武林の誉れに恋しなさい!   作:水華

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久々に投稿、お待たせして申し訳ないです。
色々と読みたい作品が多くて・・・まぁ正直納得の行くストーリー展開が出来なくて繋ぎ的な話となってしまいました。


予兆そして告知

「じゃあ改めて、孫悟空じゃ」

「姓は羅、名は翠鈴、字は麗、麗さんと呼ぶ事を許しましょう」

 

オオー、パチパチ!!

 

翠鈴による説教の後、翠蓮と悟空が回復し昼食を挟んでから2人の自己紹介が行われていた。

 

「はい!悟空さんと、あと羅濠先輩とそっくりって事はく、ク、クリーンですか?」

『『『???』』』

元気良く挙手して質問したのは川神一子、何となく聞き覚えの有る名前と英雄のクローン、義経達が頭を(よぎ)って聞いたのだが、ワン子の頭ではクローンのワードが出ずに残念な事に伝わらなかった。

 

「妹よ、掃除してどうするのだ?」

「えっと一子ちゃん、もしかしてクローンの事?」

「あっ?!」カーーー!!

 

百代と燕の指摘に恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にするワン子。

 

「ん?なんじゃ?」

「ふむ、翠蓮よ説明しなさい」

 

「はい、母上、武士道プランの申し子の事はご存知ですよね?、空と母上の事をそのクローンと勘違いした様です。」

 

翠鈴の問に翠蓮は答える、推測だが性格や経緯から間違い無いと確信している。てか憶測で答えたらどうなるか本能的に理解している翠蓮は確信している事しか話さない。

 

「成る程、空ちゃんの名は中華の英雄、私は翠蓮、娘のクローンですか、突拍子な発想ですね」

呆れを含んだ溜め息をついて、翠鈴は答える。

 

「川神の娘よ、孫悟空の名から連想したと思うが、同姓同名なだけ『我は悟空じゃぞ?』・・・少し黙りなさ空!」

横槍を入れた悟空を黙らせて続ける。

 

「同姓同名でクローンでは無い、それと私は翠蓮の母、似て当然です。」

 

「そうなんですか~・・・え?」

「「「えぇぇぇ!?」」」

説明に頷き掛けたワン子と聞いていた百代と燕、翠鈴の事を知らなかった3人は揃って驚愕する。

 

「う、うそ、その見た目で!?」

「だね、私はてっきり姉妹かと...」

『『『うんうん』』』

燕の一言には百代とワン子だけでなく岳人やモロも頷く、鉄心はホッホッホッと微笑みを浮かべて見ている。そんな中

 

「なぁ翠、何でみんな驚いて()るのだ?」

「空、世の中には知らなくて良い事も有ります...」

「?そうなのか、分かったのじゃ」

悟空の質問をはぐらかす翠蓮、下手に説明して藪蛇(やぶへび)、いや龍に会うのは避けたいのだ。

 

◆◆◆◆◆◆

 

「さて鉄心殿、暫し道場を使います、よろしいですね?」

「うむ、構わぬが・・・どうするのじゃ?」

道場の使用許可を求める翠鈴に許可しつつ疑問に思った鉄心が利用目的を聞く。

 

「何、親子の語らいですよ、翠蓮!久々に功夫(くんふー)を見てあげます、すぐに用意なさい!」

 

「はい!母上、いや師父(しふ)!!」

行動が予想出来て居たのか、翠鈴に続いて道場へと向かう翠蓮、それに興味を持ったギャラリー達も続く。

 

【羅濠ちゃんと、その母親にして師との立ち合い、実力が測れる機会だね♪】

 

「良いな~羅濠は...そうだ!悟空ちゃんこの後組み手しよう!!」

「フム、良いぞ」

 

「ちょっとだけ、先っちょ・・・あれ?」

「なんじゃ川神の、固まりおってからに?」

 

「今何て?」

「むっ?聞こえて無かったか?組み手の相手だったか、しても良いぞと言ったのじゃ」

「マジで!ヤッた~(*≧∇≦)ノ♪」

 

「モモ先輩は見境が無いな」

「別方向だけどガクトも人の事言えないからね?」

 

「後でアタシもお願いしようかしら?」

「ホッホッ、若いのぉ~」

 

燕は翠蓮の力量を測る為、百代はその後の組み手に悟空を誘い、それを見た岳人は呆れるが、モロが女性に見境の無い岳人にツッコミをしつつ、ワン子は自分も組み手をしたいと考えて、鉄心はその様子を見て微笑むのだった。

 

→⇒→場所は移って道場へ⇒→⇒

 

「うむ、それなりに功夫(くんふー)を積んでいた様ですが、まだまだですね」

「申し訳ありません・・・母上が化け物過ぎるのだ」ボソッ

 

「何か言いましたか、翠蓮?」ゴゴゴ!

