カードファイト!!ヴァンガードG 鋼と宇宙の正義   作:先導

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この作品、鋼と宇宙の正義が始まる前のお話、つまりは無印編を見たいという方はいらっしゃいますでしょうか?

遅いよ!と思われる方もいらっしゃると思いますが、Gの話が書きたかったから先に書きました。

Gがメインに進めますが、もし読みたいという方はメッセージをください。前向きに検討してみます。というか書いちゃいます。

別にいいと思う方はそのまま本編をお楽しみください。

最後に、設定を書き加えましたので読んだ後にご覧ください。

それではどうぞ!


ラミーラビリンス

ドラゴン・エンパイア支部では、先週Gクエストが間に合わなかったが、現在はスタッフ総勢で今週のGクエストの準備に取り掛かっていた。ドラエン支部の休憩テントで、ラミーラビリンスは仕事の準備に取り掛かっていた。

 

「そろそろ時間よ」

 

ラミーラビリンスの1人、蝶野アムは自分のリュックについている手袋のチャームを手にする。手袋についていたボールチェーンが少しボロボロになっていた。

 

「あら?そのボールチェーン外れそうになってるじゃない。終わったら新しいのに付け替えてあげるけどどうする?」

 

ユキノは仕事が終わったらボールチェーンをつけかえようかと提案をするがアムはそれを断る。

 

「ありがとう。でもいいわ。まだもつだろうし」

 

「それならいいけど・・・」

 

「ラミラビさーん!準備できたのでよろしくお願いしまーす!」

 

「あ、はーい!いくよ」

 

「わかったわ」

 

「ま、待ってアム、ユキノ」

 

スタッフに呼ばれて現場に向かうアムとユキノ。ルーナも慌てて2人についていく。3人が休憩テントから出ると清掃員とでくわす。

 

「お疲れ様です!」

 

「すみません。中散らかってたでしょ?」

 

「戻ってくるまでに片づけちゃいます」

 

「いえ、とんでもないです」

 

「よろしくお願いします」

 

清掃員がテントに入る。その際に掃除用具が机にぶつかるとアムのリュックが落ちてしまった。

 

「ああ!」

 

「おいおい気をつけろよ?」

 

「すみません」

 

「ただでさえ遅れてるんだから、さっさと始めようぜ」

 

「はい!」

 

清掃員が掃除の一環として落ちているゴミを拾い始める。その中に、アムのリュックについていた手袋のチャームが外れていて、ゴミ袋の中にゴミと一緒に捨ててしまっていると気付かずに。

 

 

 

TURN58「ラミーラビリンス」

 

 

 

現在Gクエストの準備を執り行っているドラエンスタッフたちは大忙しだ。

 

「こっち手伝ってくれーー!」

 

「第3エリアの人員補充はまだだって?」

 

「小道具班から資材の補充要請です!」

 

「もうダメだー!間に合わないーー!!」

 

スタッフたちが大忙しに中、スタッフたち同様準備を執り行っているマモルがスタッフたちに的確な指示を送る。

 

「野外ステージの準備はどうなっている⁉第8エリアのスタッフを第3エリアに回して!よし!資材届いたぞ!Cチームをこっちによこせ!必ず間に合わせる!」

 

大忙しの中、ドラエン支部にやってきたトコハが手伝いにやってきた。

 

「兄さん、手伝いにきたよ」

 

「待ってたぞーーー!!」

 

ユイとシオンはスタッフたちが忙しそうな光景を見ていた。

 

「Gクエスト開催を1週間遅らせたのに、まだ準備が終わらないってどういうこと?」

 

「このタイミングで僕らに手伝いを頼むなんて相当だね」

 

そう、トライフォーは今回ドラエン支部の手伝いを要請されてここにいる。

 

「ねぇシオン、本当によかったの?」

 

「え?」

 

「ほら、えっと・・・忙しいんじゃなかったの?エースっていう奴を探すって言ってたし・・・」

 

「ああ・・・今は手掛かりといば、ヴァンガードファイターだってことぐらいだから、クエストに参加したり、こういう場所に来て、たくさんのファイターと知り合う事で情報を集めようと思うんだ」

 

「・・・そうなんだ」

 

シオンはシオンなりに考えて行動しているのはユイでもわかっている。それでもユイはシオンが心配なのだ。ユイはそれを悟られないように笑みをつくる。

 

「それに、今日の手伝いは賄いっていうのが出るんだろ?」

 

「え?まぁ、そうだね」

 

「"1人暮らしで節約しないといけないんだから、一食分浮くでしょ"って」

 

「あー、なるほど。トコハか」

 

ユイとシオンはいつもと変わらないように笑いあう。そこにクロノとトコハが近づいてくる。

 

「なーにお前らだけで笑ってんだよ。少しはこっち手伝え」

 

「ああ、ごめんごめん」

 

「それで、僕らの仕事は?」

 

トコハはこれから手伝う仕事の場所を言う。

 

「野外ステージ!なんとラミラビのお手伝いだって!」

 

 

