オレとギターとstardust   作:恥知らずの奥村悠時

5 / 20
ep3.俺と自己紹介と開戦の狼煙②

side 秀吉

先生が替りの教卓を取りに行ったので、クラスメイト達は思い思いに過ごし始めた。

ある者はゲームを、ある者は昼寝を、ある者は包丁を研ぎ…

ん?

まあ良い。兎に角皆思い思いに過ごして居る様じゃ。明久は雄二を連れて廊下に行った様じゃのう。何か人に聞かれたくない話でも有るのじゃろうか?さて、ワシはどうするかのう?アソコでトランプに興じておる島田達にでも交ぜてもらうとするかのう。

 

「オッス!お前木下秀吉だったよな?」

 

そう思った矢先、一人の男子生徒が話し掛けて来た。

 

「おおっ!そう言うお主は…あーーーっと…『 jojo』と呼べば良いのかのう?」

 

「オウッ!好きな様に呼んでくれ!」

 

「では『jojo 』と呼ぶ事にするかのう。所で何の用じゃ?」

 

「いや。チラッと小耳に挟んだんだがよ。お前演劇部のミュージカルの歌が好評らしいじゃねえか。何でもプロ並みだって聞いたぜ。」

 

「いや〜そう言われると、照れるのう…」

 

プロ並みとはちと持ち上げ過ぎな気もするが、そう言われて悪い気はせんな。

 

「でよ。ちょいと頼みが有るんだがよ。清涼祭でダチとバンドで出ようって話してんだが、それでボーカルやって欲しいんだよ。」

 

「ふむ、バンドとな?しかしワシも演劇部の練習が有るからのう…」

 

誘ってくれるのは嬉しいし『 興味』は有る。しかしワシにもワシの都合と言う物が有る。正直言ってワシは迷っておった。

思えばこの時ワシは軽く考えておったのじゃろう。

この『東城丈也 』と言う男を…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「所で木下。『 おもしろいマンガ』ってのはどうすれば描けるか知ってるか?」

 

「マ…『マンガ 』とな?」

 

何とあろう事かこの男は突然『 マンガ』の話を始めたのじゃッ!唐突に今迄の話題を時の彼方に吹っ飛ばされ、思わずワシはマヌケな声を上げてしまった。構わずjojoは続ける。

 

「『リアリティ 』だ。『リアリティ 』こそが作品に生命を吹き込むエネルギーであり、『リアリティ 』こそがエンターテインメントだ。『 マンガ』ってのは想像や空想で描かれていると思われがちだが実は違う。自分の見た事、体験した事、感動した事を描いてこそ面白くなるんだぜ。お前のやってる『演劇 』の『 演技』にも共通するんじゃないか?」

 

「ーーーッ!」

 

その言葉にワシはまるで心臓を鏃で貫かれたかの様な衝撃を受けたッ!確かにjojoの言った事は演劇にも共通しておる。『演技 』に置いて実体験に勝る『 表現』は無い。しかし何よりッーーー

 

「演劇の演目の中にも『音楽 』を題材にした脚本も有るんじゃねえか?どうだ?清涼祭でバンドでボーカルをやる事で『音楽 』をやる事を『 見て』『体験 』出来るし、それを『演技 』にも活かせるんじゃねえのか?」

 

「……」

 

この男の言葉にはーーー何と言うか不思議な『重み 』が有るッ!まるで本当に売れっ子のマンガ家の『言葉 』の様じゃッ!

一体この男の『言葉 』は何なのじゃッ!

 

「だからよ、自分の『演技 』の糧に成ると思って此処は俺に協力してくれッ!それに俺だってその辺の『歌なら俺だって歌えるぜ 』みたいなカラオケ野郎とやったって意味無えんだよッ!此処はお前を『男 』と見込んでッ!頼むッ!」

 

「ーーーーーーーーッ!!!!」

 

jojoは両手を合わせて頭を下げた。

 

待てーーー。お主は今何と言った?『男 』と『 見込んで』!?

 

 

 

ーーーーーならば…ワシも応えねばならんな。お主のその『 熱意』にッ!

