聖書に記されし異教神(更新停止)   作:カイバル峠

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今回は早目に投稿できました。

いよいよ原作介入です

それではどうぞ!


聖剣と介入と

聖剣と介入と

 

 

sideアダト

 

球技大会も終わり、いつものように下校している最中だった。

 

「最近また嫌な気配がすると思ったら・・・やはりか」

 

前方を歩く白いローブにフードの二人組。

 

ただでさえ現代、それもこの国では目立つ格好だが・・・そんなことは別にどうでもいい。

 

問題は連中が持っているモノだ。

 

 

 

あれは―――聖剣だ

 

・・・ということは例の情報は本当みたいだな。

 

面倒くさいことに最近またこの町に堕天使が入り込んだらしい。

 

しかもこの前のような下っ端の下っ端クラスじゃなく幹部クラスだというのだからたちが悪い。

 

なんでも態々欧州の教会から3本のエクスカリバーを盗んだ後グレモリーの領地であるこの町に潜伏したとのことだ。

 

本来エクスカリバーは一本だったが大昔の大戦で折れ、その後欠片を錬金術で打ち直して7本に分かれたんだとか。

 

随分と回りくどい宣戦布告だな。

 

はぁ、ご苦労なこった。

 

まあ堕天使の幹部連中でこんな下らないことしでかす奴といったら一人しかいないがな・・・

 

そんなに戦争がしたいのかよ・・・

 

 

 

 

(アダト)

 

(どうした?アスタルテ)

 

(そろそろ頃合いかもね)

 

(だな。俺達が生存をカミングアウトするにしてもそれなりの舞台ときっかけがいるからな。むしろ今回の奴の独断は僥倖と見るべきだ。)

 

(そうね。そうなるとあとはタイミングの問題よね。)

 

(ああ。恐らく奴の目的はあの大戦の再開。聖剣を盗めば天界にも喧嘩を売れるし更にそれを悪魔の領地に持ち込めば悪魔側も挑発できるからな。故に奴は間違いなくこの町を人質に開戦を迫るだろう。リアス・グレモリー、ひいては魔王を確実に引きずり出せる条件の下でね。)

 

(つまりは奴が行動を起こせばまずリアス・グレモリーないしはソーナ・シトリーが出てくるからそこに介入するということね。相手が奴では彼女たちは手も足も出ないでしょうから。)

 

(そういうことさ。)

 

本当にこいつは嬉しい誤算だ。

 

まったく・・・戦闘狂は動機が単純で助かるよ。

 

 

 

 

せいぜい道化を演じてくれよ―――

 

 

 

―――コカビエル―――

 

 

 

 

 

 

Sideリアス・グレモリー

 

深夜に突如として私達の前に現れた堕天使の幹部、コカビエルは私達の人間界での拠点である駒王学園にて盗んだ聖剣を用いて戦争を始めると宣言してきた。

 

本当に舐めた真似をしてくれるわね。

 

そこで私は急いで眷属を招集して学園に向かった。

 

外では私の親友で同じく上級悪魔のソーナ・シトリーと彼女の眷属が結界で補助をしてくれているわ。

 

初めは私達だけで対処するつもりだったけれど私の『女王』である朱乃が魔王であるお兄様に打診してくれたお陰でおよそ戦闘開始の一時間後に援軍が派遣されることになっていた。

 

けれども私達がコカビエルの連れてきたケルベロスと戦っている間に『皆殺しの大司教』バルパー・ガリレイが20分でこの町を崩壊させることのできる術式を完成させ、倒すにはコカビエルを倒すしかないと言われた。

 

けれども嬉しい誤算もあった。

 

戦いの途中で教会から派遣された聖剣使いのゼノヴィア、そして私の『騎士』である木場祐斗が加勢に来た。

 

まず一つはゼノヴィアが『破壊の聖剣』だけでなくデュランダルも有していたこと。

 

そしてもう一つ、魔剣、聖剣、悪魔、堕天使、ドラゴンの力が満ち満ちた校庭に出現した、かつてバルパー・ガリレイの『聖剣計画』で犠牲になった子供達―――かつての祐斗の同志達の霊に祝福され、彼が「至った」こと。

 

その名は『双覇の聖魔剣』。

 

彼の宿す神器『魔剣創造』の禁手。

 

聖と魔の双方の力を宿した剣。

 

