宿毛湾泊地第一基地の遠征隊に所属する那珂。今日も提督の命令ではるばる北の大地へと資材調達と広報も兼ねたライブを終えた。基地へと戻り、疲弊した彼女は休もうとするのだが、彼女の部屋にノックの音が響いた・・・。

 

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艦これ×水曜どうでしょうのパロディーです。ほぼまんま写しです。

パロディーですがオリジナル要素は強いのでご注意を


腹を割って話そう【巡洋どうでしょう】

 皆が寝静まった夜の泊地。夜だからと消灯時間もとうに過ぎているのに、酒を片手に大騒ぎする輩、その喧噪をしり目に明日の作戦や任務で朝の早い娘は一分一秒でも長く眠り、疲れを癒そうとしている。しかしある一人の艦娘にある事件が起きていた。

 

「那珂ちゃん、どうしたの」

「どうしたの?じゃないよ。なぜ突然カメラ回りだしてんのよ。いやいや、じゃぁ、いやいや、視聴者の皆さんじゃあ聞いてくださいよ。今日ここで何が起こったのか、をね。

 今日私は皆さんご存知、北方方面への長距離輸送任務の夜を迎えた訳ですよ。皆さんご覧になったでしょう、私はあの雪の中歌って踊ってた、艦隊のアイドル・那珂ちゃんですよ。

あの後に私はこの泊地に着いたわけですよ。もう夜7時も過ぎていて、時間もなくて、急いでお風呂に入って、食事をして、私たちは会議をしました。バリちゃん(夕張)達遠征隊の子と共に二時間の会議をして、明日の打ち合わせもして、私はもうヘトヘトですよ。さぁ寝ようかと思った時にまだ飲み会があった。そこに私は顔を出してやっと寝るってなったのが、12時ですよ。皆さん。私が寝ようと思ったのが12時なんですよ。いいですか?12時に私は布団に入って寝ようとしたんですよ。すると現れたのがこの夜戦バカなんですよ!」

 

 深夜零時に、飲み会にいた軽空母の連中に飲まされ、泥酔した川内が乱入。

 

「何の気か知らないけどもバカが現れて、私は別に何も思ってないのに、『腹を割って話そう』と、この女は私の部屋に乱入してきたわけです。

私は別に彼女に蟠りも何も持ってない。仲がいいですよ。尊敬してる姉妹艦だ。別に彼女と腹を割って話すことなんか何もないですよ。ところが彼女は私に、『腹を割って話そう』

と言って、何を話したいのか知らないが、私の部屋に居座って、ちょっと時計見てください。

 12時52分です」

 

 すでに乱入から一時間。

 

「もう彼女はかれこれ1時間私の部屋を離れようとしないんですよ。そうでしょ?ちょっとまだ聞いてください。それで私は再三『帰れ』って言ってるわけですよ。もう大先輩だ、人生の。その人にさっきから私は、『バカ野郎!』『帰れ!即刻帰れ!』と再三罵声を浴びせ掛けているにも関わらず、帰らないんですよ。そして私は苦肉の策として、この夜戦バカと同じ部屋の・・・これもまたバカな女なんだけども、青葉ちゃんに!電話をしたわけですよ。

『川内ちゃん帰らないから連れて帰ってくれ』といったら、その青葉ちゃんは、皆さん何て言ったと思いますか?『あぁそうか、分かった分かった。じゃあカメラ回そう』と言って、それで青葉ちゃんは今カメラを回してるんです!どうですか視聴者の皆さん!おかしいでしょ!?この人たちはぁっ!!」

「私は、寝かしてくれってゆってるんですよ!視聴者の中に私の隊の子がいたらご存知のはずだよね。私が明日何時に起きなきゃいけないか。私は5時に!燃料を輸送するタンカーの護衛のために、私は5時に起きて出撃の準備をしなきゃいけないんです。この時点で私の睡眠時間はあと4時間だ。

もう一つ言いましょう、私は風邪をひいています!私は今具合が悪いんだ、熱があるんだ。なのに!この夜戦バカは大爆笑しながら、まだ私と腹を割って話そうとするんですよぉ・・・。

この状況を、視聴者の皆さん、どう思いますか!!」

 

ここで川内がこの部屋を訪れた理由について語る。

 

