四か月の期間を隔てて戻ってきました。
いつもの文字数の約二倍近くかかり、プライベートでも忙しい日々が続いたりと色々な障害がありましたが、何とか投稿できました。
とりあえず詳しい事は後書きにて、では今回は前々から言っていた初の【挿絵】も描かせていただいたので練りに練った新しい話をどうぞ!
タイトルの▼は挿絵有りの意味です。
また描く余裕があれば挿絵の投稿もするつもりです。
ネス達はきずつき たおれた・・・・。
初めて味わう絶対的な敗北。
全身を貫く激しい痛みと勝てない、守れない絶望。
四人はこれまでとは格が違う相手を前に手も足も出ず散った。
たたかいに やぶれた・・・・のである。
そうしてネスは薄れゆく意識の中で全てを諦めてしまったのだった。
さて、物語はネス達が一時的に目的地を変更した時に遡る。
人間が立ち寄る様な場所では無い厳しい環境の土地、魔境。
次なる目的地へ進むべく、道中苦しみながらも何とか少年達は劣悪な環境に対応し、突破に成功、これからその深部へと歩を進めようとした矢先の事。
突然、ネスの知人である発明家アップルキッドから現状を知らせる報告が入ったのだが、その最中に、電話越しではあったが彼は何者かによって連れ去られてしまったのだ。
そうして彼の行方を追う為に彼らは探索を中断し、アップルキッドがいたという雪国ウィンターズのアンドーナッツ研究所へと向かった。
「これは……一体……」
景色を一度覚えた場所ならば簡単に移動できるテレポートを使用し、遠く離れていた魔境からあっという間に現場へ直行したネス達。
慌てる様にして研究所のドアを開き、内部を見た一行。
「只事には……思えないね」
端的に言えば酷く荒らされていた。
照明の一部が破壊され、薄暗くなった所内の床には纏めてあったと思しき書類が四散。
さらには研究机の上にあった筈のフラスコは割れて床下に。
外との連絡を取る為の黒電話に至っては受話器が切断されていた。
「許せない……父さんの研究所をこんな滅茶苦茶にして……」
荒れ様に怒りを覚えながら、ジェフは床に散らばった父親の研究資料を集め始める。
「ぼくたちも手伝うよ」
「散らばったガラスに気を付けてね。手を切らない様に」
「俺は箒を探してくる。ある場所は分かるか、ジェフ?」
そして彼に続くように、他の仲間たちも荒らされた所内の整理を行う事にした。
まずは現状の把握と冷静さを取り戻し、物事を判断する為に。
書類を管理するジェフの手助けをする様にしてネス達は周りを片付けていく。
発明に関しては素人の彼らだったが拾った資料の中には、ロボットの設計図らしい資料。
見た事も無い模様、数字の羅列と自分たちが使用している言語が共に並んだ用紙など。
いずれも丁寧に手書きされた用紙が何枚も散らばっていたのだった。
「幸い、ここの何処にも抗争の後らしき血痕等は見当たらなかった。どうやら犯人は誘拐とこの研究所から【何か】を回収する事が目的だったんだろうな」
それから少し時間が経過した頃。
片付けが済んだ全員は近くの机に腰を落ち着かせ、作業中に気になった事または発見した事についての報告を始めていた。
「何かを回収か……。ジェフ、心当たりはある?」
所内をくまなく見て回っていたプーの言葉にネスは、まだ眉間に皺を寄せ不機嫌そうに俯いていたジェフに会話のバトンを渡す。
するとジェフは。
「情けないけど、僕にもさっぱりさ……。書類を整理していた時に気が付いたけど、どれもこれも有用な発明の筈なのにそのまま放置されていた。ごめんだけど力になれそうには――――」
そう、彼が言いかけて真相が闇へと葬られそうになる直前だった。
「ハッ……待って! ……確か『あの時』父さんのメッセージには!」
そうしていきなり脳に電撃が走ったかのように何かを思い出したジェフは言葉を続けた。
「そうだ。多分【スペーストンネルの設計図】だ。それだけはここに無かった」
以前に第四の音の場所を目指し父親不在のここへ立ち寄った際に彼が受け取った手紙の内容。
そこに記されていたのはスペーストンネルという聞き慣れない名の物体。
その発明内容が記載された設計図が盗まれたと手紙には書いてあったのであった。
「チュッチュッ、そうですとも。貴方方の仰る通りです」
「「えっ?」」
それは唐突な返事だった。
机を囲う様にして席に座っていた四人は聞き慣れない声を耳にしたのだ。
思わず、声を上げつつも場にいた全員が研究所内のあちこちへ目を配るが、他の人間が入って来た形跡も見当たらない。
「誰だ?」
正体不明の声にプーは思わず、身構える素振りを見せると、
「待って下され、戦闘の意思など無い。今我輩が姿を見せる故」
何処かにいるであろう発言者は警戒態勢を解くように言葉を場にいる全員に投げかけると、その姿を露わにする為に動き出す。
すると、なんと声の主は。
「ネス殿、お久しぶりにございます」
「あれ? 貴方はもしかして」
何と人語を解し、四人に話しかけていたのはネズミだった。
彼? は机をよじ登る様にして彼らの前にモフモフとした灰色の体毛に覆われた姿を見せた。
「ええ、不甲斐ない主人アップルキッドのペットであり助手であるネズミです。ツーソンの時は美味しいピザを御馳走になった。まさかまたこうして顔を合わせる事になるとは」
その正体は彼自身が口にした通り、アップルキッドに仕えているネズミ。
未だにものぐさな主人から名を貰ってないのか、名乗るには幾分か足りない所もあったが、食べ物の恩人と久し振りの再会を果たすのだった。
「……以上が我輩の眼前で起こった出来事です。情けないが、あの時は主人を助けるよりその直後まで電話をかけていたネス殿たちが戻って来た時に備え、事情を説明する方が賢明だと思ったのである」
このアンドーナッツ研究所の荒れ様と誘拐について。
その説明を四人へネズミが行った。
「まさか……嘘でしょ……」
「『あっち』から人間側に仕掛けてくるとは」
「もう時間が無くなってきているみたいだね……」
話によると犯人の様相は銀色の体をした人型生命体と部下のロボット達だったらしい。
「ぼくらが冒険を進めている中で、もう魔の手がそこまで迫ってきているんだ」
けれども、ネズミ以外の場にいる人物はその正体を知っている。
「ネズミさん、それはスターマンっていう連中だ。間違いない」
そう、間違いなくロボットを率いていたのは宇宙人スターマンだったのだ。
まだ彼らの名を知らぬネズミ曰く、突然、研究所へ見た事も無い生き物が研究所内へ侵入。
その際に電話をしていたアップルキッドを抵抗する間さえ与えずに捕縛し誘拐。
そうして目撃者がいなくなったと勘違いし、所内に残った数名が荒らした末に資料を強奪。
最後に主人を連れ去り、尚且つ貴重な研究資料を盗んでいった謎の異星人達はここからほんの少し北に歩いた先にある遺跡のストーンヘンジへ消えていったそうだ。
これが今回の誘拐事件の顛末だった。
「あのストーンヘンジに奴らの基地があるのか……」
ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!
