コードギアスlostcolors 優しさの色彩   作:オムロン

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遅くなり申し訳ありません!
FGOのオケアノスの海でケンタウロスと波打ち際を走り回っていたらこんなに時間が立っていてビックリ!!
本当に申し訳ありません


第七話

トウキョウ租界の外に作られた演習場

ブリタニア軍の一団が訓練をすることが出来るほど広大な敷地には廃墟に見立てたエリア、森林エリア、砂漠エリアなど

ありとあらゆる戦場に対処するために人工的に再現された戦場にライとロイド達は来ていた

昨日のユーフェミアの御願いを果たすために来ていた

エリア11に来ると言うナイトオブラウンズ……

ノネット・エニアグラム

皇帝陛下直属の部隊の騎士でコーネリア総督の学生時代の先輩。

分かっているのはそれだけ……

「一体どんな人だろう」

ナイトオブラウンズとは皇帝陛下直属の騎士でその存在はブリタニア軍にありながらブリタニア軍の指揮系統の外側に存在する部隊

ブリタニア軍の中で12人の騎士だけに与えられる称号を持つ人間など会いたくても会えるような人間ではない

そんな人間と手合わせをする機会を与えられライは少しだけ気分が高揚していた

「楽しそうな顔をしていますね」

「ユフィ。そう見えるかい?」

「えぇ。正直以外です」

特派のヘッドトレーラーの横に設置されているベンチにライとユーフェミアは一緒に座っていた。

ユーフェミアはライがこんなにも楽しそうな顔をしているのは初めて見た

「ブリタニア軍最高戦力の一人と手合わせが出来るんだから自分がどこまで通用するか……正直楽しみだよ」

「本当ですか?」

「何で?」

ライの問いにユーフェミアはうつむきながら答えた

「貴方は本当に軍人になって良かったのですか?その……私を恨んでいたりしないのですか」

コーネリアが、提案した選択肢をライ自ら選んだわけだったが、あの状況では誰もがライと同じ選択肢を選んだだろう。

実際、そうなるとダールトン将軍に言われてユーフェミアはコーネリアに提案をしていた。

今思えば自分はダールトン将軍にのせられただけ……

自分が望んでいるとコーネリアが知れば必ずそうするとダールトン将軍は知っている。

ダールトン将軍はライに目をつけたようだったし、何より自分が抱く想いを見抜かれている気がしていた。

そこを利用された自分を恥じ、同時にライがその考えを見抜き、自分の事を嫌いになっていないか、と考えていた

「選択肢がこれしか無かったのは事実だ。でも、それはユフィのせいじゃない。それに僕はこの選択肢で良かったと思っているよ」

「どうしてですか?」

「それは‥…ユフィと友達になれたからかな‥…」

恥ずかしい回答を顔を赤くしながらライは答えた

「本当ですか!」

ユーフェミアはライの回答に思わずライの手を取り喜んだ

そんな様子を楽しそうに見ている人物が一人。

足音を消しながら彼らに近づいてきていた

「本当に楽しそうですね。ユーフェミア様」

声がかけられた方に目を向けると一人の女性が立っていた

見た感じはコーネリア殿下と同じ位の女性。

いわゆる大人の女性そのもの‥…

だが、纏っている雰囲気からただならぬ者だとわかった

「エニアグラム卿!?お久し振りです……」

彼らに近づいてきた人物こそ、話題の人物。

ノネット・エニアグラムだ。

彼女が放つ雰囲気と着ている服の上からでもわかる、女性らしからぬ筋肉。

まさに女傑と言った感じの人物だ。

「ユーフェミア様もお美しくなられました……しかし堂々と逢い引きは関心しませんな」

「「逢い引き!?」」

ライとユーフェミアは思わず声を上げた

言われてみればそうだ……

彼女は皇族。自分は一般人……いや身元不詳の人間だ

そんな二人が一緒に居ればそう見えるだろう

ましては仲良く手を取りながら居れば尚更だ

「コーネリア殿下がお呼びです。直ぐに行かれた方がよろしいのでは?」

「そうですね直ぐに行きます!ライ頑張って下さい」

そう言ってユーフェミアは逃げるようにその場を後にした

いや実際は逃げた

顔を真っ赤にして普段では考えられないほど軽快に走っていった……

その場にはライと笑みを溢すノネットが残された……

「はじめまして‥…エニアグラム卿」

取り合えず挨拶はしなければ……

だが、ノネットは未だに笑みを浮かべている

それに引き換えライは冷や汗が止まらない……

見られてはいけない所を見られた気がする……

「……コーネリア殿下には黙っていた方が良いかな?」

「助かります……」

こんな事がコーネリア殿下にバレたりしたら……

想像できない……いや、想像したくない……

命が一番大事なのは皆同じだ……

「君がライか……話は聞いている。優秀な人間らしいな」

「お誉めに預かり光栄です」

