武林の誉れに恋しなさい!   作:水華

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お久し振りです。アンケートはあと数日ですが、ほぼ決定の為、その話しへの導入に向けて進めます。


訪れる者達

水上体育祭が終了し、幾日かたった頃の休日。

 

「ヘイ!そこの彼女、良かったらお茶しない?」

古典的なナンパをする男、如何にもテンプレな口説き文句だが、何故かサイドチェストで筋肉をアピールする男、てか島津岳人だった。

 

「あの、用事が有るのでゴメンなさい!」

女の子はそそくさとその場を離れ『何あれ、キモい』等と言って居たが、幸い岳人には聞こえて居なかった。

 

―岳人side―

 

【むぅ、用事が有ったのなら仕方ない】

前向きに(とら)え、次へ挑もうとしていた岳人に声が掛かる。

 

「もう諦めなよガクト、何か避けられてるし、て言うか何でタンクトップ?せめて隠しなよ」

モロの指摘通り岳人はタンクトップにG パンというラフ過ぎる、とてもナンパしているとは思えない格好だった。

 

「モロには俺様の筋肉の素晴らしさが分からないのか?女は(たくま)しい男が好きなんだぞ!」

「だからって限度が有るよ!ガクトのはキモいんだよ!!」

 

「・・・この良さが分からないとは、だからモロはムッツリなんだぞ」

「違うから、あと僕はムッツリじゃない!」

 

「じゃあアレか、女装したいのか?(つい)に目覚めたか~」

【確かにモロのは似合ってたな~コイツ生まれる性別間違っただろう絶対】

腕を組んでウンウンと(うなず)く岳人に唖然(あぜん)とするも直ぐに再起動して突っ込む。

 

「何でさ、あと遂にって何?そんなの僕には無いからね!」

 

そんな何時(いつも)も通りのやり取りをしながら歩いていると如何にも不良といった男達が(たむろ)しているのが見えた。

不良達で見えないが、周りの声を聞くに、どうやら女の子が囲まれて居るらしい、岳人とモロは顔を見合わせて頷き助ける事にした。

 

◆◆◆◆◆◆

 

「あん、羅濠ぉ?知らね~な、それより俺らと良いことしようぜぇ」

「ちゃんと送って上げるからさぁ、何時(いつ)になるかは分かんないけどな」

『『『ギャハハハ』』』

 

不良達は下品な笑い声を上げるも次の瞬間には静かになった。

 

「ふん、取るに足らぬ(くず)ども、私は掃除などで時間を使うつもりはありません、自主的に(すみ)やかに()けなさい」

 

『『『・・・』』』

余りの事にポカーンとするも内容を把握し、肩を振るえさせる。

 

「何だと、クソアマぁもういっぺん言ってみろ!」

 

「理解する頭が無いのですか?これだから(ちり)は、塵は塵らしくゴミ箱で大人しくしてなさいと言ったのです、()してや天地に比類無き武林の(ほま)れたる私を見るなどと、愚物には過ぎた事と知りなさい」

 

「こんのぉ、黙ってれば調子に乗りやがって!」

「折角優しくしてヤろうとしたのによぉ」

「大人しく従わないてめぇが悪いんだかんな!」

「ボコボコにしてやんよ!!」

 

「おい、やめろおま『やっちまぇー!!』...チッ」

『『『ウォーーー』』』

岳人が止めに入るも周りは既にぶち切れており、岳人の制止の声は怒号(どごう)に消えた、慌てて力ずくでの制止を試みる岳人だったが。

 

ズドン!!

崩拳(ほうけん)(さん)!」

 

女の子から轟音と鈴の音の様な声が聞こえた時には周りの不良と岳人は宙を舞っていた。

 

「ガ、ガクトー!」

 

―???side―

 

【ふむ、汚物の掃除をしなければ成りませんか、だが触れるのも嫌ですね】

 

ズドン!!