ステージ会場にて、トライフォーはルーナと再会した。ルーナは4人がここにいること自体に驚いていた。

 

「えええ⁉どうして皆さんが⁉」

 

「私の兄さんがドラエンで働いてて、人手不足でお手伝い!」

 

「また会えてうれしいです!」

 

「こっちもだよ!もう会えないのかなって思ってたよ!」

 

再会を喜び合っていると、そこにアムとユキノがやってきた。

 

「どうしたのよって、あら?」

 

「ルーナのお友達?」

 

「うん!」

 

「初めまして!ラミーラビリンスの蝶野アムです!」

 

「同じくラミーラビリンスの水城ユキノです。ルーナがお世話になったようで・・・」

 

アムとユキノは丁寧にお辞儀をしながら自己紹介をする。

 

「ああ!もしかしてトライフォーの方々ですよね⁉メガラニカ支部で優勝した!」

 

「そんなすごい人たちがルーナの知り合いだったなんて・・・いったいどこで知り合ったのよ?」

 

「ああ・・・えっと・・・それは・・・」

 

ルーナは苦笑いを浮かべながら言葉を言いよどんでいる。

 

「あ!そうだ、これ・・・今度会えたら渡そうと思ってたの」

 

トコハはルーナに落とし物のカードを返してあげる。

 

「わあ!私のハリー!ありがとう!探してたんです!」

 

「?どういうこと?」

 

「というかルーナ、あなたヴァンガードやってたっけ?」

 

事情を知らないアムとユキノに事情をシオンが説明する。

 

「彼女、僕らがよく通ってるお店でティーチングファイトを受けて帰る時、慌てて忘れていったんだ」

 

「ああ、そういう事ですか。合点がいきました」

 

「それなら言ってくれれば私たちが教えてあげたのに」

 

「ああ・・・でも、アムやユキノは忙しいし・・・」

 

「そういうのも仕事の内よ。今度からは遠慮せずに言ってね?」

 

「そうよ?あなた1人で抱えこないの。いい?」

 

「ああ・・・うん・・・」

 

アムとユキノが笑顔でそう言い、ルーナは苦笑いを浮かべながら頷く。

 

「ラミラビさーん!段取り確認、お願いしまーす!」

 

「はーい!」

 

「あの、この人たち、お手伝いの方なんですけど・・・」

 

「ああ、緑の髪の女の子はラミラビさんの傍について補助してあげて。ピンクの髪の女の子はとりあえず男の子と一緒に来て」

 

「「「はい!」」」

 

クロノとシオンとユイはスタッフに言われた通りにステージに上がる。

 

「みんな忙しいから、自分から動いてあげてくださいね」

 

トコハはラミーラビリンスの補助の手伝いを担当し、クロノとシオンとユイはステージで使うワイヤーを使ってステージの代役をやっている。

 

「いったい何の手伝いなんだこれは?」

 

「ラミラビの代役?どっちがどっちかな?」

 

「右がアムちゃんで真ん中がユキノちゃん、左がルーナって感じかな?」

 

「どっちでもいいけどそんな感じじゃねぇか?」

 

クロノたちはアムたちのステージの段取りの話し合いを見つめていた。

 

「あのアムって子、落ち着いてるな。俺らの1つ下だろ?」

 

「それをいったらユキノちゃんもそうだよね?アムちゃんとは違った冷静さっていうかさ・・・」

 

「アイドルの仕事だから、大人と混じって働いていると2人ともしっかりせざる負えないんじゃないかな?」

 

アムのステージの段取りを聞いてトコハは感心している。

 

「アムちゃんってステージングも仕切ってるんだ・・・」

 

「すごいでしょ?アイデアもたくさん出したりして、演出さんにも一目置かれてるんです!」

 

「う・・・うん・・・」

 

ルーナが笑顔でそう説明しているとユキノが段取りを聞いていたか尋ねる。

 

「ルーナ、アムの段取り聞いてた?」

 

「あ、ご・・・ごめん・・・」

 

「いい。振りの確認をするから、一緒に教える」

 

「あ、はい!」

 

アムは振りの段取りの為に別の場所に移動する。ユキノとルーナはアムについていく。ステージではクロノ、シオン、ユイはステージの代役の手伝いを苦戦しながらもこなしていた。

 

「おーい、動くから気をつけろよ」

 

「「え?」」

 

「動く?」

 

ウィーン・・・

 

「「うわぁ!」」

 

「わぁ!」

 

3人が首を傾げているとワイヤーが動き、3人はビックリする。

 

「・・・結構ハードだな・・・」

 

「あの3人って、いっつもこうやってるの・・・?」

 

「アイドルって大変だね・・・」

 

3人はアイドルという職の大変さを思いしらされた。

 

 

「「「せーの・・・はい!」」」

 

別の場所に移動したラミーラビリンスは決めポーズの練習を執り行っている。

 

「お~・・・」

 

トコハが非常に感心していると・・・

 

「目線下がってる!」

 

「はい!」

 

「肩上がってる!」

 

「はい!」

 

「腰しっかり入れて!」

 

