さて、そんなこんなで第壱幕『博麗霊夢』、始まります。
此処は『博麗神社』(はくれいじんじゃ)。古くから想郷を管理してきた、ある人物が住む超重要施設である。
そこに住んでいる者とは、代々幻想郷を管理してきた、『博麗』(はくれい)と呼ばれる者達であり、博麗となった者は、全て圧倒的な実力の持ち主である。それは今代博霊である彼女『博麗霊夢』(はくれいれいむ)とて例外ではない。彼女もまた、その華奢な体からは考えつかない程の実力をその身に宿しているのだ。
ここまで聞いた君達ならば、この様な疑問が頭に浮かんだだろう。
『彼女は、一体どんな人物なのだろうか』と。
そんな疑問を持つ君達の為に、彼女の一日を覗いてみようと思う。
彼女はどんな人物なのだろうか。それは、今の私には解らない。君達とてそうだろう。それとも君達は、話した事のない者の事を全て解る事が出来るのだろうか。少なくとも、私にはそのような事は出来ない。私は、人の心を読むような力は持っていないのだから。私も少し、彼女がどんな人物なのか気になっていたので、丁度いい機会であるのは変わりない。
少し、長話が過ぎてしまったな。それでは、そろそろ始めるとしよう。彼女は一体どんな人物なのか、それは今から解ることなのだから。
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朝。それは、全ての生命の源である太陽の光が降り注ぐ刻である。本来ならば、普遍的にこの刻では気分が良い者が良い者達が多い。だか、此処に居る少女はその者達とは違い、少々気分が優れていないようだ。
「………はぁ。」
彼女の名は『博麗霊夢』(はくれいれいむ)。先も言った様に、今代の博麗である者だ。
「………はぁ。」
二度目のため息。だが、それは私が見ていた時から数えた回数であり、恐らくはこれよりも多い回数のため息をしていたと思われる。
(なんで、昔の夢を見たんだろ。あんな夢見たせいで、気分が滅入る。………まあ、『あの時』の夢じゃないだけましか。)
そんな事を考えながら私は、ふと、今日見た夢を思い出していたーーー
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ーー『ねえねえ、おかあさん。』ーー
ーー『なんだい、霊夢。』ーー
ーー『わたし、おおきくなったら、はくれいのみこになって、おかあさんのおてつだいをする!』ーー
ーー『そうか。なら、強くならないとな。』ーー
ーー『つよくなる?』ーー
ーー『そうだ。博麗の巫女になるには、強くならないといけないんだ。』ーー
ーー『へ~。ねえ、おかあさん。』ーー
ーー『何だ?』ーー
ーー『わたし、おかあさんみたいにつよくなれるかな?はくれいのみこになれるかな?』ーー
ーー『当たり前だ。何たって霊夢は、私の娘だからな。』ーー
ーー『そっか~。ならわたし、おかあさんよりつよくなって、おかあさんがらくできるようにする!』ーー
ーー『そうか。それは嬉しいな。だけどな、霊夢。』ーー
ーー『なに?おかあさん。』ーー
ーー『そう簡単に、お母さんは超えられないぞ?』ーー
ーー『それでも、わたしはおかあさんよりつよくなるんだから!』ーー
ーー『なら、お母さんもお前に超えられないように、今よりもっと強くならないとな。』ーー
ーー『だったらわたしは、つよくなったおかあさんよりもっともっとつよくなる!』ーー
ーー『ふふっ。』ーー
ーー『えへへっ。』ーー
ーー『そこまで言うなら、頑張って見せろ。お母さんは、お前の事を応援しているからな。』ーー
ーー『うん!がんばる!がんばって、おかあさんよりすごいはくれいのみこになるんだから!』ーー
ーー『そうか、なら、私が死んでも霊夢が居るなら安心だな。』ーー
ーー『おかあさん!』ーー
ーー『ん。何だ?霊夢』ーー
ーー『じょうだんでも、そんなえんぎのわるいこといわないでよ、おかあさん。』ーー
ーー『何だ、霊夢、私を心配してくれているのか。』ーー
ーー『あたりまえだよ!だっておかあさんは、わたしのたったひとりの『かぞく』なんだもん!』ーー
ーー『ふふっ。そうか、霊夢。』ーー
ーー『なに?おかあさん。』ーー
ーー『有り難うな、霊夢。こんな私を、家族と言ってくれて。』ーー
ーー『?どういうこと?おかあさん。『こんなわたし』って。』ーー
ーー『そう言う話は、まだお前には早い話だからな。いずれ解るさ。いずれな。』ーー
ーー『?おかあさん、いずれわかるってどういうこと?』ーー
ーー『さて、ご飯にするかな。霊夢、今日は何が食べたい?』ーー
ーー『え~っとね~。って、おかあさん!わたしがきいたことのこと、まだおしえてもらってない!』ーー
ーー『さて、何の話かな。』ーー
ーー『も~、おかあさんってば!……まあ、またあとできけばいっか!おかあさ~ん。きょうはおかあさんのにくじゃががいい!』ーー
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「………結局、聞けずじまいだったな。あの時の答え。母さんはいずれ解るって言ってたけど、その『いずれ』が解らないからどうしようも無いのよね。」
私が少し、思考に耽っていると、『アイツ』の気配と『霊力』(れいりょく)が感じ取れた。
「……ん。もう、『アイツ』が来る時間だったっけ。ちょっと、考え事し過ぎたかな。まあ、あんまり速く来てるって訳でもないし、今のうちに、色々終わらせとかないと。アイツが来たら、仕事が進まないし。…………はぁ。面倒臭いわ。」
私は少し面倒臭い、と思いながらも、少しばかり、ほんの少しばかり、アイツが来るを楽しみにしている自分が居るのを、ため息を尽きながら、
(何で、私がアイツが来るのを楽しみにしなくちゃいけないのよ。)
アイツが来たら、一発ぶん殴ってやろうかしら。そんな事を思いながらも、仕事を進めていた。
「ん~っと。やっと終わったわね。………それにしても、アイツが来るのが少し遅くないかしら。いつもなら、もうとっくに来てる時間なのに。」
そこまで言葉にして、ハッと気付く。
(………これじゃあ私がアイツの事を、心配してるみたいじゃない。)
そう考えると、何だかムカムカしてきた。
(やっぱり一発殴ろう。うん、そうしよう。)
そうしないと、このムカムカが晴れない気がしたから、
「……ん。来たわね。」
その言葉の数瞬後に、
「おーい、霊夢ー。来てやったぜー。」
アイツの声が聞こえてきた。アイツの、『霧雨魔理沙』(きりさめまりさ)の声が。
因みに言うと、魔理沙は男です。(ネタバレ)
書いてて思ったことですが、蛇足が多いような気がしますね。