 

「ふむ、確かにお主の言う通り『音楽 』を題材にした脚本も存在するし、ワシもやった事は有る。が、『体験 』していない事を『演じ切れたか? 』と聞かれると自信を持って『 はい』とは答えられん。それにバンドで歌うと言うのはワシも今迄やった事が無い。確かに何事も『経験 』じゃ。何より『男 』と『 見込まれて』頼まれたからには断れんッ!お主の『熱意 』ッ!確かに受け取ったッ!どれ、此処は引き受をけるとするかのうッ!」

 

side jojo

ーーーッ!食いついたッ!

俺は木下がこう話せば『乗って来る 』と言う確信が有った。何故なら最初に俺が誘いを掛けた時、コイツは顎に手を当てて難しそうな顔をしていた。「興味は有るが迷っている」と言った感じだ。『興味 』が無ければ「演劇部の練習が有るから無理」と断れば良いだけの事だ。だがコイツは『 断る』のでは無く『迷った 』!ならばソイツの好きな事に話を繋げてやれば良いだけの事だ。心做しか『 男』と言う単語に反応した様な気がしたが、まあ良しとしよう。

 

「ーーーッ!マジか!?恩に着るぜ木下!」

 

「ワシの事は秀吉で良い。しかしワシも演劇部の練習が有るからのう。練習にどれ程時間を割けるか解らんぞ?」

 

「その辺は大丈夫だ。あらかじめ言ってくれれば予定の調整はするぜ。これから宜しくなッ!秀吉!」

 

「こちらこそ、色んな意味で宜しく頼むぞッ!jojo!」

 

ガッチリと硬い握手を俺達は交わす。良しッ!ボーカルは確保出来たッ!

 

「所でjojo、先程から気になっておったのじゃが、お主は去年ワシらと違うクラスだった筈じゃ。どうして雄二の事を知っておったのじゃ?」

 

「あ〜それか…」

 

確かにあの遣り取り見てたらそう思うわな。

あんま人に話せる様な関係じゃないが…

 

「アイツとは中学からの…まあ、腐れ縁って奴だ。」

 

「ふむ、では同じ中学じゃったのか?」

 

「いや、違う学校で…面合わせる度に喧嘩してた。」

 

「そ…そうか…変な事を聞いてしまって済まなかったのう…」

 

気まずそうに秀吉は言った。

 

「構わねえよ。さて、そろそろ先生が戻って来そうだな…その前に連絡先教えてくれよ。学校以外でも色々と連絡取りてえしよ。」

 

「うむっ!」

 

俺は秀吉と連絡先を交換した。

 

「ありがとな。実は今日学校終わってから駅前のスタジオで練習なんだけどよ。放課後予定無かったら遊びに来ないか?」

 

「いや、流石に今日は予定が有ってのう。済まぬがまた日を改めてさせてくれ。」

 

まあ流石に今日イキナリは無理か…そりゃそうだな…

 

「そうか、悪いないきなり練習に誘っちまってよ。」

 

「何、気にするで無い。ワシも空いている時間が有ったら連絡するぞい。」

 

「おうっ!よろしくな。」

 

オット、ダチにも連絡しとかないとな。

 

 

 

『 ボーカル見つかった!今日のスタジオ誘ってみたけど、流石に今日は無理だとよ。』

 

 

 

 

これで良しと。

ガラガラッ

丁度俺がダチにメールを送った所で、教室の扉が開いて明久と坂本が戻って来る。

 

「さて、それでは自己紹介の続きをお願いします。」

 

教卓を取り替えてHRが再開される。っつーか替えの教卓もボロなのか…

 

「須川亮です。ーーー趣味は…」

 

再び淡々と自己紹介が続く。

 

「坂本君、君が自己紹介最後の一人ですよ。」

 

「了解。」

 

先生に呼ばれて坂本はゆっくりと教壇に向かう。ほ〜〜〜。流石にクラス代表なだけ有って、それなりに貫禄あるじゃねえか。

 

「Fクラス代表の坂本雄二だ。俺の事は代表でも坂本でも、好きな様に呼んでくれ。」

 

ったく何でコイツがよりにもよって代表なんだ?コイツがクラスの代表に成れるんなら、俺だって成れそうな気がするぜ。

 

「さて、皆に一つ聞きたい。」

 