鳴り響いたのは甲高いサイレンの音。
基地中を大音響のそれが駆け巡り、内部の異常を全員に知らせる。
そうして多くの者は事の詳細を理解しないままだったが、
【基地内部に侵入者確認! 繰り返す! 基地内部にて侵入者を確認!】
余りに突然の出来事で、仮眠中の兵士たちは動揺すらする中。
【侵入者が基地内へ潜入し、既に戦闘が起こっている! その他の階層の人員は戦闘準備が終わり次第、すぐに現場へ向かい、戦闘に加勢するのだ!】
必死に頭を働かせ、最悪考えるよりも先に命令に従うように体を動かしていく。
【敵の数は四人だ! 気を抜かずに対処せよ!】
屋内中を赤く照らすサイレンの電球により、基地内にいるもの全てを急かす。
ある者は武器である光線銃、ビームソードを持ち、またある者はロボットを起動させ、またある者は拠点の重要部分を死守すべく防衛に回り、またある者は寝ていた枕を片手に走り回る。
そんないきなりの侵入者の登場で基地内が慌ただしくなる中で『彼』は。
いや、地球征服の要となる、ここストーンヘンジ基地の司令塔。
優れた知性と実力から多くのスターマンを配下に持つDX(ディーエックス)スターマンは最深部に控えている指令室よりモニター越しで兵員に確実な命令を下していた。
【人間共の《襲撃》の二の舞にはなるな! 必要であれば充電が済んでいるエナジー・ロボを引き連れていくのだ。長期戦にはさせず短期で火力を集中させるのだ】
そうして同胞を素早く動かし、彼は事の収集に全力を尽くすのだった……。
事の発端は紛れもないネス達の潜入。
ストーンヘンジの地下。
何故か【金属で出来たこけし】が洞窟内の行く手を阻んでいたが、ネズミから『主の形見』と笑えない冗談を交えながら受け取った【こけし消しマシン】で道を開いた先。
「とにかく出会った敵は全て倒していけ! 一体でも残れば応援を呼ばれる!」
迷路のように広がる基地内を進みつつ、ネス達は敵と対峙していった。
《イタゾ! 侵入者ダ! 必ズ討チ取ルノダ!》
《スターマン、お前達ハ前方へマワレ! 我らドムーク部隊が後方ヲ預かル。ロボット共も容赦ナく、投入シロ。最深部ヘハ向かワセルな!》
『運が良い事』に地下一階、二階のまだ地中を掘り起こして作られた洞窟部分は敵が少なく、せいぜい見張りロボットが数体で一フロアを巡回している程度だった。
だが三階層より。
敵に勘付かれずに通路を進んだ先。
明らかに人工的な鉄のプレートに覆われた基地内部へ潜入した矢先。
厳重に幾重にも仕掛けられた監視カメラの目に引っかかった四人。
「だから僕は言ったんだ! 明らかに上層部が手薄すぎるから罠だって!」
「そう言っても地下にこんなどでかい基地を建造しているなんて思いもよらないじゃないか」
そんな中であっさりと発見された四人はやたらと撃ってくる光線を避けながら、戦っていた。
流石は敵の基地という事もあり、立ち塞がってきたのは宇宙人とロボットばかり。
銀色ボディの眩しい一般兵『スターマン』
金色ボディが眩しい攻撃も防御も一味違うエリート兵、『スーパースターマン』
イカの様なウネウネトした触手と胴体を持ち、PKフリーズやPKファイヤーで強力なPSIで遠距離から攻撃を放つ軟体の宇宙人『ドムーク・シニア』
後は彼らにエネルギーを供給する為に製造された『エナジー・ロボ』
モデルとなった生物とは対照的な青色をしているロボット『ミタ・メ・タコ』
野生生物などが全く敵として出てこないこの基地でネス達四人は突入していった。
《クソ、何ナノダ!? 奴ラ強スギル! マダ子供ダロウ!?》
《油断スルなッ! スターマン共! 子供とイエド、奴らハコレマデニ、ゲップ―、マニマニの悪魔を倒しテイル。ソレニ人間共の『奇襲』がアッタ直後ダ。少ナイ兵力で抑え込ムノダ》
敵側も負けじと数で襲い掛かるが、彼らが潜入する以前の戦いにより疲弊し、まだ回復もままならない所もあってか、予想以上に苦戦を強いられていた。
【第三通路も落とされた! 第五部隊、エナジー・ロボの自爆システムを起動させても構わん。これ以上下層部へ進ませるな! 勝利は我らにあるのだ。屈することなく戦え!】
弱まった隙を突かれ、予測を超える速度で最深部へと近づくネス達を抑えるべく、DXスターマンも味方に檄を飛ばし、士気を高める。
「ハハ……向こうにも優秀な司令官がいるみたいだね」
ビーム攻撃の激しい通路での戦いで通路の影に逃げ込んだ一行。
基地中に設置されたスピーカーから飛んでくる言葉により敵の動きにキレが出てきたところを目の当たりにして、ジェフはボソッと周りに聞こえるような独り言を洩らす。
「言ってる場合じゃないよ。こんな状況で温存しようとすれば余計に消耗する羽目になる」
防御を顧みずに大胆に身を乗り出して光線銃やPSIを乱射してくる敵の行動を前に、中々隙を伺えずに動きを抑制されていた四人。
もう四対何人を相手にしているのか分からなくなるくらいまで敵の気配が増加する現状を見兼ねて、ネスは自分自身にPKシールドを使い、
「PKキアイで一掃する。皆はそのまま隠れてて」
下手に足止めを食らえば押し切られる。
さっきの敵のアナウンスであった自爆システム。
ここまで来るだけでも十を越えたエナジー・ロボを倒して来た彼らはその威力を身に染みて重々了解している。
起動せずともHPがゼロになった瞬間に周囲を巻き込む程の大爆発で、ネス達に致命的な大ダメージを与え、すぐに戦闘を終了させて回復を行わなければ倒れそうになる高威力。
「PKキアイβ!」
そんな厄介な敵が自爆目的でこちらに何体も特攻されれば、パーティーは瞬く間に壊滅。
だからこそ、ネスは一気に高火力の技で先に相手を倒す考えに切り替えた。
「よし! 全員倒した! 追手が来る前に先へ進むよ」
ひとまず敵を一掃し、周囲から敵の気配が消え、四人はすぐさま基地内を駆けて行った。
怒涛の快進撃で立ち塞がる敵を退け、ひたすら先へ進んでいくのだった。
『ストーンヘンジ基地 深部』
ネス達の強さに恐れをなしたのか。
はたまた何かの事情があったのか。