「カタイなぁ~フランクにいこう!私の事はノネットさんと呼んでくれ!」

「分かりました。ノネットさん」

「なるほど。君は素直な子のようだな」

そう言ってノネットはライの頭を撫でた

想像していたものよりも温厚な人間でライは胸を撫で下ろした

「もう一人居ると聞いていたのだが……見当たらんな」

そう言ってノネットは回りを見回し始めた

誰を探しているのか、ライは直ぐにわかった

「スザクは留守番です。特派にはトレーラーが一台しかないので、クラブしか用意できなかったんですよ」

特派の予算は全て本国にいるシュナイゼル殿下が出しているらしいが、その予算には上限がある。

普通の機関なら充分過ぎるぐらいの予算だが、この機関にはロイドがいる。以前。予算全てをランスロットに使ったと、セシルが泣きながらライに説明していた

ライの『クラブ』は正式な機体ではないらしい‥…

ロイドがサザーランドを改造しランスロットの予備部品を使い造った。量産計画の為の急造品‥…

ライは『クラブ』をランスロットと同等に仕上げれないかと思い、先日、セシルに提案したが、帰ってきた答えが先程の物だ‥…

ロイドは『開発者』としては、優秀だが『常識人』としては欠陥品である事をその時にライは確信した

そんな状況の特派にはトレーラーを用意する金などあるわけがない‥…

トレーラーを使えば片方が留守番になるのは道理だった‥…

「そうか、では、また今度会いに行くとする。それよりも、直ぐに準備をはじめてもらえないか?これ以上、コーネリア殿下達を待たせるわけにはいかんからな!」

「分かりました」

そう言ってライはトレーラーの中に入り、ブリタニア本国から届いたばかりの『クラブ』を起動した

 

 

「遅い!ユフィはまだか!」

「もうすぐ来られると思いますよ」

ステージから、少し離れた何処に設けられた観戦席でコーネリアと彼女の騎士ギルフォードはユーフェミアを待っていた

「すみません。遅くなりました」

「何処に行っていたのだ!」

「特派の所に行っておりました。申し訳ありません総督」

ユーフェミアは乱れる息を整えながら不満を持つ顔をしたコーネリアの問いにこたえた

「また特派か……最近お前の口からは特派しか聞かなくなった気がするが……」

「それは……」

ユーフェミアは顔を赤くしたが、コーネリアは走ってきたためだと思った‥…

その様子を見てギルフォードは気づかれないように小さなため息をついた‥…

「まぁいい。今はエニアグラム卿の模擬戦に集中するとしよう」

 

観戦席のモニターにクラブとグロースターが特設ステージの入り口から入ってくるところが写し出されていた。

「あれが『クラブ』ですか。ランスロット量産のための試験機と聞いていますがどれ程のものでしょうか」

「ギルフォードよ。グロースターでは満足できないか?」

「優れた機体は騎士の生存率に影響をあたえます。それにパイロットはライです。彼の戦闘を見たのはダールトン将軍だけで、何故あれほど期待されているのか気になっていました。」

ダールトンはブリタニア屈指の軍師であり、歴戦の猛者。

そのダールトンが自分の養子達より目をかけている騎士がライだ。

ブリタニア軍に入隊してまだ日が浅い騎士に対しての期待にしては、ダールトンのものは異常なものだ。

いくら初陣でブリタニア軍の最新鋭の機体を乗りこなした騎士であっても普通の対応出はなかった。

「なら。見極めなければな。直ぐに終わらなければいいが‥…」

コーネリアがため息混じりに呟いたとき、隣にいたユーフェミアがコーネリアに珍しく意見した

「ライは負けません!絶対に!」

ユーフェミアはコーネリアの、目を見て意見した

その、ユーフェミアの目の奥にある想いに気がつかなかったのは、この部屋にいるコーネリアと、その想いの矛先であるライだけだった

 

そうこうしているいちに模擬戦は始まった。

開始の合図と共に、ライのクラブとノネットのグロースターが互いの武器をぶつけあう。

そしてライとノネットの戦いはそこにいた者達が想像していたものよりも衝撃的な内容だった

 

 

 

 

戦いが始まり数分が経過した‥…

戦闘を行っているステージだけではなく、それを見ている観戦席も同じような針積めた空気が漂っていた

「御姉様‥…これはどちらが勝っているのですか?」

「コーネリア殿下‥…」

「‥…」

目の前の光景に誰も現実を受け入れなかった

ライとノネットは互角の戦闘をくりひろげていた。

ライはクラブの持ち味である機動力と反応速度、そしてライの持ち味の驚異的な操作技術を使い、ノネットの攻撃をかわしていく。

一方のノネットはグロースターを使用しているためクラブの機動力にハンデを抱えているが、ノネットは自分の剣術とライの持ち合わせていない『経験』と、その経験からくるいわゆる『勘』でライの動きに対応し、攻め続けていった。