坂本がゆっくりと全員の視線を見る様に告げる。間の取り方が上手いな。自然と視線が坂本に向けられる。全員の視線を確認した後、坂本は視線を教室の各所に向けた。

カビ臭い教室。

くたびれた座布団。

ボロボロの卓袱台。

 

「Aクラスは冷暖房完備な上、座席はリクライニングシートらしいがーーー不満は無いか?」

 

「大ありじゃーーーッ!!!!」

 

クラス全員が高らかに声を上げた。まあそりゃそうだろう。俺も一つ『気に食わん 』事が有るしな。

 

「だろう?俺だってこの現状は大いに不満だ。代表として問題意識を抱いている。」

 

『そうだそうだ!』

 

『いくら学費が安いからってこの設備はあんまりだ!改善を要求する! 』

 

『 そもそもAクラスだって同じ学費だろ?余りに差がデカすぎる!』

 

「皆の意見は最もだ。そこで」

 

アチコチから上がる不満の声を聞いて、坂本は不敵な笑みを浮かべていた。

 

「これは代表としての提供だがーーーFクラスはAクラス『試験召喚戦争 』を仕掛けようと思う。 』

 

オイオイオイオイ、今何て言ったよッ!?『試験召喚戦争 』を仕掛けるッ!?こんな新学期初日にかッ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

此処文月学園のテストには点数に上限が無い。一時間と言う与えられた制限時間の中で、無制限に用意された問題をどれだけ解けるかで成績が決まる。

また『化学 』と『オカルト 』と『偶然 』によって創り出された『試験召喚システム 』。テストの点数に応じた『召喚獣 』を用いて戦うシステムで、教師の立会いの元でのみ使用可能だ。

そして『 召喚獣』を使ったクラス対抗のバトル『試験召喚戦争 』。またの名を『試召戦争 』!もし、下位クラスが上位クラスに勝った場合、互いの教室と設備を入れ替える事が可能ッ!だがもし負ける様な事が有ればッ!更に設備のランクを落とされてしまうッ!

 

『 勝てるわけが無い』

 

『これ以上設備を落とされる何て嫌だ 』

 

『姫路さんが居たら何も要らない 』

 

そんな落胆的な声がアチコチから上がる。確かにAクラスとFクラスでは文字通り桁が違う。例えるなら甲子園優勝チームにバットも持った事が無い茶道部か何かが挑戦する様な物だ。

 

「そんな事は無い。必ず勝てる。いや、俺が勝たせてみせる。」

 

圧倒的な戦力差を知りながら坂本は自信満々に宣言する。

 

『 何を馬鹿な事を。』

 

『 できるわけが無いだろう。』

 

『何の根拠が有ってそんな事を。 』

 

確かにマトモに戦っても勝てる勝負では無いだろう。だが俺はそうは思わねえ。別にコレは坂本を信頼しているとかじゃ無い。コイツは中学の頃からやると言ったらやる男だ。今のコイツにはやると言ったらやる…………『スゴ味 』が有るッ!

 

「根拠なら有るさ。このFクラスには『試験召喚戦争』で勝つ事の出来る要素が揃っている。今からそれを証明してる。」

 

相変わらず不敵な笑みを浮かべて坂本は告げる。

 

「おい、康太。畳に顔を着けて姫路のスカートを覗いて無いで前に来い。」

 

「………!!(ブンブン)」

 

「は、はわっ!」

 

ウオッ!仮にもHR中に何やってんだぁ?コイツはよぉ?確か…土屋って言ったか?頬を押さえて畳の跡隠してるけどバレバレだぞ。

 

「土屋康太。コイツがあの有名な『寡黙なる性職者』だ。」

 

「………!!(ブンブン)」

 

なっ!なにィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!

コイツがあの有名な盗撮魔だとォ!!

 

『ムッツリーニだと……?』

 

『馬鹿な、ヤツがそうだと言うのか……?』

 

『だが見ろ。あそこまで明らかな覗きの証拠を未だに隠そうとしているぞ……』

 

『ああ。ムッツリの名に恥じない姿だ……』

 

例えどういった状況でも自分の下心は隠し続けるだな、コイツはよぉ〜。

 

「姫路の事は説明する必要も無いだろう。皆だってその力は良く知っている筈だ。」

 

「え?私ですか?」

 

「ああ。ウチの主戦力だ。期待している。」

 

なるほど。確かに学年上位クラスの人間が居れば、頼もしい事この上ない。

 

『そうだ。俺達には姫路さんが居るんだった。』

 

『彼女ならAクラスにも引けを取らない。』

 

『ああ。彼女さえ居れば何も要らない。』

 

オイオイさっきから何だか変な声が聞こえるぞ?