司令官から撤退命令でも下されたのかは定かではなかったが。
彼らが深部へと進むにつれ、追手の数が露骨に少なくなっていった中。
「やっと、基地の脳に当たる場所に着いたみたいだね」
彼らは一つの部屋にたどり着いた。
どう通路を進んでいこうとも、最後にぶち当たる終着点に。
「作戦指令室か……」
部屋の内装に目を配り、そう溢したプー。
まず全員の目を引いたのは、部屋の壁にあった馬鹿でかい一つのモニター。
その近くと、中央にはマイクが備わった端末装置がズラリと並んでいる。
しかし、彼らが来る前に何かの衝撃が加えられたのか、画面は割られ、消えている。
他には基地内部の被害状況を表示する為の3Dマップを映写している端末や、監視カメラの映像を映していた複数の小型のモニターが設置されている。
「とりあえず、敵は来ないみたいだ。誘拐されたアップルキッドさんの手掛かりを探ろう」
どちらにせよ、続く戦闘を終え、息を付ける場所へ着いた一行は部屋中を探る事にした。
けれども、目を引くものこそあっても触る事が出来ない装置が多い。
訳も分からずに弄って何か起これば恐ろしい。
そう考えているネス、ポーラ、プーは部屋中を見て回るだけが多かった。
「……この文字は……見た事がある様な……」
だが、ジェフだけはちゃんと探っていた。
彼が言葉を発する中で腕に抱えていたのは携帯型の端末。
起動させ、黒の画面に浮かび上がり、連なっていたのは緑色の知らない記号。
よって、ド素人の人間が見ただけ、内容を解読できるようなものではなかった。
「確か、研究所から持って来た用紙に……」
そう、『解読手段』を持たない人間にとっては……無駄な物だったが……。
「ジェフ? 何か分かったのかい? 一応ぼくらが見つけたのはカードキー位だった。多分これでこの先へ進む事が出来ると思う。もし、準備が出来ているなら……」
周囲の捜索を終えた三人は、やたらと熱心そうに画面を見つめるジェフに近づく。
すると、ジェフは仲間の方へ振り向き、
「そうだね……解読途中だけど、凄いのを見つけたよ。多分これは日記らしいものだ。随分と厳重そうにロックが掛けられていたけど、ちょっとカギマシンで解除して入手したんだ」
「それって……そんな簡単に開けられるものかい?」
遥かに文明が進んだ宇宙人の作った鍵ですら解除してしまう、ちょっとカギマシンの性能に若干意識が傾きかけていたが、ジェフはそんな事お構いなしに話していった。
研究所でネス達が片付けていた際にあった謎の文字が羅列されていた紙を片手に。
「あれ、その紙って確か研究所にあった……」
「そう、どうやってかは知らないけど父さんは宇宙人の言葉を翻訳し、それをこれに残していたみたいだ。おかげでこの意味不明の文字の並びも僕達の言葉で訳すことが出来る」
そこまでジェフは口にすると、仲間たちと一緒に近くの椅子へ腰かけ、端末に記録されていた最近の内容が記されている電子文字をゆっくりと訳していった。
さらに訳せる範囲が断片的過ぎて少し意味が分かりにくい部分もあったためか、分かりやすいようにジェフ自身が意訳も込めて特に気になる内容だけを伝えて言った。
『地球歴 20XX年X月O日。
我々は初めて大きな問題に直面した。
それは人間の存在だ。
ネス、ポーラ、ジェフ、プー。
この四人の存在は脅威でならない。
元より、この少年少女が揃う事を阻止せねばならなかった筈だった。
だが、同胞の多くを倒し、奴らは我々へと近づいている。
兄上様達が他の『人間達』で手を焼いている以上、我輩が動かねばならないだろう』
『地球歴 20XX年X月Δ日
非常に恐ろしい事が発覚した。
あの『人間共』が我らの支部を次々と壊滅させたという情報が入った。
それもこの情報が入ったのが数日も経過した現在という事だ。
遅すぎる。奴らの動向を追うにも手がかりが少なすぎる。
さらにマズいのは『情報を奪われた』事だ。
間違いなく奴らはこの基地の位置の情報を得ているだろう。
乗りこんでくるのが簡単に目に浮かぶ。
対策を練らねば……。ここを潰される訳にはいかぬ。ここだけは……死守せねば』
「次が最後だ……日付は……ほんの少し前だ」
『地球歴 20XX年X月□日
人間共はやはり来た。いきなりの奇襲だった。
まだ準備もままならぬ状態で我輩は指揮を取る羽目になった。
次々と同胞が倒されていく様を見るのは辛いものだ。
厳しい現実ながら基地の半分は壊滅した。兵士も多く失った。
だが、偶然にも同時に兄上様達が来られたのが幸いだった。
我輩も加えた三人で何とか抑える事が出来たが、苦戦はした。
それでも『あの設計図』を奪えたのは幸いだ。今は人間共も静かに眠っている。
これで残りの不安要素は四人の子供だけだが、基地の場所を知られていない以上、『あちら側』の兵士を『こちら』に戻し、頭数を揃えて、基地の機能も修復する時間は十分にある。
それに……例え人間共がどれだけ知恵を働かそうとも、我々の『本拠地』へ来れぬ。
理由は色々あるが、絶対的な事が二つある。
一つは我々以外の生命体は入れぬ事。
二つ目は奴らにその準備が出来ない事だ。
我々の『時空』に入るには我々の持つ『物体』が必要なのだ。
根城にしていた星の『特殊な鉱物』が無ければ、時を越えるのは不可能だ。
一応……過去にそれを一つ持ちだした存在がいたそうだが、もう死んでいるらしい。
…………。よし、今日はこれくらいに記して終わりにしておくとしよう』
入力されていた内容は以上の通り。
「過去の記録もいくつかあったけど、直近のめぼしい情報はこれくらいだけだ」
端末の電源を落とすと、ジェフはそう呟き近くのテーブルに置いた。
「俺達以外に戦っているらしい人物達に襲撃されて疲弊した所を俺達は突いたって事か。通りで大規模な基地にも関わらず、敵の数がそこまで多くなかったわけだ」
僅かに疑問に残っていた敵の数や警備の手薄さの原因が判明。
(…………人間『達』って事は……あの長い頭のお兄さん以外にもいるのか)
(あの時助けてくれた人以外にも誰か戦っているの?)