「はい!」

 

「笑顔!」

 

「えへ♪」

 

「まったくルーナは・・・」

 

「ユキノはまた足が揃ってない!」

 

「う・・・はいはい・・・」

 

「はいは1回!」

 

「はい!!」

 

ルーナとユキノにポーズの指摘をする。

 

(こわ~・・・)

 

トコハは仕事モードのアムに心でそう思う。

 

「すみません、音ください」

 

「あ、はい!」

 

 

ポーズの次はサイン色紙の作成。サイン作成についてユキノはルーナに指摘をする。

 

「もう少し肩の力を抜きなさい」

 

「ご、ごめん・・・」

 

「謝らない。ユキノの指摘通りにやって」

 

「は、はい!」

 

(がんばれルーナ)

 

一生懸命なルーナは心の中で応援する。ルーナは出来上がったサイン色紙を持っていこうとすると、ユキノの出来上がったサイン色紙を落としてしまう。

 

「ご、ごめんユキノ!」

 

トコハは落としてしまったサイン色紙を拾おうとすると・・・

 

「落としてしまったものは処分しても大丈夫ですよ」

 

ポーズではアムに指摘されていたユキノが一言そういう。

 

「ごめん・・・」

 

「いいからサイン、自分のペースでも大丈夫だから進めなさい」

 

ユキノにそういわれてルーナは自分のサイン作成の続きを行う。

 

「1時間後にリハ開始なので、今のうちに休憩とってください」

 

「「はーい!」」

 

スタッフにアムとユキノは笑顔でそう答える。

 

「ほら、ルーナも休憩」

 

「でも色紙が・・・」

 

「フライング初めてでしょ?ケガでもしたらどうするの?」

 

「それに私は、この程度のサインなら、すぐに書き終えるから大丈夫よ」

 

「・・・ごめん・・・」

 

「謝らなくていい」

 

「あの、もう少しその、お手柔らかな感じで話しても・・・」

 

3人のやり取りにトコハがそう言うと・・・

 

「「仕事ですから!」」

 

「そ、そうですよね!はは・・・」

 

アムとユキノは笑顔でそう言い切り、トコハはあっさり引き下がった。ステージの代役の仕事を終えた3人はテントに入ってくる。

 

「お疲れーっす」

 

「あ、3人とも、代役ありがとうございます!」

 

「あれちょっと怖かったよ・・・」

 

「やっててびっくりしたよ。想像以上に大変なんだね」

 

「でも皆さん、喜んでくれますから、私たちは満足です!」

 

「あ、あちらに差し入れがあります!よかったら4人で食べてください。それじゃあまた、1時間後に」

 

アムはそう言ってリュックを持ってテントから出ていく。

 

「ふぅ、サイン終わったから私も休憩に入りますね」

 

「え⁉早⁉しかもかなり丁寧に・・・」

 

トコハは落としたサイン分がしっかり書きあがっていて、なおかつ丁寧に、しかもおよそ3分で全て書き終えたことに驚いていた。

 

「では、1時間後にまたお願いしますね」

 

ユキノはバッグを持ってテントを出ていく。

 

「・・・ルーナ、一緒に行かなくていいの?」

 

寂しそうな表情をしていたルーナにそう尋ねるユイ。

 

「!はい!休憩だから!それに、いっつも私が傍にいたら、アムやユキノの気も休まらないかなーって・・・」

 

「うう・・・いい子だ・・・あんたいい子だよ・・・」

 

ルーナの答えを聞いたトコハは涙ぐみながら感動していた。

 

 

アムは外で休憩を取っていた。休憩を取っている中、ユキノが近づいてきて、アムに缶コーヒーを渡す。

 

「・・・あんたねぇ、ルーナにちょっと厳しすぎない?もうちょっと・・・」

 

「そう言うあんたはサインの時に厳しくなるのも何とかしなさい」

 

「サインはアイドル始める前から書いてたから、これだけは譲れないのよ」

 

アムとユキノは缶コーヒーを開けてそのコーヒーを飲む。

 

「・・・また微糖?本当に好きね・・・」

 

「苦すぎんのはどうにもね・・・」

 

呑気にそう話し込んでいるとユキノは驚いた表情でアムのリュックを見る。

 

「!!アム、あんたのあのチャームが・・・」

 

「!!?」

 

ユキノに言われてアムは自分のリュックを見る。そこには確かについていたはずの手袋のチャームがなくなっていた。

 

「ちょっと待ってなさい!私がテントに行って探してくるから!」

 

「う、うん。お願い・・・」

 

ユキノは急いでテントに向かっていった。

 

 

トライフォーはステージでルーナを連れて休憩をとっていた。トライフォーは差し入れのカツサンドを食べていた。

 

「食わねぇのか?うまいぞこのカツサンド」

 

「スタッフさんの為のものだから。前にアムに怒られちゃって・・・。ユキノは気にするなって言ってたんですけど・・・」

 

「でも、よかったらどうぞ」

 

シオンはルーナに自分の分のカツサンドを分けるが、ルーナは渋っている。

 

