あたしは運動が好きじゃないけれど
やらないと家にいられなくなるかもしれない
だからやるのだ
土曜日と日曜日は自分の時間など一切なかった
どちらかは必ず40Kmほどサイクリング
キツイ上り坂もたくさんあるコースだ
とにかくきつい
水を途中で飲むことも許されない
長い坂は途中で挫折すると下まで降りて上り直し
もちろんヤダなんて言えない
そしてそれは春に起こった
平面な道のコースを走ってる時だった
前方から戻ってくる人たちが増えていく
「なんだ?随分戻ってくるな」
お父さんもそう思ったようだ
前方が何だろう・・・あれは緑色になってる?
それは徐々に近づいていくと形がわかるようになってきた
青虫の大群が何故か道を右から左へと移動している。。。
50mほどの距離を青虫が埋め尽くしていた
だから渡ることができず戻ってくる人がたくさんいたので
あまりの量に気味悪さを感じながら
少々吐き気をもよおしそうになった
でもお父さんはUターンしない
まさか・・・ね・・・
「ほら、渡るぞ」
ちょっと待ってどうやって渡る・・・の・・・
信じられないことに目の前でまるで何もないかのように
青虫を自転車で踏みつぶしながら前進していくお父さんの姿があった。。。
「すげぇなぁ!これはすげぇ!」
うれしそうでしかない。。。
あたしは・・・うれしいわけがない
渡りきったところでお父さんは大声でこういった
「早く来い」
頭が真っ白になった
逆らえないので自転車をこぐ
大群にさしかかる寸前に声が聞こえる
「足を付いたら青虫だらけになるぞ」
うひゃひゃと楽しそうに笑っている
それはさすがに嫌だ。。。。
ビチュビチュビチュビチュ・・・ビチュビチュビチュビチュ・・・
ビチュビチュビチュビチュ・・・ビチュビチュビチュビチュ・・・
ビチュビチュビチュビチュ・・・ビチュビチュビチュビチュ・・・
ビチュビチュビチュビチュ・・・ビチュビチュビチュビチュ・・・
ビチュビチュビチュビチュ・・・ビチュビチュビチュビチュ・・・
ビチュビチュビチュビチュ・・・ビチュビチュビチュビチュ・・・
方向がわからなくなるから目はつぶれない
自然にあたしの目はつぶれていく青虫に注がれる
吐き気をこらえながら
前に進む
この出来事でボディの柔らかいバッタ類が嫌いになった。。。。
そしてまた・・・
帰りも同じ道をたどらねばならず
でも目に映るのは、つぶれた青虫の帯
帰宅したお父さんは夕飯の時に
青虫がどんな風につぶれていくのかを嬉々として話していた
あたしは吐きそうになった
もう1日の週末はいろいろな運動
ひたすらアスレチックの日
硬球でのキャッチボール
硬式テニス
軟式テニス
ドッヂボール
テニスは打てなきゃどこぞのアニメばりに身体に跳んでくる
野球の硬球もそうだ
そして自宅にもどる
腹筋200回
背筋100回
腕立て20回
あたしは身体が堅い
それがお気に召さないようで柔軟体操は
全く曲がらず膝に頭つけるなんてとてもとても・・・・
でもそのままで終わるわけがない
お父さんはあたしの背中に馬乗りになって
体重かけてぐいぐい押し続ける
重い、痛い
そもそもなんでここまで運動しなくちゃいけないのか
あたしが身体が今一つ丈夫じゃないからだ
でもどう考えてもこれはやりすぎじゃないかと思うのだけども
後に背中は椎間板ヘルニア、首は頸椎ヘルニアを発症することとなる