「い、いえ、何でも有りません!!」ダラダラ

 

『『『・・・・・・』』』

 

道場に着いて早速、羅親子の立ち合いが開始された、両者とも壁を越えた者の中でも上位に位置する為、その内容を把握出来たのは同じく壁越えの者だけだった。さらに権能を使ってないとは言え終始、翠蓮は翠鈴に成長を確める様に軽くあしらわれていた。

 

―百代side―

 

「さて、次は私達だな、よろしく悟空ちゃん♪」

「ふむ、武神との組み手、楽しみじゃのぉ」

 

武神、川神百代と孫悟空が対峙する、両者とも早く闘いたくてウズウズしている。

 

【悟空ちゃんは羅濠のライバルって話だし、あぁ楽しみだ♪】

 

「それでは、東、川神百代」「おう!」

「西、孫悟空」「カッカ、何時でも良いのじゃ」

鉄心の声に両者とも構えをとる。百代は腰を落として半身に、悟空は(こん)を脇に挟んで、反対の手をだらりと脱力する。

 

「制限時間は10分あくまでも組み手じゃ、忘れるな?、始め!」

やりすぎるなと釘を挿し、鉄心は開始の合図を出した。

 

それと同時に両者とも動く、百代は開幕の一撃、川神流無双正拳突きを放つが、地べたを這う様に滑り拳を回避した悟空は正拳突きで空いた脇腹に向けて棍を振るう。だが、即座に反応した百代は反対の拳を棍に当てて防ぎ蹴りを放つ、しかし脱力していた手で蹴りに触れ、そのまま蹴り乗って飛び距離をとった。

 

「カッカ、なかなかの膂力(りょりょく)じゃのぉヒヤっとしたわい」

「ハッ、完全に威力を殺しておいて良く言う」

「ハハハ、まぁ我じゃしな?」

実に楽しそうに笑う両者、そしてギャラリーからは歓声が上がる。

 

「さすがはお姉様だわ」

「でも悟空もスゴいよ」

「くそ、速すぎて(揺れる胸が)見えねー!!」

【棒術を主軸にしたテクニックタイプかな?いや、まだ決め付けるのは早計だよね】

 

「じゃあ次は我の番じゃな!」

悟空は両手で持った棍を身体の周りで回す舞花棍(ぶかこん)を纏って突撃する。その舞い踊る棍の打撃を百代は無双正拳突き乱れ撃ちにて迎撃する。

 

「「ハァァァァァァァァァ!!」」

そしてフィニッシュとばかりに繰り出した棍の突き戳棍(たくこん)と百代の渾身の無双正拳突きが交差する。

 

シーンと静まる道場。

 

「グフッ!」

「カッカ、引き分けかのぉ?」

明らかにダメージを負っている百代と無傷に見える悟空、誰の目にも勝敗は明らかだったが。

 

「あれ?今の2人とも当たってた様に見えたけど?」

「えっ!?そうなの松永先輩?」

「うん、悟空ちゃんにも当たってた、ハズ・・・なんだけど...」

見えない者達には分からないが壁を越えた者達、燕も今の交差で両者ノックダウンすると思っていた。そしてあの技で百代の勝ちになるだろうとも。

 

「瞬間回復!」「なんと!?」

百代は十八番(おはこ)の瞬間回復を使い復活した。それを見て驚く悟空。

 

「まるで《蛇》じゃの、まぁ我の《鋼》が反応せんから違うじゃろうが...」ボソッ

 

【ん?何か言ったかな?】

幸いにもその呟きは百代には聞こえて居なかったようだ、しかし振り出しに戻った様でその実、悟空の技のカラクリが分からない百代が気の消費を含め若干不利だった。

 

【確かに攻撃は当たって居た、力を地面に逃がした気配も無かった、でも何処(どこ)かで似たような...まさか!試して見るか♪】

だが、戦闘に関しては天才の川神百代、武神の名は伊達では無い!直ぐに当りをつけて確める事にした。

 

「川神流、致死蛍!」

百代は気弾を大量にバラ撒くが、悟空は棍を正面で回転させて盾にし、それを防いだ。だが百代にとっては想定の範囲内追加で気弾を放つ。

 

