武林の誉れに恋しなさい!   作:水華

20 / 30
少しだけ書く予定が、思いのほか妄想が膨らみ気がつけば1万文字オーバーに・・・仕方無いので中盤と後半に分割しました。

それと浮島の初期配置です。

■■■■■■■■■■■
■■■■  風■■■■
■■黛     清■■
■■       ■■
■岳       百■
■         ■
■弁       燕■
■■       ■■
■■大     羅■■
■■■■ア 小■■■■
■■■■■■■■■■■



水上体育祭-午後の部、中盤

「浮島バトルロイヤル本選、開始じゃ!」

川神学園、学園長、川神鉄心の宣言で開始のゴングとなる。

 

始めに仕掛けたのは我慢が限界に達し掛けて居た百代だった、真っ先に駆け出す、向かう先には翠蓮がおり翠蓮も迎撃の体勢をとる。

 

「!?」

しかし何かに気付いて横へと跳ぶ。

 

「あれ?周りが見えてないと思ったけどそうでも無いのかな?」

「...燕か」

そこには足払いをしようとしゃがんだ燕がいた。

 

「ふふ、私の事を忘れちゃダメだ、よ」

一気に接近して回し蹴りを繰り出すも腕一本で防がれる。

「別に忘れてないさ、先に羅濠かなってね」

「そっか、でも少し私に付き合って貰うよモモちゃん?」

不敵な笑みを見せる燕に百代も口端が釣り上がる。

 

「折角のデートのお誘いだ行くぞ♪」

拳のラッシュを仕掛ける、それを見切っていなし距離を取る。

【さて、気を使わないモモちゃんの能力、確かめさせて貰うよん♪】

 

―大和side―

 

【始まった、そして姉さんは相変わらずか・・・】

大和は戦場となる浮島の様子を(うかが)う、まずは姉たる川神百代は松永燕と闘い始めており、それを羅翠蓮が俯瞰(ふかん)している。

 

「っ!?」

一度目が合い、冷や汗が(ほほ)(つた)うも、興味が無いのか視線を外してくれた。

 

「ホッ」

次に視線を向けた一年の武蔵小杉とパラス・アテナ、此方(こちら)は向き合い動く様子は無いが小杉は隙を伺い、アテナは観察する様な感じだと思われる。

 

暫くは硬直すると予想する。

 

そして風間翔一と葉桜清楚、島津岳人、黛由紀江の4人も互いに牽制しあって居る為ほぼ硬直状態だが。

【キャップが我慢とか・・・無いな、直ぐに状況が変わるだろうし、動くなら今!】

 

大和は武蔵坊弁慶へと向かう、先ずはこの交渉を成功させなければどうにもならない。

しかし、物事は思惑通りに進まぬ物で

 

「プレミアムキィーック!!」

「のわぁ!?」

(すん)での所で気付いたので何とか避ける。

 

「チッ、ちょっと先輩!可愛い後輩の為にプレミアムにやられて♪」

「不意討ちに舌打ちしといて言うな!」

 

◆◆◆◆◆◆

 

『さぁ始まりました、浮島バトルロイヤル!そして最初に仕掛けたのはやはりこの人、武神川神百代ぉ~隣の納豆小町こと松永先輩との戦闘に入った~』

『Ohモモヨが動くハ想定どぉりネ』

 

『それとは対照的に周りは慎重に様子見に徹して居る模様だが、!おっと此処で動きが、1年の武蔵小杉が仕掛けた~』

 

1年二人は当初対峙(たいじ)して居たがアテナの提案に小杉が乗って互いにすれ違い、小杉は大和のもとへ。

 

「観戦とは余裕だな」

「強者とは常に()くあるべしです、アテナ」

百代と燕を見ていた翠蓮は全体も俯瞰しており、近付くアテナにも気付いており、アテナも気付かれて居るのは想定内なので敢えて攻撃はしない。

 

(しか)り、だがそれは弱者に対する時の話、少し(わらわ)とこの遊戯(ゆうぎ)(きょう)じてみんか?」

「・・・ほぉ戦神との遊戯も一興ですか」

 

アテナの誘いに()えて乗る翠蓮、どの様な戦略かはまだ見えないが、それごと粉砕するのが彼女だと考える。

 

『おぉと、アテナ様が羅濠先輩とまさかの対峙、頑張れアテナ様~』

『いや、実況が特定の選手を贔屓(ひいき)しちゃいかんだろ』

放送から京極の呆れた様な溜め息が聞こえる。

 

―岳人side―

 

風間翔一、葉桜清楚、島津岳人、黛由紀江の4人が対峙する。

そんな中、脳まで筋肉と言われる岳人が珍しく戦略を。

【ウォー清楚先輩の水着姿も良い♪...おっとイカンイカン、今は羅濠先輩だ、絶対に胸を揉む!!、じゃなくてステッカーを取る(つい)でに揉んじゃうのは不可抗力だよな、うん】

やっぱり考えるのが苦手な男は過程を無視して結果を考えていた、果たして桃源郷に辿り着けるのか?

