嘘しかない世界   作:玖南砥音

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お風呂

それは耐えがたい時間


抗いたいのに暴力でねじ伏せられる日々





お風呂

お風呂・・・

 

ご飯で殴られるのも嫌だけど、それよりも嫌だったのが

お風呂だったと思う

 

 

お風呂は必ずパパと一緒に入らなきゃいけない

洗うのがへたくそだからだそうだ。。。

 

シャンプーハットつけて髪の毛洗っていたのに

最初の日にいきなり何も言わずに頭からシャワーをかけられた

 

乱暴なシャンプー目の中に入る

 

「たいしたことない、大げさだ」

 

この一言で我慢を強いられる

 

 

洗顔もしかり

 

いきなり何も言わずに顔にシャワーを長々とかけられる

 

「苦しい」

 

と言ったら

 

「苦しくないっ」

 

と怒鳴られ、脇腹を思いっきり叩かれた・・・

 

 

いきなりだったのでシャワーの水はかなり飲んでしまった

 

 

 

そして身体

 

ナイロンの薄いタオルで身体を洗われる

 

自分でやると言っても聞いてもらえない

 

 

胸も執拗に洗う

 

嫌がるそぶりを見せると叩かれる

 

 

だからじっと耐えるそんな時間だった

 

 

一番の苦行は・・・陰部だ

 

同じくナイロンの薄いタオルで洗われる

 

 

足を開かないと殴られ

足を開くとその薄い布でいつまでもいつまでもこする

 

 

当時は深く考えたことはなかったが

あれはどう考えても性的虐待

 

 

なんせ風呂は中3である15歳まで一緒に入ることを強要された

 

何度も嫌だと言ったが、許してもらえず

 

 

「お前の身体に興味はねぇ」

 

といいつつ、執拗に身体中を薄いナイロンで撫でまわす

 

 

ママはいつもの決まり文句だ

 

「あんたは血がつながってないのに育ててもらってるんだから」

 

 

 

高校に入る頃に一緒に風呂に入らなくてよくなった

 

そうなった時は本当にほっとした

 

これが原因で夫婦の不和が起きたのが原因だ

 

 

 

ある日、あたしが疲弊した様子で風呂から出て身体を拭いていると

ママの怒鳴り声が聞えた

 

「いつまで一緒にお風呂に入ってるつもりなのよ」

 

「別に問題ないだろ」

 

「若い子がいいのよねっ!私とはSEXもしない」

 

そう言って泣き崩れるママ

 

このやりとり、聞いた時は本当に腹がたって

娘の貞操より、自分のSEXかよ・・・

 

 

あたしには味方がいないなとはっきりと悟った瞬間だった

 

 

「あなたは血がつながってないのに面倒みてもらってる」

 

この言葉を言われるのは本当に嫌だった・・・

 

 

「頼んでねぇよっ!!!お前が勝手に再婚したんだろ!!!」

 

一度そうプッツンきて怒鳴った

 

 

ママはおいおい泣いてパパに「ひどい暴言を吐かれた」と訴え

 

あたしは5往復びんたくらわされた

 

 

「こいつら殺したい」

 

と思ったのはこの時が最初だ

 

 

「早く死にたい」

 

とは毎日布団に入ると枕を濡らしながら思っていたが

 

 

殺意の感情が芽生えたのはこの時がはじめてだった・・・

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