 

「木下秀吉だって居る。」

 

秀吉か。演劇部のホープだって話だし、何よりさっき話してみて解ったが、多分スイッチが入れば熱くなる男だ。きっと心強い味方になってくれる筈だ。

 

『おおっ……!』

 

『ああ。アイツ確か木下優子の……』

 

「当然俺も全力を尽くす。」

 

『確かに何だかやってくれそうな奴だ。』

 

『坂本って小学生の頃は神童とか呼ばれて無かったか?』

 

『それじゃあ振り分け試験の時は姫路さんと同じで体調不良だったのか。』

 

『実力はAクラスレベルが二人も居るって事だよな!』

 

へ〜〜〜〜〜。坂本ってガキの頃は『神童』って呼ばれてたのか。俺は『悪鬼羅刹』の二つ名しか知らねえけどよぉ。

気が付けばクラスの士気は先程とは打って変わって随分上がっていた。

 

「それに、吉井明久と東城丈也だって居る。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………シンーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オイ〜〜〜〜〜〜ッ!俺達二人をオチ要員にする気かよッ!せっかく上り調子だった士気下げてどうすんだ〜〜〜!?

仕方ねえッ!此処は俺が景気付けにビッとキメるとするかッ!!

 

side out

「ちょっと雄二!どうして其処で僕等の名前を呼ぶのさ!?全くそんな必要無いよね!?」

 

吉井明久は思った。何故敢えてこの場で自分達二人の名前を出す必要性が有るのかと。これ程クラス全体の士気が高まる中知名度ゼロの人間の名前を出すなど士気を下げる以外他なら無いからだ。

 

『誰だよ、吉井と東城って?』

 

『 聞いた事ないぞ?』

 

明久の予想通り先程の活気は失せ、クラス全体から疑問の声が上がる。

 

「ほら!折角上がりかけてた士気に翳りが見えてるし、僕等は雄二達とは違って普通の人間なんだから普通の扱いをーーーって何で僕を睨むのさ!?士気が下がったのは僕のせいじゃ無いでしょ!?」

 

「そうか。知らないなら教えてやる。コイツらの肩書きは『観察処分者』だ。」

 

明久の言葉を無視して雄二は告げた。

『観察処分者』、それは文月学園に置いて 学生生活を送る上で問題のある生徒に課せられる処分で有り、文月学園におけるバカの代名詞の事である。

 

『 …それってバカの代名詞じゃ無かったっけ?』

 

クラスの誰かがそんな致命的な台詞を口にし、同時に明久の顔が絶望に染まる。と、その時!

 

「よ〜〜〜坂本ぉ、ちょ〜〜〜っと良いか?」

 

jojoが手を上げて雄二に問いかけたのだ。

 

「ん?どうした、東城。」

 

「な〜〜〜に、折角だしよぉ。俺にも喋らしてくれよ。丁度話しときてえ事も有るしな。」

 

「ん?そうか……解った。前に出て来てくれ。」

 

「解った。」

 

暫しの間を置いて雄二はjojoを教卓に呼び、それに応えてjojoは立ち上がった。

『アイツが東城丈也。 』

 

『アレがもう一人の観察処分かよ。 』

 

そんなjojoを見た生徒達から興味とも嘲笑とも取れる声が聞こえて来るが、彼はそんな事は気にせずに教壇に上がる。

その姿を見て明久はまた喧嘩になるのではと不安な気持ちになり、秀吉は何を話すのかと期待に胸を膨らませていた。

 

「聞いた通り、俺と明久は『観察処分者』だ。」

 