 

【あぅ~ガクト先輩が隙だらけです、でも最初にファミリーを狙うのは、でもでも、うぅどうしましょう松風(泣)】

 

由紀江がファミリーだからと葛藤(かっとう)していなければ始まる前に終わっていた事実を岳人は知らない。

 

■■■■■■■■■■■

■■■■   ■■■■

■■黛 風    ■■

■■   清   ■■

■岳        ■

■      百燕 ■

■弁        ■

■■大      ■■

■■小    ア羅■■

■■■■   ■■■■

■■■■■■■■■■■

 

「くっ逃げるなんてプレミアムじゃないわよ先輩、当たって下さい!」

「むちゃ言うな!!」

 

『お~と、直江は武蔵の猛攻を全て(かわ)し切った~』

『ふむ、予選と同様の流れだな』

 

「ぼちぼち私も行きますか」

『おっとぉ此処で弁慶が動いた~狙いは直江か、武蔵か』

【!?ちょっ、まだ交渉出来て無いのに!!】

大和の悲痛な思いも虚しく。

 

「そ~い」「「!?」」

二人に向かって手を伸ばすも、来ることが分かって居たため何とか回避に成功する。

 

『なんと狙いは両方だった~』

『HAHAHA、でもシトメそこねタみたいネ』

 

「流石に二兎を追うのは無理かね~」

どちらから仕留めるか考え始める弁慶、しかし大和には願ってもない好機!

 

「弁慶、組もう報酬3本!」

「???」

大和の叫びに武蔵小杉は訳が分からず頭に『?』が浮かぶが、だらけ部の弁慶には理解出来た、しかし。

 

「ん~魅力的だけど主の手前、ね~?」

大和を流し目で見る弁慶、何が言いたいか理解した大和は(さら)にベットする。

 

「ならば5本!今なら磯部揚げ竹輪(ちくわ)も付ける!」

「ん~主の期待を裏切るのに5本?せめて10本は無いとね~?」

ここで弁慶からのレイズが入る。

 

選択を迫られる大和、フォールドは論外!コールも直感が無いと叫ぶ、理想はチェックだが現状は銃をチラチラ見せられながらテーブルに着いて居る様なもの、ならばと

 

「12本出す、ただし条件を付けさせてくれ!!」

「・・・」

選択したのは更なるレイズと手札の入れ替え、(あご)に手を当てて少し悩んだ弁慶は。

 

「まぁ良いか」

コールしてくれた、そして先ずはと武蔵小杉を標的に定める。

 

「くっ!?」

不利を(さと)って離脱を(こころ)みるも。

 

「オラァ!」「!!プレミアムな私にそんな素人の拳が届くと思ってます?先輩!!」

殴り掛かって来た大和に対して武蔵は余裕の回避をする。

 

「いや全然、だがこれで良いんだ」

次の瞬間、ガシッと右肩を(つか)まれる、ビクッとした武蔵は油の切れた機械の様にギギギと後ろを見ると笑顔を浮かべる弁慶が居た。

 

右肩を掴む左手はそのままに右手を右足の内腿(うちもも)に差し込んで持上げて。

 

「そ~い」「わぁー」ドボォン

そのまま投げるのだった。

 

『あぁぁと、此処で最初の脱落者が出た~1-Sの武蔵小杉失格だ!』

『ふむ、見事な交渉と連携だったな』

 

『軍師のあだ名は伊達じゃない!智略を示して残り10人だ!』

 

存 参加者名  ステッカー位置

□ 風間 翔一 左胸

□ 葉桜 清楚 右足の(すね)

□ 川神 百代 背中

□ 松永  燕  左脇腹

□  羅  翠蓮 右胸

× 武蔵 小杉 左肩

□  アテナ  額

□ 直江 大和 左首筋

□ 武蔵坊弁慶 右腕

□ 島津 岳人 左太腿

□  黛 由紀江 腹

 