崩拳(ほうけん)(さん)!」

地面が陥没する程の震脚で拳圧を拡散し不良達が宙を舞った光景を一瞥(いちべつ)し、彼女は立ち去ろうとしたが。

 

「ガ、ガクトー!」【ん?】

貧弱そうな明らかに毛色の違う少年が不良の1人に駆け寄り無事を確めていた。

 

【彼も汚物の?いや、雰囲気からして違いますね、では何故?】

彼女が首を(かしげ)ていると少年と目が合い少年が驚いた顔になった。

 

「羅濠先輩!確かに先輩なら瞬殺だったかもですけど、助けに入ったガクトまでぶっ飛ばす事は無いでしょう!」

モロは岳人を倒された事で目尻に涙を溜めつつも毅然(きぜん)とした態度で抗議する。

 

【おや?少年達は翠蓮の後輩でしたか、しかも私を助けようと・・・ふふ、か弱い乙女では無いのですが、たまには良いですね】

 

彼女はモロへと近付き、地べたで岳人を支えているモロに視線を合わせる為にしゃがんで話し掛ける。

 

「翠蓮の後輩なのですね、気付かなかったとは言え大切な友達を...すまない、でも男の子が簡単に涙を流すものではありませんよ?」

そう言って彼女は優しくモロの頭を()でる。

 

「えっ、あれ?」

状況が理解出来ずに混乱するモロに彼女は微笑んで自己紹介する。

 

「そう言えばまだ名乗って居ませんでしたね、私の姓は()、名を翠鈴(すいりん)、字は(れい)(れい)と呼ぶ事を許しましょう」

 

「え...えぇぇぇ!?」

モロは翠蓮だと思って居たが、言われれば先輩よりも老けて『ギロリ!』・・・お姉さんな感じがした。

 

「お姉さんはもしかして羅濠先輩の...」

「えぇ家族ですよ」

「あっ、やっぱり似てますね」

モロは彼女、翠鈴が翠蓮の家族だと納得した、そして自身の頭を撫でられているのを思い出して赤面する。

 

「そ、それより何で絡まれて居たんですか?」

「あぁ、そうです...そう言えば貴方の名前は?」

名乗って居なかった事を思い出して慌てて自己紹介をするモロ。

 

「すみません、僕は師岡卓也(もろおかたくや)って言います」

「そう、師岡卓也ね、卓也と呼ばせて貰っても?」

「は、はい大丈夫です」

「そう、ねぇ卓也は翠蓮...羅濠が何処に住んでるか知っておりますか?」

 

「えっと、ゴメンなさい、あっ!でも川神院に行けば分かると思います」

「・・・それって鉄心殿が総代を勤める?」

 

「はい、そうです、確か羅濠先輩もたまに組み手をしに行ってたと思います」

 

【ほぉう、翠蓮も功夫(くんふー)を積んで居る様ですね、ならば今度、成果を確めてみましょう♪】

余談だが、その頃翠蓮は謎の悪寒を感じて身震いしていた。

 

「卓也よ、良かったらその川神院まで、案内してはくれまいか?」

「は、はいそれは良いですが、そのガクトが...」

モロの視線の先には未だに気絶中の岳人がいた。

 

「ふむ、仕方ない起こしますか」

そう言って右手の人差し指と中指を立てて翠鈴は岳人の額に当てた。

 

「?」

素人には何をしているのか分からないが、気を扱える者にはそれが気付けだと判断出来ただろう。

 

「ん、んん・・・ここ・は?」「ガクト!」

目を覚ました岳人はまだボンヤリとしていた。

 

「目覚めましたか、先程はすまなかった...さて、卓也と岳人だったか?、準備なさい、川神院に向かいますよ」

 

「あれ、羅濠先輩?じゃあこれは夢の中?」

「ほらガクトしっかりしなよ」

 

「世話のやける...破ッ!」「「!?」」

翠鈴の一喝で目の覚めた岳人はその後、モロに羅濠先輩のお姉さんと紹介され、本人も特に否定せずに川神院迄案内する事になった。

 

◆◆◆◆◆◆

 

翠鈴とモロ、岳人の3人は商店街の仲見世通りを歩いていた、すれ違う人は必ず振り返り、周りもつい見てしまう、そんな絶世の佳人と共に歩く2人にも、当然視線が送られる。もっとも殺気と(ねた)みが主に(こも)った視線だが...モロは居心地が悪そうにしているが岳人は寧ろ優越感に浸っていた。

 