ネスとポーラは心当たりが若干あったが、いずれにせよ何者かがスターマンと交戦。
そしてその何者かが敗北し、まだ何処かで生かされている事も発覚した。
「とりあえず、今は先へ進もう。マップを見た所、後はここ作戦指令室と、あのドアを越えた先にある大きな部屋、そして最深部の部屋だけみたいだ」
被害状況が深刻化し、殆どの面が真っ赤に染まっていたマップを調べていたジェフは仲間たちにそう言葉を向け、共に先へ進む事にした。
「こ……この部屋は!?」
部屋に入ったネスの第一声は驚きの声。
「…………ひ、酷い」
「奴ら……なんて事を」
一行の目に真っ先に入ったのは大量の筒。
暗い部屋を照らすように輝く緑色の液体が入っている。
それは平たく言えば、培養器。
実験の素材などの保存に利用される道具が部屋中に並べられていたのだ。
「あちこちから集めて来たんだろうな……誘拐して」
そしてその中には眠る様に閉じ込められた人間。
服を着たまま放り込まれており、口元には呼吸器に似た物が装着されている。
「捉えてどうするのかは想像もつかないが……きっとろくでも無い事を企んでたんだろう」
広大な部屋を埋めている数多の培養器を目にしながらプーはあちこちへ目をやり発言する。
捕まっていたのは性別問わず、主に青年から老人まである程度成人した人間ばかり。
住んでいた地域、人種もバラバラなのか服は薄着から厚着と、また肌の色も違う。
「うん……いたぞ、皆。アップルキッドってこの青年の事だろ?」
そうした中で先走るように単独で奥まで進み、基地を出る時にネズミから聞いていた主人の情報を基に培養器の中身を探し回っていたプー。
名の通りリンゴの様な赤い髪、服に黒のオーバーオール。
顔、体がふっくらとした見た目の男性。
それに唯一該当する人物をあっさりと見つけ、仲間たちへと知らせた。
しかし……。
「…………なんで……ここに?」
「…………嘘でしょ……」
「…………まさか……あの『人間達』って」
彼が目的の発見報告をしようと振り返った先。
ネス、ポーラ、ジェフは他の培養器の前で氷の様に固まっていた。
彼の言葉など耳に入れている場合では無いまでに。
三人の視野に入っていた培養器の中身。
それは……。
「パパ……。……それにあの時の……お兄さんも」
「ママ……」
「父さん……」
三人が視線を動かさずに凝視していたのは家族または恩人の姿。
地味さが目立つ土色のコートを着たネスの父親。
ポーラの母親らしく金髪の美しい女性。
やたらと高年齢に見える白髪白髭の白い研究服に身を包んだアンドーナッツ博士。
そしてリーゼント頭にサングラスの名を知らぬ男性。
感動の再会とは程遠く真逆であり、いずれも子供たちに気が付く事なく、コポコポと時折培養器の中に空気が注がれる中で彼らは眠っていた。
「くそ……ダメだ。今はこれを解除できない……恐らく最深部……この先の部屋で制御を行っているんだ。まさか……こんな姿での再会なんて……」
下手に破壊して、もしもの事があれば取り返しがつかない。
操作盤を触っても殆どの機能にロックが掛けられており、パスワードを要求される。
「だったら……先へ進もう。一刻も早く皆を救出するんだ。生きているなら助けられる」
ショックこそありはしたが、命だけは奪われずに済んでいた事に取り合えず安堵する一行。
誰もかれも死んではおらず、救い出すことが出来る事実に四人は先へと向かった。
戦闘中の基地内にて指令を出していた最高司令官と決着を付けるために、彼らは最後の扉を潜ったのだった。
最後の扉を越えた先。
そこでネス達四人は信じられない空間を目の当たりにする。
「ここ……は?」
「僕達はさっきまで……室内にいたはずじゃ……」
扉を抜け、本来ならば指揮官であるリーダー格のスターマンが鎮座する最深部。
相手が宇宙人ゆえにどんなインテリアを好み、部屋を作っているのかは一切不明だったが、ただ一つ『その部屋』に言える確かな特徴があった。
少年少女達が【自分の瞳に映る情景】を信じるならば。
「まるで広い場所で戦いたい俺らには御誂え(おあつら)向きな戦場だ」
彼らの周囲を覆うのは輝きだった。
一粒、一粒の美しい、それぞれが別々の色の眩い輝きを放ち、それが何百何千と数えきれないまでの閃光が少年達の姿を照らす。
それはまさに【星空】いや【宇宙】とも呼べるかもしれない。
そう……ネス達がいたのは摩訶不思議な空間。
上映中のプラネタリウムの中にでも迷い込んだかの様な部屋だったのだ。
そして……そのどこまで続くか見当もつかない、距離感が一切掴めないような無限の空間に悠然と構える者が彼らを背にしてポツリと中央に立っていた。
《……来たか》
「「「「!?」」」」
余りに現実離れした夢の中の様な部屋の様子に呆気に取られていた四人。
しかし、意識は一瞬にして現実へと引き戻された。
【その人物】の一言によって。
《だが無駄な事だ》
明らかな気配の違い。
先まで武器を交えてきた兵士達とは違う。
それに対してなのか、まだ戦いが始まってすらいないにも拘らず、個々が武器にそっと手を当て、敵の姿を確認しながら警戒を止めることは無かった。
《兄上様の言う通り、人間の凄まじい底力とやらはとくと見せてもらった》
銀、金の配色がなされた数多き部下達と違い、薄いピンク色が混じった体色の特殊個体。
《追い詰められた……などとは思ってはいない。ある程度の予想はついていたとも。お前達が同胞を退け、この基地の最深部へとやってくる事など……予言装置、知恵のリンゴの予言は外れた事は今まで一度たりとも無かったのだからな》
戦闘の為か、その胴体には重厚な鎧のような見た事の無い装備を身に纏っていた。
《だが……一度だけ、たった一度だけ……その予言は外れる事になるのだ》
彼はそこで言葉を切ると、敵達の方へ振り向き、言い残していた部分を口にする。
《ここで、お前達は我輩に敗れ、誰もギーグ様を止める事が、出来ないとな!》
ネス達に言葉を口にする余裕さえも与えはしなかった。
特殊個体、兵器開発においてギーグ軍の頭脳とも呼ばれる程の知力を持つ。
スターマン全体を統率する三兄弟の一角、DXスターマン。
「来るよ! ここで力の全てを出しきる気で戦うんだ!」
鎧の中から素早く光線銃を取り出し、銃口をネス達に向けると同時に戦いは始まる。
バシュン! バシュン! バシュン!
まるで海賊が扱うような細長いピストルの様な銃から青白い光線が開幕に数発発射された。
打って変わって四人は自分たちに向かってくる光線に素早く反応し、即座に避ける。
「皆、避けつつ隙を伺うんだ! 僕が見るに多分あれはそこらのスターマンが使っていた光線銃とは別格だ。当たればかなりのダメージを受けてしまうよ!」
敵の攻撃をかわしながら敵のチェックをしていたジェフは分かった事を仲間に知らせた。
そして続いてネス達のテレパシーほどではないがレベルアップで鍛えられた観察眼で他に分かった情報も敵の光線を避ける最中に大声で知らせる。
「後、【何か得体の知れない力】を持っているみたいだ。奴に近づいて戦う場合は注意して!」
「「「了解!」」」
四対一という圧倒的に不利な立ち位置である筈のDXスターマン。
しかし、その底の掴めない実力を警戒してか、ネス達は迂闊に接近できない。
《冷静なのも良いが、決定打が無いような顔をしているな!》
反して敵はそこに付け入ってか、構わずに接近戦をも仕掛ける。
鎧に装着してあったビームサーベルの鞘を片手に握りしめ、光の刃を出し、ネスめがけて力任せに斬りかかったのである。
「うわっ!?」
ネスはそんな素早い敵の動きに慌ててバットに手を伸ばし、敵の武器を防ぐ。
けれども、流石は特殊な個体だけあってか殺気だけでなく気迫も軽く凌駕する。
《お前を倒せば、後は総崩れだ。頭を失ったチームはいとも容易く崩れ落ちるのだ!》
これまで宇宙中の幾つもの星を侵略しては支配をしてきたギーグ軍らしい戦い方。
言ってしまえば『脅威の元』のみを排除すれば、後は力で潰せる。
「ネス! 避けて! PKフリーズγ!」
「ポーラとの合わせ技だ! PKフリーズβ!」
リーダーを失えば、一行の導く事も士気を高める事も、その目指す未来も閉ざせる。
《ほお、予想通り……ドムーク族が得意な氷を扱えるとは……痛手を被ってしまったな》
ポーラとプーの力を込めた二つのPSIが直撃したのか、装備の殆どが凍結しながらも、発言とは裏腹に、冷気の中から何食わぬ表情で姿を現す。
これまで何百何千と異星人との戦いを繰り広げてきたからだろう。
特にギーグ軍随一の知力を備えた怪物。
《面白い、まだ幼い筈であるお前達が、どれ程この我輩と渡り合えるのか。調査データにしてはもってこいだ。さあ、早くこちらを叩き潰す気でかかってこい。我輩が本気を出す前に抑えなければ、お前達も無事では済まぬぞ》
意図から外れた攻撃を受けようとも、冷静さを欠く事なく、動揺すら見せないどころか、生き物の限界を知りたいという探求心が上回りさえしてしまっている。
「なんて奴だ……僕たちに勝ち目なんてあるのか」
兵士、ロボットを倒し基地の制圧が完了。
最後は基地全体の電源を落とし、培養器に閉じ込められた大切な人を助ける予定だった……。
だが……しかし……ラストにとんでもない番人が待ち構えていた。
後、一体。たった一体。
この一体だけがまるで基地にいた全兵士など足もとにも及ばない桁外れの力を有している。
「これでも食らえ! PKキアイβ!」
幾らダメージを与えても、本当に通っているのか?
