リン」
その女性、南米の強豪ファイター、日下部リンは日本に帰国したのであった。
to be continued…
ユイ「ね、ねぇ、本当に大丈夫なのシオン?」
シオン「ああ。心配かけて悪かったね。僕なら大丈夫」
トコハ「しつこいようだけど、私たちにできることがあったら、何でも言ってよ?」
シオン「ありがとう。もしもの時は頼むね。それじゃあ」
クロノ「・・・ああ言っているけど、シオンの奴、大丈夫かよ・・・」
ユイ「・・・ものすごく心配だよ・・・」
TURN58「ラミーラビリンス」