「遠慮せずに食べちゃいなよ。好意は受け取るべきだよ」

 

「うん。それに、食べきれないから」

 

ルーナはシオンの好意を受け取って、カツサンドを食べる。

 

「んー!さっすがアムが選んだ差し入れ!」

 

ルーナがそう感想を述べると・・・

 

「ムグ⁉んーー!!」

 

「え⁉ちょっとユイ、喉詰まらせちゃったの⁉」

 

「そんなにがっつくからだろ・・・」

 

「大変!!こ、これどうぞ!」

 

喉を詰まらせたユイにルーナが紙コップにお茶を入れて渡す。ユイはそれを受け取って喉にお茶を流し込む。

 

「ぷはーー!!死ぬかと思った・・・。でも、このお茶おいしいね。なんというか、風味があるっていうかさ・・・」

 

「ですよね!ユキノが入れてくれたお茶はとってもおいしいんです!」

 

「・・・ルーナはアムちゃんとユキノちゃんが大好きなんだね」

 

「・・・アムとユキノは小さい頃からこの世界で働いているから、まだ素人みたいな私に先輩としていろいろ教えてくれるんです!歌もダンスもすっごくうまいの!それにヴァンガードも!」

 

「あ、わかった!一緒にファイトしたいって子はアムちゃんとユキノちゃんでしょ?」

 

「そう!・・・でも、私はヴァンガードも初心者で、レベルも違いすぎるから、また2人に迷惑かけちゃうと思って・・・」

 

「だからこっそり練習してたんだ」

 

トコハの問いにルーナは縦に頷く。

 

「いつまでも先輩後輩の関係じゃなくて、もっと仲良く、お友達になりたいんです!」

 

ルーナは照れくさそうにそう言った。

 

「そっか。応援するからね」

 

「ありがとう!」

 

トライフォーが笑みを浮かべているとトコハのスマホからラインの着信が鳴った。トコハはすぐに確認する。

 

「・・・あ、新型ギアースのテストが始まるって。兄さんが時間があったらおいでって言われてたんだけど・・・どうする?」

 

「「「行く!!」」」

 

トコハの問いに3人は即答で返事をした。トライフォーはルーナと別れて新型ギアースのテストの観戦に向かう。

 

 

新型ギアースのテスト会場で、マモルは1人の男とギアースを使ってファイトをしていた。男は茶髪で瞳は蒼だ。

 

「ドラゴニック・ブレードマスターでヴァンガードにアタック!」

 

「ターでガード」

 

男はブレードマスターの攻撃を槍の化身ターでガードする。

 

「ターンエンド」

 

「・・・これが新型のギアースか」

 

「ええ。普及協会がGクエストの為に配備したものです」

 

「コール!」

 

男は煉獄皇竜ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートにライドし、場を一気に展開してきた。

 

「アタック!」

 

トライフォーはこのファイトを観戦していた。

 

「ふ~ん、新型っていってもパッと見ても変わらないねぇ」

 

「そう?ファイターの動きに対する反応速度が良くなってるよ」

 

「よくわかるわね~」

 

「・・・にしても、あのマモルさんの相手、相当強いんだなぁ」

 

クロノはマモルとファイトしている男を見る。

 

「知らないのかい?あの人はユーロリーグでも超有名なファイター、櫂トシキだよ。オリビエ・ガイヤール、フィリップ・ネーブ、そして、櫂トシキの3人はユーロリーグで嵐を起こしたんだ」

 

「へ~」

 

「ルーナちゃんも見にくればよかったのに」

 

「いやいや、ちゃんと休まないとアムちゃんに怒られますから」

 

「あ、ファイトが終盤に向かっていったよ」

 

ファイトの方を見てみるとマモルはルートフレアにストライドし、ルートフレアのスキルで男、櫂トシキのリアガードを退却させる。

 

「ルートフレアのスキル発動!一列薙ぎ払え!!」

 

ルートフレアのアタックも終了し、次は櫂のターンだ。

 

「ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートでヴァンガードにアタック!」

 

櫂はドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレートでヴァンガードにアタックし、マモルはガード値が足りなかったのでノーガードを宣言する。ダメージチェックで出たカードはガトリングクロー・ドラゴンでダメージは6枚となり、櫂の勝利が決まった。

 

「・・・さすがですね」

 

「いや、紙一重だった」

 

「そう言ってもらえると嬉しいなぁ」

 

「もう1戦どうだ?」

 

「いいですね!」

 

櫂がマモルにも1戦を提案し、マモルは了承しようとするが・・・

 

「はーい、ファイトはまた今度。別のお仕事が待ってますよ。1度言ってみたかったんだよね♪さ、後は僕に任せて、お仕事お仕事!」

 

「・・・忘れませんよ支部長・・・」

 

支部長によってマモルは別の仕事に戻っていった。

 

「それならば、このファイト、今度は私にやらせていただけませんか?」

 

「え?」

 

ユイは聞き覚えのある声を聞いて目が点となる。ファイト会場に入ってきたのは、和服を着た女性だった。

 