■■■■■■■■■■■

■■■■   ■■■■

■■  風    ■■

■■ 黛 清   ■■

■ 岳    百  ■

■       燕 ■

■         ■

■■弁      ■■

■■ 大   ア羅■■

■■■■   ■■■■

■■■■■■■■■■■

 

そして4つ(どもえ)の様相を(てい)していたグループにも変化が訪れた。

 

【え~と、あれは行くべきだよね?】

最初に動いたのは清楚、由紀江に狙いを定めて進む。

 

なぜ岳人じゃないのか?それは隙が無い!...様に見える岳人よりも隙だらけ・・・に見えている由紀江を狙うベキだと考えたからだ。

 

真剣な顔で構える岳人とアワアワとテンパってる由紀江を素人が見た場合、十中八九そう判断する。

実際は逆だと見抜けるのは達人だけだろう。

 

「えーい」

清楚が両手を伸ばして飛び込む、狙うは由紀江のステッカー、しかし右足を引いて半身になり軽々と回避された。

 

「せ、清楚先輩!?」

「やっぱり簡単には取れないか」

テヘっと聞こえそうな表情を浮かべる清楚に由紀江がどうしようか思案していると。

 

「隙ありだぜ、まゆっち!」

背後から風間が跳び掛かって来た、胴体にタックルして抱き付きステッカーを、との考えてだった。

 

「キャップ!?」

しかし由紀江も壁を越えた達人の1人、なかば条件反射でいなしてしまい。

 

「キャー!」「ウォ!!」「あっ」

先程の飛び込みでまだ座っていた清楚へ風間が突っ込んでしまい(もつ)れ合う。

 

(いた)た、大丈夫っすか清楚先輩?」

「あんっ...だ、大丈夫だからど、退いてくれないかな///」

倒れた拍子に清楚の胸を風間の手が掴んでいる、所謂(いわゆる)ラッキースケベだが。

 

「あっ、すんません、今退きますね」

「・・・」

全く動じない風間に清楚は()に落ちないモヤモヤを抱く。

 

『おーと、ここでハプニングだ、しかしどちらのステッカーも無事だぁ』

『『・・・』』

実況はいつも通り、そもそも実況の井上はロリコン、年増の胸になど興味は無いのだ。

周りの生徒達からブーイングの嵐、殆どが嫉妬による逆怨(さかうら)みだが、そしてこの男も。

 

「なっ!、キャップ(うらや)ま、じゃなくて代わ、でもなく羨ましいぞ!」

「?なに言ってんだ、ガクト?」

全く言い直せていないガクトとそもそも理解していない風間、話が噛み合う事は無かった。

 

「なら俺様も」

そう言ってアテナと睨み合う翠蓮に狙いを定めるも。

 

「えっと、ごめんなさいガクト先輩」

そう言った由紀江の手の中には1枚のステッカー、そしてガクトの左太腿(ふともも)には何も無かった。

 

「なっ」

『なんと黛が島津のステッカーを持って居る!っと言うことは島津岳人失格だー』

岳人はその場で崩れ落ち、地面に手を着いて『ズーン』的な背景を背負い絶望する。

 

彼の挑戦は始まる前に終了したのだ。

 

「ドンマイ、ガクトお前の分も俺が頑張ってやるぜ!」

風間の的外れな励ましに更に崩れて五体投地(ごたいとうち)へと至ってしまうガクトだった。

 

存 参加者名  ステッカー位置

□ 風間 翔一 左胸

□ 葉桜 清楚 右足の(すね)

□ 川神 百代 背中

□ 松永  燕  左脇腹

□  羅  翠蓮 右胸

× 武蔵 小杉 左肩

□  アテナ  額

□ 直江 大和 左首筋

□ 武蔵坊弁慶 右腕

× 島津 岳人 左太腿

□  黛 由紀江 腹

 

■■■■■■■■■■■

■■■■   ■■■■

■■       ■■

■■       ■■

■ 黛 清     ■

■  風   燕百 ■

■         ■

■■  弁    ■■

■■  大  ア羅■■

■■■■   ■■■■

■■■■■■■■■■■

 

―燕side―

 

「ホラホラ、どうした燕ぇもっと来いよ」

「ハハ、元気だね~モモちゃん」

燕は百代のラッシュを()(くぐ)り、打撃を打ち込んでは離脱するヒットアンドアウェイで何とか戦えては居るが、1発でも食らえば立直しは困難だと予想している。

 

