聖書に記されし異教神(更新停止)   作:カイバル峠

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今回も何とか早目に投稿することができました。




動揺

動揺

 

 

sideサーゼクス

 

「サーゼクス様、あとおよそ十分で出撃準備が完了致します。」

 

「そうか、有難う。」

 

私の名はサーゼクス・ルシファー。

 

先の大戦で亡くなった四大魔王方に代わり、現在この冥界で四大魔王の一角を担っている。

 

今報告をくれたのは私のメイド兼『女王』、そして妻でもあるグレイフィアだ。

 

現在、我が妹リアスの通う人間界の学舎に堕天使の幹部コカビエルが襲撃してきたとの入電を妹の『女王』である姫島朱乃くんから受け、援軍を編成している最中だった。

 

敵はコカビエルの他、はぐれ悪魔祓いと元聖剣計画の第一人者の人間が二人だけだということから判断して今度の件はコカビエルの単独犯だろう。

 

恐らくは総督のアザゼルの制止を振り切ってのものだ。

 

確かに妹は兄である私が贔屓目無しに見ても将来有望株の若手悪魔だが如何せん相手は聖書に名を記されるほどの古よりの猛者、そして戦争狂としても知られるほどの者だ。

 

相手が悪すぎる。

 

あの子のことだ、また自分たちだけで何とかしようとしたのだろう。

 

どうも妹には気が早すぎるきらいがあるようだ。

 

「サーゼクス様、準備完了致しました!いつでも出撃可能です!」

 

準備が整った

 

「ご苦労、それでは―――」

 

私が出撃命令を下そうとしたその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コオォォォォォ

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「?!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界が大きく震えた。

 

 

 

 

 

 

 

そして更に

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「サーゼクス様?!」」

 

 

 

 

 

 

一瞬奇妙な感覚に襲われる。

 

 

 

 

世界の揺らぎに呼応するかの如く私の中で何かがこみ上げてくるのを感じた。

 

 

 

 

まるで私の中の血と魔力がその力の源泉に呼ばれているようだった。

 

 

 

 

 

何なのだ、今のは・・・?

 

 

 

 

 

 

世界の震えるような感覚は皆が感じ取ったようだが今の奇妙な感覚に襲われたのは私だけらしい。

 

 

「ああ、問題ないよ」

 

一体何故このタイミングで・・・今回の件と何か関係があるのだろうか?

 

「申し上げます!!」

 

その時、執務室に連絡が入る

 

「何だね?」

 

「はっ、ただ今人間界より正体不明の莫大な波動が観測されました!先程の揺らぎもそれに起因するものと思われます!」

 

「場所は?」

 

「駒王学園です!」

 

!!

 

なんと・・・妹達が戦っている場所ではないかッ

 

さっきのことといい一体何が起こっているというのだ?

 

「グレイフィア、これより我らは人間界へと向かう!各部隊、出撃せよ!!」

 

「「「「「「「ハッ!!」」」」」」」

 

無事でいてくれよ、リアス・・・

 

 

 

 

sideアザゼル

 

「クソッ、コカビエルの野郎一体何考えてやがる?!」

 

俺こと堕天使の総督アザゼルは焦っていた。

 

部下の一人で幹部のコカビエルが戦争を再開すべく教会から聖剣を奪い、更に人間界にある悪魔グレモリーの領地に侵入しやがったからだ。

 

あの野郎、そんなに俺があの時兵を引いたのが気に食わなかったのか?!

 

「アザゼル、俺はいつでも行けるぞ」

 

現れたのは銀髪碧眼の少年、ヴァーリ・ルシファー。

 

今代の白龍皇にして先の大戦で死んだ四大魔王ルシファーの曽孫。

 

正に偶然に偶然が重なったとしかいえない身の上だ。

 

恐らくこいつは史上最強の白龍皇になる。

 

これ以降こいつを超える白龍皇は現れないだろう。

 

だがたちの悪いことにこいつもまた戦闘狂だ。

 

強者との戦いを至上とし、その結果世界がどうなろうと知ったこっちゃない、ドラゴンに憑かれた奴の典型みたいな性格した奴だ。

 

「早く行きたくてたまらない、って顔してやがるな」

 

「勿論さ。グレモリーの下僕に今代の赤龍帝がいるんだろう?自分のライバルがどんな奴か見てみたいと思うのは当然じゃないか。」

 

「・・・念の為もう一度言っておくがヴァーリ、目的はあくまでもコカビエルの回収だ。悪魔側との戦闘じゃない。それに今の赤龍帝じゃお前とは勝負にすらならない。だからグレモリーの手の者に下手に手を出すような真似は―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コオォォォォォ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「?!」

 

 

 

 

 

 

 

世界が震える

 

 

 

・・・なんつー力だ?!

 

 

 

・・・だがそれ以上にこの波動・・・

 

 

 

 

 

・・・あり得ねぇ・・・

 

 

 

 

 

この波動の主はもういないはずだ・・・

 

それともまさか生きていやがったとでもいうのか?!

 

そうなりゃもう三竦みどころの話じゃねぇぞ!