「リン、帰ってきていたのか」

 

「はい。お久しぶりです、櫂先輩」

 

女性、日下部リンは櫂に顔を向けるとにっこりと笑う。

 

「え⁉え⁉何で⁉何でリン姉さんがここにいるの⁉」

 

「なんだよユイ、あの人と知り合いなのかよ?」

 

「あんた本当に何も知らないのね?あの人は南米では超有名なファイター、日下部リンよ。突如南米に現れた奇跡なんて呼ばれたりしてるのよ?」

 

ユイがリンに驚いている中、何も知らないクロノにトコハが説明を入れる。

 

「へ~・・・ん?日下部って名字って・・・」

 

「思っている通りだよ。日下部リンは日下部アンのお姉さんだよ」

 

「あ~・・・通りでなんか似てるなって思ったぜ」

 

そう、リンはコズミックドライブのアンの姉当たる人物だ。

 

「僕は日下部さんでも構わないけど、櫂君はどうする?」

 

「やれるのか?リン」

 

「はい。私、久々に日本でファイトしたいんです。だから櫂先輩は少し休んでいてください」

 

「・・・ふ、わかった」

 

リンと支部長は新型ギアースの前に立ち、ファイトの準備を執り行った。

 

 

ルーナはただ1人、スタッフの忙しそうな声を聞きながら歩いていた。どんな中、清掃員とすれ違った際、ゴミ袋の中にアムのリュックについていた手袋のチャームを見つける。

 

「あ、あの・・・」

 

「ルーナさん」

 

「え?」

 

ルーナが清掃員に呼びかけようとしたが、別のスタッフに呼び止められる。

 

「休憩時間にすみません。ちょっと確認したいことがあって・・・」

 

「はい、何ですか?」

 

「本番の段取りなんですけど・・・」

 

スタッフが段取りの確認をしている中ルーナはどんどん離れていく清掃員の運ぶゴミ袋を見つめていた。

 

 

新型ギアースのテストでリンと支部長のファイトはというと・・・

 

「コンクエスト・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」

 

支部長はコンクエストにストライドし、コンクエストのスキルでパワーが上がり、怒涛の攻撃を仕掛ける。リンは何とか耐える。

 

「煉獄竜ボーテックス・ドラゴニュートのスキル発動です。グレード2以下のリアガード2体と相手に1ダメージ!1!2!トリニティ・クリムゾン・フレイム!!」

 

リンはボーテックス・ドラゴニュートのスキルで支部長の前列と後列のリアガードを1体ずつと、1ダメージを与える。これによって、支部長のダメージは5枚となった。出てきたのはトリガーユニットだったが、ボーテックス・ドラゴニュートのスキルでトリガーの効果は得られていない。

 

「そして、ボーテックス・ドラゴニュートでヴァンガードにアタックです!」

 

支部長にこれを防ぐ手立てはないのでノーガードを宣言。そして支部長のダメージは6枚となった。

 

「くうううう、負けたあああああ!でも楽しかった!さすがは日下部さんだね!」

 

「いえ、私ももう少しで負けるところでした。さすがはなるかみのクランリーダーですね」

 

「いやぁ、照れるねぇ・・・」

 

「どうでしょう?もう1戦というのは」

 

「いいねぇ!」

 

支部長はさっそく再戦のためにギアースを設置しようとするが・・・

 

「すみませーん、そろそろギアースの点検をしますのでそろそろ出ていってください」

 

「え?そ、そんなぁ・・・」

 

「というか支部長!仕事ほったらかしにしないで早く仕事に戻ってください!!」

 

「あああああああ!」

 

支部長はスタッフたちの手によって支部長室へと引きずられていく。

 

「・・・ふふ、面白いですね。さて、そろそろ櫂先輩と合流しましょうか」

 

リンはデッキを片付けて櫂の元に合流しようと部屋を出る。

 

 

点検で時間がたち、そこにマモルが急いで駆けつけてきた。

 

「櫂君!次は僕と・・・点検中か・・・」

 

マモルは少し落ち着きを取り戻し、点検中のスタッフに声をかける。

 

「お疲れ様です」

 

「お疲れ様です」

 

マモルは開いているギアースの装置の中にある結晶なようなものを見つめる。

 

「ここって、何のパーツなんですか?」

 

「いや、こちらも指示通りやっているだけなので詳しくは・・・」

 

「そうですか・・・」

 

ギアースがいったい何のパーツでできているのかはわからない。少なくともマモルはギアースの中にある結晶が関係しているのではないかと考える。

 

「兄さん」

 

マモルが考えている中、トコハが声をかけてくる。当然トライフォー全員で来ている。

 

「みんな!今日は手伝いに来てくれてありがとう!」

 

マモルはトライフォーに笑みを浮かべた後、シオンに顔を向ける。

 

「シオン君大丈夫かい?いろいろと大変だったね」

 

「ご心配をおかけしました。でも、僕なら大丈夫です」

 

「困ったことがあったら、いつでも相談にのるからね」

 

「ありがとうございます」

 