「あれ?島津に師岡じゃん、あと...羅濠先輩!?」

話し掛けて来たのは小笠原千花、和菓子店の看板娘で今は売り子をしている様だ。

 

「なにあんたら、何かやらかしたの?」

「何でさ!?、この人は羅濠先輩のお姉さんで、これから川神院に案内する所だよ!」

「えっ、お姉さん!?」

千花が驚いて居ると翠鈴は和菓子を興味深そうに眺めていた。

 

「ほぉ、これが和菓子ですか、丁度良いですね、食べて行きましょう」

 

「「「えっ?」」」

 

「ふふ、先程の君達に対するお礼にですよ、遠慮は要りません」

「マジっすか!?、アザッス!翠鈴さん」

「えっと、(れい)さんありがとうございます」

 

岳人とモロのお礼を受け取りつつ翠鈴は目を細め、次の瞬間。

 

バチーン!

 

「グゥォーーー、いっつぁ~」

岳人が額を抑えて悶える、良く見ると翠鈴の手がデコピン後の残心(ざんしん)を取っていた。

 

「島津岳人、貴方に名を呼ぶ事を許したって覚えはありません、猛省(もうせい)なさい」

 

【あっ、この人確実に先輩のお姉さんだ】【うわ~痛そ~】

学園での翠蓮の行動を思い出してやっぱり姉妹だと遠目をするモロとデコピンの威力を想像した千花はドン引きしていた。

 

そして翠鈴は店員の千花に向き直る。

「失礼な考えをしていますね、ですが今回は大目にみましょう。それと娘よ、3人分の準備をしなさい」

千花は一瞬『何を?』と思うも、そこは客商売、直ぐに準備する物の提案をする。

 

「えっと、おすすめの品で良いですか?」

「ええ、それで構いません」

「ありがとうございます、ではお掛けになってお待ち下さい」

一礼して奥へと下がる千花を見送ってから、翠鈴達は椅子に座って軽く雑談を始める。

岳人は終始筋肉アピールで、モロが呆れて居ると何故か翠鈴が『なってない!』と怒鳴り美しい筋肉とはと語りだして3分程。

 

「良いですか?見かけ倒しの筋肉程(あわ)れな物は有りません、如何に効率良く最大限の膂力(りょりょく)を生み出せるか、それが『お待たせしました』...」

千花が和菓子を持って現れ、モロは助かったと思うのも束の間。

 

「ふむ、講義は又の機会にしましょう」

【えっ?まだ続くの!?】

【話は良く分からんが、また筋肉について語り合えるのか~♪】

両者、相反(あいはん)する感想を(いだ)いていた。

 

「当店おすすめ、久寿餅(くずもち)になります。」

3人の前に久寿餅(くずもち)が置かれる。

 

「うむ、これが和菓子か・・・では、頂こうか」

「「頂きます」」

 

3人が和菓子に舌鼓(したつつみ)を打つ中、近付く影が1つ。

 

「あ~!!ちょっと翠鈴様、何1人だけ美味しそうなの食べておるのじゃ!!」

現れたのは茶髪で活発な雰囲気、京劇の衣装を着た派手に目立つ女の子だった。

 

【えっ何この子!?】

【うぉ~また可愛い子ちゃん来たー!本日の俺様ついてるぜぇ♪】

モロはその出で立ちを怪訝(けげん)な目で見つめ、岳人は更なる女の子の登場に興奮していた。

 

「遅かったですね、(くう)ちゃん」

「遅かったですね...じゃないのじゃ!我がどれだけ翠鈴様を探した事か、大変だったんじゃぞ!それを『空ちゃん』・・・何じゃ?」

話を遮られて、不機嫌そうに返事をする空ちゃん改め孫悟空、だがそれも直ぐに霧散(むさん)する。

 

「疲れたでしょう、ほらアーン」

「えっ良いのか?、アーン」モグモグ

 

「どうです?」「美味しいのじゃ♪」

嬉しそうに満面の笑みを浮かべる悟空、どうやら先程迄の事は忘れた様だ、そしてそれを見ていた人々の思いは重なった、つまり【【【えっ?何この子、めっちゃちょろい】】】である。

 

◆◆◆◆◆◆

 

