とある超次元の金属生命   作:GAIAGUL

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第二話 クリシスゴースト

 

クリシスゴーストはゴースト・プログラムである。

 

わかりやすく認識するなら独立したコンピューターウイルスのようなものと捉えてもらっていい。

 

今は金属生命体に宿って実体を持っているが本来はネットワーク上に漂っているだけのデータなのである。

 

そんな彼(?)は現代の情報化社会において最高の情報収集能力を持っていると言えるだろう。

 

ネットワークの中に直接飛び込んで欲しい情報を閲覧し、記憶もデータだから保存しておけば忘れることもないのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしネットワークに潜り込むために必要な端末がなければはじまらない。

 

路地裏で自らの体を吸い取り→廃棄しようとしていた掃除ロボを内側から破壊(警報機の所からぶち抜いた)したクリシスゴーストはどのようにして端末を手に入れるか思案していた。

 

 

かつてアパテーとして宇宙から地球に来訪した時のように直接電波を読み取ることも可能なのだが、ここは何故か電波・電磁波が密集しており目当ての情報だけを抜き出すのは困難・時間が掛かるとして却下した。

 

 

 

早い話、そこら辺にいる人間を襲って端末を強奪すればいいのだが、そうなると必然的に注目される。弱体化している今見つかればあっという間に倒されて貴重な金属生命体のサンプルとして冷凍保存されてしまうだろう。

 

 

なるべく事を荒立てず済ますため、路地裏に迷い込んできた端末を持つ単体の人類から確保することにした。

 

そしてこの作戦は獲物が近くまで寄ってから実行するべき。

待ち伏せである。

そして違和感を持たせないように『擬態』することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

その結果が掃除ロボを殻にした銀色のカタツムリ(シルバーエスカルゴ)である

 

 

 

◇~~前回の少年の悲劇中~~◇

 

 

 

無事端末(携帯電話)を手に入れたクリシスゴーストは情報収集に専念するため場所を移動していた。

 

口封じのために殺処分しようとしたが、死体が見つかった場合の捜索から逃れる方が手間がかかるので気絶している少年は放置しておいた

夢か何かだと思ってくれたら幸いだ

 

 

ある程度場所を移動して携帯電話自体から情報を抽出する。

ネットワークに侵入する前に言語などの最低限の知識を習得するためだ。

辞典、計算機等といった内蔵されているアプリケーションを用いて自分の持つ知識と照らし合わせていく。

 

そして驚愕した。

 

 

…学園都市、超能力といった言葉を始めとする今まで知らなかった単語の数々に…

 

ケータイだけの情報ではあきらかに不足していると判断し、一時間かけてケータイに入っている情報を完全に把握した後、早速ネットワークへの侵入を開始した。

 

 

 

◇~~同時刻、離れた路地裏~~◇

 

 

 

「……う…うう、ここは……?」

 

携帯電話を持っていたために襲われた少年は頭部にはしる鈍い痛みによって目を覚ました。

 

 

「…あれ、俺どうしてこんなところに…?」

 

痛む頭をおさえつつ立ち上がり、血に濡れた手を見て仰天しまた地面に転がる。そして先ほど自分に起きたことを思い出した。

 

「う、うわあああああああっっっっ!!!???」

 

恐怖のあまり叫ぶが、もう周りには何もない。

 

慌ててケータイを探すが、確かに持っていたはずなのだが見当たらない。落としたかと辺りの地面を這って探すがどこにも無かった

 

 

そして唐突に「さっき有った事は夢なのではないか?」といった考えが頭に浮かんだ。

 

頭の痛み、さっきまで気絶していた、持っていたはずがどこにも見当たらないケータイ、そして普通じゃありえないモノ。

 

そして出た結論が

 

 

「…はは、なんだ、夢だったのか」

 

 

おそらく強く頭を打って気絶し妙な夢を見たのだろう。頭から流れている血がその証拠、と自分の中で決めつけた。

 

 

それよりさっきから頭が痛くてしょうがない。偶然通りかかった掃除ロボを頼りに人のいるところに出る。

 

そこで

 

 

「おまえ!大丈夫だったのか!?」

 

友人達に出会った。

 

血相を変えて近寄って来る彼らに

「おまえら、何でこんな所に居るんだ?」

と言った。

 

「何でって…うわっ!おまえよく見たら血まみれじゃねえか!本当に何があったんだ!?」

 

「質問に答えろよ!」

 

友人の大声と苛立ちで引き始めた痛みが再発する。

痛みで正常な判断が出来なくなりはじめたが、

 

「何でって!おまえが追われてるっていうから仲間連れてGPSの反応を追ってここまできたんだよ!」

 

 

その言葉を聞き、夢では無かったと理解した少年は痛みを無視して最寄りの警備員(アンチスキル)の詰所に駆け出した。

 

 

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