シオンはいつも通りに平然と振る舞う。クロノとトコハとユイはシオンに顔を向ける。

 

 

トライフォーはギアースの部屋を出た後、準備中の屋台を見て回っていた。

 

「えーと、そろそろ休憩終わりか」

 

「あれ?」

 

シオンがゴミ捨て場のところにルーナがいるのに気づいた。トライフォーはルーナに近づく。

 

「ルーナ!」

 

「そんなところで何やってるの?」

 

ユイがルーナにそう尋ねた時、ルーナは慌てた様子で振り向き、事情を話す。

 

「さっき、アムの大事なチャームが捨てられてたの・・・」

 

「はぁ?」

 

「今日のゴミは最終的にここに来るって・・・」

 

ゴミの数は空を見上げられるほどまでの多さだった。ルーナはそれでも構わず、ゴミ袋を1つ1つ探していった。

 

「絶対見つける!アム、困ってるはずだから!」

 

それを見たトライフォーは一瞬だけ唖然となったが・・・

 

「・・・よし!手伝う!」

 

「僕も」

 

「私も」

 

「しゃあねぇか」

 

ルーナと一緒にゴミ袋を1つ1つ見ていってチャームを探し出す。4人はそれぞれ4人チャームを探して言っているがなかなか見つからないでいた。

 

 

テント内でアムは大事な手袋のチャームをなくして椅子の上で蹲っていた。ユキノは必死になってテント中を探し回っていた。

 

「お願いだから出てきてよ!あれは・・・アムにとって大事な・・・」

 

そんな中、スタッフがリハーサルの準備のお知らせの為に入ってきた。

 

「後10分でリハ開始でーす」

 

「ユキノ・・・今は・・・」

 

「・・・わかったわよ・・・」

 

アムはユキノにそう言いながら立ち上がり、ユキノも渋々と探すのをやめてリハーサルの準備を始める。

 

「・・・あれ?すみません、ルーナは?」

 

「あれ?まだ戻ってません?」

 

 

リハーサル開始10分前のゴミ捨て場にて、トライフォーとルーナはまだ手袋のチャームを探していた。

 

「そろそろリハ始まっちゃうよ!」

 

「待って!今ここに・・・!」

 

ルーナは1つのゴミ袋に手を伸ばし、そして1つのチャームを手にする。それは確かにアムが大切にしている手袋のチャームだった。

 

「それ、本当に大切なものなのか?」

 

「うん!」

 

「ルーナ、リハまであと5分しかない!」

 

「急ごう!時間がない!」

 

トライフォーとルーナは手袋のチャームを持って急いでステージ会場に向かう。

 

 

リハーサル開始時刻なのだが、ステージ会場にまだルーナが戻ってきておらず、そのことでアムとユキノは頭を下げている。

 

「大丈夫大丈夫!ルーナちゃんが戻り10分後から開始しよう」

 

「「申し訳ありません!」」

 

スタッフは少し持ち場を離れ、アムとユキノはスタッフに頭を下げたままだった。

 

「アム!」

 

そこにやっとルーナが到着した。

 

「アム、あのね」

 

「何してたの?」

 

「ご・・・ごめんなさい・・・」

 

「アム。・・・ルーナ、別に怒っているわけじゃないから、事情を聞かせて」

 

アムの表情を見てルーナは少し、暗くなるが、ユキノがアムをなだめてルーナに事情説明の要求をする。

 

「あの・・・えっと・・・これ・・・」

 

ルーナはアムに手袋のチャームを見せる。

 

「!!」

 

「ルーナ、これ・・・」

 

「これ、アムのだよね?」

 

アムはルーナが探してきた手袋のチャームを取る。トコハが事情を説明する。

 

「あ、あのね?アムちゃんが大事にしてるものだと思って、ルーナはすっごく頑張って探したの。だから、気持ちだけはわかってあげて?」

 

「そういう事だったの・・・」

 

ルーナが少し俯いていた。

 

「・・・ルーナ、ありがとう・・・」

 

アムが手袋のチャームを持ち、涙ぐみながらルーナにお礼を言った。ルーナは顔を上げる。

 

「もう見つからないと思ってた・・・」

 

突然アムはルーナに抱き着いてきた。

 

「はわわ⁉アム?」

 

「これ・・・本当に大事なものなの・・・。ありがとうルーナ。ありがとう!」

 

ルーナはちょっと照れくさそうな表情になった。それでも、ルーナにとってはとてもうれしいことだった。

 

「アムが喜んでくれたら、私もうれしいから・・・」

 

ユキノは自然に笑みを浮かべて、抱き合っているルーナとアムに抱き着き、自分も2人に抱き着いた。

 

「ユキノ?」

 

「ルーナはアムを思ってこれを探してくれたんでしょ?ルーナは友達を大切にするいい子ね。えらいえらい」

 

ユキノは笑みを浮かべて2人を抱きながら片方の手でルーナの頭をなでている。

 

「・・・ユキノ、喜んでいるの?」

 

「ええ。あなたのおかげでね」

 