《ぐおっ!? ……いいぞ。大した威力だ! 予想通りだな》
それか超が付くまでにタフで与えても、与えても相手に膝を付かせるまでの被害には至っていないのかは不明だが相手は一切息を切らすことなく耐え続けているのだ。
「くそっ! PKサンダーβ!」
「凍り付きなさい! PKフリーズγ!」
「力を集中させて……PKキアイβ!」
何度も何度も何度も……。
何回も何回も何回も……。
《フハハハハハ! そうだどんどん撃ってこい! その体に蓄えられた力全てを我輩に余すことなく撃ってくるが良い! 人間の底力とやらを我輩に見せてみよ》
「ゼェゼェ……そんな……こんなことがありえる訳ない」
ネスはこれが、今起こっている出来事が夢だと信じたかった。
彼の心の奥では激しい動揺が巻き起こっていたのだ。
自分たちは成長し、強くなってきた。
子供とはいえ強敵たちにも立ち向かい、多くの戦場を潜り抜けてきた。
今回もかつては捕縛されかけたスターマン達と互角かそれ以上に渡り合えた事を糧に己の強さを確信してここまでやって来た。
行く手を阻んできた敵達を得意の技で倒して来た筈だった。
けれども……。
「ハアハア……どうしてなの? 幾ら私達が戦ってきたのが一般の兵士やエリート兵士だからってここまで差があるものなの!?」
四人の前に今立ち塞がっているのはまるで城。
落とすべき居城そのものが丸ごと一つの兵として動きだして来たかのような圧倒さ。
どれ程攻撃をぶつけようと、例え槍や剣を投げつけようと、大砲を撃とうとも、ほんの極微小な傷しかつかないまでの頑丈な物体が意思をもって襲い掛かって来ている様なものなのだ。
《絶望するにはまだ早いぞ……》
光線銃を懐にしまい込み、ビームサーベルだけを振るい絶えず攻撃を仕掛けるDX。
その攻撃の苛烈さもこれまでの比では無い。
攻撃を防ぐ。
本来、戦闘時の防御とは敵の攻撃を受けはするが、あくまでも戦略的なもの。
攻撃をする為に武器を振るえば、敵を抑え込む事が出来るがその分防御姿勢の意識が薄れる。
現在の様に武器を振るいあうような場面であれば尚更である。
武器を振るう瞬間、または攻撃を防御され弾かれた時など。
隙さえ生まれれば、攻撃に転じる事は可能となる。
《我輩の敗北は許されんのでな。例え道を塞ぐのが赤子であろうともこの手にかけようぞ》
しかし、長時間戦っていてもDXはそんなもの皆無に等しかった。
強力なPSIを受けようとも容易く耐え、連続的な攻撃にも焦りを一切見せない。
「どうしてなんだ……いくらなんでも【ここまで効果が現れない】なんて信じられない!」
スーパーボム、ペンシルロケットなど持ちうるアイテムで後方から補助をしていたジェフ。
残っていた道具を使いながらも、絶えず敵をチェックしていた彼はそう一言を溢す。
すると、それを聞いたDXはポーラの発生させたPKファイヤーの中から言葉を発した。
《ようやく気が付いたか……まだ勘は働いている様だな》
轟々と燃える炎の渦から涼しげに出てくると、彼は四人に更なる絶望を与えるべく口を開く。
《そうだとも。お前達が【これまでの冒険で使ってきた攻撃】は殆ど無効化しているのだから》
それは……あまり衝撃的で残酷な言葉。
「何……だって!?」
「嘘でしょ……」
「それならまるで……俺達は……道化じゃないか」
ネス達はその発言に一瞬、意識が飛びそうになった。
攻撃が【少しでも通っている】と考え、習得している最強の技や武器を使い、戦ってきた。
体力の著しい消耗など後回しに考え、全力で戦ってきた全てが無に帰した同然なのだから。
蓄積された疲れがドッと身に降りかかってきたのだろう。
DXスターマンはそんな膝を付く敵達の姿を嘲笑う様にしてカラクリを伝えた。
自分の勝利を確信……いや敵が勝手に消耗し、後は自滅する事を確信したからだろうか。
《我輩が身に着けているこの鎧は【ギーグ様の持つ究極兵器】の力を賜った物だ。着用するだけで、その力の強烈さゆえに気を抜けば自我を失いかけるが、代わりに異常とも呼べる程の性能を誇るのだ》
誰もがその言葉に目を大きく見開き、唖然とした。
彼は、DXスターマンは自ら語ったのだ。
人智を越えた鎧の底知れぬ強さを。
《さて……もうそろそろ終わりにしよう》
そうして四人の少年少女に向けて、そう終焉の一言を付け加えた。
対して途方もない脱力感に襲われた彼らは絶体絶命のピンチへと追いやられる。
攻撃も効かない、防御は一撃一撃を退けるのでやっと。
本格的に全ての牙をへし折られた一行……。
「それでも、負けてたまるか……」
だが、約一名だけ。
まだ希望を捨てずに立ち向かう者がいた。
足元に落ちたバットを拾い上げ、振りかぶって敵へと向かう者。
「だったら、お前が見た事ない程の力を出せば攻撃が通るって事だろう!」
ネス。
彼だけは未だその強い意思を抱き、無謀であっても勝てぬ相手と考えても立ち向かった。
《まだやるのか……大したガッツだ》
絶望を上回る勇気を胸に秘めて武器を振り回す彼に対して、DXスターマンは表情こそ読み取れないが訝しそうにサーベルを振るい、彼を弾き飛ばす。
「ぐあっ!」
固まっていたポーラ達とは別の方向にネスは勢いよく弾き飛ばされた。
すると……DXスターマンは。
《そうだ。良い余興を思いついたぞ……リーダーである貴様を殺すのは後だ。まずは……》
この星空の空間に壁があったのか、激突した頭部から血を流しているネス。
仲間たちと距離が離され、流れる血で視界の一部が赤く染まりながら膝を付く。
ゼェゼェと息を切らし、バットを杖の様に立て倒れない様にバランスを取った。
《ハッハッハ……。その目、その目だ。これほどの境地に立たされても、まだ希望を失わぬその瞳の奥に秘める煩わしい程の光だ。それを消さぬ限り我らには勝ち目は無いようだ》
眼前で三人固まる様に構えるポーラ、ジェフ、プー達と比較し、まだ勝利の可能性を諦めない一人の少年の目を見てDXスターマンは人間の『勇気』の凄まじさを感じ取った。
それを感じ取ったうえで、彼は……。
《だが……ククク……ウアハハハハハハハハハハ!》
なんと身の毛もよだつ位の不気味な笑い声をあげたのだ。
口が見当たらない為、何処で笑っているかは不明だが、天を仰ぐようにして彼は笑っていた。
気でも狂ったのかと疑いたくなる程に、笑い続けた。
そうして。