「君達に紹介して置きましょう、この子は孫悟空です」

「悟空じゃ、よろしく頼むぞ♪」

満面の笑みを浮かべる悟空、活発な印象で幼く見えるが隣の翠鈴にも劣らないプロポーションをしており目鼻立ちも整っている、万里谷ひかりをそのまま成長させて万里谷裕理に近付けた姿をイメージして欲しい。

 

「僕は師岡卓也です...」

【孫悟空?まさか西遊記の・・・それは無いか...よね?】

モロが悟空の名前で考え込んで居る、クローン達の事もあり否定しきれなかった。

 

「俺様は島津岳人、良かったらこの後お茶でもどうだ?」

「良いのか?島津は良い奴じゃな♪すみませ~ん、お茶くださ~い♪」

「はいはい、少々お待ちくださ~い」

岳人のナンパを(おご)ってくれると勘違いした悟空はお茶を注文する。

 

「えっ?あれ?」

「お待たせしました、それと島津ドンマイ!」

お茶を持ってきた千花はお茶を悟空に渡して岳人に苦笑いしながら告げると岳人がガクッと肩を落とした。

 

「?」

それを見て首を傾げる悟空。

 

「じゃあ、ついでにアタシは小笠原千花、よろしくね・・・えっと何と呼べば良いかな?」

千花は呼び方を(たず)ねる、下手に呼ぶと大変な事になる前例が居るからだ。

 

「悟空でも美猴(びこう)でも美猴王(びこうおう)様でも好きに呼んで良いぞぃ♪」

 

美猴王(びこうおう)って何?、そう言えばさっき・・・】

「えっと、じゃあ空ちゃんはどうかな?」

そう尋ねると悟空は腕を組んで『ん~』と(うな)る。

 

「そこまで親しくは無いしな~でもな~」

悩んだ末に出した結論は。

 

「まぁ()いぞ、よろしくなのじゃ♪あと千花って呼んでも()いかのぉ?」

「ええ、()いわよ、よろしくね空ちゃん♪」

 

「じゃ、じゃあ俺様も『それはダメじゃ』...えっ?」

それを見ていた岳人もあだ名で呼ぼうとするも悟空にバッサリと切られた。

 

「我の直感がダメだと言っておっての、お主は(そん)様とでも呼ぶが()い!」

 

「な、なぜだーーー!」

岳人が悲しみの咆哮(ほうこう)をあげたのだった。

 

◆◆◆◆◆◆

 

その後、和菓子店を後にした4人は川神院に向かった。

道中、翠鈴と岳人は先程の講義の続き、モロと悟空は雑談を交わしながら歩く。

 

「じゃあ孫さんも羅濠先輩に会いに?」

「それも有るが我の場合は仕事が有ってのぉ、あと師岡よ我の事は名で呼んで構わぬのじゃ」

「あっ、じゃあ僕の事はモロで良いです」

 

「モロか、相分かったよろしくのぉ♪」

「うん♪」

本人も気付いて居ないが、悟空の雰囲気と笑顔にモロは警戒心が薄れて苦手な筈の女の子でも普通に話せていた。

 

「あっ着きました!此処が川神院です」

「ほぉ~立派じゃの~」「中から強い気を感じますね」

悟空はその門構えに、翠鈴は強者の気配に感心していた。

 

「ホッホッホ、当院に何用かのぉ?」

「「「!?」」」

突然現れた川神院総代の川神鉄心に岳人、モロ、悟空の3人は驚く。

 

「お初に御目に掛かる、その気、川神鉄心殿とお見受け致します」

「...如何にも、してそなたは?」

 

「姓は()、名を翠鈴(すいりん)、字は(れい)、鉄心殿には娘が世話に成っておる故、挨拶が出来て良かった」

「ホ?、娘とな?」

「えぇ、翠蓮の事です」

 

「「・・・えっ・・・えぇぇぇ!?」」

モロと岳人は姉だと思っていた翠鈴が、実は母親だと知って絶叫する。

 

「おいモロ、お姉さんって言ってなかったか!」

「言ったけど、ガクトもそう思ったでしょ!!」

 