「えへへ・・・。私も2人が喜んでくれてうれしい」

 

この光景を見たトライフォーは自然に笑みを浮かべる。

 

「ラミラビさーん、スタンバイお願いしまーす」

 

「「「はい!」」」

 

ラミーラビリンスはスタッフに笑みを浮かべて、リハーサルに臨む。

 

 

「「「ラミーラビリンスでーす!!」」」

 

トライフォーはラミーラビリンスのリハーサルを見ていた。その際にルーナがいつも以上に輝いていることにちょっぴり驚いている。

 

「ルーナちゃん、ステージだと別人だね」

 

「さすがだな」

 

「「うん」」

 

トライフォーはリハーサルを最後まで見届けた。

 

「「「お疲れさまでした!明日もよろしくお願いしまーーす!」」」

 

 

休憩テントにて、ルーナとアムはファイトを行っていた。ユキノはそのファイトを静かに見守っていた。

 

「霧幻の海賊王ナイトローゼでヴァンガードにアタック!」

 

「完全ガード!」

 

「ふふ、ターンエンド」

 

ナイトローゼのアタックをルーナは完全ガードで守り、ルーナのターンになる。

 

「ストライドジェネレーション!!熱情の神竜使い(アルドール・ドラゴンマスター)アマンダ!!超越(ストライド)スキル!奇術(マギア)!」

 

奇術(マギア)とは、ソウルのカードをリアガードにコールする代わりに、ターン終了後、コールされたユニットはソウルに戻っていくペイルムーンの新しい能力だ。

 

「ソウルの星の奇術師(スター・マジシャン)をコール!ヴァンガードにアタック!」

 

「ガード!」

 

ルーナはさっそく星の奇術師(スター・マジシャン)エレンでアタックし、アムは手札のナイトミストでガードする。

 

「アマンダでアタック!」

 

アムはアマンダの攻撃を受け、ダメージは5枚になった。

 

「アマンダのスキルでパープル・トラピージストをコール!さらに、星の奇術師(スター・マジシャン)をソウルに入れてもう1度コール!」

 

「スタンド⁉」

 

「しかもトラピージストはパワープラス2000されてるわよ?」

 

「ええ⁉」

 

星の奇術師(スター・マジシャン)でアタック!」

 

ルーナはペイルムーンのスキルで疑似スタンドされたエレンでもう1度アタックした。

 

「やるじゃないルーナ!攻撃を終わったユニットをコストにしてもう1度コールして無駄なくもう1度アタックとは、初心者とは思えないわ!」

 

「えへへ・・・」

 

「でもガード」

 

再びコールしたエレンのアタックは荒波のバンシーによって防がれる。

 

「ありゃ~・・・、ターンエンド。やっぱりアムは強いなぁ~。きっとユキノも相当強いんだろうなぁ・・・」

 

「なんならこのファイトが終わったら相手してあげるわよ?」

 

アムは少し申し訳なさそうな表情でルーナに語りかける。

 

「・・・ごめんね?」

 

「いいんだよ!手加減なんてしなくたって」

 

「ルーナ、アムが言っているのはそういう事じゃないの。でしょ?」

 

「うん。あのね、厳しい言い方しか出来なくたってごめん」

 

「そんなの、いつだってアムの言っていることは間違ってないし」

 

「でも・・・」

 

「アムは、私ができないことをちゃんと教えてくれるんだもん。だから、いいんだよ」

 

「ルーナ・・・」

 

ルーナはアムに笑顔を見せてそう言い切る。

 

「私ね、ステージに立っている時が、1番好きなの。楽しい気持ちを届ければ、それがお客さんから返ってくる。私、ステージにいる時が、一番素直になれるの」

 

「・・・そっか。アム、ユキノ、明日の本番、がんばろうね!」

 

「ええ。もちろん、ルーナにも頑張ってもらうけどね?」

 

「うん!私、ユキノに褒められるのも好きだから、がんばるよ!」

 

そんな思いを語った後、アムとルーナはファイトを再開させる。

 

「いくよ!」

 

「うん!」

 

 

トライフォーはドラエン支部の食堂でドラエン支部お手製のカレーを食べ終えて、ラミーラビリンスについて話していた。

 

「ルーナって、アムちゃんやユキノちゃんのことちゃんとわかってたんだね」

 

「仲良くなれたみたいでよかったな」

 

「うん」

 

「仲良きことはよきかなよきかな」

 

「おお!お前らも来てたのか」

 

ドラエン支部に来たカムイが話しかけてきた。

 

「カムイさん」

 

トライフォーがカムイに顔を向けると・・・

 

「おお?カムイの新しい子分か?」

 

「相変わらずの大将気質なのです」

 

茶髪の男とメガネをかけた男が話しかけてきた。

 

「そんなんじゃないっすよ」

 

「大丈夫か?変な特訓とかさせられてんじゃない?」

 

「そうそう。例えば、ドローの素振りとかな」

 

さらに金髪の男ともう1人の茶髪な男が近づいてきた。

 

「え、え~と・・・」

 

「この人たちは・・・」

 