《ハハハ……ふう。では【その光を消すとしよう】》
最後にネスが聞き取った彼の言葉はそれだけだった。
腹の底から込み上げていたであろう笑いを抑え、言葉を発した次の瞬間だった。
《我輩の力とギーグ様の力で消え去るがよい。【PKスターブレイク】!》
散った。
ネスは地獄を目の当たりにした。
「…………あ……あ……」
彼が目の当たりにしたのは仲間が無造作に吹き飛ぶ様だった。
DXスターマンが三人めがけて放った技、スターブレイク。
幾つも星を模した細かな結晶がヒュルヒュルと音をあげ一点に一気に集中し、爆裂。
それも見るからに通常の爆発とは思えない、青白い色を放った爆炎とピキャン! と尋常では無い程の眩い閃光と、思わず耳をちぎって捨てたくなる程の甲高い爆発音が発生。
例えるなら、スタングレネードという武器が存在する。
殺傷目的ではなく、敵の意識を奪うために使用する投擲武器。
平和な国に住むネス達とは縁もゆかりもない武器だが、それは端的に言えば、起爆と同時に【耳を劈く(つんざ)様な強烈な爆発音】と【眩い閃光】で敵の聴覚視覚を狂わせる性質。
一瞬ではあったが、そんな音をネスは初めてながら絶望の中で感じ取った。
「――――――」
「――――――」
「――――――」
そんな今まで目にした事の無い特殊な技をモロに受け、場に散らばる様にして吹き飛ばされた仲間達三人はもう苦しみの声すらあげる事すら無く、倒れた。
ただ一瞬。
たったの一撃。
ものの一分にも満たない技で壊滅したのだ。
それぞれが見るからに痛々しそうな傷を全身に刻まれ、【気絶】したのだ。
「あっ、ぐぐぐぐ……」
《フッフッフ……お前達が攻撃を仕掛けるからだぞ。我らスターマン三兄弟の十八番PKスターストームにこの鎧が蓄えた『お前達の攻撃』も乗せたPKスターブレイクだ。範囲こそ狭いが、命中……いや、かすりさえすれば一瞬でHPを空にする程だ。これでお前達の敗北は揺るがぬ》
呻き声をあげ、今にも精神的に壊れかけているネスを見下すように、DXスターマンは悠々と笑いを含みながら勝利を語った。
《さて……余興は終いだ。もう終わらせよう、この因縁を。我々は捕獲した人類だけを残し、残った人間は全て地上から消し去ってやる。安心しろ、抵抗しなければ一瞬で殺してやる。我らに一度だけ勝利したお前ら人間へのせめてもの礼儀だ》
DXスターマンは無残な姿で倒れ込んだ三人の様子を見ながら、最後にネスへ視線を合わせ、そう言葉を洩らしたのだが……。
「………………………………」
彼は……ネスは涙を流したまま固まっていた。
倒されてしまった仲間たちへ這いつくばったまま手を伸ばした状態で止まっていた。
意識があるのか無いのか、死んでいるのか生きているのか。
ただ、心配そうに、守れなかった事を激しく悔やむ様に……ただ凍り付いていた。
《ふん、どうやら無駄話をしてしまったようだな》
悲しみと絶望と恐怖という強大な負の感情によって心に秘めていた希望を貪り尽され、最早、話相手にすらならないネスに呆れるDXスターマン。
けれども残酷だが、だからと言って彼が攻撃を止める訳では無い。
《だが大したリーダーだ。命乞いすらする事なく、どこまでも仲間の心配をして気絶するか……。良いだろう、その最後まで他者の身を案じようとする博愛の精神に免じて、仲間たちよりも先にあの世に送ってやる!》
腕を少年へと伸ばすと、力を放出し、鎧に蓄えられていないせいかスターブレイクでは無く、
《PKスターストームα》
空間内にある星々の中でも小型の物が大気圏に突入した物体の様に炎を纏い、一斉にネスの周囲へとヒュルルル、ヒュルルルと落下音をあげて勢いよく降り注いでゆく。
そして……プーが魔境のヌシ相手に使った時と同じく、大爆発を引き起こした。
「…………」
《さらばだ。お前達の文明は今終わりを告げた》
瞬間、ネスの体は爆発により大きく宙に舞った。
同時にネスは致命的なダメージを負った。
しかし、激しい痛みはあったが、苦しみは無かった。
ただ、ただ、神経が鈍くなる程に絶望が彼を襲っていた。
悔しそうに涙を流しながら、彼の意識は消えかかっていった。
「ごめ……ん……みんな……負け……ちゃった……」
そうやって自分の体が落下し終える頃には彼の意識は暗闇の淵へと沈んでいった。
そしてネス達はたたかいに やぶれた・・・・のだった。
彼は生きていたのだろうか。
眼前で敵の最強の必殺技ともいえるPSIを受けてもなお。
その【強かったはず】の勇気と決意が彼を呼び起こしたのだろうか。
次にネスが目覚めたのは…………闇の中だった。
何処か分からない暗闇に満ちた場所を。
歩いても歩いても、目を細めて遠くを見回しても、ただ黒一色。
自分の影ですら、この闇に溶け込んでしまっているのではと錯覚する程に真っ黒。
だが、彼はそんな暗闇の中でも一つだけ場に変化を及ぼす物を持っていた。
それは……。
「ぼくは死んだのか?」
独り言のように彼は何処へ消えゆくかもしれない言葉を発した。
すると、誰もいない筈の空間から返事が帰ってくる。
(いや……君は死んではいない。死にかけだけどね)
誰が答えてくれているのか。
誰に話しかけているのか。
一切が不明だったが、ネスは目覚めた直後から彷徨いつつも謎の声と対話していた。
「他の皆は? ポーラは? ジェフは? プーは?」
仲間を探すように傷ついた体を引きずってネスは歩き回る。
すると、謎の声はまた返事をする。
(君しかいないよ、この場所にはね)
非常に聞き覚えのある少年の声。
意識がはっきりしていないせいか、後遺症で若干耳が聞こえにくくなっているのか。
何処で聞いた声かハッキリ断定は出来ないが唯一の話し相手と判断したネス。
「もう、地球は……ママやパパはあいつらに殺されてしまうのか?」
今頃になって痛みだけでなく苦しみも感じ始めて来たのか力無く場に座り込むネス。
少なくとも現実世界とは思えない光景で足掻いても仕方が無いとも考えたのだろう。
(うん、死ぬよ。君のママ、パパだけじゃない。妹のトレーシーもポチも、フランクさんも、今まで君が見てきた、関わってきた人は皆死ぬか、酷い大怪我を負う事になるか。どちらにせよ現状、地球が歩む未来は地獄さ)
躊躇う事なく彼(?)は残酷な現実を突きつける。
「…………ぼくはもう『あっち』には戻れないのかい?」
夢? 異空間? あの世?