祐斗はその剣で四本分統合されたエクスカリバーを振るうはぐれ悪魔祓いのフリード・セルゼンを倒し、見事エクスカリバー破壊を成し遂げた。

 

「せ、聖魔剣だと・・・?あり得ない。反発する二つの要素がまじり合うなんてことはあるはずがないのだ・・・そうか!わかったぞ!聖と魔、それらを司る存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明はつく!つまり、魔王だけではなく神も―――」

 

何かに思考が行き当ったバルパー・ガリレイ、そして全ての元凶たる彼を葬るべく、祐斗が聖魔剣を向けたその時だった。

 

 

ズンッッッ

 

 

「ゴプッ」

 

バルパー・ガリレイは胸を光の槍で貫かれ、吐血して地に崩れ落ちる。

 

「バルパー、お前は優秀だったよ。そこに思考が至ったのも優れているが故だろうな。」

 

バルパーをやったのはコカビエル。

 

どうみても口封じとしか思えないタイミング。

 

ここへきてバルパーは一体何を言おうとしていたというの?!

 

「だが俺はお前がいなくても別にいいんだ。最初から一人でやれる。

ハハハハ!カァーハッハッハハハハハハハハハッ」

 

哄笑と共に地に降り立つコカビエル。

 

その力は先程のケルベロスなどとは比べ物にならない。

 

赤龍帝であるイッセーの倍加の力で強化された私や朱乃の魔力、子猫の拳打、祐斗、そしてゼノヴィアの斬撃。

 

幾重にも繰り返される攻撃の応酬を経てもコカビエルには傷一つつけることはできない。

 

そして祐斗の決死の斬り込み、口にくわえた聖魔剣を薙ぎ払う。

 

だがコカビエルの頬に薄く血が滲んだだけでほぼノーダメージ。

 

聖書に記された堕天使の幹部、古の時代より神や魔王を相手取りなおも生き残っている歴戦の強者。

 

実力差は最早絶望的だった。

 

そんな中、コカビエルは苦笑しながらも口にする

 

「しかし、仕えるべき主を亡くしてまでお前達神の信者と悪魔はよく戦う」

 

・・・一体何をいっているの?

 

「・・・どういうこと?」

 

私は思わず聞き返す。

 

するとコカビエルは無知な者を嘲笑うかのように心底おかしそうに笑った。

 

「フハハ、フハハハハハハ!そうだったな、そうだった!お前達下々の者にまであれの真相は語られていなかったのだったな。ならついでだ。教えてやろう。先の大戦で四大魔王だけじゃなく神も死んだのさ!」

 

?!

 

何を・・・言っているの・・・?

 

「知らなくて当然だ。神が死んだなどと誰に言える?人間は神無しには心の均衡も定めた法も機能しない不完全な者の集まりだぞ?我ら堕天使や悪魔でさえ下々の者共にそれらを教えるわけにはいかなかった。どこから神が死んだと漏れるか分かったものじゃないからな。三大勢力の中でもこの真相を知っているのはトップと一部の者達だけだ。もっとも、先程

バルパーが気付いたようだがな。」

 

嘘・・・でしょ・・・?

 

「戦後残されたのは神を失った天使、魔王全員と上級悪魔の大半を失った悪魔、幹部以外の殆どを失った堕天使。最早疲弊状態どころじゃなかった。どこの勢力も人間に頼らねば種の存続ができないほどにまで落ちぶれたのだ。特に天使と堕天使は人間と交わらねば種を残せない。堕天使は天使が堕ちれば数は増えるが、純粋な天使は神を失った今では増えることなどできない。悪魔も純血種が希少だろう?」

 

「・・・ウソだ。・・・ウソだ。」

 

少し離れたところで力なく項垂れるゼノヴィア。

 

見ていられないほどに狼狽していた。

 

彼女は神に全てを捧げてきた現役の神の信徒。

 

その神の存在を否定されればこうなるのも無理からぬことでしょう。

 

「正直に言えば、もう大きな戦争など故意にでも起こさない限り、再びは起きない。それだけどこの勢力も先の戦争で泣きを見た。お互い争い合う大元である神と魔王が死んだ以上、戦争継続は無意味だと判断しやがった。アザゼルの野郎も戦争で部下の大半を亡くしちまった所為か、『二度目の戦争はない』などと宣言する始末だ!耐え難い、耐え難いんだよ!一度振り上げた拳を収めろだと?!ふざけるな、ふざけるなッ!あのまま継続すれば、俺達が勝てたかもしれないのだ!それを奴はッ!人間の神器所有者を招き入れねば生きていけぬ堕天使共なぞ何の価値がある?!」