状況はノネットにやや有利といった感じだが、それは、ライが攻めに回っていないためにそう見えるだけだ

「ランスで剣術を使うなんて、さすがラウンズ」

「ギリギリでかわされる。幽霊とでも戦っているようだな」

ノネットもライも戦いを楽しんでいた

ライは自分より強い相手との戦いに‥…

ノネットは久しぶりに対等に近い相手に胸を踊らせる

二人の乗るKMFはエナジフィラーが空になるまで動き続け、

結局、決着はつかなかった。

その状況を観戦席で見ていた3人は呆気にとられていた。

 

「いや~凄いな!ラウンズ級の騎士とは恐れ入った!」

KMFから降りてきてノネットは真っ先にライへの感想を本人に述べた

「でも、僕は一撃しか当てれていません。それも剣先がカスっただけ」

「私に一撃を入れた騎士はここ数年間、ラウンズを除けば誰もいなかったぞ!」

そう言ってノネットは、ライの肩をバシバシと何度も力強く叩いた

「ところで剣術は使わないのか?」

「剣術ですか?」

「良ければ稽古をつけてやろう!私は剣術指南もやっているからな!」

考えてもみなかった

さっきの戦いで剣術の力は見せつけられたが、正直、無くても『クラブ』を使いこなせば勝てる

そんな考えが頭に浮かんだ

「要らなそうな顔をしているな‥…だが、自分で出来ない動きがKMFで出来ると思うか?」

確かに今の自分にノネットの剣術を使えと言われても使えるはずがない。

ライは素直に答えることにした

「出来ないですね」

その回答にノネットは嬉しそうにライの首に腕を回してきた

「やはり素直な子だ。気に入ったぞ!」

そう言ってノネットは自分の腕の中にいるライの頭を力一杯なで回した。

「先程の話だがお前が望むなら教えてやる!何事も経験!経験は自分を裏切りはしないからな!」

「はい!」

ライの力強い返事にノネットは笑顔でこたえた

 

 

あまりにも現実離れした結果にコーネリアはダールトンが何故ここまで期待していたか理解した。

理解した上でダールトンが進言した内容を前向きに検討することを決めた

「政庁にもどるぞ。ギルフォード」

「エニアグラム卿はどうなさいますか?」

「あの方は放っておいて大丈夫だ」

そう言ってコーネリアは席から立ち上がり、外に停めてあるリムジンに向かった

「あとでダールトンを迎えによこそう。ユフィはそれでエニアグラム卿と政庁に戻れ」

「分かりました」

ユーフェミアの返事を確認し、コーネリアはギルフォードと共にリムジンに乗り込み、二人を乗せたリムジンが政庁に向かい走り出した

 

 

リムジンが、走り出すとコーネリアの騎士、ギルフォードが真っ先に口を開いた

「コーネリア殿下。ライの事なのですが、私に預けてはいただけないでしょうか」

「‥…構わん。あれを見た以上、ダールトンの言うことも一理あるのは確信した」

ダールトンが無理矢理にでもブリタニア軍に入れた理由を理解した

ナイトオブラウンズと互角にやり合える騎士なら確かに欲しい‥…

だが、同時に大きな不安材料でもある‥…

慎重に扱わなければならない‥…

バトレーの件のように‥…

「バトレーの研究内容はわかったのか?」

「一部だけですが、これは公表できません」

そう言ってギルフォードは資料を渡した

そこにはあまりにも非人道的な内容が書かれており、コーネリアは思わず天をあおいだ

「人体実験か‥…この『コード』とはなんだ?」

「まだ分かりません。しかし、これが本当に皇帝陛下と関わりがあるのでしょうか?」

「シュナイゼル兄上はそう睨んでいる。クロヴィスも回りの連中は絵以外は能無しだと思っているが、アイツは昔から変なところで頭がキレるヤツだった。何か確信は掴んでいたはずだ」

以前から気にはしていた‥…

ブリタニアの侵攻目的‥…

エリア11は確かに地下資源の豊富な植民地だ。

しかし、他のエリア全てがそうではない‥…

だが、ブリタニアは侵攻を続けている。

ナイトオブラウンズを使ってまでして手に入れるべき領土だとはとても思えなかった

だからこそ調べる。

これまでの侵攻が正しいものなのか‥…

それとも‥…

 

「父上は一体何をお考えなのか‥…」

 




次回はあの男が登場します
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