「若いのぉ~いくつ何じゃ?」

「あらあら、女性に歳を尋ねるとは...2度と自身の歳月を重ねられない様にしてあげましょうか?」

「あ、いや、すまん、遠慮するぞぃ」

にこやかに微笑んで居るが目が笑って居ないのを見て冷や汗をかく鉄心、その時奥から人影が。

 

「おいジジイ、道場破りか?...って羅濠!?あれ?さっき中に、あれ着替えた?」

翠鈴を見て混乱する百代、そして翠鈴と悟空は翠蓮が居る事を(さとる)

 

「ほぉう、翠蓮が居るのか」ニヤリ

(すい)が!なぁじいさん入って良いか?良いじゃろ?」ウズウズ

 

【何じゃこの子?】

「う、うむ、まぁ良かろう」

「シャア、今行くのじゃス~イ~」

悟空は駆けていった、目指すは1つ、取り残された者達は展開について行けず、放心状態だったが暫くして後を追う。

 

―翠蓮side―

 

「ん?」【この気配は・・・】

「どうしたの羅濠ちゃん?」

休憩していた翠蓮と燕だったが、何かを感じた翠蓮の雰囲気が変わり、燕が尋ねる。

 

「いえ、燕は少し下が『ス~イ~』...やはり」「?」

軽く構える翠蓮に燕は頭にハテナマークを浮かべる。

そしてそれは現れた。

 

「居た~、翠~!」

竜吟虎嘯大法(りゅうぎんこしょうだいほう)」「!?」「おっ!如意金箍棒(にょいきんこぼう)!!」ドパァーン!

いきなり権能の衝撃波を放つ翠蓮に驚いていると、更に驚く事に謎の女の子、悟空が何処からか棒を取り出して弾いた事に燕は空いた口が塞がらない。

 

「ハァァァ!」「大鵬展翅(たいほうてんし)!」

棍を振り回し攻める悟空に対して翠蓮は広げた腕を2刀の様に繰り出して往なし、同時に後方へと飛んで気を高める。

 

「えっ?ちょ、ちょっと待った!」

燕が正気に戻って制止するも、それを合図に二人は動いた。

 

龍穿棍(りゅうせんこん)!」ギュルル!

覇空断掌(はくうだんしょう)!」ドン!ビシ、ビキキ

 

悟空のドリルの様に回転する棍と翠蓮の空間に(ひび)を入れる掌打が激突し、暫し拮抗してから同時に弾き飛ばされた。

 

「カッカッ、流石じゃのぉ(すい)よ」

「貴女もさらに強くなってますね(くう)

 

構えを解いて和やかに話し始める2人だが、周りは拡散した衝撃でボロボロだった。

 

『『『・・・・・・』』』

「なっ、ななっ」

燕、岳人、モロ及び川神院の修行僧は唖然とし、鉄心は肩を怒らせるが、百代は新しい玩具を見つけた子供の様に目を輝かせる。

 

「クゥゥ!!あの可愛い子ちゃんも強いじゃないか♪、よし次は私と『何しとんじゃー!!』、ジジイ?」

『『『!?』』』

百代の申し入れは鉄心の怒号によって()き消された。

 

「はぁ~、鉄心殿、此処(ここ)は私に任せて貰います」

「ムッ?」

「な!?は、母上?何故(なぜ)此処に?」

鉄心の後ろより現れた母親の翠鈴に気付いて翠蓮は動揺(どうよう)する。

 

「貴女に会いにですが、今はどうでもよい、翠、空、正座」

地面を指差して指示する翠鈴に、翠蓮と悟空は戸惑う。

 

「は、母上、これはですね、その・・・」

「翠鈴様、あの、せめて彼処(あそこ)(たたみ)の上にじゃな」

 

「良いから、せ・い・ざ」

「「...はい」」

ボロボロになった道場に正座させられ説教が始まった。その余りの怖さに周りに居た人々は我先にとその場を離脱、2人の説教は2時間後に終了し、疲弊(ひへい)した姿が修行僧に目撃されていた。




ご意見、ご感想お待ちしております。

それと悟空×モロってアリかな?
恋愛の才能が無いスイカなので自然消滅も有り得ますが・・・
恋愛の神様、オラに(恋愛力)をぉ
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