「あたしが言いたいのは、明日朝5時に起きなきゃいけないから、という確認に来たんだよ」

「あーそうなんだ。分かった、分かった」

「じゃあ明日朝5時だから」

「うん、そうだね」

「気を付けてね」

「うん、それならそうと言ってくれればいいのに。何も腹を割って話そうと息巻いて、入って来なくてもいいわけでしょ?」

「改めて那珂ちゃんに明日5時だよ、5時だから決して寝過ごさないようにと言いに来たんだよ」

「そうだね」

「そうしたらね、那珂ちゃんがね。なんか、こう・・・あたしと、腹を割って話そうと・・・」

 

 この言葉がぶり返しの始まりとなる。

 

「違うでしょ!?それは全く違うでしょ?私とバリちゃんは電気を消して寝てたんだよ!そこに!出来上がった陽気なキミがだ!部屋の戸をドン!ドン!ドン!としてきて、何ですか?て聞いたら、寝てるのかーいと入ってきて、そこに座ったかと思ったら、電気を点けて、『腹を割って話そう』と。言い出したんじゃないか。

前の日にね、私と川内ちゃんがケンカをして蟠りがあったならいいよ。私と川内ちゃんは毎日陽気に明るく笑いあってたじゃない。それをキミと何で今更私とね、腹を割らなきゃいけないの。話すことなんかないよ」

 

「それに今なんか芸をしようとした?」

 

川内は手にトランプを握っていた。機嫌直しに手品でも披露しようとしたようだが、

 

「それはお門違いなことで・・・」

 

と彼女のその行動を指摘し、

 

「私の言いたいことは一つで、寝かしてくれって言ってるんだよ」

 

 そう手品より一番して欲しいことを、居座る彼女に言った。

 五分経過。

 

「――それは分かるけれども!腹を割って話したいし!」

 

 しかしまだ帰ろうとせず、那珂が寝るベッドを軽く叩きながら一文、一文を大声で強調した。まだ言いたいことは終わらず、

 

「もしね、不機嫌であれば。あたしが手品でもしようじゃないか!と」

 

 大声の彼女に那珂はひたすら「そう」と、感情のこもらない声で連呼し続けていた。

 

「手品でもしてね、楽しませようじゃないか。――ただね、手品をするにしても・・・」

 

 さらに五分経過。ここで那珂が連呼を止め、反撃に打って出る。

 

「――いい?ある女がね、夜中十二時だ。朝五時に起きなきゃいけない女だよ」

 

 那珂の言葉に川内は相槌を打つ。

 

「もう十二時になってしまって、寝ようとしているところに、『腹を割って話そう』と言って入ってきた女が一時間居座ったんだ」

 

 川内は自分のことと自覚しながら、他人事のように声を高らかに笑った。

 

「その女に『おい帰れ!』と言ったことは何の不思議もない」

 

 笑い終えた川内のターン。

 

「いやだからね那珂ちゃん。怒ってないということを聞いたらね」

「分かった分かった」

 

 那珂は聞こうとせずに、話の最中に自分の言葉を入れて彼女の話を止めようとした。

 さらに、更に五分経過。

 

「分かりました」

 

 そう言った那珂の声はやや怒りが混じっていた。

 

「明日五時に起きるんですか?私は」

「五時に起きますよ」

 

 互いに指をさし確認しあった。分かりましたと付け足した那珂は、起き上がって、

 

「あれ、ということは」

 

と、時計を見る。

 

「あ、あと四時間ですね」

「そうですね」

 

 若干動揺の隠せない那珂に、川内はまた失笑した。

 

「これはいけない、申し訳ございませんでした」

「早く寝なさいって言いに来たんだよ」

 

 那珂は彼女のセリフを聞くと、繰り返し言いながら思わず笑いが漏れた。それは川内自身も同じであった。

 

「五時なんだから、早く寝なさいということを、キミは十二時から一時までの間に私に語ってくれたんだね」

「そうだよ。ちゃんと分かった?」

「今、やっと分かった、やっと分かりました」

 

那珂は言葉の間で目を閉じていた。そんな那珂をよそに川内はまだ続ける。

 

「心配だったの。明日五時にスタンバイだけど、遅れてしまうと・・・」

 

 さらに四十分経過。

 

「もう話すことはない?」

 

