オレとギターとstardust   作:恥知らずの奥村悠時

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書いてたら思いのほか長くなってしまったので小分けして投稿します。かなりやりたい放題やったので大分グッチャグチャですが読んで下さい。


ep7.東城丈也は諦め無い①

side jojo

 

「うーーーーーす。」

 

「あッ!丈也、無事だった……ってびしょ濡れじゃないかッ!!何があったのッ!?」

 

教室に戻って来た俺を出迎えた明久が、スプリンクラーで濡れた俺の成りを見て驚いて居た。

 

「Dクラスの奴等撒くのにチョイとな。」

 

「何をどうやったらそんな風になるのさッ!?」

 

「気にすんなよ。おっと、補給テスト中か。俺も補給テストがてら休むわ。」

 

補給テストを受けるべく俺は自分の卓袱台に座った。

 

「東城、明久、良くやった。」

 

暫くしてあの騒ぎに乗じて援軍に向ったであろう坂本達が戻って来た。秀吉と島田も無事の一緒だ。

ケッ!何が「良くやった」だ。人の苦労も知らねえでよ。

 

「校内放送、聞こえてた?」

 

「ああ、ばっちりな!」

 

明久の問いかけに満面の笑みで答える坂本。

この野郎、そんなに人の不幸が嬉しいのかッ!?明久も歯を食いしばって怒りを堪えてやがるぜッ!

 

「雄二、須川君が何処に居るか知らない?」

 

怒りを堪えながら明久が坂本に須川の居場所を聞いた。心做しか瞳の中に黒い炎の様な物が燃えている気がする。

 

「もうすぐ戻って来るんじゃ無いか?」

 

俺も流石にあの放送はムカついたからな。須川の野郎、戻って来たらボコボコにぶん殴ってやるぜッ!

 

「やれる。僕なら殺れる……」

 

「殺るなっての。」

 

復讐に燃える明久を坂本がたしなめた。それにしても何でさっきからコイツはずっと笑ってやがるんだ?まさかコイツ……

 

「ちなみに明久、あの放送を指示したのは俺だ。」

 

ーーーーーッ!!やっぱりかッ!!この野郎ッ!!もう勘弁ならねえッ!!今この場で血祭りに上げてやるッ!!そう思った瞬間……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ブッ殺してやるッ!!ウシャァァーーーーーッ!!」

 

突然明久が人間離れした跳躍力で坂本に飛び掛ったッ!!ってお前どっから持って来たその包丁ッ!?

 

「あ、船越先生。」

 

ドヒュンッ!!

 

『船越先生』と言う言葉を聞いて明久はまた人間離れした動きで掃除用具入れに飛び込んだ。待て、今コイツ空中でジャンプしなかったか?

 

「さて、いよいよ大詰めだ。そろそろ決着をつけるか。」

 

『おうッ!!』

 

坂本の言葉を聞いて生き残ったクラスの奴等が一斉に返事をした。チッ!此処でコイツをぶん殴ってやりたい所だが、今は試験召喚戦争が優先だ。此処は堪えてやる。

 

「気合い十分って所だな。姫路、準備は良いか?」

 

「はいッ!もうばっちりです!」

 

坂本の呼び掛けに姫路が元気良く応えた。坂本の立てた『作戦』。それは姫路が補給テストで点数を回復させる間時間を稼ぎ、Dクラスの代表とぶつけると言う物だ。一見頭の良さそうに見えるこの作戦。しかしこれは秀吉にも言ったが、結果有りきの作戦で過程が無い。クリアーすべき問題が二つ有る。一つは『どうやって敵の本隊をおびき出すか』だ。

試験召喚戦争の勝利条件は敵クラスの代表を討ち取る事。ならば何とかして敵の本隊を引きずり出さなければならない。

そしてもう一つは『どうやって姫路を敵の本隊に近付けるか』。姫路は本来なら学年一桁並の成績保持者で有る事で有名だ。俺でも知ってる。俺達側に姫路が居る事を敵が知らないとは言え、俺達Fクラスのメンツと一緒に行動して居れば嫌でも目立つ。もし敵に見つかる様な事が有れば警戒されるのは必然だ。俺もこの後用事が有るから出来るだけ早く決着を着けたい。何か無いか……この二つの問題をクリアーする何かは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガタガタッ!