【スピードや技術でなんとか成っているけど】

「そこか!」「!?」

百代が放った裏拳をスウェーバックで回避し、そのままバク転で距離を取る。

 

【この(かん)の良さと高威力の一撃、ここに気が加わるとね~、でも!】

再度、突撃する燕、それを百代は左の中段回し蹴りで迎えると燕は跳び上がり右手で蹴り足に触れ、その反動を利用して一回転し上から左足を振落とす。

百代は左腕を頭上に上げて蹴りを受止めるも腹部に圧迫感を感じて吹飛ぶ、どうやら受けた瞬間に右足で蹴られていたようだ。

 

「相変らず器用だな」

「私は(つばめ)だからね空中を舞うのは得意だよ、モモちゃんも相変らず頑丈だよね~」

「美少女だからな」

「...それは関係ないと思うよ」

【この防御力に加えて瞬間回復とか・・・でも攻撃は当るからそこが攻略の(かぎ)だね♪】

 

冷静に百代の分析を行う燕、彼女にとってこの場での勝敗よりも情報の収集が重要なのだ。

 

「さぁどんどん行くぞ!」「そのつもりだよ」

 

―アテナside―

 

もう一組の1対1の闘いは百代達と違って静に睨み合っているだけの様だがその実、幾重(いくえ)もの技撃軌道戦(ぎげききどうせん)が行われていた。

 

翠蓮は持前の武術の()えで、アテナは常時発動型の権能、智慧の女神(ザ・アテナ)にて行われる技撃軌道戦(ぎげききどうせん)は全て翠蓮の勝利を示している。

 

「どうしましたアテナ、来ないのですか、先手は譲りますよ?」

【やはり、今の(わらわ)では羅濠には対抗出来ぬか、だが勝てぬ訳でも無い!】

 

そう、今回はルール在りのあくまでも遊戯(ゆうぎ)なのだ、決闘に比べて攻略法は多い、まぁ例え決闘でも負けはしないが等と考えるのは戦神としての(さが)であろう。

 

「行くぞ羅濠!」

「えぇ、先達として揉んであげます!」

アテナは一直線に翠蓮へと向かう、翠蓮は宣言通り構えを取らず自然体だが、そこに隙等は存在しない。

そもそも剣術でも武術でも極めれば常在戦場、自然体こそが最高の構えとも言えるが、翠蓮のスタイルには合わない為、本気を出す場合は必ず構えをとる。

つまり何が言いたいかと言うと

 

「ハッ!」「甘い!」

アテナの前蹴りを右の掌で受け流し、続く正拳突きを左手で(つか)む。

しかし想定内のアテナは掴まれた右手を引き身体を近づけると翠蓮の手首を左手で掴み、左足をしならせる様に振り上げて両足を腕に(から)めに行く。

その蛇の様な動きに『まずい』と判断した翠蓮は右足の扣歩(こうほ)で左手とアテナの体の下に自身を滑り込ませ本来は手刀打ちの野馬回槽(のまかいそう)で左腕に絡まるアテナを投げる。

 

空中で体勢を整えて難なく着地したアテナ。

「フム、やはり簡単には取れぬよな」

「いいえ、この羅濠に傷をつけるとは、流石は戦神、侮り過ぎました。」

その言葉通り、翠蓮の手首はアテナによって外されていた、まぁ直ぐにはめられるも。

 

【はまったとは言え、幾分か握力が落ちて居ますね、気を制限されているのでこの競技中に回復するのは無理ですか】

 

翠蓮は更なるハンデを背負ってしまったが、逆に気を引き締める事にもなった。アテナは次の戦略を実行に移すべく行動する。

 

◆◆◆◆◆◆

 

『行けーアテナ様ー、あっ!あぁぁ、なっウォー』

実況席ではアテナが仕掛けた、防がれて、其処からの追撃に興奮したロリコンが吠えて仕事になっていなかった。

 

『会長!』

『トォウ!』『グハァ!?』

「「「・・・」」」

マイクからデジャブな呻き声が聞える。

 

『あぁ、メインパーソナリティが再度離席したのでまた私が引継ごう』

マイクからは京極の声が流れた。

 

『ん?どうやら様子見は終了の様だな』

京極の実況と言うよりは解説よりな声で皆の視線は浮島へと向かう。

 

―大和side―

 

