トニー・スターク が あらわれた !   作:クレイジー松本キヨシ

27 / 28
今回も短いです。

最近は忙しすぎたから、執筆の感覚を徐々に取り戻していきたい…。

この話の次からは、お待ちかねのクラス代表戦です!




ティナ・ハルミトン その2

「少し、と言っても本当にすぐ終わる……ってどうかしたか?」

 

驚きのあまり言葉を失っているティナに、トニーはそう問いかけた。

 

トニーに言葉をかけられているという事実に数秒後理解すると、慌てて話し始めた。

 

「あ、え、えっと、その、なんというか……」

 

しかし、急に有名人が目の前に現れて何を言ったらいいのかわからなくなる。

 

それを見て何かを察したのか、トニーは得意気に笑う。

 

「あぁそうか。僕はアメリカだとあまりにも有名だからな。そうなるの……って、何だ鈴音」

 

トニーが隣を向くと、そこには冷ややかな視線を送る鈴音がいた。

 

「何、アンタってナルシストなの?」

「僕は自分が大好きだからね」

 

それに対しトニーはさも当たり前のように言う。

 

鈴音は溜め息を吐く。

 

「ティナに話があるんでしょ?何なら何処か行ってるけど?」

 

鈴音の提案にトニーは手で制した。

 

「いや、それには及ばない。簡単な質問を彼女にするだけだからね」

「質問……?」

 

ティナは疑問に思う。

あのトニー・スタークが私なんかに質問をする事があるのだろうか、と。

 

しかし、ティナが思っていた質問ではなかった。

 

「君は専用機を持つという覚悟はあるのか?」

 

理解するまでに2、3秒かかった。

 

ティナの視界にいる鈴音も、自分の事ではないが、驚きで目を見開いている。

 

少し考えた後。

ティナはトニーの質問に答えた。

緊張はまだしていたが、初めてしっかりとした言葉で答えられた。

 

「政府との話では一応、専用機を受領するということで話は進んでます。……でも、正直悩んでます」

「何故だ?」

「先輩達がまだ専用機を持ってないのに、1番後輩である私が専用機を貰ってもいいのかなって思って……」

 

ティナの言う通り、現在のアメリカ代表候補生は専用機を誰1人所有していない。

「僕は別に良いと思うがな。……まぁ、そこは君次第だ。まだ悩んでいるなら後日にまた訊きにこよう」

「……はい」

 

そう言ってトニーはティナ達の部屋を後にした。

 

トニーがいなくなり、ティナは安堵する。

 

「はぁ……、緊張したぁ」

「緊張?」

「鈴音はどうかわからないけど、私達アメリカ人からしたらトニーさんは凄い人なんだからね?」

 

だからティナはさっきの鈴音に対し、「そんな人に敬語を使わないで喋ってたらアメリカ人に怒られるよ?」とティナは注意した。

 

「私の癖みたいなものだからなるべく気をつけるけど、多分無理ね」

 

鈴音は自分のベッドまで行き、腰を下ろして続けて言った。

 

「それにトニー……先生と一緒に変な()()()()に巻き込まれたから、尚更難しいと思うわ」

 

「その時にフランクに接してる分ね」、と鈴音はベッドに横になる時にそう付け加えた。

 

()()()()という言葉が気になったが、特に追求はせずにティナも鈴音に倣い、何となくベッドに横になる。

 

そしてしばらく沈黙が続いた後、鈴音がふと、ティナへと言った。

 

「別に、ティナは専用機を受け取っても良いと思うわよ。それはつまり、アンタの努力の結果なんだろうから」

 

その言葉にティナは少し驚くが、すぐに「ありがとう」と伝える。

 

「……もう明日の為に寝るわ」

 

少し気恥ずかしくなったのか、鈴音はティナに背を向けてそう言った。

 

 




次回も日曜日以内に投稿します。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。