いろはちゃんが現在に至るまでの経緯は【主人公】に掲載してあるので今話は何事もなかったかのように始まります。
拙い文章ですが楽しんで頂ければ幸いです。
やぁ、はじめまして。いろはだよ。この作品の主人公をすることになったメイドの五十音いろはちゃんだよ。
今回は第1話ってことでボク達メイドのお仕事を紹介するよ。ちなみにメタ発言は話の醍醐味の一つだと思ってもらえると助かるよ。ようは作者の力不足だけどね。
さて、ボク達の朝は早い。午前4時には目を覚まし、更衣室に移動して制服もとい仕事着であるメイド服に着替える。そしてメイド長であるノエルさんの厳しいチェックを経て更衣室を出た瞬間からボク達の仕事は始まる。
ボク達メイドにはそれぞれ担当する仕事が決まっていて、掃除班、洗濯班、炊事班など分野に別れて様々な仕事が割り振られている。あと、これは兼用もありで仕事が早く終わっちゃった人は他の班のお手伝いをしたりもするよ。えっ、ボク?ボクはすずかの…失礼、すずかお嬢様の専属だからすずかお嬢様の身の回りのお世話をするのが主な仕事かな。さてそれじゃあ早速すずかお嬢様の私室に向かおうではないか。
―メイド移動中―
というわけでやって参りましたすずかお嬢様の私室。ちなみにすずかお嬢様ご本人はまだベッドで安らかな寝息を立てている。
――ククク、これから何が起こるのかも知らずによく寝ておるわ。どれ、仕事を始める前に寝顔を拝ませてもらうとしようか。
「すぅ……すぅ……」
「…」
「くぅ……くぅ……」
「……」
「んにゅぅ……」
「………」
はっ!?いかん、ボクとしたことがつい見とれてしまった。だって仕方ないじゃない。可愛いんだもの。愛らしいんだもの。愛くるしいんだもの。なにこの可愛い生き物。抱き枕抱きしめて「んにゅぅ」とか誘ってんの?誘ってんの!?おい抱き枕場所替われ。マジ替われ。本来そこに居るべきなのはボクだ…!
……失礼、取り乱したね。ていうかボクは抱き枕相手に何考えてるんだろう。落ち着け、落ち着くんだボク。クールになれ。……よし落ち着いた、それじゃあ今すぐとっとと早急に仕事を済ませ―――
「……んにゃ」
「おぅふ…」
なんてこった、立ち上がろうとベッドの縁に手を付いたらその手を掴まれてしまった。これはあれか?やっぱり誘ってるのんか?いや、それはないね。うん。お嬢様ってばあれなんだよね。時々寝相がヤバイんだよね。実はボク、お嬢様のお願いで一緒に寝てるんだけど、たまにね、たま~にお嬢様に襲われるんだ。うん。抱き着かれて首筋を甘噛みされたりとかね。ちなみにボクのファーストキスは寝惚けたお嬢様に奪われました。あれはヤバかったね、うん、悶死するかと思ったよ。ちなみにその事はお嬢様には秘密にしてあるよ。お優しいお嬢様のことだから泣きながら謝られるのが容易に想像出来るし。―――あれ?でもあれってもしかしてお嬢様のファーストキs……うん、これ以上考えるのはよそう。嬉死恥ずか死で今度こそ悶死してしまう。
「ん~……」
「……」
なんかボクの手に頬擦りしはじめたよこのお嬢様。どうしよう、ボクのご主人様がこんなにも可愛い。もうね、一家に一人すずかお嬢様が居れば世界から争いが無くなるんじゃないかな。――あ、やっぱ無し。今の無しで。もしお嬢様に手を出されたりとか考えただけで全身の血が沸騰しそうだ。
「ぅにゃ……」
「……」
頬擦りの次は布団に引きずり込もうとしますかこのお嬢様は。一体この御方はどこまでボクを誘惑すれば気が済むのだろうか。……それにしても、嗚呼、このままの流れでお嬢様のベッドに潜り込めたならなんと幸せなことか。でも至極残念ながらそうはいかないのが現実だ。思い出せ。ボクは何をするために此処に来たのかを。思い出せ。ボクの使命を。思い出せ、ボクが何をすべきかを…!