どれに迷い込んだのかは全く理解が追い付かなかったが、ネスは全身を包む様に腕を伸ばし、怯えるように体を震わせながら、唇を噛みしめてそう呟いた。
そうすると、謎の声は。
(戻れないよ。だって君は『自分自身』に負けたんだもん。敵に負けた以前に、君は己に白旗を上げたんだ。そんな奴は例え戻れたとしても、すぐにここに帰ってくるのがオチさ。いや、そういう弱虫に『次』は無い。今君がここに留まっていられるのはコンティニューのチャンスがあるから。ゲームで言うなら、たたかいにつかれたようだな。もういちどチャレンジするか? 的な感じで復活できるわけだ)
馬鹿馬鹿しい冗談を言っているようにも聞こえはしたが、ネスはその言葉が痛く身に染みた。
核心を突きすぎて、一切言い返せない。
相手の言う通り、正論だった。
「ぼくは……」
(君はDXスターマンに負ける直前、心の奥底で僅かながら諦めたんだ。よく分かるとも。仲間が傷ついたどうこうは置いておくにしても、これ以上は戦っても無駄。ダメージすらまともに通っていない。最後のバットの一撃は良かったけど、その直後、君には迷いが生まれた)
声は躊躇なくネスに厳しい言葉を浴びせる。
(仕方ないよ、君は聖人でも勇者でも英雄でもない、ちょっと特別な力が使える普通の少年だったんだから。流石にあんな怪物を前にして平然としていられる方が異常なのさ。だから迷って迷って諦めたくなる気持ちは勿論分かる。だって君は只の子供なんだもの)
飛んでくるのは皮肉の嵐。
傷つき疲労しているネスが何も言い返してこない事につけ込むように、散々言い放った。
だが声は、息継ぎをするように少し間を開けると、次の言葉を発した。
(でも……)
さっきまでのヒートアップしていた態度を改めるように静かに発言を始める。
(でも……君はこれまで負けたことは無かった。本来なら大人ですら倒せるか怪しい音の番人、宇宙人の幹部相手、君は死力を尽くして『勝利』してきた。何故だか分かるかい?)
ここで初めて、声はネスに返事をさせようと疑問を投げかけた。
すると落ち込む様に場に跪いていた彼はその問題に対し、自分なりの答えを紡ぎ出した。
「レベルアップして…………凄く強い技を習得していたから?」
(違う! そんなくだらない事が答えなものか!)
答えは即座に否定された。
すると、先程まで毒を吐いてきた声は言葉を続けた。
(……強い技だって!? じゃあ君はレベルアップしたら誰でも凄いPSIを使えると思っているのかい? ぼくは君なら……君だからこそ分かっていると思ったが、とんだお門違いだったみたいだね)
姿は見えずとも、声だけで明らかな苛立ちが伺えるほどの叱咤。
(それだったら、君達はこれまでの冒険に苦労などしなかった筈だ。何故かって? レベルを上げれば敵を楽々倒せるからだ。初めからレベル99で最初のボスに挑めば楽勝さ。デコピンだけで消し飛ばせるかもしれないよ。でも君達の強さはそれじゃない。もっと輝かしく素晴らしい尊いものだ)
激しい物言いで言葉をぶつけてきたが、声はネスに今重要な事を伝えた。
(勇気さ! 何者にも負けない強い精神の爆発力さ! 君達が今まで敵を倒すための決定打に強力な技っていうのは負けたくない! 守りたい! 諦めるのなんて真っ平御免だ! そんな生き物が秘めていた大きな可能性が、君達にもあったからだ。だからそれに応えようと心身が一体となってPKキアイが目覚めたんだ。今では使い慣れてしまって発現の時を忘れているかも知れないけど……それこそがぼくが求めていた答えだ!)
「!?」
言い方はきつくも思いやりのある声の言葉。
それによりネスはハッと意識が覚醒した。
思い出したのだ。
「そうだ! ぼくが初めてPKキアイを使えるようになった時。ぼくはブンブーンさんの言葉を思い出して諦めずに勝とうとしたんだ! 最後まで挫けない強さがあったからぼく達はここまでやって来たんだ! 半ばで倒れてたまるもんか!」
その途端の出来事だった。
ガシャン! バリーンッ!
空間を覆っていた闇がガラスの様に音をあげ、一気に砕け散ったのだ!
暗闇から一転。
黒から眩しい光が差し込む真っ白な空間へ。
「これは一体?」
(ここは君の心が生み出したある一つの空間だったのさ。今、君は勇気を取り戻した。だから闇は消え去り、光が戻って来たのさ。さあ、行っておいで。今の君なら簡単に戻れる。今の君なら……きっと大丈夫だ。今度また挫けそうに負けそうになっても思い出すんだ。勇気を信じろ! 自分を信じるんだ!)
明るくなり周囲が見やすくなった空間内でネスは励ましの声を聞いた。
声の主が誰だったかは不明で確信は無かったが、傷を負っていた筈の体が嘘のように軽くなり、空間から消えかける寸前、ネスはその声が『自分自身』と瓜二つの声だった事は確認した。
そして……彼は現実へと意識を戻す事に集中するのだった。
ネスは
さいごのきりょくを ふりしぼって
たたかいのばに ふっかつした。
《なっ!? ば、馬鹿な!? 何故だ! 息の根はほぼ止まりかけていた筈!?》
DXスターマンは驚愕した。
敵が手の施しようがない程の瀕死状態で息絶えるのを待つばかり。
完全なる勝利と信じていた彼は信じられない光景を目の当たりにする。
「ゼェゼェ……戦いはまだ終わっていないぞ!」
一度戦闘の幕が下りてからほんの数分との経たぬ間に立ちあがったのだ。
最早、立ちあがるだけの気力すら残っていないどころか息をするのですら危うかったネス。
しかし、DXスターマンは目に焼き付けた。
バットを片手に構え、何か気配が違った敵のリーダーの姿を。
「PKヒーリング『γ』!」
酷い傷を負った体で彼は体に残っている力を奮い起こし、仲間たちに向けて、進化したPKヒーリングγを全員に敵が呆気に取られている隙にかけていった。
そうしてネスの手から放たれた青い光は、倒れ傷ついていた仲間たちの体中を纏うと、
《なにっ!? 馬鹿な!? 人間如きがそんな技を使うだと!?》
なんと、信じられない事に傷を治していったのだ。
ただし、完治とまではいかなかったが……それでも気絶状態から、
「う、ううん……。僕は……生きているのか?」
「あれ? 俺は……先祖の霊の所にいっていたはずじゃあ?」
「体が温かい……私……どうなったの?」
強烈な爆発によって体中をズタズタにされた彼らの体を癒し、特に重度の火傷や酷い傷口がみるみる小さく塞がれていき、最終的にはカムバックしたのだ。
まだ傷は残っていたが、無事に意識を取り戻したのである。
《………………》
敵が次々と起き上がる姿に対し、酷く気分を害するDXスターマン。
さっきまで風前の灯火だった人間達。
必殺技が見事決まり、ついに勝利は我が手に。
そう意気込み、悦に入っていた節もあるのだろう。
《これが……【勇気】というものなのか》
正直、侮っていた。
彼は牙さえへし折れば、もう立ちあがらない。
反撃どころか、立ち向かってくる事さえあり得ないだろうと考えていた。
だが勇気という未だに理解が追い付かない感情の恐ろしさが今、身に染みた。
《なるほど……キング兄様が仰られていた真意はこれだったのだな》
彼ら……いや【彼】は死の淵に立たされても諦めずに【戻って来た】。
自分の予想を大きく上回る少年の底力。
「今までのぼくと思わない方が良い。ぼくは皮肉だがお前の必殺技で強くなった。そう易々と倒せるとは思わない事だ」
ここまで相対し抹殺してきた生物たちの気配などとは決して違う。
鎧の上からでもピリピリとする様な鋭いオーラ。
ネスが持つ強いテレパシーの覚醒により無意識に放っているのだろう。