【むっ?目くらましか!!】

気弾の密度が上がり視界が(さえぎ)られる。此処(ここ)に来て悟空も百代の狙いが分ったが、気付くのが少し遅かった。

 

「ここだ!川神流・鉄山靠(てつざんこう)」「!?」

死角から現れた百代は悟空の脇腹付近を捉えた左肩での体当りにて吹飛ばし、体勢を立て直される前に再度接近し右ストレートをヒットさせその手応えを確認し確信する。

【やはり、そうだったか!】

 

【...はい?、鉄山靠って八極拳の・・・いえ深く考えるのは止めましょう】

翠蓮は技名に引っ掛りを覚えるも、無視する。川神流を一般的な流派の枠で(とら)えて考えてはいけない、ネタ的に考えてるべし。

※注、作者の考えですので賛否両論あるかと思います。

 

「カッカ、流石は武神じゃのぉいや~効いたわい♪」

『『『!?』』』

「やっぱり無傷、ドニと同じ力だな」

吹飛ばされはしたが、ノーダメージの悟空にギャラリー達は驚きを隠せないが、悟空の権能を知る者と確信していた百代に変化は無い、しかしギャラリーには更なる異変が起こっていた。

 

◆◆◆◆◆◆

 

「あれ?ワン子」「どうしたワン子?」

モロと岳人が声を挙げた、見れば焦点が定まらず、虚空を見詰めるワン子こと、川神一子が居り何かを(つぶ)いた。

 

『花果山の頂に一塊の仙石あり、(これ)れより生まれし石猿、やがて仙丹を食らい龍蛇を(くだ)して《鋼》を得る。』

 

()しくもそれは斉天大聖(せいてんたいせい)こと孫悟空の来歴にして権能の正体に(せま)託宣(たくせん)だった。

 

「まさか・・・」

【ほぉ、霊視ですか、ん?なら百代にも魔女の血が!?】

【うむ、鉄心殿の孫でしたね、鍛えれば光るでしょう、しかし見た限り原石のままですね】

上から松永燕、羅翠蓮、羅翠鈴である。そして翠鈴に関しては原石、つまり手付かずの才能である事まで見抜いていた。

 

「あ、あれ?アタシは...何してたっけ?」

「何か良く分からない事言ってたぜ」

「大丈夫なの?」「?」

心配そうに問い掛ける岳人とモロ、ワン子は良く分かっていない様だ。

 

「一子ちゃん気付いてないの?」「??」

「うぅん、何でも無いよん」「???」

 

【それにしても石猿って事は斉天大聖か~て言うか名前からして隠す気まったく無いよね!そして仙丹に《鋼》の不死性か】

燕は敢えて教えず、霊視の内容から悟空の権能の考察を始めていた。

 

ドン、パァン、ガガ、ドドド!

「そこまでじゃ!」

百代と悟空の組み手は鉄心の制止の合図で時間切れによる引き分けと相成った。

 

「面白かったのぉ百代」

「ハハハ、私もだ♪だが次は本気でやりたいな」

「カッカ、ならば此処(ここ)では無理じゃな、狭すぎる」

2人は中央で握手を交わした、そしてギャラリーも集まって来る。

 

「お姉様、はい、タオル」

「ああ、ありがとな、妹よ」

 

「空、どうでした?」

「翠か、面白かったのじゃ♪」

「...そうですか」

【いや、武神との組み手で気付いた事を聞いたつもりでしたが、まぁ良いでしょう】

翠蓮は(となり)に居る燕を一瞥(いちべつ)し、燕も(さと)った様で悟空に話しかける。そして翠蓮は翠鈴のもとへと移動し、先程の事について問う。

 

「母上、先程の霊視は...」

「翠蓮、それは当人達の問題です。私達が口を出すべきではありません」

「・・・分かりました。」

 

それから時は過ぎて、川神院での合同稽古を終えて彼等、彼女等はそれぞれ帰宅する。翠蓮、翠鈴、悟空の3名も翠蓮の川神での拠点へと向かい、出迎えた天衣(たかえ)と軽く挨拶を交わしてから、一段落し近況を報告し合った。

翠蓮は修行の状況と学業に関する事を。

翠鈴は翠蓮と天衣の様子見と飛鳳門(フェイフォンイェン)の事を悟空に聞かれても問題無い範囲で、あと翌日には帰る(むね)を。

悟空は久々に翠蓮に会いたかった事と梁山泊としての仕事で(しばら)くの間川神に居る為、泊めて欲しい事を。

 