岳人が脱落した事で3つ巴となり、動くに動けない黛由紀江、葉桜清楚、風間翔一だったが、そういった物は(つね)に第4の勢力によって崩されるもの

 

「キャップ・・・」

「ん?おぉヤマトか」

風間の(となり)に大和が現れ。

 

「清楚さん・・・」

「あっ弁慶ちゃん」

清楚の隣には弁慶が現れた。

 

「あわあわ、ど、どうしましょう松風~」

『オラにはこのピンチどうにも出来ね~よ』

由紀江はテンパって馬のストラップを持っていないのに松風に話し掛ける、そして返事が在ると言う不思議。

 

「キャップちょっと」「ん?」

ヒソヒソ話をする様な仕草に何か作戦でも有るのかと近付いた風間だったが。

 

「すまん!」「はっ?」

気が付いた時には既に大和の手に風間のステッカーが握られていた。

 

「な、何するんだヤマト、同じクラスだろ!?」

「この勝負どうしても負ける訳には行かなくて、弁慶と手を組んだ。」

 

見れば同じ様に弁慶も(つまづ)いたフリをして清楚のステッカーを奪っていた。

 

『うむ、親しい者に対する無意識の油断を利用した様だな、葉桜清楚、風間翔一失格!』

『残り7名!』

 

「悪いキャップ、今度埋合わせするよ」

「たく、しゃ~ね、たらふく食ってやるから覚悟しろよ!」

「あぁ分った。」

 

そして弁慶と大和が由紀江と対峙する。由紀江は展開について行けず未だに混乱している様なので回復する前に大和は仕掛けるベキだと判断した。

 

存 参加者名  ステッカー位置

× 風間 翔一 左胸

× 葉桜 清楚 右足の(すね)

□ 川神 百代 背中

□ 松永  燕  左脇腹

□  羅  翠蓮 右胸

× 武蔵 小杉 左肩

□  アテナ  額

□ 直江 大和 左首筋

□ 武蔵坊弁慶 右腕

× 島津 岳人 左太腿

□  黛 由紀江 腹

 

■■■■■■■■■■■

■■■■   ■■■■

■■       ■■

■■       ■■

■ 黛 弁     ■

■  大   百 燕■

■         ■

■■      ア■■

■■      羅■■

■■■■   ■■■■

■■■■■■■■■■■

 

「行くぞ、まゆっち!」

大和と弁慶が同時に駆け出す。

 

「え、あれ、え、ほぇぇぇ!」

未だに状態異常、混乱から抜け出せて居ない由紀江だが、それでも壁を越えた達人に死角は無い、大和の手をスルリと逃れ弁慶の手を弾き合い、パンパンバシと軽快なリズムを刻み、暫くして同時に後に跳ぶ。

 

「さすがだね~全部弾かれたよ、しかも少し(かす)ったね~」

弁慶の右腕に着いているステッカーの端が少し剥れ掛けていた。

 

「い、いえいえ、私なんてそんな大したことは」

 

「おや?、それは2人がかりで挑んでいる私達はもっとダメだって言いたいのかね~」

 

「あっ!?、いえそんな滅相もございません、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。」

 

「・・・なぁ大和・・」

「あぁ、うん、言いたい事は何となく分るが...それと作戦変更、まゆっちも仲間に引き込もうと思う」

「まぁ、私は雇われだし、雇い主の意向には極力従うさ」

そして、大和は由紀江と向かい合い交渉を始めた。

 

「なぁまゆっち手を組まないか?」

「えっ?それはどう言う?」

 

「実はあそこで闘っている姉さんと松永先輩、それと羅濠先輩より先に失格になる訳にはいかなくて、協力して欲しいんだ。ファミリー、いや友達として力を貸してくれ!」

 

その瞬間、由紀江は雷に撃たれた様な衝撃を覚える。

「と・・・友達として?」

 

「あぁそうだ、頼めるか?」

「は、はい喜んで♪」

 

こうして直江大和、武蔵坊弁慶、黛由紀江の連合軍が完成した。

 

【この子、将来大和の様な悪い男につかまりそうだね~】

弁慶は由紀江の将来が心配になったが、口には出さなかった。

 

◆◆◆◆◆◆

 

翠蓮は攻めの套路(とうろ)獅子抱球(ししほうきゅう)を構え、睨み合うも次の瞬間には地面を滑る様に進む哨泥歩(しょうでいほ)でアテナに接近する。

アテナも翠蓮の接近をただ(なが)める様な事はしない、智慧(ちえ)によって分った時点で浮島の中心へと向って移動するが、翠蓮から目を離す訳にもいかない為、バックステップやサイドステップを駆使する。

