嫌な方は読まないでください。
過去の話ですが、この話を読まなくても
一応分かるように作ってありますので、安心して飛ばしてください。
ではどうぞ。
外ではシトシトと雨が降っている
私は自室で肘をつき、机を眺めていた
何故だろうか、とても落ち着かない
出撃できなくなってから、こんな気持ちになったのは初めてだ
外に出たい
海に向かいたい
もしかしたらと思い、窓の外を眺めた
まだ昼だと言うのに外に人影はない
それも当然だ、この場所で任務と補給以外で外に出たがる者なんて居ない
哀しみの雨とはよく言ったものだ
窓に映る頬には涙が流れている
ああそうか、あの人が私を庇って行った日
いや、逝ったと言った方が正しいかな
笑って逝ってしまった日もこんな雨の日だったな。
私が行っていればあんな事にはならなかったはず
そう
あんな事には…
15年前の鎮守府
執務室
「まだアイツらは帰って来んのか❗」
と言って、近くに居た潮を蹴り飛ばし
そして睨み付けた。
『……ひっ。申し訳ありません』
直ぐに立ち上がり、部屋の隅の秘書席に戻った。
「チッ❗どいつもこいつも使えねぇなぁ」
ドカッと豪華な椅子に座り
タバコをふかし始めた
「フゥー。おい潮❗
今晩、下に来い。わかったな」
と言って、ニヤニヤし始めた。
潮が返事をするより速く
コンコンコン
と扉をノックする音が響いた。
「チッ、入れ❗」
『失礼します。報告に参りました。』
と言って、扶桑が入ってきた
その姿を見て、
「おい、何でお前が報告に来てんだよ❗」
ドンと机を蹴って、扶桑を睨んだ
『他の娘が皆、怪我をしていたので変わりに参りました』
扶桑もかなりの怪我しているのだが
「で?ちゃんと壊滅してきたんだろうなぁ?」
と高圧的に良い放つ
『申し訳ございません。羅針盤が最深部を指さずに進む事が出来ませんでした』
みるみる顔が赤くなり
「ふざけんな。それでノコノコ帰還してんじゃねーよ。」
タバコを投げつけ
「今すぐ行って来い❗」
目を見開き、頭を下げ
『申し訳ございません。
入渠させて頂け無いでしょうか。』
ギロッと睨み付け
「無駄な資材は無い」
潮の方を向き
「使えねぇ奴は要らねぇーんだよ、
残りの奴を全員出撃させて来い」
と言い、立ち上がり本棚を弄り階段を出した。
「扶桑、お前は地下に来い」
潮は涙目になりながら部屋から飛び出し、
階段を下りた所で泣き崩れた。
扶桑は最初から分かっていたかの様に
『分かりました』
歩き地下に降りていき、
その後ろを提督が降りていった。
地下牢の一番奥に扶桑を鎖で繋ぎ
「お前は出撃できずにそこで死ね❗
俺に意見してんじゃねぇよ」
と言って、上がって行った。
その日の晩、鎮守府が深海棲艦の群れに襲われた。
何故か艦娘が一人も出てこず、瞬く間に壊滅した
後に他の艦隊が生存者の確認に来た際
提督の手足の引き裂かれた死体を確認したが、当時鎮守府に居たであろう艦娘29名の行方は分からず
当時出撃していた6名中3名が生きて帰って来ていた。
当時の海軍は3名を保護し、横須賀、舞鶴、呉の鎮守府に移送し、事実を隠蔽
3名とも出撃禁止かつ要観察処分
事実上の監禁状態にした。
なぜ私の代わりに執務室に行ったのだろうか?
なぜ潮はあんなに泣いていたのだろうか?
扶桑は生きているのだろうか?
もし生きていたとしたら、私達を恨んでいないだろうか?
他の2人は無事だろうか?
最後はあの場所で皆と一緒に、あの人のように優しく暖かな瞳で笑って逝きたい。
何故私達は、こんな人達を守るのだろうか…
最後まで読んでいただき
ありがとうございます
今回割りとチャレンジしてみましたが
上手く行かないなぁ
後々3人全員出していく心積もりです
感想、誤字脱字報告、お待ちしております。
お願いします。