 寝る準備万端の那珂に川内は問いかける。

 

「そうだね、だいぶ教えていただいたお蔭で」

「そう?」

 

 川内の言葉には笑いが混じった。

 

「それじゃ頑張ってね那珂ちゃん」

「頑張りますよぉ。明日はやりますよぉ。そのためにももう、あと三時間たっぷり寝て」

 

 川内の笑い声が部屋に響いた。布団をかぶった那珂は、

 

「よーし、何してやろうかなぁ」

「そのいろんな計画を練りながら」

「えぇ、たっぷりと寝させていただきますよぉ」

 

 青葉も立ち上がり、二人とも退室の準備が整ったところで、

 

「じゃじゃ、電気消しとくから。おやすみなさい」

 

と、今更過ぎる小さな声で、部屋が暗闇に包まれたところでビデオは止まった。

 

 

 深夜二時。ある部屋のドアの前に、こみ上げる笑いを必死で抑える一人の女と、それをカメラで撮る女がいた。部屋に侵入し、電気をつけると同時に、

 

「那珂ちゃんごめん」

 

 その言葉の後すぐに部屋が四人の笑い声で包まれた。それまで寝ていた那珂も起き上がり、ベッドの上に座ると、

 

「どうしました?」

 

と、はた迷惑な乱入者の対応をする。相変わらず夜戦バカは爆笑している。

 

「電話した方いい?起こすときに」

 

と意外とまともなことを聞きにやってきた。

 

「そうだねぇ・・・」

 

と那珂は考え込んだ。

 五分経過。

 再びベッドの明は灯され、会話が始まる。

 

「どうやって起きるつもりだったの?」

「そうだ・・・」

 

と、言われて気づいて苦汁をなめたような表情をしていた。それは単に眠いだけなのか、はたまたバカに言われた恥ずかしさなのかはわからない。

 

「だって、あたし見てたけど。アラームセットしてないもん」

「そうだ・・・」

「心配だったの」

 

那珂は顔を手で覆った。

 さらに十分経過。

 ベッドに横たわり、布団をかぶって再び睡眠の態勢になった那珂は、答えを出す。

 

「じゃあお願いします」

「いい?それで」

 

 川内が確認を取ると、一度頷いた。

 用も済んで部屋を出ようと立ちがる二人に、

 

「今、どうやって入ってきたの」

 

と尋ねた。すると川内は少し笑いながら説明した。

 

「さっきね、オートロックだとあれだから・・・」

「あぁ、鍵の錠を掛けないでドアで挟んだんだね」

 

と、逆に那珂に説明されてしまう。

 

「もういいから」

 

という一言と共に起き上がり、那珂は寝床を出る。

 

「私がそこまでお送りします」

 

そう二人の背中を押す那珂に、川内は

 

「いやいやいいから、時間勿体ないから!」

 

と那珂をベッドに突き飛ばした。

 二人が部屋を出ると、ドアの前までついてきた那珂が、

 

「これでしょ、こうやってると入って来られるんでしょ。ちゃんとこうしておくから」

 

先ほどの錠を正常の用途に戻し、

 

「それじゃあ、お疲れ様でした」

 

と二人に言って、ドアを閉めた。オートロックの施錠の音もしっかり聞こえた。ここでカメラは止まる。

 

 

 深夜二時三十分。そしてカメラは回りだす。前回同様、二人とも笑いをこらながら、ドアを開けた。部屋の電気をつけると、明かりで起きた那珂が、

 

「あれ?どうしたの」

 

と再三侵入してくる二人を見て、困惑しつつ笑ってしまう。起き上がり二人を見ると、

 

「あ、鍵持ってった?」

 

と、川内の左手にある鍵を指さした。

 

「ごめんなさい、お宅の部屋の鍵と、ウチ等の部屋の鍵を間違えちゃった」

 

と、言っているが、そんなわけはなく確信犯である。

 

「あーそりゃ駄目だ」

「さっき慌てた」

 

と互いに笑いあっていた。尤も那珂はもう自棄である。

 五分経過。ベッドに座った那珂は、

 

「帰りなさいよ!」

「帰りなさいよじゃないでしょ!今この鍵を間違えて・・・」

 

と口喧嘩勃発。さらに十分経過。

 