 

「アザゼル」

 

ハッとなって振り返る

 

声の主はヴァーリだった

 

「何だ、今のは?」

 

コイツ・・・笑ってやがる・・・

 

この波動の主とどうしてもやりあいたくて仕方がない、そんな面だ。

 

 

「フフフ、ハハハハハ!!!・・・これは面白い!!行くぞ、アルビオン!」

 

『Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!!!』

 

神器から発せられる音声と共に奴は一瞬で白く神々しい全身鎧(プレートアーマー)に包まれる。

 

「おい!待て!」

 

「悪いがアザゼル、俺はどうしてもこの気配の主を一目確かめたい!」

 

俺の制止も虚しく奴は嬉々とした表情で飛び出していった。

 

クソッ!

 

一体何がどうなってやがるんだ?!

 

 

 

 

sideミカエル

 

「ミカエル様!コカビエルが極東にて魔王サーゼクス・ルシファーの妹リアス・グレモリーの眷属と交戦状態に突入しました!」

 

「イリナとゼノヴィアは?」

 

「ハッ、紫藤イリナは事前にコカビエルとの戦闘で負傷、戦線を退いております。現在ゼノヴィアがグレモリーらに混ざって参戦しているとのこと」

 

「そうですか・・・」

 

彼女らと同時に極東入りした神父たちも悉くかつて教会を追放されたはぐれ悪魔祓いのフリード・セルゼンに惨殺されたと聞きました。

 

おまけにかの悪名高い聖剣計画の発案者、『皆殺しの大司教』バルパー・ガリレイまでいるというではありませんか。

 

そうなれば当然コカビエル以外の相手もしなければいけなくなる。

 

如何に聖剣使いとはいえ彼女達だけで対処させるのはやはり無理があったのでしょうか

 

私が部下の天使から報告を受けていたその時でした。

 

「ミカエル様!大変でございますわ!」

 

突如割って入ってきた女性天使。

 

私と同じく四大熾天使(セラフ)で、共に主の遺した慈悲と加護、奇跡を司る『システム』の運用を司っているガブリエル。

 

「何事です、ガブリエル?」

 

いつもおっとりとした調子の彼女がここまで狼狽するとは・・・相当深刻な事態に陥っているのでしょう。

 

「『システム』に異変が起きていますわ!それも、信仰の厚い信徒が最大の禁忌を知った時に起こるものです!」

 

「!」

 

最大の禁忌―――主の不在

 

『システム』は神以外が扱うことは困難を極めるもの。

 

主がおられない今、些細なことでも『システム』の運用に支障をきたしてしまう。

 

その中でも神の死を知った信徒は己の心の均衡を保てなくなるばかりか『システム』に重大な悪影響を及ぼしかねない。

 

「・・・やはり漏洩したのは・・・」

 

「十中八九コカビエルかと・・・」

 

あの場において事の真相を知る者は彼をおいて他にはいないでしょう。

 

そしてそれを知り得る敬虔な信徒とは恐らく聖剣使いのゼノヴィア・・・

 

「コカビエル・・・本当に厄介なことをしてくれましたね・・・」

 

しかし事態はこれだけでは収まりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

コオオォォォ

 

 

 

 

 

「「「?!」」」

 

 

 

 

 

 

世界が揺らぐ感覚

 

 

 

 

それと同時に感じられた波動

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな・・・こんなことが・・・でも、あの時、確かに・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最早、二度と感じることのないはずの波動

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかしこの波動は間違いなく―――

 

 

 

 

 

 

「ミカエル様!」

 

一足早く我に返ったガブリエルの声

 

「『システム』が・・・ダウンしました・・・」

 

!!

 

これは・・・もう・・・

 

「ミカエル様、これはやはり・・・」

 

「・・・ええ、それしかないでしょうね。」

 

・・・でも何故今頃になって?

 

「・・・これから世界はどうなるのでしょう?」

 

重苦しい空気の中でガブリエルが口を開く

 

「・・・私にも何とも言えません。ただ―――」

 

ただ一つ、確実に言えることは

 

「これから先、何が起きても不思議ではない、ということでしょう。」

 

 

 

・・・ああ、主よ

 

一体何が起きているというのですか・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideGods

 

 

 

 

 

 

 

「ほぉ・・・随分と懐かしい波動じゃのぉ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「HAHAHA!あンの野郎、やっぱり生きてやがったか!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ファファファ・・・死すら冒涜するか。まったく、忌々しい限りよ・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、本当に久しぶりね。あの子の波動だわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「フン、どこをほっつき歩いていたかと思えば・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかあのような極東の地にいようとは。あの子の放浪癖にも困ったものね。」

 

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 

「ククク・・・今再び、この波動を感じられる日が来ようとはな・・・我が盟友(とも)よ・・・」

 




同じ時系列を三者三様で描くのって難しいですね。

どうしてもくどくなってしまいます(^―^;)

それと僭越ながら申し上げますと

原作キャラでヒロイン入りさせたいキャラっていますか?

もしおりましたら感想等で教えて頂けますと幸いですm(_ _)m
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