けれども……それを感じ取ったDXスターマンは、
《…………そうだな。確かに驚かされた。我輩が驚きを覚えるなど自分でも信じられん。しかしだ、お前達が強くなろうと、この【悪魔のマシンの力】が込められた鉄壁の鎧を崩すことは出来ぬ。ギーグ様の強大な力が込められた鎧は絶対だ! 負けることなどあり得ぬ。お前達は結局無駄な延長戦に突入しただけなのだ》
いつの間にか冷静さを取り戻し、再び悠然と立っていた。
そう、別に敵が覚醒したところで自分はまだ何もダメージを負っていない。
ましてや鎧という防御、スターストーム、スターブレイクという攻撃。
どちらかが失われた訳でも無い。
《さあ、第二ラウンドだ。かかってくるがよい!》
……………………。
………………。
………………そう信じたかった。
DXスターマンはこの最強の布陣が潰えない事を信じたかった。
そう鼓舞しなければ、この動揺を隠しきれなかった。
だが…………現実は真に勝利を懇願した者に味方する。
「終わりだ! PKキアイ『γ』!」
ネスは精神を研ぎ澄まし、ヒーリングγと同時に目覚めた新技を放った。
強力な波動の交差によって起こる大爆発が特徴のPKキアイ。
彼の腕から放たれた波動は二つに分かれ、相手めがけて飛んでいった。
すると、敵の眼前でその二つが合わさると。
ポピピピピピ! と電子音に似た高音をあげ、敵の周囲を覆う程の常時変色する板へと変貌。
そうして……最後にはその板達が粒子状に変化し、舞い散る火花の様に敵を覆い尽くすと。
BOOM! と大爆発を巻き起こした。
《グゴォォォォォ!?》
驚愕……悶絶。
あっさりと砕かれた。
最強と信じて止まなかった鎧が、未知なる技によって遮断できる威力を越え、破壊された。
それにより、ダメージは全て己の体に降り注ぎ、この戦闘で初めてにして致命的なダメージをDXスターマンは被ったのだ。
《ガッ……アグ……ガガガ……ギギギギ》
けれども……。
「流石……あんなネスの渾身の一撃を受けても倒れないとは……」
「まだ……油断は出来ないみたいだね」
彼はまだ敗北を認めなかった。
鎧は装甲の殆どがはじけ飛びボロボロとなり、重傷を負っても彼は倒れなかった。
《ガ……ググ……。我輩にも意地がある……。お前達の強さは認めよう。だがここを……【この部屋】だけは死守せねばならぬのだ。我輩が敗北し【ここの制御】が失われれば、ギーグ様は……。あの【悪魔のマシン】を抑えられなくなる……だから我輩は不滅だ……》
息を荒げ、言葉も途切れ途切れと如何に消耗しているのが伝わってくる。
彼は自分がここにいる重要性をネス達へ向け、そして……。
《フッフッフ……残った力を全てぶつけてやる。PK……》
最後のあがきとばかりに、彼は技を闇雲に詠唱した。
《スターストーム!》
星落としのPSIを集合したネス達四人めがけて放つ。
全身全霊、全てのPPを込めて、最終奥義をぶっ放したのだ。
しかし。
「みんな伏せて! 強くなったのはネスだけじゃないわ! 私たちだって彼に負けない位強くならなきゃって気絶する直前思い知らされたのよ!」
DXスターマンが詠唱を終えると同時に、なんとポーラが仲間を庇うようにその前に立ち塞がると、両腕を前に構え、力強く大声で一つの技を唱えた。
「全ての技を跳ね返しなさい! PKサイコシールド『Ω』!」
敵の詠唱により輝く星々が落下し始める前。
これまでピンク色とは違い青色の膜が体中を覆い、敵からのPSI攻撃の威力を激減、または無効化するのが特徴だったサイコシールドだったが、今回彼女が具現化したのは『Ω』
ギリシア文字の24番目、要するに最後に位置する記号。
その意味から最終、究極の意味で用いられる。
《あっ?》
DXスターマンは、これから自分が死ぬのを悟った。
それどころかこの部屋ごと吹き飛ぶ事を本能的に感じ取った。
反撃のサイコシールドΩの性質は詠唱者であるポーラの口にした通り。
ボゴン! ボゴン! ボゴン! ボゴン! ボゴン! ボゴン!
《ビゲギャェェァァァ!?》
技の反射だった。
それも自分の全力を注いだスターストームだけあり、威力も絶大。
いくら本人が放ったものとはいえ、勢いを止めることも出来ずに為すがまま直撃。
いや、それだけには事は収まらない。
BOOM! BOOM! BOOM! BOOM!
防護の機能も兼ねているサイコシールド内に全員がいるとはいえ反射された星々は部屋中を跡形もなく消すように、飛散し爆裂していく。
何という皮肉だろうか。
守り抜くべき部屋を破壊したのは他でもない守護者のDXスターマンだった。
《ゲボッ……覚えておけ……人間共。『コレ』が破壊されたという恐ろしさを。もうお前達に明日は無い……地獄で、光の届かぬ誰の声も届かぬ闇の底で後悔するが良い。フハハハハハハハハハハ、ハハハハハハ、グアハハハハハハハハ……ガクッ……》
その終焉の時まで彼は跳ね返った技の最中で半身を失いつつ、度重なる爆発に巻き込まれながら、半球状に広がっているシールド内にいる少年へどす黒い殺意を向けて、言葉を終えると共に消え去った。
そうして勝ちはしたが、ネス達の耳には暫く彼の不気味な笑い声が残っていたそうだ。
ここまで読んでくださった方、または投稿を待ってくれていた方。
一旦切りの良い部分になっていたので、ここで投稿させていただきました。
ここからは毎度おなじみ長い後書きです。
本当に失踪したと思われても仕方が無い位に期間が空きました。
自分でもこれはマズいと思い、急ピッチで筆が乗る時は一気に書いていきました。
おかげで書き始めさえすれば速度が上がって行き、今回の殆どは最近になって書きあげた物です。
では次は今回のお話について。
まずスターマンの色について。
正直な事を書かせていただくとDXスターマンは原作では『銀色』です。
ピンク色は最後のスターマンという終盤も終盤の敵キャラの色なので、少し違和感があった可能性があります。
色の特徴を出すために変更したという形になっています。
次にスターブレイクという技はオリジナルです。
スターストームはプーが使えるので。それを上回るインパクトの技が欲しかったため、カウンター型の技として出させてもらいました。
描写に非常に苦しんだのですが、高性能PKフラッシュと高威力スターストームの融合技の様なイメージを持っていただければ幸いです。
そして基地内部の描写について。
ここは少なすぎている事は自重しています。
正直指令室とボス部屋以外は書いても納得が良く出来にはならず、グダグダと攻略していく羽目になっていたので、レベルが上がったネス達の強さを表すため、そして疲弊しきっていた基地という事を描写する為に、敵の数も少なくしました。
原作プレイをした方であれば分かる【王者の剣】については、【アイツ】からの入手では無く、何処かで出番があれば手に入れる描写を書こうと思っています。
挿絵についてはMOTHER感が無いかもしれないですが、勢いで書いていたらあんな感じになりました。これからも描きたいボスキャラがいれば描いていこうと思います。
では最後に。
何度も言う様ですが本当にお待たせいたしました。
次話はいつになるか分かりませんが、また必ず投稿いたしますので、待っていてください!
前に投稿した報告は少し経ったら消すので、ご安心ください。
それではまたお会いしましょう。
何か意見等ございましたら遠慮なくコメントをください!
やはり読者さんからのコメントや感想はやる気に直結するので、お待ちしています!
ではではさらばです。