「あの、それってどう言うものなんですか?」

 

jojoの言葉に姫路が問いかける。頂点に近い場所に居た彼女にこの言葉は馴染みが無いのだ。

「まあ具体的には教師の雑用係だな。力仕事とかの雑用を、特例として『物』に『触れる』様になった召喚獣でこなすといった具合だ。」

そう、本来試験召獣は『物』に『触る』事が出来ない。触るのは同じ召喚獣だけである。しかし『観察処分者』の召喚獣は『物』に『触る』事が出来るのだ。

「そうなんですか?それって凄いですね。試験召喚獣って見た目と違って力持ちって聞きましたから、そんな事が出来るなら便利ですよね。」

jojoの言葉を聞いて姫路が若干の羨望と尊敬の篭った目でjojoと明久を見る。

「いや、そんな大それた物じゃねえ。俺達『観察処分者』の召喚獣には『フィードバック』が有る。召喚獣が疲れれば本体である俺達も疲れるし、召喚獣がダメージを受ければ本体である俺達もダメージを受ける。だがさっき姫路が言った通り、召喚獣ってのは人間とは比べ物に成らねえ位の『パワー』が有る。その気になりゃタンクローリーだってぶん投げれるだろうぜ。つまり俺が言いてえ事は、『観察処分者』には『観察処分者』にしか出来ねえ『戦い方』が有るって事だ。」

 

『マジかッ!?召喚獣ってそんなに強かったのかッ!?』

 

『おいそれと召喚出来ないヤツが居るって思ってたけど……これはひょっとすると何かやってくれるんじゃないのか!?』

 

クラス全体から響きの声が上がる。何とjojoは言葉一つで『観察処分者』のイメージをひっくり返してしまったのだ!構わずjojoは続けた。

 

「それにな。俺達『観察処分者』にだって『誇り』が有る。おっと、勘違いしないでくれ。『観察処分者』としての『誇り』じゃあねえぜ。勿論お前らにもある筈だーーーーーーー『人間』としての『誇り』がなッ!!!!!!!!」

 

バンッ!!!!

 

「ーーーーーーーーッ!!!!!!!!」

 

教卓を壊れんばかりの勢いで叩きjojoが告げた言葉にクラス全員がハッとなる。

 

 

「この教室を見ろッ!!まるで廃墟だッ!!確かに俺達は最下位のクラスだ。成績に応じた教室や設備が与えられるのがこの学園の方針だ。だからと言って支給品さえろくに無え上に、こんな便所のネズミも寄り付かねえ様な教室を当てがわれる言われはねえぜッ!!俺達は『人間』としての『尊厳』をッ!!『誇り』を踏み躙られたんだッ!!!!!!」

 

バンッ!!!!

 

「テメー等に問うッ!!!!俺達は便所のネズミ以下の存在かッ!?」

 

バンッ!!!!!!!!

 

『違うッ!!!!!!!!』

 

「ならば戦えッ!!!!!!設備は勿論の事だが何より『誇り 』の為に戦えッ!!!!!!」

 

バンッ!!!!!!!!

 

『おおーーーーッ!!!!!!!!』

 

「俺達は取り戻すぞッ!!!!!!!!!!『人間』としての『尊厳』をッ『誇り』をッ!!!!!!これが開戦の狼煙だーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

バンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

『ウオオオオオオアアアアアアアアアアアアアーーーーーッッッッ!!!!! 』

いつの間にか教室は校舎全体を揺るがさんばかりの活気に満ち溢れていた。

その光景を見て坂本雄二は思った。中学時代、コイツとは喧嘩ばかりだったが今の演説を聞いて解った事が有る。コイツには『 人に認められて行く才能』が有る様だと。

 

 

 

木下秀吉は思った。やはりこの男の言葉には不思議な『重み 』が有る。例えるならそう、まるで『引力』の様だと。

 

 

 

 

吉井明久は思った。自分は今迄『観察処分者』で有る事を恥じていた。自分はバカの代名詞だと。誇り高き魂など無いと。だが、今この瞬間だけは丈也に救われた気がすると。

だが彼は未だ知らない。自分が何に目覚めようとしているのかを。

 

 

 

jojoは思った。やはり俺の人生哲学は間違っていなかったと。バカとつるむのは面白いと。

そして奇妙な学園生活が幕を開けるーーーー

 

 




今回はここまで。
前半書くの無茶苦茶ダルかった…orz
SS書くのって予想以上にしんどいな。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。