そんなことを考えながら泣く泣く、それはもう泣く泣くお嬢様の手からすり抜け、何かを求めるようにさ迷うお嬢様の手を掴み布団の中に強制連行する。そこでふと左手首に巻いた腕時計を見てみればお嬢様の部屋に来てからすでに30分が経過していた。これはなかなかのタイムロスだ。まあ、ここから挽回すればいいだけの話なんだけどね。というわけで本来の目的を全うするとしよう。
本日は金曜日。後に控える土曜日曜に思いを馳せながら過ごす一週間で最後の登校日である。とは言え登校日である事に変わりはないのでその準備をするとしよう。
まずお嬢様の学習机の前に移動し時間割を見て今日の授業を把握、本棚のスペースに並べられた教科書類の中から本日使うであろう教材を選び出しカバンへとシュウウウッ!していく。
「おや?」
教科書類をしまった後、ふと筆記用具が見当たらない事に気付く。カバンの中を確認するもこちらにも見当たらない。はて、となると机の中だろうか?
「……」
開けて良いものかしばらく悩んだ結果、申し訳ないと思いつつも引き出しの中を確認することにしたボクは意を決して引き出しの取手に手を伸ばす。
まずは右側の縦に並んだ引き出しの一番上から。いざ、オープン!
音を出さないように最新の注意を払いながら引き出しを開くと、中にあったのはビーズや糊、髪留めに髪飾りといった可愛らしいものだった。どうやらここはハズレのようだ。
ならばと引き出しを閉じて二番目の引き出しに移る。開け、ゴマ!
…いや、普通に自分で開けるんだけどね。ちなみに中身は色鉛筆や絵の具セットでした。ここもハズレだね。いや、ある意味筆記ということでは間違ってないんだろうけど。
それはさておきどんどん行きましょう!続いては三番目の引き出しだぁ!どーんっ!
…一応言っておくけどちゃんと静かに開いてるからね?んでもって中身は携帯ゲーム機とソフトでした。ちなみにゲーム機に差し込んであるソフトはモンハンである。他にもポケモンやカービィなどメジャーなソフトが選り取り見取りだ。ちなみにボクもほぼ同じソフトを持ってるよ。やっぱりゲームは皆でやってこそだよね。
さて、これ以上話すと止まらなくなってしまうので早々に次に行こう。
てなわけで開きましたは縦に並んだ引き出しの一番下にあたる四番目の引き出し。そこにあったのはおおよそ小学生の学習机には似つかわしくないゴツい工具箱である。これは月村姉妹共通の趣味である機械弄りの際に使っているもので、忍お嬢様の腕前もさることながら、すずかお嬢様も市販されている物ならば大抵の物は修理出来る程の腕前を持っている。ぱない。すずかお嬢様マジぱない。
まあそれはともかくここもハズレとなると残るは左側の椅子を引いた先にある引き出しのみだ。ここに無ければ…うん、お嬢様が起きたら聞いてみよう。え?はじめからそうしろって?それじゃあ面白くないでしょ?それにお嬢様の机の中を確認するのもメイドの役m…はい、嘘です。ただ中身が気になっただけですごめんなさい。
閑話休題
はてさて、ぐだぐだするのもこれくらいにしてちゃっちゃと最後の引き出しを開けるとしようそうしよう。音を立てないよう細心の注意を払い椅子を引き、最後の引き出しをゆっくりと開く。あ、筆箱めっけ。
引き出しの片隅に収納された水玉模様がキュートなそれは正にボクの求めていた
さて、仕事も済んだ事だしお嬢様の寝顔を眺める作業に戻るとしよう。そうしよう。てなわけでくるりと180度ターンして再びベッドの方を向いてみれば、そこにはベッドから起き上がり瞼を擦るお嬢様の姿が。どうやらお嬢様の寝顔堪能タイムは明日の朝まで持ち越しになった模様。でもまあ寝起きの姿も十二分に魅力的なので良しとしよう。
それはさておき、愛しいご主人様のお目覚めだ。今出来る精一杯の笑顔で「おはよう」を届けに行こうか。
はい、月村家のご厚意でいろはちゃんはこんな感じのキャラに仕上がりました。え?デバイス?その内出ます(適当)。オリキャラも複数考えているのでその内出したいなぁ。
まあ、今回はこの辺で。次回も楽しんで頂ければ幸いです。