 

憤怒の形相で己が持論を語るコカビエル。

 

「・・・主はおられないのですか?主は・・・死んでいる?では、私達に与えられる愛は・・・」

 

アーシアは手で口元を抑え、目を見開いて全身を震わせていた。

 

悪魔になったとはいえ彼女の信仰心は死んではいなかった。

 

「そうだ。神の守護、愛がなくて当然なんだよ。神は既にいないのだからな。ミカエルはよくやっているよ。神の代わりとして天使と人間を纏めているのだからな。まあ神が使用していた『システム』が機能していれば、神への祈りも祝福も悪魔祓いもある程度動作はする。ただ神がいた頃に比べ切られる信徒の数が格段に増えたがね。そこの聖魔剣の小僧が聖魔剣を創り出せたのも神と魔王のバランスが崩れているからだ。本来なら聖と魔はまじり合わない・・・いや、かつてそんな芸当をやってのけるような者もいたが今やそいつらも既に存在しない。聖と魔のパワーバランスを司る神と魔王がいなくなれば様々なところで特異な現象も起こる」

 

コカビエルの言葉でアーシアはその場で崩れ落ちる。

 

「アーシア!アーシアしっかりしろ!」

 

イッセーが彼女を抱きかかえ、必死で呼びかける。

 

彼女もまた神に全てを捧げ、神を心の支えにしてきた者。

 

いくら悪魔になっても容易に捨て去れるものではない。

 

それに祐斗の聖魔剣もまたそうした背景によって生じたもの。

 

自分の下僕が強くなることは喜ばしくもあり誇らしいことでもあるけれど、それが私達の本来の主君である魔王の死によってもたらされたとなると複雑な気分になるのは致し方ないのでしょう。

 

・・・でも一つだけ気になることがあった

 

神と四大魔王の存命時に聖と魔の融合を果たし得た存在とは一体―――

 

混乱する私達をよそに、コカビエルは拳を天にかざして宣言する。

 

「俺はこれを機に戦争を始める!お前達の首を土産に、俺だけでもあの時の続きをしてやる!我ら堕天使こそが最強だとサーゼクスにも、ミカエルにも見せ付けてやる!」

 

っ!

 

コカビエルは本気だ。

 

魔王や天使長といった強大な存在にも対抗しうるほどの力を持っているのだ。

 

次元が違いすぎる。

 

初めから私達が立ち向かうべき相手ではなかったのかも知れない、でも!

 

覚悟を決め、私達が身構えた瞬間だった

 

 

 

 

 

 

「あらあら、やっぱり言っちゃったわね。」

 

 

 

 

「「「「「「「?!」」」」」」」

 

突如として響き渡る第三者の声

 

「本当・・・堕天使は余計なことばかりしてくれるわ」

 

「仕方ないだろう。トップがあんなちゃらんぽらんなんだから。」

 

「でも迷惑極まりないよね」

 

最初に聞こえた声に続き3人分の声が聞こえてきた。

 

声がした方を向くとそこには4人の男女が。

 

更に驚いたのはいずれも駒王学園の生徒だったことだ。

 

見覚えがある。

 

4人とも2年生でかなりの有名人だったはず。

 

しかし彼らからは普通の人間の気配しか感じ取れなかったし別に神器持ちというわけでもなさそうだったので特に警戒はしていなかった。

 

一体いつの間に?

 

外には結界が張ってあるはずよ?!

 

転移の気配も結界が破られる感覚も一切なかった。

 

どうやって?!

 

それに堕天使の幹部を目の前にして全く動じていないどころか余裕の表情で会話をしていた。

 

当然ただの人間であるはずがない。

 

彼らは一体・・・

 

呆気にとられながらも私が正体を問いただそうとした時、

 

「・・・何故、貴殿らがここにいるのだ・・・?」

 

不意にコカビエルが口を開く。

 

その表情はあり得ないものを目の当たりにしたかのようであった。

 

一体どうなっているというの?!

 

 

 

 

 

 




コカビエルの台詞入力するの疲れました・・・

次回、遂にオリ主の戦闘シーンです

これからも応援宜しくお願いします。
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