「活発な若々しさで、北方方面で歌い切った」

 

と、川内が那珂の遠征先でのライブについて熱く語りだす。反して那珂はすっかりだれてしまって、喋ることさえ面倒そうであった。

 

「――トランプでもあれば、夜を明かせたんだろうけど」

「そうだね」

「それもないし・・・」

 

 ここで那珂がトランプと口に出してしまったことで、さらに時間が延びてしまうことになる。

 

「天龍ちゃん何してんだろうね」

 

と、那珂がまた何となく言ってしまったことでさらに延長。

 

「ちょっと腹を割って話したいねぇ・・・」

 

 カメラは一端止まり、二人は退室し、それを機会に那珂は寝床へ戻っていった。しかしそれから十分後。

 カメラは回りだし、ある一人の女が映っている。普段は眼帯をしているが現在はしていない、Ms.遠征の天龍。彼女が入っていった部屋はお馴染みの那珂らの部屋。那珂は薄らな目で三人を見る。

 

「那珂ちゃんごめん。さっきミセスと話したいって言ってたから、連れてきたけど」

「まだミセスじゃねえよ」

 

 十分経過。

 

「ミセスの話は取り敢えずいいにしても・・・。ほらさっき寝られないって言ってたから」

 

那珂の笑い声が部屋を埋めた。そう言った川内が出したものはトランプである。まさか本気にするとは思っていなかったのか、笑いながら那珂は倒れこんだ。

 

「こんな時にトランプでもあれば、って言ってたじゃん。持ってきたからさぁ、那珂ちゃん」

「は?何故にここでトランプ」

「こういう時にね、トランプでもあればって言ってたんですよ」

 

と、川内は状況を知らない天龍のために説明した。

 

「なんで持ってんのよ」

 

呆れながら川内に尋ねると、

 

「駆逐の娘たちから借りてきたんだよ」

 

と答えた。駆逐の娘たちもえらい迷惑である。

 

「――ていうかね、違うんだよ」

「違う?」

 

川内は那珂に聞き返した。

 

「そういう意味じゃないんだよ。何も今日今から皆さんとトランプしようってわけじゃないの」

「いいじゃん持ってきたんだからやろうよ。ほら何がしたい?」

 

断る余地がないことを察した那珂は、

 

「じゃあババ抜きでいいんじゃない?」

 

と答えた。

 

「よし!じゃあやろう!」

 

 深夜のババ抜き開始。

 十分経過。

 

「よっしゃあ!」

 

と、天龍は喜びの声と共に揃った二枚を捨てた。

 

「おぉー強いなぁ、ミセスは」

「だからミセスじゃねえっつってんだろ」

「楽しいかい那珂ちゃん」

「そりゃあババ抜きは私が言い出したんだから」

「そうだねえ」

 

 さらに十分経過。ババ抜きは那珂が一抜けで、言いだしっぺ大勝利で終わった。トランプを片づけ、横たわった那珂に川内が、

 

「寝るかい?」

 

と訊くと、

 

「寝ようか?そろそろ」

 

とメンツ全員に尋ねていた。

 

「天龍ちゃんごめんね」

「いやぁ、寝てたんだけど。川内がドアをガンガンガン!!て。何事かと」

「那珂ちゃんがあたしに対して何かあるのか?って思って」

「腹を割って話そうって言いだしたんだよ」

 

 またぶり返した。

 

「私のところにね、天龍ちゃんコイツがね、私のとこに来たのはね。十二時ですよ」

 

川内の爆笑の中で那珂は天龍に説明する。

 

「それから延々ね、私のとこに来て『腹を割って話そう』とか言うわけ。散々寝かしてくれって言ってるにも関わらずね」

 

説明に思わず天龍も破顔した。

 

「腹を割って話すことなんてないでしょ。さっきから話は終わってるじゃないか」

 

笑いが止まらない川内に向かって、今までの鬱憤を晴らすように声が大きくなり、

 

「出てけよ!!」

 

とついに堪忍袋の緒が切れた。

 

「トランプはいいのか?」

 

と天龍が尋ねると、

 

「トランプなんかやりたくないよ!こんな夜中に!」

 

 キレた那珂は思っていたことを素直に言い放った。一人落ち付いた天龍は、

 

「さっきからお前ら気づいてないかもしれないけどさ、提督もいるんだよ」

 

