提督と桜の木   作:ラシュル

13 / 18
今回は提督でないです。


後、轟沈的な表現も含まれている為
見るのがイヤな方はブラウザバック推奨です

ただかなり、今後に繋がる大事な回になってるはずです。

前回から少し遡ります

それではどうぞ


妖精さんの思い…

<彼女の気持ちに僕も答えなきゃね>

 

と言って、妖精さんが基盤を操作していた

 

上では進一や、大和、扶桑と一緒に他の妖精が寝ている

要るのは妖精と港湾さんだけだ

 

<すまないけど、そのボタンを押してくれるかい?>

 

【これ押したら、本当に進一喜ぶの?】

 

<ああ、喜ぶさ>

 

操作を終えサムズアップして答えた

 

【じゃあポチッとな~】

 

と、押した後ワクワクして待っていた。

 

<まだ時間がかかるから、もう寝てきなよ>

 

と伝えると、ショボーンとした顔になって

トボトボと階段を上がって行った。

 

残された妖精さんは少し彼女の事を思い出していた。

そう救えなかったあの日の事を…

 

 

 

あれはまだ寒い2月の朝の事だ

 

あの日私は些細なミスを咎められ、単艦で出撃を命じられていた。

普段から提督には良く思われていなかったからも有るのだろう

 

軽空母になってはいたけれど、加賀さんや瑞鶴さん等の空母の皆さんも揃ってきているからね

 

言うことを聞かないもの、反発するものはこうなると言う見せしめだろう。

 

ある者は涙し

またある者は怯え

必死に怒りを耐えるもの

皆一様にその表情は違った。

 

私は努めて明るく振る舞った。

せめていつも通り、笑って行こうと

 

朝一番に命令が下された為

準備は正直、万全とは言えない

 

こわいよ

足が震える

逃げ出したい

 

でも行かなきゃっ❗

 

両手で顔を一叩きして、気合いを入れて部屋から出て海に向かい進み始めた。

 

部屋を出て廊下を進み、外に出た所で

遠征帰りの駆逐艦の子達が泣きながら敬礼して送ってくれた。

 

笑って敬礼し返した。

ちゃんと笑えてたかな?

 

次に工厰から出てきた妖精さんが

<御守りです>

と小袋をくれました。

 

御守りを懐に仕舞い

『ありがとう』

とだけ答え、再び海へ向かい始めた。

 

普段より波も高く

この後には、激しい雨が降る見たいです。

 

最悪のコンディションです。

いや

提督からすれば最高のコンディションかな?

 

自ら手を下さず、天候不良の為轟沈しました。

だもんね。

 

ついてないなぁ

千歳お姉にも逢えなかったし

 

なんて悔いても仕方ない。

どうせこれで最後なんだから、もし次があったら

絶対探し出して

たくさんたくさん甘えてやるんだから。

 

『じゃあ行ってきます。

皆またね

私、先に行って待ってるよ』

 

と、心の中で呟き

海を進んだ。

 

 

 

しばらく進むと

荒れ狂う高波と、打ち付ける雨が私の視界を塞ぐ。

 

これじゃあどこから敵が来るかもわからない。

 

立ち止まる訳にはいかない

だって、私はあの時に決めたんだ

 

たった1週間の幻かもしれない

それでも確かに彼といた時間は私の中にあって…

 

ドンっと下から強い衝撃があり、潜水艦からの雷撃だと直ぐに気付いた。

 

満足に補給もされていない今の私には、対抗する手段はない

 

断続的に強い衝撃が響き、直ぐに沈み始めた。

 

『ここまでかぁ』

 

最後にもう一度、進兄に逢いたいかったなぁ

あの優しい声とキレイな瞳、大きな手

目を閉じても思い出せる。

 

ああ、あれが初恋だったのかな?

 

最後まで素直になれなくて、ごめんね

でもさこんな私でも、貴方がくれた小さな鈴

まだ大事に持ってるんだよ?

 

最後まで名前間違えてたね(笑)

それでも、嬉しかったんだよ

 

約束通り、私、泣かなかったよ

 

どんどん沈んでいく身体

昇っていく泡の中に左手を伸ばし、太陽に向かって声にならない声で呟いた

 

『ずっと好きだったんだ…

バカだなぁ……

私…………』

 

胸元の御守りが輝きだし、私を包む

何処からか声が聞こえて

それが何か懐かしくて私は意識を手放した。

 

 

その後、1ヶ月近く経ったある日

鎮守府の海岸に千代田の鉢巻きだけが流れ着いた。

 

妖精さんはそれを手に取り

<君の思いはいつか必ず届けるから、待っててよ>

と凪いでいる海に誓った。




どうでしたか?
皆さんの予想は当たりましたか?

梅雨グラ見てからこの娘や❗
ワイの探してたのはこの娘なんや❗

ってなって、原案練ってる時から決まってた回なのです。

故に、妖精さんの言動がちょっと変なのはご愛嬌という事で
一つお願いします。

感想、誤字脱字報告もどんどんお待ちしております
投稿の力になりますのでお願いします。

ではまた次回
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。