 

不意に掃除用具入れが音を立てた。オイオイ明久、何時までそうやって隠れてるつもりだ〜?そうタイミング良く船越のババアが来る訳無えだろ〜。今のは坂本の嘘ってヤツだぜ〜。

それより先ずは一つ目の問題だ。 『どうやって敵の本体をおびき出すか』。何かしら敵の本体が食いつく様なエサが有れば良いが………

ん?待てよ?『明久』………『エサ』………

 

 

 

 

 

これだッ!これなら敵の本隊をおびき出せるッ!それに上手く行けば明久も坂本に意趣返しが出来る筈だッ!

良しッ!一つ目の問題はクリアーした。後はもう一つの問題か………

 

「どうしたのじゃjojo。何やら難しい顔をしおってからに。」

 

考え事をする俺の顔を見て秀吉が声を掛けて来た。上目遣いに俺を見るその表情は本当に女みてえだ。案外女子の制服とか着たら似合うんじゃあ………ん?………これはッ!

 

 

 

 

良しッ!これで二つ目の問題もクリアーだッ!後は………

 

「坂本。チョイと俺から提案が有る。」

 

「ん?何だ東城。」

 

「今回の作戦を成功させるには、姫路を敵本隊に近付ける必要が有る。俺が提案するのは姫路を確実に敵本隊に接近させる方法、言ってみれば『作戦の為の作戦』だ。」

 

「ふむ………」

 

坂本は俺の話を聞くと暫し顎に手を当てて考え……

 

「いいだろう。話してみてくれ。」

 

そう言った。良しッ!乗って来やがったッ!

 

「ありがとよ。俺の考えは………」

 

 

 

 

 

side out

下校時刻。窓から射し込む夕陽の光が教室を照らす、黄昏の時。

 

「ハアッ!……ハアッ!……ハアッ!……ハアッ!……」

 

そんな中廊下を走る男が一人。2年Fクラス代表、坂本雄二である。彼はある人物から逃げている真っ最中だった。そのある人物とは………

 

「雄二イィィーーーーーッ!!!!」

 

彼のクラスメイトであり、悪友でもある吉井明久である。血走った目で獲物を追うその様はまるで肉食恐竜の様だ。

 

(東城丈也。あの野郎のせいでこんな目にッ!)

 

何故雄二が明久に追いかけられているのか?

それは数分前に遡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っと作戦を話すその前に……」

 

jojoは作戦を説明する前に掃除用具入れに向き直った。そして……

 

「お〜〜〜い明久!船越先生が来たってのは坂本の嘘だぜ!」

 

「なッ!?」

 

このタイミングでjojoは雄二の付いた嘘を明久に暴露したのだ。予想外のjojoの発言に雄二が狼狽する。その瞬間ッ!

 

ガーーーーーンッ!!

 

掃除用具入れの扉が勢い良く開かれ、中に居た明久が天井高く迄飛び上がったッ!

 

「くたばりやがれッ!雄二イィィーーーーーッ!!」

 

「おわッ!!」

 

空中から急降下しながら包丁を突き付けられた所をすんでのところで雄二は避けた。

 

「東城ッ!テメーッ!」

 

「オイオイ俺なんかに構ってて良いのか?早く逃げねえと明久に殺されちまうぜ?」

 

「クソッ!後で覚えてやがれッ!」

 

「逃がすかァ!脳みそ!ズル出してやるッ!背骨バキ折ってやるッ!タマキンブチ潰してやるッ!」

 

教室から逃げ出した雄二を明久が追いかける。

 

「逃げろ逃げろ。そうやって走り回って上手い具合に敵の本隊をおびき出せ。」

 

雄二を追いかけて教室を飛び出して行った明久を見送った後jojoは呟いた。

jojoの思い付いた『敵の本隊をおびき出す方法』。それは代表である雄二をエサにして 敵の本隊をおびき出す作戦である。敵の代表が単身教室の外に居ると知れば敵代表を叩く絶好の機会と思い、Dクラスの本隊が出て来ると踏んだのだ。そしてこの方法ならば、上手く行けば明久も雄二に物理的に一矢報いる事が出来ると考えたのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

廊下を走り抜け階段を駆け下りた雄二。そこには下校する生徒達が居た。

 

(しめたッ!此処はこいつ等に紛れてやり過ごすか……)

 

「雄二ッ!何処だッ!」

 

(チッ!もう追い付いて来やがったッ!早いとこ下校中の生徒に紛れ込まないと……)

 

明久から逃れ様と雄二は下校中の生徒達に紛れ込んだ。その時!