トライフォーが戸惑っていると、カムイが1人ずつ名前を上げていく。

 

「ああ、ごめんごめん。向こうから、小茂井シンゴ、石田ナオキ、三和タイシ、日田リョータ、それから、あっちの優しそうな人が、日下部リンで、あの不愛想なのが、櫂トシキ」

 

ギアースのテストに参加していた櫂トシキと日下部リンが近づいてきた。

 

「俺の先輩たち。そうそう、三和先輩はカードキャピタル1号店の店長なんだぜ?」

 

「バイトだけどな。うちにもたまには遊びにおいで」

 

「君たちは噂のトライフォーなのではありませんか?」

 

「は、初めまして!」

 

「俺ら、そんなに有名なの?」

 

「わからないけど・・・」

 

シオンはカードキャピタル1号店のメンバーに挨拶をして、クロノとトコハは自分たちは有名なのかと話をしていた。ユイはリンを見てわなわなとしていた。

 

「リン姉さん・・・えっと、あの・・・」

 

久しぶりに会うリンに対してユイは何をしゃべったらいいかわからなくなっていた。それを察したリンはユイに近づいて優しく抱きしめる。

 

「あ・・・」

 

「ただいま、ユイちゃん」

 

「・・・ふにゃ~///」

 

「うわ!ユイ!」

 

抱きしめられたユイはふにゃふにゃ状態になり、シオンに支えられる。

 

(なぁ、リンって、あんな風に人をダメにさせる事ってできたか?)

 

(いや、ユイちゃんは日下部先輩の妹の友達がいるから会っているんすよ。だから緊張してるだけっすよ)

 

日田リョータはカムイに耳打ちをで話、カムイはそれに答える。

 

「先輩たちは明日の重要スタッフなんだ」

 

「もしかすると、ファイトすることになるかもしれないぜ?」

 

「手加減はしねぇぞ」

 

「またそんな怖い顔して。このツッパリモドキが」

 

「うるせえ!このおかっぱモドキ!」

 

「おいおいシンゴもナオキもやめろって・・・」

 

リョータは石田ナオキと小茂井シンゴのケンカを仲裁する。

 

「じゃあ俺たちは打ち合わせがあるから行くわ。また明日な」

 

「じゃあな」

 

「ユイちゃん、また明日会いましょう♪」

 

「ふぁ~い///」

 

カードキャピタル1号店組は打ち合わせのために、その場を後にした。残ったカムイはユイを支えているシオンに顔を向ける。

 

「・・・シオン、いろいろ大変なんだろう?困ったことがあったら、すぐ言えよ?」

 

「ありがとうございます」

 

 

すっかり遅くなったトライフォーは帰り道を歩いていた。ちなみにユイはあの後、眠り込んでしまって、グレードジャンケンで負けたクロノが責任もって家まで送ることになった。

 

「明日のGクエスト、ますます楽しみになってきたな!」

 

「だね。それじゃあ、僕はここで」

 

「シオン。あのさ、マジでさ、困ってることがあったらすぐ相談しなさいよ?」

 

「余計な気遣いはやめてよ。大丈夫だから。それじゃあ、また明日」

 

そう言ってシオンは3人と別れて帰宅する。

 

「・・・シオン、無理してないかな?」

 

「かもな・・・」

 

「だったら私、もっとちゃんと話してみるよ!」

 

「そっとしておいてやれ」

 

「どうして?」

 

「どうしてって・・・なんつーか・・・そう言うもんだろ?」

 

クロノはトコハにそう答えてトコハはシオンがたどった道を見つめる。

 

「・・・シオン・・・」

 

「お、やっと起きたか。こっからは1人で歩けるよな?」

 

クロノはようやく目覚めたユイを降ろし、ユイはシオンがたどった道を儚げなく見つめる。

 

(・・・何かしてあげたいけど・・・結局私じゃ何もできない・・・。どうしたらいいんだろう・・・)

 

 

コインランドリーでシオンはただ1人、メールをうとうとしていたが、どうしても手が進まない。シオンは一旦コインランドリーから離れて、自動販売機でコーヒーを買おうとしていた。自動販売機にお金を入れようとしたが小銭を落としてしまう。シオンが沈んでいると、自動販売機で何か飲み物が出てくる音がした。シオンがそちらを見てみるとそこには・・・

 

「!あ、あなたは・・・!」

 

ユーロリーグで活躍している強豪ファイター、櫂トシキの姿があった。

 

to be continued…




シオン「アイドルって大変だよね」

クロノ「ああ。やれって言われても絶対無理だな」

ユイ「昔私もそういうの憧れてたけど、あれを経験して無理だって思い知らされたよ。トコハはどうなの?もしアイドルになれって言われたら」

トコハ「ん~?どうしてもって言うなら、期間限定ならやってもいいかな?あ、でも人気が出すぎちゃったらどうしよう?」

クロノ「よし、帰るかシオン」

シオン「そうだね」

ユイ「2人って、結構冷たいところあるよね・・・」

TURN59「嵐の夜」
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