と唐突に新たな事実を口にした。それを聞いた那珂は部屋を見渡す。するとちょうど那珂のところからは見えない位置から、月潟「がひょっこり顔を覗かせた。

 見つけるや否や那珂はそれまでの怒りとは一変し、笑い出した。

 

「心配してんだから、みんな」

 

 天龍の言葉の後、笑いが落ち着いた那珂は

 

「分かった。もう一番だけトランプしよ。それで終わろう」

 

と提案する。まさかの自分から提案をだすとは思わなかったのか、川内だけでなく天龍も笑った。

 

「提督も混ざって・・・」

 

と考えを言っていると、

 

「ごめん、寝る」

 

と川内が言ったのを皮切りに、全員が口をそろえて「寝る」と言い出した。那珂は「そう?」と答えるだけで止めはしなかった。

 

「もう寝ないと、二時間しかないから」

 

と時計を見て苦笑いを浮かべた。

 

「ごめんね、提督も来ていただいたのに」

 

と月潟に謝ると、

 

「なんか不満でもあるのかい?」

 

と那珂に訊いた。すると、「あのねぇ」と始まり、

 

「提督ねぇ、この女はねぇ」

 

と川内を指さしてぶり返した。

 

「そういえばねえ提督ねぇ、十二時ですよ。この女が私の部屋に侵入したのは!」

「そりゃ大変だッたな」

 

と月潟は那珂を労うと、

 

「そうでしょ?おかしいの。提督これおかしいと思うよ。これ言った方いいと思うよ。アイドル寝かさないってんだから」

「寝かさないッて・・・興奮するじゃん」

「相っ変わらずの変態っぷりだね、提督に助けを求めた私がバカだったわ。でもねこの女は話すことないってのに、『腹割って話そう』っつんだよ?」

 

 月潟にも一通り説明し、もうこの場で那珂の事情を知らない者はいなくなった。そこで彼は、

 

「俺もいるんだから、この際不満全部言ッちゃえよ」

 

と、言い方は違えど川内と同じことを言った。さすがに那珂も学習したのか、

 

「ないないないない」

 

と連呼し、さらに続けた。

 

「不満なんかない。私はここの艦隊のみんなが大好きだし、ファンの皆も大好きだし、朝五時に起きることに何の不満もない!問題何もないです。問題なし。問・題・なし!!」

 

 口ではそう言うが、どう考えてもアリにしか聞こえない。

 

「ごめんね、私の言葉がいろいろ行き違ったみたいで、皆さんに次々に心配をかけたみたいだけど、ハッキリと言うよ、問題なし!スッキリした、オールクリアです。No Problem」

「はじめッからそういえばさぁ」

 

と月潟が正論を言うと、

 

「そう言えばよかったね」

 

と認めた。だが、那珂の口は止まらない。

 

「今日お話しできて良かった。迷いが消えました。晴れ晴れとした・・・」

「迷いはあったんだ」

 

という天龍の言葉に釣られ、

 

「やっぱりねぇ・・・」

 

と引っかかって考え込んだところを、

 

「迷いはあッたんだッたら、ちゃんと・・・」

 

という彼の言葉で那珂は気づき、針から逃れる。

 

「いやいやだからそれがだから今ね、すべてが解消されました。オールクリア」

 

 度々罠にかかる那珂であった。

 

「本当に道が見えました」

 

と言う那珂に川内は、

 

「顔が・・・問題ありの顔になってるけど」

 

と笑いながら言った。

 

「何が?」

 

と那珂は白を切るが、顔は変わらない。その明らか不満そうな那珂に川内が尋ねる。

 

「怒ってない?」

「怒ってるわけないじゃないですか」

 

と目に見えた嘘を言った。

 

「私は一生アイドルします。歌って踊ります」

 

 決意を聞くと、皆は立ち上がって部屋を後にする。夕張も気晴らしに出て行ったため、一人になった部屋で、

 

「今日は皆さん本当にありがとうございました」

 

と那珂はベッドの上で土下座をして、川内の笑い声がちょっと入ったところでカメラは止まった。

 

 





 皆様の貴重な時間を費やしてまでこれを読んで頂きありがとうございます。

 pixivの方にもいくつかございます。興味がある方はどうぞ~~

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