 

『居たぞッ!Fクラス代表の坂本だッ!試獣召喚ッ!』

 

『単身走り回ってるって聞いて来て見りゃビンゴだったな。試獣召喚ッ!』

 

「……あ……あ……ああッ……」

 

雄二の前にDクラスの生徒達が立ちはだかったッ!斥候からの報告を聞いて、いよいよDクラスの本隊が代表である雄二を全力で潰そうと動き出したのだッ!

 

(あの野郎ッ!俺をエサにしやがったなーーーーーッ!!!!)

 

雄二がjojoの考えに気付いたと同時に、Dクラスの生徒達が雄二に襲いかかった。

 

(クソッ!戦うしか無いのかッ!)

 

雄二がそう思ったその時!

 

「させるかッ!試獣召喚ッ!」

 

「無事かッ!?坂本ッ!」

 

「なッ!?竹中!飯島!」

 

Dクラスの生徒達の前にFクラスの竹中と飯島が立ちはだかったのだ!

 

「お前等ッ!どうして此処に!?」

 

「東城にお前と吉井の護衛に付けって言われてな。」

 

「東城がッ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「jojo、雄二をエサにするとはお主もなかなかえげつない事を考えるのう……」

 

「人を呪えば穴二つってヤツだ。自業自得だよ。さて、作戦を説明するぜ。竹中、有藤、飯島、麻賀。お前達は坂本と明久を見張っててくれ。Dクラスの奴等に見つかったら助けに入れる様にな。」

 

呆れた様な秀吉の言葉を軽く流し、jojoはクラスメイト達に指示を出した。雄二の事は気に食わないが代表である雄二がやられてしまっては話しにならない。その為にクラスメイト数名を人知れず護衛に付けたのだ。

 

「皆ッ!個人同士の戦いに成れば負けないッ!護衛の奴等を蹴散らして坂本を討ち取れッ!!」

 

Dクラスの生徒達からひときわ大きな声が上がった。Dクラス代表の平賀である。

 

(チャンスだッ!)

 

平賀の存在に気付き、明久は雄二への復讐をひとまず捨て置き平賀を討ち取ろうと動いた。同時に……

 

「今だッ!!『Heaven's Doorーーーーーー』!!」

 

(じょッ……丈也ッ!?)

突如響き渡るjojoの声。その瞬間ッ!

 

『合図だッ!』

 

『東城の所に行くぞッ!』

 

「なッ!なにイッ!?」

 

何処からとも無くFクラスの生徒達が一斉に平賀率いるDクラス本隊の前に集まって来たのだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆。ここからが作戦の本筋だ。下校中の生徒の中に紛れ込んで、俺が合図を出したら集まって来てくれ。俺達全員一つになって敵本隊にぶつかるんだ。」

 

jojoは生き残ったFクラスの生徒全員に自分が合図を出したら集まる様指示を出していた。

 

「解った。それで合図とはどんな合図じゃ?」

 

jojoの発言に秀吉が問いかけた。

 

「そうだな…… Bob Dylanの『Knockin' OnHeaven's Door』から取って『Heaven's Door』ってのはどうだ?俺達が目指すのはAクラスの設備。つまり『天国』。『天国の扉』って意味でしっくり来るんじゃ無いか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「丈也ッ!」

 

Fクラスの生徒達が一斉に集まった所で明久もその集団に合流した。

 

「おッ!明久。坂本への復讐は果たしたのか?」

 

「いや、見失った。でも今は雄二を殺るのは後回しだ。Dクラスの代表が出て来たんだから、僕も戦わなくっちゃ!」

 

「それもそうだな。良いかテメー等ッ!!此処が正念場だッ!!気合い入れて掛れッ!!」

 

『おおーーーーーッ!! 』

 

jojoが激を飛ばすとFクラスの部隊はDクラスの本隊に突っ込んで行った。




続きます。
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