宿泊については了承し、仕事については(たず)ねないのが暗黙のルールである。

 

◆◆◆◆◆◆

 

毎週水曜日に行われている全校朝礼、しかしこの日の朝礼はいつもと違っていた。

 

まず、生徒では無い者達、カメラやマイク、集音機器を持ったマスコミが居る事、テレビで見掛けるレポーターの存在に生徒もソワソワとして落ち着きが無い。

 

そして朝礼が始まり、進行役の先生からの諸連絡の後、壇上に川神学園学園長の川神鉄心が現れる。

始めに夏休み期間中の注意事項など、たわいもない話しを手短に行い、咳払いをひとつして場を区切る。

 

「ここからが本題じゃ、テレビは良く撮っとくれ、(ついで)でにワシの映りも良くするんじゃぞぃ、ンッンン、さて夏と言えば祭りじゃな、川神院でも恒例(こうれい)行事として、毎年8月に川神武闘大会を開催しておるのは皆も知っておるじゃろ?しかぁし!今年は義経達、英雄や女神様も居るのに普通にやったんじゃ面白く無い!そこでじゃ、九鬼財閥協力の元、規模を拡大し大々的にする事にしたんじゃ」

 

ザワザワと生徒達の間にざわめきが起こる。スポンサーに九鬼が着けば大規模にも成るだろうし、大会を宣伝する為にマスコミが居たのだと納得する。

生徒達に落ち着きが戻ってきたところで、再び鉄心が口を開く。

 

「この武道大会を若獅子タッグマッチトーナメントと名付ける!!」

ワアアアアア!

 

歓声が上がり興奮する生徒達、ノリの良い川神の住人達らしくテンションはアゲアゲだった。

 

「この大会でのテーマは『絆』と『本気』じゃ、細かいルールは後程、じゃが今重要なのはデカイ祭りが有ることじゃー!」

 

うぉぉぉ『ワッショイ!!』ぉぉ!

 

再度、生徒達から歓声が()く、一瞬変な掛け声、イッ○Q的な、が聞こえたような気がするが...気のせいだろう、そして鉄心に替わり壇上に上がったのは九鬼従者部隊の

序列0位、ヒューム・ヘルシングと序列3位、クラウディオ・ネエロ、彼等より今大会のルールが説明された。

 

若獅子タッグマッチトーナメンのルールを説明。

・参加資格は川神学園の()()()()()()()25歳以下の男女であれば部外者でも可。

・刀剣類は峰打(みね)ちかレプリカのみ。

・銃火器は九鬼から専用のものが支給される。勿論弾丸もゴムスタンが支給される。

・大勢のエントリーが見込まれる為、予選と本選の2部構成で1日目に予選、2日目に本選の1回戦と2回戦、3日目に準決勝と決勝戦、及びエキシビションマッチとなる。

・舞台は七浜スタジアム及び七浜湾に特設された半径10メートル、場外として5メートルの計15メートルのリング。これは『本気』で権能を行使した場合に発生する被害を考慮してだが、其処までは説明されず演出と思われている。

・予選では複数組のペアでリングに上がり最終的に残ったペアが本選への出場が可能。

・本選ではトーナメント形式、2対2で戦い、片方でもKOすれば勝利。

・リングアウトは、10カウントで敗北。

 

生徒達は真剣に説明を聞いていた。少し間を置きヒュームが生徒たちをぐるりと見渡して続ける。

 

「このトーナメントを勝ち抜いた物に与えられるのは、まず1つに絶大な名声。そして」

それにクラウディオが続く。

「スポンサーである九鬼から様々な賞品があります。支給されるものは、ウェブにアップしますのでご確認下さい。」

クラウディオが言葉を続ける。

「それに加えて、九鬼財閥での重役待遇確約証文もお付けします」

再度、ヒュームがエキシビションの説明をする。

 

「また、大会の優勝者には武神・川神百代と決闘する権利が与えられる」

 

【いよいよですか、まぁ私も序でに依頼とは関係無く楽しませて貰いましょう。】

各々が大会に向けて動き出す中、翠蓮もまた静かに行動を開始した。




ワン子強化フラグが立ちました♪
努力家のワン子の夢が潰えるのは悲し過ぎて共感覚醒により作者も気分が沈んでしまいます。
ただ、回収するかへし折るか、いつの間にか風化するかについては未定です。
 プ○ジェ○トQ~ いや、使い方が可笑しいΣ⊂(゜Д゜ビシ!!

そして次回、若獅子タッグマッチトーナメント!
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