 

「逃しません!」

翠蓮も扣歩(こうほ)擺歩(はいほ)を組合せた走圏(そうけん)哨泥歩(しょうでいほ)で追い()める。

 

烏龍盤打(うーりゅうばんだ)!」

ほぼ島の中心に移動した時、足を前後に広げ手を牛舌掌(ぎゅうぜつしょう)の形にして上から叩き付ける様な技を繰出した。

アテナは横に跳ぶ事で避けるも

 

白蛇吐舌(はくじゃとぜつ)風輪反肘(ふうりんはんちゅう)葉低蔵花(ようていぞうか)!」

空手の貫き手の様な牛舌掌(ぎゅうぜつしょう)を右の掌を上にして突き出す白蛇吐舌(はくじゃとぜつ)、アテナは首を横に(かたむ)けて回避する。体を一回転して肘打ちを繰出す風輪反肘(ふうりんはんちゅう)は避け切れないと判断して腕をクロスして防ぐも葉低蔵花(ようていぞうか)、死角となる肘打ちをした右腕の下から来た左の掌で腹を裏掌で胸を打たれる。

 

「ウグッ!」

衝撃で後に飛ばされるも、アテナは何とか耐え切る。

 

「やはり左では仕留め切れませんか、しかし何度も耐えられないでしょう」

(しか)り、ゴホゴホ、グッ発動を抑えるのは、(わらわ)でもキツイのでな」

アテナの権能、偉大なる地母神(ザ・グレート・マザーゴッディス)に含まれる不死の神性は自動で発動する為、意識して抑える必要がある。発動=気の使用なので失格にならない為に必要な事なのだ。

 

「スーフー、だが長くはならんよ」

 

「!?翻身劈捶(ほんしんへきすい)!」

翠蓮は咄嗟に右腕を裏拳で横に振るう事で蹴りを防ぐ、その犯人は反動で縦に一回転して着地し、足払いを掛けるが軽功(けいこう)を使って跳び越える。

 

「あちゃ~、今の不意打ちでも仕留められないか」

「・・・燕ですか」

蹴りの犯人は松永燕だった、百代と戦いつつも隙を伺って居たのだ。

 

「成程、()()()が相手なのですね」

「まっ、そうなるね~始る前にちょろっと、ね」

【まぁ他の目的も有ったけど、どうせなら勝ちたいし】

 

「おいおい、浮気か~こんな美少女を(つか)まえておいて~」

そこに百代も現れる、闘いの中でちょくちょく燕の意識が逸れていたのが気になっていたが、本命が翠蓮だったと思い、百代の戦闘狂としての(さが)が急速に膨れ上がった。

 

「あり?モモちゃん、もしかしなくても怒ってる?」

「ん~?全然そんなことないよ~」

【絶対、(うそ)だ!、目が笑ってないもん!】

笑顔を浮べる百代だが、その目は一切笑って居なかった。

 

『ふむ、これは4つの勢力に分かれたようだな、強さもほぼ互角の様だが、アテナ君のダメージを考慮すると松永ペアが若干不利に見えるが()たして』

実況の京極の声が流れた、中盤は終了、これより終盤戦へと突入する。

 

存 参加者名  ステッカー位置

× 風間 翔一 左胸

× 葉桜 清楚 右足の(すね)

□ 川神 百代 背中

□ 松永  燕  左脇腹

□  羅  翠蓮 右胸

× 武蔵 小杉 左肩

□  アテナ  額

□ 直江 大和 左首筋

□ 武蔵坊弁慶 右腕

× 島津 岳人 左太腿

□  黛 由紀江 腹

 

■■■■■■■■■■■

■■■■   ■■■■

■■       ■■

■■    ア  ■■

■   弁  百  ■

■  大黛 燕羅  ■

■         ■

■■       ■■

■■       ■■

■■■■   ■■■■

■■■■■■■■■■■

 




大和と弁慶の契約内容は下記です。
・6本は契約の報酬、6本は成功報酬で下記の4人より先に直江大和が失格に成らないこと。
 葉桜清楚、川神百代、松永燕、羅翠蓮

・状況によって4人の誰かを道連れに出来る場合、追加本数を大和が叫び同意の場合に行動すること。

・契約について話さないこと。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。